Investigators Eye Third-Stage Turbine As F-35 Remains Grounded
F-35Aの火災事故で調査はF135エンジンの第三段タービンに中心を合わせている。
- 6月23日の火災事故は現地時間午前9時15分に発生し、それをうけて各基地司令から「安全待機」が出た後で深刻な「飛行停止」措置が国防総省から7月3日に出た。
- 契約企業施設内の試験用エンジン含む「全エンジンを運転できない」と米空軍のクリストファー・ボグデン中将が Aviation Week 取材に7月3日に語っている。中将は事故原因、調査内容共にコメントしていない。
- F-35各型で共通のエンジンF-135で第三段タービンは低圧タービン部分で二段目に位置している。
- 低圧部分で以前も問題が起こり2013年2月から3月にかけ全機飛行停止措置になった。これはテスト用機材AF-2の第三段低圧タービンブレイドで0.6インチの亀裂が見つかったためだった。プラットの関係者からは製造上の不良であり、疲労が原因ではないとの見解が出ていた。
- 同年12月には地上テスト用F135が「爆発」している。同エンジンはプラットの社内施設で設計寿命の77%相当を運転したところだった。この原因はファンの亀裂だった。事故当時はエンジンは通常モードで運転中だった。ファンはブレイドをつけたディスク「ブリスク」複数で構成され、機械加工されたもの。第一段のブリスクが中空になっておりいつ亀裂してもおかしくない状況だった。実は機体重量を軽くするため中空にされていたののだが、現在は再び一体成形となり、エンジン重量は6 lb. 増えた。
- プラットは爆発事件の前にエンジン設計を見直しており、ブリスクも中空構造を取りやめていた。ボグダン中将によれば開発室も再設計内容を検討し、コンプレッサー部分に限定された問題だと理解し、問題が広がる前に改修したほうが得策とした。「中空構造のブレイドは製造工程が複雑で費用もかかる。その部分のエンジン設計が複雑になっていた。ブレイドにストレスがかかったためとわかり、解析モデルに情報を反映させ設計を変更した」(ボグデン中将)
- 2007年、2008年とテストエンジンで問題が連続して発生したことでも設計が変更されている。
- 今回の発火事故はA区分事故とされ、深刻なものだ。大西洋横断飛行をしてファーンボロ航空ショー、ロイヤルインタナショナルエアタトゥーでF-35Bが展示されることになっている。空軍、海軍、英国の各耐空証明発行機関は各方面から大西洋温暖飛行の認可が可能か検討中だが、現時点では未定。海兵隊は実現させようと必死だ。
- なお、第三段が調査の中心になったことについて開発室およびプラット・アンド・ホイットニーは論評を避けている。
- プラットは空軍事故調査委員会と共同で原因の調査中だが、事故調査中のためコメントできないとしている。■
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