2017年4月23日日曜日

4月21日現在でカール・ヴィンソンはフィリピン南部を北へ移動中


なるほど今週末の段階でヴィンソン打撃群はフィリピン南部を移動中なのですね。ペンス副大統領も今月末に朝鮮半島沖合に到着と述べており、何らかの意図があって時間を調整しているものと思われます。

Super Hornet from USS Carl Vinson Crashes Near the Philippines, Pilot Safe

カール・ヴィンソン搭載スーパーホーネットがフィリピン近海で墜落、パイロットは無事

April 21, 2017 11:38 AM • Updated: April 21, 2017 3:27 PM

攻撃戦闘飛行隊(VFA)137「ケストレル隊」所属のF/A-18Eスーパーホーネットが
USSカール・ヴィンソン(CVN-70)から発艦、 2017年4月10日撮影 US Navy Photo

This post has been updated with additional information from U.S. Pacific Fleet.

  1. USSカール・ヴィンソン(CVN-70)に着艦中のF/A-18Eスーパーホーネットがフィリピン近海で金曜日墜落したと海軍関係者がUSNI Newsに伝えてきた。
  2. 第二空母航空隊所属のパイロットは射出脱出し、第四ヘリコプター海上戦闘飛行隊「ブラックナイツ」が海上で回収したと第七艦隊が発表。
  3. 「事故は現在調査中」とし、「パイロットは艦内の医療チームが手当中だが外傷はない」とある。
  4. 事故は現地時間6:55 P.M.(東部標準時間6:55 A.M.)に発生した。
  5. ヴィンソン打撃群は現在セレベス海で北に向け移動中。朝鮮半島沖でプレゼンス作戦に付くとの発表が出ていた。
  6. 今週はじめ打撃群司令ジム・キルビー少将が任務展開を一ヶ月延長すると発表していた。打撃群はオーストラリア西部沿海部でオーストラリア海軍と共同訓練を終えたばかりだ。
  7. 第三艦隊(カリフォーニア州サンディエゴ)がヴィンソン打撃群を指揮下におさめ、同艦隊の指揮統制能力が西太平洋でも有効に機能するかを確かめる意味もある。■

2017年4月22日土曜日

米空軍OA-X検討でスコーピオンに注目集まる


スコーピオンはハイスペック志向の米空軍に当初は相手にされていませんでしたが、同機のコストパフォーマンスがあらためて脚光を集めているのでしょう。自己資金でこれだけの機材を忍耐強く作ってきたテキストロンの努力が報われるのか注目したいと思います。

The National Interest


The U.S. Air Force's OA-X: An Opportunity For Textron's Scorpion Jet 米空軍OA-Xでテキストロンのスコーピオン採択になるのか

April 21, 2017


テキストロンは自己資金開発によるスコーピオンを米空軍の軽攻撃機OA-Xに採択される期待を高めている。OA-X事業は米空軍の正式事業ではないが、テキストロンは8月か9月予定の実証事業に参加する。
  1. 「スコーピオン生産仕様二号機は今週初飛行に成功しており、フライトテストを始めます」とテキストロンCEOのスコット・ドネリーが4月19日の投資家向け第1四半期営業報告で述べている。「3月、米空軍が正式に当社によるOA-X軽攻撃機実証事業を承認し、今年夏にスコーピオンとAT-6の比較検証が行われます」
  2. OA-Xは米空軍の調達事業の区分ではなく、現時点では実験の扱いだ。「実験ですが個別独立事業です。空軍はミッション投入可能な機材なのか確かめたいはずです。そこで希望性能を定義し、実証での確認事項を公表しています。各社からの提案が期待されており、当社はスコーピオンとAT-6双方を提案済みです」(ドネリー)
  3. OA-X実証が終わるのを待って空軍は軽攻撃機導入の是非を検討する。「空軍は比較実証で機材の実力を把握し検討の材料にすると公表しており、実機調達はその後に決めるとしています」(ドネリー)
  4. OA-Xはスコーピオンで販売見込みがある唯一の機会である。同社は同機へ海外からの照会があると述べてきたのであるが。「各国との商談は続けます。率直に言って現時点では最重要な相手が日程を設定して実機の飛行を見たいと言っているわけです」
  5. ただし海外顧客も米国で採用見送りの機体購入には腰が重いはずだ。そこで米空軍のお墨付きが付いて米国採用となれば国際販売にも追い風となる。
  6. 「海外顧客からも非常に高い関心が米空軍事業に寄せられているのは米空軍の動向を見極めたいためです。繰り返しますが、海外向け販売商談は続けていきます」(ドネリー)
  7. ただし米空軍がOA-X調達を正式に事業化しても空軍が軽攻撃機調達を途中で中止してきた経緯からスコーピオンには厳しい状況になりそうだ。同機の最大のライバルが同社のビーチクラフトAT-6と言うのはなんとも皮肉なことだ。
  8. 「空軍提示の実証条件、性能要求また実証の確認内容は意図的に幅広くなっており、単発ターボプロップのAT-6からスコーピオンのようなジェット機までが対象です。最終要求内容はゆくゆく教えてもらえるでしょう」(ドネリー)
  9. 一方でテキストロンはスコーピオンに自社資金投入を続け機体のミッションシステム関係の完成を目指す。「飛行可能機材が2機になりました。三号機が最終組立工程に入っています。ミッションシステムズ作業がすすんでおり空軍も実証時に性能を確かめたいと言っています。8月頭までに各機投入可能となります」(ドネリー)
  10. 果たしてテキストロンがスコーピオン導入を空軍に納得させられるのか、同社は大金を溝に捨てることになるかは時が経てば判明するはずだ。■
Dave Majumdar is the defense editor for The National Interest. You can follow him on Twitter: @davemajumdar.
Image: Textron

2017年4月21日金曜日

北朝鮮海軍の低戦力を軽視すれば大変な結果になる



North Korea’s Navy—More Nuisance Than Menace

北朝鮮海軍は脅威と言うより迷惑な存在

Kim's rickety fleet can harass but not stop the U.S. and South Korean navies

おんぼろ北朝鮮海軍で米韓海軍部隊の阻止は不可能


  1. 朝鮮半島で武力衝突が発生した場合、北朝鮮海軍兵力は連合軍にとって迷惑な存在となるが、海岸線近くで作戦実施した場合に限られ、その脅威度は手に負えないものにはならない。
  2. とはいえ米韓海軍部隊は北朝鮮海軍を沿岸部にくぎ付にしておかないと不意打ち攻撃を受ける可能性がある。韓国海軍の海防艦「天安」の例でha北朝鮮特殊潜航艇がCHT-02Dホーミング魚雷で2010年3月26日に同艦を沈めta。
  3. 北の特殊潜航艇は米韓海軍部隊が北朝鮮に接近する際に脅威対象になる。「先制攻撃で排除すれば消える脅威とはいえ外部脱出すれば大変だ」とフェリーブリッジグループで海軍関係専門家のブライアン・マグラスがThe National Interestに語っている。「制御できる脅威といって良い」
「ロメオ」級潜水艦に同乗する金正恩  KCNA photo

  1. だが北朝鮮には通常型潜水艦多数があり、連合軍の海軍作戦上は脅威となる可能性がある。「潜水艦部隊はおよそ70隻あり、ロメオ級潜水艦等で構成」と韓国国防省の白書は2014年から同じ記述だ。
  2. 「潜水艦部隊の任務には海上交通路の遮断、機雷敷設、水上艦攻撃、特殊作戦要員の敵地侵入の補助がある。北朝鮮は水中攻撃能力を向上させており、新型潜水艦・潜水艇の建造、さらに弾道ミサイル搭載可能な新型潜水艦もあり、新型魚雷も開発している」
  3. 北朝鮮の通常型潜水艦部隊は迷惑以上の存在ではない。「小型ディーゼル艦多数があり海軍作戦を複雑にしていますが勝利を妨げる存在ではない」とジェリー・ヘンドリックス(新アメリカ安全保障センターの国防戦略評価部長)がThe National Interestに語っている。
  4. 「懸念の中心はミサイルと砲兵隊で、同盟国たる韓国や日本が脅威を受けていることです。もっと大規模な世界規模の戦略問題となれば世界経済への影響は避けられないため、米国は中国に衛星国家の面倒をみるよう求めています」
  5. 一方で北朝鮮水上艦部隊は沿岸防衛を主にしつつ揚陸作戦で地上部隊の支援が中心となる。
北朝鮮の ‘Nongo’-級ミサイル艇 KCNA photo

  1. 「水上艦の主力は小型高速艇で誘導ミサイル艇や魚雷艇、警戒艇、火器支援警備艇で地上軍の侵攻を支援するのが約目ですが沿岸部防御も任務だ」と韓国が出した白書は説明。
  2. 「中大型艇を建造し、超スレンダー艇多数があり、水上艦艇相手の攻撃能力が充実している」
  3. 北朝鮮には揚陸作戦の実施能力もあり、多くは特殊作戦部隊の運用想定で北朝鮮も力を入れる分野だ。「揚陸作戦用には260隻ほどあり、LCACや高速揚陸艇もある」と韓国国防省の文書にある。
  4. 「ミッションは特殊作戦部隊隊員を攻撃対象の敵地点の後背部に重要軍事施設や戦略的な意味のある施設を破壊し、上陸部隊に重要となる上陸地付近を確保することにある」
  5. 北朝鮮海軍はおおきな脅威ではないが、軽視されるべきでもない。連合軍が気を抜けば、平壌の海軍部隊は損失を与えることが可能だ。■

2017年4月20日木曜日

★北朝鮮ミサイルテスト失敗は米国による妨害活動が原因なのか



何らかの妨害手段が効果を上げたのか、それとも偶然なのか、北朝鮮やイラン当局にも原因がつかめないとしたら米作戦の成功と言えますが、事実ならとんでもない技術が使われていることになります。確かに証拠はないので何とも言えないのですが、それこそが作戦の肝なのかもしれませんね。

Can The U.S. Actively Disrupt North Korean Missile Tests?

Apr 18 2017
By Tom Demerly


  1. 北朝鮮のミサイル実験失敗に憶測が集まっている。
  2. 最新事例は4月16日日曜日で潜水艦発射の弾道ミサイルで興味深い疑問を生んでいる。失敗の原因に米国が関与したのではないか。この仮説にはどことなく魅力があり、政治筋も可能性を認めるが、真っ向からこの可能性を否定する米専門家がひとり存在する。
  3. 米太平洋軍からは参謀総長ケヴィン・シュナイダー空軍少将名で同ミサイル発射を東部標準時土曜日午後5:21に探知されたと発表。監視活動で同ミサイルは発射直後に失敗と判明している。
  4. 今年4月5日にも同様に発射失敗事例があった。その前が3月5日ですべて飛翔中に問題が発生している。
  5. CNNやBBC含む報道メディアが米国に遠隔地からミサイル発射を妨害する技術が存在し、実際に使われたと伝えている。
  6. そこでブルース・エマーソン・ベクトルジュニア博士(アンジェロ大学安全保障学部教授)の意見を聞いてみた。
  7. ベクトル博士はシンシナティのユニオンインスティチュートで博士号を取得し、2001年に海兵隊幕僚大学校で安全保障論修士号も授与され、その他国際関係論でも修士号をとり、北朝鮮軍事装備にかけては第一人者とされている。博士に米国が北朝鮮ミサイルテストを妨害していたのか聞いてみた。
  8. 「説の裏付けはありませんね。可能ではあるが、裏づけが皆無です。聞こえてくるのは憶測だけです。メディアはこの種の話が大好きですね」
北朝鮮軍事技術の技術動向や用兵思想に詳しいブルース・E・ベクトルジュニア博士。 (credit: Committee for Human Rights in North Korea)
  1. ベクトル博士によれば弾道ミサイル開発は数との挑戦だという。「スカッド・ミサイルの例では600発発射しうち150から200発が不発弾だった。これが通常の場合だ。だがハワイを核弾頭で狙えば正確度は不要で、一発だけ命中させれば十分なのです」
  2. 博士が最近の北朝鮮ミサイルで気づいたのは新型安定板だ。北朝鮮ミサイルの誘導性能については「北朝鮮弾道ミサイルの軌道が正確さに欠けている。正確さの追求は必要ないのだろう」
  3. 失敗が続くのは北朝鮮ミサイル開発の現実を示している。だが成功事例もあるように米国も弾道ミサイルへの対抗で成功した事例がある。ベクトル博士は裏付けを求める現実的な見方だが直近の失敗事例で米国装備がうまく作動した可能性もある。あるいは北朝鮮が不運に連続遭遇したのかもしれない。米国防関係者は沈黙を保ったままだ。
  4. 「スタックスネットの可能性はありますが、証拠はありません」スタックスネットは2010年に登場したコンピュータウォームでイラン核開発を妨害した。米国・イスラエル共同開発といわれる。
  5. そこまでハイテクでない手段が妨害工作だ。ミサイル組立現場や輸送途中、あるいは部品段階で実施できる。北朝鮮ミサイルの開発は外国技術に依存度が高い分、あらゆる開発段階で妨害工作に弱くなっている。
  6. 現時点の北朝鮮ミサイル技術は中国、ロシア、イランの各国技術の寄せ集めだ。各国技術に外国諜報活動がつけこむ余地があり、米国のみらずイスラエルや英国も関与している。弾道ミサイル技術の実用化に中国は15年かかった。北朝鮮はわずか123日で達成しており、外国技術の利用が明白だ。米中が新しいデタンテの時代に向かう象徴がトランプ大統領と習主席の会談だったが、米中2国間で技術関連のやりとりがすでに実施されているのではないか。そうなら米国の北朝鮮ミサイル妨害効果がさらに高まる。
  7. 興味深いことにイランも今年1月25日の弾道ミサイル発射に失敗している。匿名米関係者によればイラン中距離弾道ミサイルは飛翔中に爆発した。だがベクトル博士は事実を重視し憶測を戒める。「北朝鮮はスカッドの四発発射に成功しています。失敗したから脅威が減るわけではありません」
  8. 直近の失敗例は北極星-1潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)の可能性が高い。発射装置は海中にあり圧縮空気またはブースターで水面上に送ってから固体燃料に点火して飛翔する。
  9. 北朝鮮はSLBMを水中発射台並びに潜水艦からそれぞれ発射に成功している。水中発射台発射で始めたのは潜水艦発射が相当危険だからだ。報道では北朝鮮潜水艦がミサイル発射テストで大きく損傷したという。

北朝鮮は北極星-2潜水艦発射弾道ミサイルを軍事パレードで公開したものの直後の発射テストに失敗している。(credit: Official North Korean News Agency)

  1. 他方で北朝鮮弾道ミサイルの飛翔を妨害する華麗な方法には飛翔の直接妨害がある。
  2. 直接妨害方法として電子撹乱策でミサイルの誘導装置を制御不能にし分解させる、またはエネルギーを直接ミサイルに収束させる方法がある。いずれもテストの現況はほとんど公表されておらず、高度ジャミング妨害方法が効果があることがわかっている。各技術を秘密のままにしておけば、北朝鮮も対策がうてない。
  3. 一部報道メディアは北朝鮮装備が「ハッキング」やサイバー攻撃に脆弱だとする。可能性はあるが、サイバー攻撃には「運搬手段」として悪意あるプログラムコードをマイクロチップに埋め込むなんらかの手段が必要だ。スタックスネットの場合はUSBメモリーを装置に挿入しコードを入れた。
  4. 中国はサイバー戦に多大な努力を投入しているが隣国の北朝鮮に中国がその一部を使用したとは考えにくい。ただし米国に対抗する意味であれば話は別だ。
  5. 米国もサイバー戦能力の開発に力を入れており、スタクスネットは初期成果にすぎない。水中発射ミサイルの場合は海中段階での妨害の可能性もある。電磁技術専門文献では「電力およびデータの完全移送」技術があるという。この移送は1キロ離れていても有効ですでに2008年時点で非公開の形で検討されている。各技術は前政権時代のもので9年たった今は相当進歩していてもおどろくことにはならないだろう。
  6. 米国妨害説とは別に北朝鮮の兵器開発テストが相当進展しているのは明らかだ。メディア・政界双方が北朝鮮との軍事対決はこれまでの「もしも」から「いつ」本当に始まるのかへ話題を移しているのが現状だ。■
Top image: (computer generated) image of a North Korean SLBM (Rodong Sinmun via NK News)

★★F-15早期退役構想にボーイングが反論を展開



A-10退役案の時と同様に議会から猛烈な反発が米空軍にありそうですね。A-10とちがいF-15には明確な寿命延長策、性能改修策がすでにあり、議論が前向きになり、かつ国防予算の制約が緩和されればF-15C/Dの供用延長が可能で、これが一番コストパフォーマンスが高いと思うのですが。ただしF-16改修を先に進めさせている米空軍は外堀を埋めた気なのでしょうね。ただし数字の使い方が意図的すぎます。日本も対岸の火事とたかをくくる余裕はなく、F-3が登場するとしても2030年近くのことでしょうから当面イーグルを大事に使わなければならないことに変わりはないのです。

Aerospace Daily & Defense Report

Boeing Opposes F-15C Retirement Plan

ボーイングがF-15C退役案に反論
Apr 17, 2017James Drew | Aerospace Daily & Defense Report

ボーイングは2040Cと銘打ったF-15イーグルの改修案を米空軍並びに海外向けに販促中。Boeing

  1. 米空軍が打ち出したF-15Cの早期退役案にボーイングが意見を表明し、ロッキード・マーティンF-16改修では冷戦時から航空優勢を維持してきたイーグルの代わりは務まらないと主張。
  2. 空軍はF-15C全機を退役させF-16にアクティブ電子スキャンアレイレーダーを装備し国土防衛に当たらせる構想を発表している。これはF-15Cの機体構造強化で寿命延長に一機あたり30-40百万ドルかけるのを回避する狙いがある。改修は主翼新造と機体中央部の再製造が内容だ。浮いた予算を将来の航空優勢戦闘機開発さらにロッキードのF-35の調達数増加にあてるのが空軍の計算のようだ。
  3. ボーイングの説明ではF-16では速度、航続距離、ペイロード、レーダーのいずれもF-15の比でなく、戦力低下は避けられず、結局短期つなぎ策にしかならない。
  4. ボーイングはイーグル稼働機の疲労試験を行っており、派生型のF-15Eストライクイーグルでも同様に試験を実施中だ。その結果から縦通材longeronを交換する安上がりかつ簡便な対策でF-15は2030年代中頃以降も稼働可能とわかってきた。
  5. 一機あたり40百万ドルとは航空戦闘軍団司令官が機体中央部全体の再製造と主翼交換費用として3月に述べた数字とボーイングは説明。ただし試算は空軍の求めに応じ同社が提供したとも述べている。
  6. 「これは一番費用がかかる方法で最悪の場合のシナリオです。現時点で真剣に考える必要のない方法だと見ています」(ボーイングでF-15事業を統括するスティーブ・パーカー)が4月17日取材に答えてくれた。
  7. パーカーによれば縦通材交換は空軍の定期補修策として実施中だという。費用は一機あたり1百万ドルで部材と人件費すべてをカバーする。ボーイングはイーグルの構造設計は15,000飛行時間設定だが改修で2030年代中頃までは十分飛行可能だという。
  8. 空軍は2023年から2024年までにF-15C全235機の縦通材を交換する予定だ。2017年度予算要求では同機を2045年まで供用させるため大規模構造補強が必要で、主翼交換も2020年代に実施するとしていた。
  9. ただF-15供用を続けるには構造補修だけが必要なのではない。空軍は数十億ドル予算で性能改修を進める予定で一部は実施中だ。
  10. 空軍が力を入れるのはレイセオン製APG-63(V)3アクティブ電子スキャンアレイをF-15C/Dに導入することと、APG-82(V)1をF-15Eに搭載することだ。F-15Eでは高性能ディプレイコアプロセッサーIIの搭載が始まっている。他方でBAEシステムズ製のイーグル・パッシブアクティブ警告残存性向上装備 (Epawss) が電子戦装備として米政府の設計審査段階を通過したばかりで2018年にも飛行テストが始まろうとしている。
  11. ボーイングはこうした改修策でF-15Cの威力は2030年代に入っても十分通用すると主張。早期退役させれば空軍の戦闘機機材数並びに実力が低下することになるという。
  12. F-15をF-16で代替させる空軍提案は2019年度の「計画指針」の一部といわれる。実施となれば州軍航空隊に影響が大きく出るのは必至で、同時に英国、日本に駐留する戦闘飛行隊にも影響は避けられない。
  13. 「現有機材をレーダー、航続距離、ペイロード、本土防空能力のいずれも劣る別の機材に交替させる意味があるのでしょうか。攻撃を受ければ、最速かつ静かな機体に大量の兵装を搭載して撃退させるのがあたりまえではないでしょうか」(パーカー)
  14. F-15はロッキード・マーティンF-22ラプターで交替されるはずだったが、ラプター生産は2011年に187機で終了している。ボーイングはF-22生産でも主要契約企業だった。
  15. 空軍の侵攻制空機材/F-X事業は現在代替策検討段階にあり、2030年代に十分な機数を調達しF-22(183機在籍)にかわりイーグルが現在務める本土防空任務につかせる目論見だ。これと別に空軍はロッキードにF-16C/Dの耐用年数延長作業の契約を認め、ブロック40から52の機材のうち300機を選抜し4,000時間相当の追加で2048年まで供用する。
  16. ここに来てF-15Cの将来に疑問が出ているが、ボーイングは「2040Cイーグル」構想を性能改修策として米空軍他各国に販促中だ。カタール販売が実現する可能性もある。
  17. 2040改修案の中核は機体一体型燃料タンクを左右に付けること、赤外線捜索追尾センサー、第五世代通信ゲートウェイ、四発搭載ミサイルラックを第二、第八兵装ポイントにつけること、電子戦能力、レーダーやプロセッサーの能力向上だ。
  18. ボーイングは各方面から性能改修内容に大きな関心が寄せられており、州軍航空隊と一体型燃料タンクの飛行テスト実施契約を取り交わした。
  19. ボーイングは自社負担でミサイルラックの開発も進めており、レイセオン製AIM-120高性能中距離空対空ミサイルAMRAAMをこれまでの二発から4発搭載できるようになる。この四発パックを国名非公開の顧客向けに実証し今年中に飛行テストを実施する。
  20. 「退役構想が話題に出ていますが、同機への関心度があらめて高まっており領空を守る必要がある国なら航空優勢戦闘機は絶対必要です。当社には現在生産中で最良かつ最先端の性能を有する航空優勢戦闘機があるのです」(パーカー)■

2017年4月19日水曜日

4月17日、アラスカに接近したベア編隊をラプターが迎撃


日本列島でも4月11日にロシア機編隊が接近し、朝鮮半島情勢が緊張する中で自衛隊や在日米軍の動静を探っていたようです。

「alaska dispatch news logo」の画像検索結果Air Force fighters scramble from Anchorage to intercept Russian bombers米空軍戦闘機がアンカレジからスクランブルしロシア爆撃機編隊を迎撃

Author: Chris Klint
4月17日月曜日夜、アンカレッジ配備の戦闘機二機編隊がロシア爆撃機二機を迎撃した。アラスカ近くへのロシア機接近は二年ぶりとなった。
アラスカ軍司令部とアラスカ地区NORADで司令官を兼任するケネス・ウィルバック中将はTu-95ベア爆撃機編隊が最も接近したのは前日午後6時からの二時間だったと翌18日述べた。
「探知方法の詳細はお話できませんが、探知に成功しています。アリューシャン列島からおよそ100マイル南下するのを追尾していました」
A Russian Tu-95 Bear bomber photographed from a U.K. air force jet in Scotland in 2014. (Royal Air Force / U.K Ministry of Defense via Wikimedia Commons)A Russian Tu-95 Bear bomber photographed from a U.K. air force jet in Scotland in 2014. (Royal Air Force / U.K Ministry of Defense via Wikimedia Commons)
待機中のF-22ラプター二機がエルメンドーフ・リチャードソン共用基地から離陸し、E-3セントリーAWACSが支援した。アラスカ州軍飛行隊のKC-135給油機もアイルソン空軍基地から離陸した。
F-22編隊はコディアックから約100マイル南西地点でベア編隊を捕捉した。爆撃機は機体外部に兵装をしておらず、双方のパイロットは音声接触はしなかった。
「交信規程がありますが、通常は危険な状況にならない限り話しかけません。手振りでお互いに挨拶しましたが、それ以外の意思疎通はありませんでした」
F-22 Raptors fly the airspace over Joint Base Elmendorf-Richardson in 2011. (Bill Roth / ADN archive 2011)
F-22 Raptors fly the airspace over Joint Base Elmendorf-Richardson in 2011. (Bill Roth / ADN archive 2011)
米ロ軍用機はそれぞれ「国際空域を国際法にしたがって」飛行したとウィルバック中将は述べた。F-22はベア編隊がロシア方面に方向転換するまで一緒に飛び、その後ロシア機は米レーダー探知の範囲外に出た。
ウィルバック中将によれば月曜日の事件は恒例のノーザンエッジ演習の価値を再確認させてくれたという。アラスカ湾で夏に実施される同演習は今回のベア編隊同様の侵入機迎撃も内容の一部だという。
ロシアは度々爆撃機をアラスカ近辺に飛行させており、ソ連崩壊後もアラスカから空軍機が対応してきた。ここに来て飛行回数が増えてきており、NORAD司令官は2015年に上院で冷戦終結後の状況とは全く違う様相を示していると述べていた。
ウィルバック中将によればアラスカで前回見られた同様のロシア機の飛来は2015年7月4日のことでやはりベア爆撃機編隊がアラスカからカリフォーニアにかけて接近してきたという。月曜日の接近飛行はロシアでは報道がなく、爆撃機が飛来した理由は不明だという。
「動機については皆さん同様に小官も知りたいが応えられるのはロシアだけだ」■

★海兵隊岩国基地のF-35Bは有事想定した訓練中、航空自衛隊は?



岩国基地が攻撃を受けて供用不能となる事態を想定して海兵隊は実戦シナリオの訓練を行ったのですね。同様に航空自衛隊も同様の訓練をしているのでしょうか。有事には「想定外」は許されないと思うのですが民間空港での訓練はできないのでしょうか。

US Marines continue F-35B workup in Japan 米海兵隊がF-35Bの実戦運用テストを日本で実施中

By: Mike Yeo, April 17, 2017 (Photo Credit: Lance Cpl. Joseph Abrego/US Marine Corps)

MELBOURNE, Australia — ロッキード・マーティンF-35ライトニングII共用打撃戦闘機で初の海外展開中の部隊は機体性能を確かめつつ各種訓練を行い、現実シナリオで同機を運用する態勢を整備中だ。
  1. 米海兵隊は岩国航空基地の第121海兵戦闘攻撃飛行隊(VMFA)が4月6日、11日でホット装備再充填、給油機からの燃料地上補給(ADGR)の両訓練をF-35Bで行ったと発表している。
  2. ホット再装填とはエンジンを掛けたまま機体に兵装を再装備することで、 その間パイロットはコックピットで待機する。ADGRではKC-130J給油機からF-35Bに給油するがすべて地上で行う。
  3. 海兵隊では両訓練は現実の前方配備の想定とし、ADGRでは毎分あたりの補給量が確認でき野戦運用の際の標準がわかったという。
  4. ADGRが実施できて飛行隊の作戦能力が向上したと海兵隊は見ている。これは既存航空基地が使えなくなった場合にC-130に燃料を運ばせて設備の整っていない臨時運用地点での燃料補給を想定している。
  5. 海兵隊公表のビデオではホット最重点で重量1,000ポンドのGBU-32衛星誘導共用直接攻撃弾JDAMをF-35Bの機内兵装庫に格納している様子がわかる。同機はこの爆弾を最大二基搭載する。
  6. GBU-32はF-35B機内にこの2日前に初めて格納されている。同様のホット最重点を海兵隊第一航空兵装戦術飛行隊MAWTS-1が海兵隊ユマ航空基地で行っていた。これは年2回開催される兵装戦術教官コース2-17の一環だった。
  7. エンジンを回したままのF-35Bに兵装を再装填するホット再装填は機体の摩耗、損傷を防ぐ効果がある。戦時想定ではホット再装填で時間節約しながら機体を勇往利用できる効果が期待できるとMAWTS-1の兵装係上級曹長ジェイソン・ダニエルが解説する。
  8. 一方、VMFA-121の機体保全係士官で自身もF-35Bパイロットのアダム・パーリン少佐は岩国でホット再装填を行い、今回の訓練で兵装の取扱に自信が増したと述べる。今日実施したのはささやかな一歩ですが、大きな前進につながります。岩国での訓練は初めてでしたが、海兵隊全体でも同様です」
  9. 今後16機に増強あれ、今夏に追加機材が加わると戦力は完全となる。飛行隊は秋に第31海兵遠征部隊としてワスプ揚陸即応集団で海上運用される。
  10. 揚陸強襲艦ワスプが第7艦隊前方配備部隊に編入されるべくノーフォークから佐世保に今年後半にやってくる。同艦は現行の前方配備揚陸強襲艦ボンノム・リチャードと交代する