2026年11月3日火曜日

カナダ向けF-35の引き渡しが始まったが、米国との対立を受けて発注全88機の行方はまだわからない―カナダ政府は米国への嫌がらせでサーブ・グリペンの調達を匂わせているが、軍当局はライトニングIIの受領を希望

 

カナダがF-35の 初回2機を受領したが計88機発注の行方は不透明なまま

Canada Receives First 2 F-35s, But Its Full 88-Jet Order Hangs In The Balance


F-35 Royal Canadian Air Force

出典:RCAF

カナダ王立空軍(RCAF)は、米国からF-35戦闘機2機を初めて受け取った。しかし、最大88機となる第5世代ステルス戦闘機の発注全体にはカナダ政府による審査が続いている。最初の2機は、10月22日(木)にルーク空軍基地で引き渡された。

2機のロッキード・マーティンF-35は、パイロットが操縦の専門訓練を受ける間、アリゾナ州に留まる。RCAFは、この訓練プログラムをいつ開始するかについては確認していない。

カナダにおけるF-35の追加発注がなぜ不透明なままなのか

F-35A Prototype AA-1 3

出典:Navy Service News |ウィキメディア・コモンズ

カナダのマーク・カーニー首相は以前、最大88機の発注を一旦保留し、代替案としてスウェーデンのサーブが製造するグリペン戦闘機の導入を検討していると報じられている。これは、カナダと米国の間で続く貿易摩擦の最中に起きた。カーニー首相による検討は1年以上前に結論が出る予定だったが、議論は続いている。

今年初めに本誌が報じた通り、同国はすでにF-35戦闘機14機の追加購入代金の支払いを確定しており、これにより総発注数は16機となった。残る72機については、北米の2カ国間の広範な貿易交渉の行方次第で不透明な状況にある。カーニーは、最初の16機での継続的な支払いが、交渉材料として機能していることを認めた。

しかし、RCAF向けには、サーブのグリペンをはじめとする代替機が検討されているほか、カナダ国内での航空宇宙・防衛産業の復活も検討されている。

最大80億ドルのF-35予算

RCAF向けのF-35プログラムの総費用は、当初の予算80億ドルを上回っている。両国間の緊張の高まりを受け、カナダは代替案としてサーブ JAS 39 グリペン Eの導入を検討している。この機体は、メンテナンスの容易さと北極圏の気温下での汎用性が高く評価されている。

しかし、軍幹部は、ロシアや中国といった手ごわい脅威に対抗するため必要なステルス性やセンサーフュージョン機能が同機に欠けていると指摘している。カナダが契約を全面的に進めることに躊躇している要因の一つは、F-35全機体の初期コスト見積もりが膨らみ、現在では270億ドルを超えると見込まれている点である。

さらに、批評家や政府高官からは、米国の防衛産業への依存が、ソフトウェアへのアクセス、整備、および長期的な機体サポートに関する制限により、カナダを脆弱な立場に追い込む可能性があると警鐘が鳴らされている。そのため、カナダは他の選択肢を模索している。最初の16機のF-35の受け入れが法的に義務付けられているにもかかわらず、グリペンは適切な代替案として浮上している。

将来のF-35フリートは危機に瀕している

Lockheed Martin F-35 Lightning II Mock-up 04

クレジット:トゥオモ・サロネン |ウィキメディア・コモンズ

歴史的に緊密な同盟関係にあった両国間の地政学的緊張の高まりを受け、カナダはF-35に加え、サーブのグリペンの導入も検討している。これは、F-35が世界トップクラスのステルス戦闘機であり、兵器技術の要であるにもかかわらずのことだ。トランプ大統領の下で不確実性が続く中、カナダ政府は国内の航空宇宙・防衛産業への再投資と再生の方法を検討してきた。

カナダ国内での航空機開発の再検討は、自律性の統合という観点から見ることができる。これは、カナダ生産がサーブとの合意の一部となっているためであり、これによりカナダは自国で航空機を製造できるようになることを意味する。

緊張が続いているにもかかわらず、カナダ空軍(RCAF)やカナダ国防省による内部ブリーフィングでは、政治的な緊張の行方にかかわらず、依然としてF-35を支持している。これは、同プログラムが既存のカナダ航空宇宙産業と密接な関係にあること、そして第5世代ステルス戦闘機であることに起因している。110社以上のカナダ企業がF-35のサプライチェーンに貢献しており、現在も約30社が操業を続けており、国内で最大3,300人の間接雇用を生み出している。■

ジャーナリスト – アーロンは、旅行・観光業界で14年の経験を持つ航空・旅行ジャーナリストです。ニュージーランド、ヨーロッパ、北米にわたるグローバル組織での勤務経験があり、その経歴は空港運営、航空インフラ、旅行コンサルティングに及びます。

業界の専門知識と、5大陸52カ国以上を実際に旅した経験を組み合わせ、アーロンは航空会社、空港、航空政策、そしてより広範な旅行セクターについて取材しています。ニュージーランドのカンタベリーを拠点としています。

彼の記事は『Simple Flying』に掲載されたほか、MSN、SAM CHUI Aviation & Travel、EIN News、Pakistan Defence、Climate Depotでも取り上げられている。


読者のコメント

  • カナダの優柔不断さをトランプのせいにするのは馬鹿げている。過去25年間にわたりカナダの調達状況を追ってきた人なら誰でも、彼らが多くの発注キャンセルや再入札を繰り返してきたことを知っているはずだ。その多くは、新しい政党が政権を握った際の、純粋に政治的な理由によるものだった。正直なところ、現時点で彼らの調達プロセスを真剣に受け止めることなど誰にもできない。

  • イギリスでは、何でもかんでもトランプのせいにする。
    2026-10-27 05:34:31

  • 概ね同意だ。代償はつきものだ。文字通りね。
    入札・キャンセル・再入札の過程で、カナダドルは世界のほとんどの通貨に対して価値を下げた。さらに、ジェット機の価格は上昇し続けている。
    個人的には、経済的に賢明な判断はほとんどなかったと思う。

  •  これだけは意見が一致するね!アメリカでは、何でもかんでもトランプのせいにする。(とはいえ、まだブッシュJr.のせいにする人もいるけど…

  • どの政治的立場に属する政治家であれ、「経済的に賢明な判断」で評価されることはめったにない……だからこそ、彼らはビジネスで失敗した後、政界に入るのだ。

  • カナダは、この新型機で旧式のAN/APG-81レーダーを手に入れたのか、それとも鉛のバランスウェイトか? ブロック4仕様は依然として「ベーパーウェア」の域を出ていないため、注文した機体さえ手に入らない状況だ。

  • まるでカナダが、地球上で最も技術的に先進的な多用途ステルス戦闘機を欲しがっていないかのような言い方だ……彼らがそれを手に入れなくても済む唯一の理由は、米軍の軍事的優位性によるものであり、彼らは我々がどうせ助けてくれることを知っているのだ。

  • その最後の点については、あなたの見解は間違っていることが証明されるかもしれないと思う。

  • そもそも、誰がカナダを攻撃しているというのか?
    カナダの隣国は米国、ロシア、グリーンランド(デンマーク)、そしてノルウェーだ。脅威となり得るのはロシアだけだが、米国がロシアからアラスカを購入しているため、自国の安全保障に関しては米国がカバーしている。

    だからもう一度教えてほしい。米国の隣に位置するNATO加盟国であるカナダを、一体誰が脅かすというのか?

    最高級のステルス戦闘機を少数導入し、日頃の迎撃任務は、NATOの最新加盟国であるスウェーデンのグリペンなど、より安価な航空機で行うというのは、まったく理にかなった考えだ。

  • ロシアがカナダを侵略する可能性よりも、米国がカナダを侵略する可能性の方が高

英タイプ31派生型が米海軍向け次期フリゲート艦競合に加わりそう―自国海軍向け艦艇建造もままならない英国は輸出に救いを期待しているのでしょう。競合にはわが「もがみ」級も候補となっています

 

米海軍向け次世代フリゲート艦競合に

英国が「タイプ31」派生型で参入


British Type 31 Frigate Variant Offered To The U.S. Navy


米国のフリゲート艦調達要件に向けバブコックは「アローヘッド140」を提案しようとしている

The British defense company Babcock is preparing to offer its Arrowhead 140 frigate design, which forms the basis of the Royal Navy’s Type 31 class, to the U.S. Navy as the service looks for ways to rapidly expand its fleet of surface combatants.

バブコック・インターナショナル

英国の防衛企業バブコックが米海軍の次世代フリゲート計画への参入を表明した。提案の基盤は、英国海軍のタイプ31級の原型である汎用フリゲート 「アローヘッド140」となる見込みだ。迅速かつ大量に建造可能な比較的完成度の高いフリゲートを求めるワシントンに外国設計艦艇がさらに選択肢に加わることになる。

『テレグラフ』および『ネイビー・ルックアウト』の報道によると、バブコックは国防総省当局者と予備的な協議を行っており、10月末までに参加意向表明書を提出する見込みだ。提案には、米国最大の軍用造船会社ハンティントン・インガルズ・インダストリーズ(HII)が関与する可能性があり、両社は「アローヘッド140」をライセンス契約で米国で建造する提携を検討している。

英国王立海軍タイプ31多目的フリゲートのイメージ図。王立海軍

「もちろん当社は関心がある。当社のフリゲートは世界トップクラスで、米国および米国産業界との強いつながりもある。これに応じないのは正気の沙汰ではない」と、バブコックの海事事業責任者であり、元海軍次官のニック・ハイン卿は、『テレグラフ』紙に語った。

海上自衛隊(JMSDF)の同型艦1番艦「もがみ」。JMSDF

2024年の引き渡しに先立ち、海上試運転中の韓国海軍「ROKS 忠南」。HD現代重工業

トルコのイスタンブール級に属する将来の「TCG イズミル」。アナドル造船所

開発が中止されたコンステレーション級フリゲートを手掛けたフィンカンティエリ・マリン・グループも、最新のフリゲート計画に 新たなビジネスチャンスを見出していると述べている。

一方、水上戦闘艦市場に新規参入したドイツの防衛企業ラインメタルは、最近、GMF 140フリゲートを公開した。同社は、他の同盟国海軍との取引機会を模索する前に「北米での調達プロジェクトの一環として」この艦を提案する計画であると述べている。

バブコックにとって、この機会は米国防衛産業との関係を大幅に拡大するものである。成功すれば、同社は米国造船所がフリゲート艦を製造するために必要な設計、技術的専門知識、そして場合によっては知的財産を提供することになるだろう。

これは、ポーランド海軍の プロジェクト106 ミエチニク(ソードフィッシュ)級と同様のプロセスとなる。同プロジェクトでは、英国にある同社施設を使用するのではなく、ポーランド国内で3隻の新型多目的フリゲート艦を建造している。

ポーランドのグディニャで建造中の、ポーランド海軍向け新型フリゲート「ヴィチェル」。写真:マテウシュ・ヴロダルチク/NurPhoto

海軍による候補案の評価結果は11月12日までに提出される予定だ。現時点で契約は締結されておらず、バブコック=HIIの提案内容の詳細も未確認のままである。

「アローヘッド140」は、スコットランドのバブコック社ロサイス造船所で建造が進められている、英国海軍の「タイプ31」5隻の基盤となっている。この設計は、デンマークの アイバー・フイトフェルト級フリゲートに由来する。 ポーランドに加え、インドネシアもこの艦を選定した。

アローヘッド140の標準的な全長は約455フィート、全幅は65フィート、排水量は約5,700トンであるが、各国仕様の艦艇ではこれよりかなり重くなる可能性がある。同艦は従来型のディーゼル・ディーゼル複合(CODAD)推進システムを採用しており、28ノットを超える速度を発揮できる。設計は長期間の航続能力を重視しており、標準的な航続期間は約1~2ヶ月である。AH140には、海軍ヘリコプター運用用の飛行甲板と格納庫、乗組員用の居住区、小型艇運用施設、用途に応じて柔軟に活用できる任務スペースが備わっている。そのモジュール式構造で、顧客は各国の要件に応じて、さまざまなセンサー、戦闘管理システム、電子戦装備、および兵器を統合することができる。

アローヘッド140の派生型の一つとして、ポーランド海軍のプロジェクト106級を挙げると、特に重武装化された派生型であり、76mmレオナルド・ストラレス主砲、対空ミサイル用32セル Mk 41垂直発射システム、対艦攻撃用の 海軍ストライクミサイル8基、および軽量魚雷発射管を備えている。ポーランド仕様は最大排水量約7,700トンであると報告されている。

ポーランド海軍のプロジェクト106「ミエチニク(ソードフィッシュ)」級第1番艦ウィチェル。PGZ SW

タイプ31は、海上保安、護衛、対水上戦任務を遂行できる汎用艦で比較的大きな船体により、兵器、センサー、航空施設、および将来のアップグレードのための十分な内部容積を確保している。

この点は、護送船団の護衛、単独作戦、そして大型駆逐艦を補完できる艦艇を求める米海軍にとって魅力的な要素となり得る。アーレイ・バーク級駆逐艦より運用コストが大幅に低いフリゲートで幅広い任務を遂行できるため、より高性能な戦闘艦を広域の防空・ミサイル防衛、持続的な打撃作戦、その他のより過酷な任務に充てることが可能になる。

アーレイ・バーク級駆逐艦USSジェームズ・E・ウィリアムズの航行風景。米海軍提供写真USSジェームズ・E・ウィリアムズ。USN

アローヘッド140のサイズなら、米国の兵器や戦闘システムを搭載する上でも柔軟性を発揮できるだろう。しかし、米国版には明確な構成が求められるため、現時点では、米国仕様に向けた公に確立された兵器搭載計画は存在しない。

同時に、英国海軍のタイプ31フリゲートはまだ実戦配備されておらず、その基本構成は米海軍が要求しうるあらゆる任務に最適化されているわけではない。特に、持続的な対潜戦に必要なソナーやその他のシステムの統合は、多大な労力を要する作業となるだろう。

また、米海軍は、自らの要件を満たしつつ、既存の設計をどの程度維持する課題にも取り組まなければならない。コンステレーション計画から得られた主要な教訓の一つは、既存の外国設計に大規模改造を加えると、莫大なコストとスケジュール上のリスクが生じ得るということである。米海軍仕様に適合させる過程で元の設計がほとんど残らなかったことが、最終的にこの計画の破綻を招いた。

中止となったコンステレーション級フリゲートのレンダリング画像。米海軍

バブコックにとっては、提案の競争力を維持するため必須の米国製装備を統合しつつ、アローヘッド140を既存構成に可能な限り近づけてることが不可欠となる。

バブコックには米国内に造船所がないため、米国の産業パートナーとの連携が同社のアプローチで極めて重要となる。

ニューポート・ニューズとインガルスに主要な造船施設を運営中のHIIは、米海軍向けの軍艦建造において豊富な経験を提供できるだろう。

このような取り決めは、国内の造船能力を再構築しつつ、同盟国の専門知識を活用して軍艦の生産を加速させるというトランプ政権の目標に合致する。また、これによりバブコックは、ロサイス造船所を英国海軍への納入義務に専念させながら、大規模な新規建造プログラムを負担することなく、重要な米国からの受注を目指すことが可能になる。

ただHIIが複数の設計を支援できるのかについて、生産能力、プログラムの優先順位、同社が各造船所にかかる競合する需要をどのように管理するかで疑問を投げかけている。

一般的に言えば、政権が外国製フリゲート艦に関心を示している背景には、米国製の新型軍艦の開発に伴う時間と費用に対する懸念が高まっていることがある。

コンステレーション級プログラムは、海軍が退役させたオリバー・ハザード・ペリー級フリゲート艦に代わる近代的な後継艦を提供することを目的としていた。欧州のFREMM設計をベースに、米国での運用に向けて大幅な改造が施されたが、その後、深刻なスケジュール遅延とコスト問題に見舞われた。海軍はその後、このプログラムを中止した。

オリバー・ハザード・ペリー級フリゲート「USS カー」の2006年の様子。同型の最終艦は2015年に米海軍から退役した。米海軍

米海軍は、建造と配備が容易な巡視フリゲートであるFF(X)の導入を進めている。しかし、その初期構成に垂直発射システムが含まれない見込みであり、重武装な多目的戦闘艦に期待される能力の一部を提供する能力は制限される。

FF(X)フリゲートのレンダリング画像。米海軍

HIIは、沿岸警備隊のレジェンド級国家安全保障カッターをベースにしたFF(X)フリゲートを建造する。FF(X)の契約は締結ずみだが、海外フリゲート艦の提案においてバブコックと提携しようとしている点は、ある意味で示唆的である。

沿岸警備隊のレジェンド級カッター「USCGC ハミルトン」。米国沿岸警備隊

国際的なフリゲート艦プロジェクトは、既存の同盟国の設計に基づく艦艇が、能力、コスト、納入速度の面で異なるバランスを提供できるかどうかを検証することを目的としている。

8月の大統領覚書により、海軍が同盟国の設計を検討し、限定的な状況下では国家安全保障免除措置を通じて海外建造を行う道が開かれた。このアプローチは米国造船所に移行する前に、艦艇を当初少数海外建造するモデルと比較されている。

報道されている枠組みでは、海外建造は最大2隻に制限され、米国の造船業への投資と結びつけられている。したがって、バブコックが最終提案する際には、その設計をいかにして国内に移転し、要求されるペースで生産できるかを実証する必要がある。

これは大きな課題となる。バブコック自身のタイプ31の生産ラインは、すでに英国海軍が発注した5隻の建造に充てられており、米国での生産ラインを立ち上げるには、労働力の訓練、サプライチェーンの構築、そして製造ノウハウの移転が必要となる。

また、米海軍は、コンステレーション計画で問題となったような大規模再設計を経ることなく、外国の設計が最低限の運用要件を満たせるかどうかを判断する必要がある。

バブコックが参入するこの分野には、すでに日本、韓国、トルコによる確立されたフリゲート艦の設計が存在しており、さらに増える可能性もある。

それぞれが、設計の成熟度、戦闘システム、生産能力、および潜在的な産業提携の組み合わせにおいて異なる。「もがみ」および「忠南」プログラムはすでに就役艦を擁している一方、アローヘッド140は輸出プログラム数件で選定されているものの、まだ就役には至っていない。


バブコック社製アローヘッド140の紹介

バブコックのセールスポイントは、アローヘッド140のサイズ、適応性、確立された設計実績に加え、HIIを通じた米国での生産の見通しが組み合わさった点にあると考えられる。

アローヘッド140が複数国の海軍に採用されることで、規模の経済、設計の共通化、艦隊全体での共同アップグレードを通じて、コスト削減の可能性が生まれる。国際的なユーザー基盤が広がることは、世界規模での訓練や後方支援を含む、海外との産業提携の可能性ももたらす。

同時に、米海軍による選定は、このプラットフォームに対する大きな支持を示すものであり、他の輸出市場におけるその地位をさらに強化することになるだろう。

バブコックがこの機会を追求する意向を明らかにしたことで、米海軍による新型フリゲート艦の選定プロセスに新たな候補が加わった。「アローヘッド140」が初期の関心表明の段階を超えて進むかどうかは、その能力と生産の見通しが他の候補とどのように比較されるかにかかっている。そして何よりも重要なのは、バブコックとその米国パートナー企業が、コンステレーション計画で生じた遅延や再設計の課題を繰り返すことなく、海軍の要件を満たせる艦艇を納入できると国防総省に納得させる必要があるということだ。

トーマス・ニューディック

スタッフライター

トーマス・ニューディックはTWZのスタッフライターであり、軍事航空、防衛技術、兵器システム、国際安全保障を専門に取材している。ドイツのベルリンを拠点とし、世界中の紛争、軍事近代化の取り組み、新興の航空宇宙技術について報道しており、特に空軍力と現代戦争におけるその役割に関心を持っている。彼の報道は、現代および歴史的な空軍力、特にヨーロッパにおける深い専門知識に基づいており、大陸全域およびそれ以上の地域における軍用航空、空戦、航空宇宙開発に焦点を当てている。


コメント59件

  • 4つの新たな候補機。そのいずれも海軍の要件を満たすことはなく、検討と再設計が繰り返されるだろう。そして最終的に、当初から存在していた完成済みの「コンステレーション」設計をそのまま建造すべきだと気づくことになるだろう。

    • コンステレーションは、設計要件を満たさず、コストも高すぎた大失敗だった。今さらそれを建造するのは、沈没費用の誤謬の極みだ。自前で艦艇を設計して建造する方法を学ぶか、同盟国の海軍の艦艇を購入して、そこに我々のシステムを単に組み込むか――そして……

  • 完璧だ!さあ、上部構造から電子機器と配線をすべて撤去し、すべての作業ステーションの物理的なレイアウトを変更し、船体をアーレイ・バーク級と同じ大きさになるまで延長しよう。ICBMを撃墜するために96個のVLSセルを追加するのを忘れるな。あ、忘れてた。これらすべてに動力を供給するには4基のLM-2500が必要だから、え……

  • なぜ他国の提案が必要なんだ? トランプ氏自身が、戦艦級だけでなく、すべての海軍艦艇を設計するつもりだったことを思い出してほしい。 それなのに、なぜトランプ氏は、我々に必要なフリゲート艦の設計を放置しているんだ? 2025年12月22日、マー・ア・ラゴで、海軍設計者のドニーはこう言ったのを思い出してほしい:「米海軍は……」

  • フリゲートの生産は、以下の2つの作業ストリームに焦点を当てるべきだ:

  • 1) 最小限の時間で複数の船体を建造できる「十分実用的な」設計

  • 2) 長期的な計画に適した最適化されたプラットフォーム。

  • どちらの設計も時間の経過とともに調整可能だが、新機能がクリティカルパスに影響を及ぼすことは許されるべきではない……

  • 英国は自国の艦艇を操船できる人材を育成できていないことを考えれば、米海軍はタイプ31が利用可能になり次第、そのまま引き取ればよい。

  • その設計は長期間の航続を重視しており、基本航続期間は約1~2ヶ月である。

  • この1~2ヶ月という期間は、海上給油の有無を含んでいるのかどうか疑問だ。第二次世界大戦のフレッチャー級は、定常巡航速度で航行した場合、約2週間で燃料を使い果たした。ペリー級フリゲートも同様だ。両者ともF...

    • 公表された数値では28日となっている。

    • 無給油での航続距離は7500~9000マイル。

    • 18ノットで9000マイル。

    • 作戦ペースの速度では7~7500マイル。

  • 話題は逸れるが、本当に恐ろしい。TWZはこれについて報じるべきだ:

  • https://defence-blog.com/senators-seek-details-on-23000-strong-national-guard-riot-force/

  • ケリー・ジョンソンは海軍との取引について何と言っていたか? 彼の非公式な

  • 「第15のビジネスルール」が、この状況に当てはまりそうだ。

  • なんて素敵な艦だろう……でも、我々が手に入れることは決してないだろうな!

  • まあ、これは間違いなく乗組員のスマホを検査することになる艦だな。

  • Sutherland555 このネタ、少なくとも1人は分かってほしいな。

  • 申し訳ありませんが、もうふざけるのはやめて、長年にわたり国に尽くしてきた実績のあるコンスティテューション級フリゲートに戻すべき時です:

    • 航続距離が長く、大部分がレーダー吸収材で造られている。うーん。

  • 私の意見としては、コンステレーション級の再始動(確かに遅延はあったが、海軍の仕様に基づく設計作業はすでに完了している)か、あるいはまったく新しい級を新設するか、のいずれかだ。既存の設計を土台にして調達を加速させるというアイデアは気に入っていたが、海軍にはそれがうまくできないようだ。ただ…

  • 建造されたタイプ31のポーランド版は、船体搭載型ソナーに加え、ポーランドが万能型を求めているため曳航式アレイも装備している。インドネシア版は船体搭載型ソナーを装備しているが、英国は単なる汎用フリゲートを求めているだけだ。ポーランド版は76mm砲1門と35mm砲を数門装備しており、インドネシア版は上射式76mm砲を2門装備している… .

  • 他国から艦艇を調達しなければならない状況を想像してみてください。

  • 余談ですが、海軍の話といえば……

  • 「2024~25年、中国の海軍艦艇総トン数は米国の2倍以上:ユーロナバル」

  • これ、もうやったんじゃない? 我々の問題は設計案の不足じゃないし、また新たな計画を作っても問題は解決しない。

    • イエスでもあり、ノーでもある。フリーム級は、最新のデジタルツイン型「設計・建造・維持」という観点では古い設計だった。デジタル「設計図」はそれらすべてに先立つものだったので、すべてを再現し、ミニ・バーク級という海軍の壮大な構想に適合させる必要があったのです

    • タイプ31は完全なデジタルツインとして登場します…

  • タイプ26を選べばいいじゃん、さあ…

  • OT: F-35導入20周年:その成功と失敗が航空宇宙産業に与えた影響

  • https://breakingdefense.com/2021/10/the-f-35-at-20-how-its-successes-and-failures-shaped-the-aerospace-industry/

  • 個人的には、法律で海軍を麻薬取締業務やそれに類するパトロール任務から完全に外すべきだと思う。沿岸警備隊が存在している以上、それは資源の無駄であり、任務の重複だ。軍そのものが法執行任務を行うべきではない。沿岸警備隊の人員を拡充すべきだ…

  • 頑張ってください。現政権との間で結ばれるいかなる合意も、それが書きなぐられたおむつ一枚の価値すらないでしょう。

  • VLS(垂直発射システム)能力を一切備えていないFF(X)の設計は……不可解だ。LCSを構想したあの道化師の一団が、どうやら墓場から蘇ってきたようだ。ポーランド版の案は、私にはまったく理にかなっているように思える。

  • 私の時代には、米国は自国の艦艇を自ら設計・製造していたものだ。

  • トランプ政権下で一体何が起きたのか、なぜ外国のフリゲート艦の設計を採用し、輸入しなければならないのか?

    • これは昔から続いていることだ。ウォール街が問題で、彼らは何万人ものMBAを量産し、その連中が議会や上院に働きかけて、目につくものはすべて外部委託させている。

  • この段階では恥ずかしい限りだ……

  • これのどこが悪いんだ。

  • いいアイデアがある。こうした妄想や恥さらしに浪費されている金をすべて、本来やるべきことを解決するために使えばいいじゃないか。「ああ、しまった、あれが必要だった」と気づくまで、物事を安売りし続けるのはやめよう。米国旗を掲げた外国の船なんて、誰もここには欲しくない。何とかしろよ

  • リバー級26型への敬意が欠けているな 🤨


2026年11月2日月曜日

米海軍艦艇の長期展開が状態化しており、艦艇の補修補給だけでなく乗員の休養で思わぬ弊害が現れている―ディエゴガルシア島の事例

 

長期展開する米海軍艦艇が艦艇・人員を疲弊させている

The port-call situation is wearing out Navy warships

ディエゴ・ガルシア島は、イランと戦う艦艇にとって唯一の安全な場所だが、艦艇に必要な整備を提供できない

これまで中東への寄港といえば、バーレーンでのモヒート飲み放題のブランチ、ドバイの巨大ショッピングモールの屋内スキー場での滑走、あるいはカタールでの砂漠サファリなどを意味していた。しかし、8ヶ月前に「エピック・フューリー作戦」が始まり、同戦域に展開する米軍艦艇には、基本的に選択肢がたった一つしか残されていない。約2,500マイル離れたディエゴ・ガルシア島だ。

士気にはあまり良くないが、その影響は、インド洋に浮かぶこの英国領の島で釣りに飽きて不満を募らす水兵だけにとどまらない。この人里離れたサンゴ環礁には、ペルシャ湾、地中海、太平洋の多くの港が提供できる埠頭インフラがない。海軍が長期展開や少ない寄港で艦隊を酷使するにつれ、戦闘艦艇は航海中の重要な整備を受ける機会を失いつつある。

「艦艇が名目上の7か月の展開期間を超え海外展開されると、艦上の装備が故障したり、摩耗したり、消耗する時間が長くなる。その結果、艦艇がやっと米国に戻ると、配備期間が7ヶ月を超えたため通常より多くの整備や修理作業が必要になる可能性がある」と、議会調査局(CRS)で40年以上にわたり海軍アナリストを務め、今年退職したロン・オロークは述べた。

「それにより、整備や修理にかかる時間とコストが増加する可能性がある。また、作業に要する時間が長引くことで、その他艦艇が予定通りに整備やオーバーホールに入れない事態も生じかねない。これが他の艦艇の整備遅延という連鎖反応を引き起こす恐れがある」

海上安全保障に精通した海軍士官もこれに同意し、「展開中の艦艇であっても、桟橋や補給艦に直接係留して『航海修理期間』と呼ばれる時間を確保し、故障箇所の修理、錆の除去、塗装などを行う必要がある」と指摘した。「こうした艦艇が10~12ヶ月も外洋に留め置かれると、予定されていたその他整備作業を欠くことになり、帰港時には本来あるべき状態よりはるかに損傷が進行していることになるだろう」

海軍自身も、空母「エイブラハム・リンカン」に関する最近のプレスリリースの中でこの問題に言及している。同艦は、約11か月に及ぶ展開を終え、遅れていたデポレベル整備を受けるため、母港を変更することになった。

「定期的なデポレベル整備は、海軍艦艇の供用期間を最大限に延ばし、艦隊の戦闘能力を維持し、近代性を保ち、国家を守る準備を整えておくものである。」

リンカンの321日間の展開――それに先立つジェラルド・R・フォードの326日間の展開――は、それぞれ連続航海日数と展開期間の記録を更新した。しかし、アーレイ・バーク級誘導ミサイル駆逐艦は、こうした数字を大幅に上回る見込みだ。また、海軍当局は横須賀に残る家族に対し、当面の間、すべての艦艇が10~12ヶ月間の展開を行うことを想定しておくべきと伝えている。

海軍の広報担当は、「具体的な戦備率、作戦要件、戦力配分の検討、あるいは将来の戦力移動については言及しない。しかし、我々は海軍艦艇の耐用年数を最大化し、艦隊の戦闘能力を維持し、国家を守る態勢を整えるための定期的な整備に引き続き取り組んでいる」と述べた。

「品切れだ」

ドバイやバーレーンといった寄港地で水兵たちが利用できる高級ホテルや数百軒ものレストランとは対照的に、ディエゴ・ガルシアには軍用補給基地と、レストランが数軒あるだけの小さな町がある。また、この地域に展開する艦艇のほぼすべてが、同島を寄港地や補給拠点として利用しているため、店の棚に常に商品が並んでいるとは限らない。

1月に日本を出港した誘導ミサイル駆逐艦「ジョン・フィン」は、数ヶ月に及ぶ航海を経てディエゴ・ガルシアに入港した。

「艦内売店に行くと品切ればかりなんです」と、ある水兵の配偶者が本誌に語った。「アイスクリームなら見つかるけど、日常生活に必要な日用品が手に入らないんです。」

その配偶者によると、同艦はイラン作戦で武器をすべて使い果たしたため、「弾薬が尽きた」状態で入港したという。「だから、一週間は補給に費やさなければならなかったのです。」

別の誘導ミサイル駆逐艦「マスティン」に乗船する水兵の配偶者は、4月に日本を出港して以来唯一の寄港の際、基地売店で夫が靴下は手に入れたものの、靴磨きは手に入らなかったと語った。

「すぐ必要なものを手に入れられるようと下船したのに、『何もなかった』と言っていた」と彼女は語った。「何もなかったのよ」

本誌取材に対し、その配偶者は、マスティンの乗組員にとって、この寄港は数ヶ月にわたる航海からの待望の休息に思えたが、下船直前に、当初の予定通り8月に帰還せず、2027年4月まで展開を継続することになったと告げられたと語った。

「悲しいことに、皆は上機嫌だったんですが」と彼女は語った。「でも、入港の前日にその悪い知らせを伝えられたせいで、ディエゴ・ガルシアでは本当に騒がしい事態になったと聞いています……。ディエゴ・ガルシアでのある夜、水兵2人がアルコール中毒で救急搬送される事態になりました。そのせいで、彼らは最後の外出許可の夜を棒に振ってしまったのです」

オロークは、この英国領の島について、「しばらく陸上に滞在し、ある程度の休息・娯楽(R&R)活動を行う機会は提供してくれる。しかし、ディエゴ・ガルシアでR&Rを楽しむ選択肢は、シンガポールや地中海沿岸の港など他の寄港地に比べてはるかに限られている」と述べた。

パシフィック・フォーラムのラルフ・コッサ会長は、より率直な意見を述べた。「もしこれが10ヶ月間で得られる唯一の休息・娯楽なら、私を撃ち殺してほしい」と彼は語った。

郵便の遅延

水兵たちは家族や友人に物資を送るよう依頼しているが、郵便が駆逐艦に届くまでに3ヶ月から6ヶ月かかっていると、配偶者たちは語った。

マスティン乗組員の配偶者は6月末に夫に6箱送ったが、夫は9月に1箱を受け取り、残りは10月に届いた。ジョン・フィンの配偶者は、小包数個が夫に届くまでに4ヶ月かかり、中には「届くまで6ヶ月以上かかったものもあった」と語った。

「夫に同じものを3回も送ってしまった気がする。まあ、そのうちの一つが今後2、3ヶ月以内に届いてくれればいいし、残りがいつ届いても、とにかく山ほどあることになるわね。誰かと分け合えばいいわ」

両配偶者とも、郵便の遅延を踏まえ、今後の選挙で水兵たちが投票できるかどうかについて懸念を表明した。ジョン・フィン乗組員の配偶者によると、過去に何度も派遣経験のある夫は、「投票についての話しは一切ない。そんな時間がないからだ。そもそも誰もやりたくないような雑用で忙殺されており、話し合う時間すらない」と語ったという。

対照的に、空母「ジョージ・ワシントン」に乗艦する水兵たちは、概して「米国本土から送られた郵便物は数週間以内に届く」と、同艦の広報担当であるボビー・ディクソン中佐は本誌に語った。「ただし、海外展開の場合は、これより時間がかかることもある。我々は兵站チームと連携して郵便の遅延を最小限に抑え、すべての軍人が投票権を行使できるよう尽力している。」

整備

海軍艦艇は、他の乗り物と同様に、稼働を続けるためには一定程度の整備が必要だ。修理には、基本整備、中間整備、デポ整備の3レベルがある。

展開中の艦艇は、塩水や海風による負荷にさらされており、長期間にわたり頻繁に使用されると、摩耗や破損が生じやすくなる。また、横須賀を拠点とする前方配備の駆逐艦――「ジョン・フィン」や「マスティン」など――は通常、数ヶ月間海上任務に従事した後、数ヶ月間の整備のため母港に戻るサイクルで運用されてきた。

しかし現在、これら2隻の駆逐艦は海上任務に1年以上もつく予定となっており、その結果、予定されていた5ヶ月間の造船所での整備期間の開始時期を逃すことになる。また、マスティン乗組員の配偶者によると、同艦は展開に向けて出航する直前に、母港をカリフォーニア州サンディエゴから横須賀に移したが、その時点で整備上の問題を抱えたままだったという。

「整備記録は100%空欄ではなかった」上、「整備のため帰港すべき」事項が数多くあったと彼女は述べた。にもかかわらず、同艦は日本へ向かうよう指示された。

また、乗組員たちには、唯一の寄港地での停泊は整備を行うために計画されたものだと伝えられていたものの、「ディエゴ・ガルシアに行っても何も修理されなかった。……桟橋に接岸することさえなかった」という。

オロークは、中間整備およびデポ整備の遅延には結果が伴うと述べた。

「海軍全体の海外展開比率が、想定モデルで定めた水準を上回る状態が一定期間続けば、その先には代償を払わざるを得なくなる時期が訪れる。つまり、前の期間の不足分を補うために、展開可能な海軍の割合が想定モデルで定められた水準を下回ることになる」。

これは新しい問題ではない。

「数年前、海軍は通常水上艦の整備において窮地に陥った。その一因は、作業の計画、スケジュール、資金調達が過小評価されていたことにある。それ以来、海軍は長年にわたり、通常水上艦の整備におけるこの窮地から脱却しようと取り組んできた。艦艇の長期展開による艦艇の整備・修理スケジュールの乱れは、海軍がその窮地から脱却するという課題をさらに困難にする可能性がある」とオロークは指摘した。

海軍は艦艇で必要な整備を行わなければならない。しかし、海軍がこれほど多くの艦艇を作戦地域に展開し続けている限り、それが実現する可能性は低いと、別の海軍専門家は指摘した。

「その結果、先送りされた整備はさらに深刻な問題となり、部品や装備が予定より早く摩耗したり破損するといった連鎖反応を引き起こすのです。結局、これらの艦艇は予定された退役時期よりずっと早く、耐用年数を迎えてしまうことになるだろう。」■