2026年6月1日月曜日

シャングリラ対話でヘグセス国防長官が中国に関しトーンを抑制した政策演説を行った―G2時代の幕開けとして米中間で何らかの合意が生まれたのか。逆に中共は日本を「新軍国主義」として公然と批判しているのですが。

2026年5月30日、シンガポールで開催されたアジアの年次防衛・安全保障フォーラム「シャングリラ・ダイアログ」で演説を行うピート・ヘグセス国防長官。| Achmad Ibrahim/AP

ヘグセス国防長官が中国批判を抑えた政策演説をシャングリラ対話で行ったことに注目

長官は、アジアの政府高官向け演説で台湾への言及を一切避けた

Hegseth tempers China criticism at Asia forum

The Pentagon chief, in a rare omission, avoided any mention of Taiwan in a speech to Asian officials.

https://www.politico.com/news/2026/05/29/hegseth-taiwan-shangri-la-allies-speech-00943588?utm_campaign=RSS_Syndication&utm_medium=RSS&utm_source=RSS_Feed


シンガポール発 — ピート・ヘグセス国防長官は土曜日、欧州の同盟国に説いてきたメッセージをアジアで発信した。同地域における最大の軍事的火種には触れずに、両者の関係を実利的な観点から位置づけた。

ヘグセスはアジアの政府高官に向けた政策演説で、「ドラマのない」関係を呼びかけたが、中国が自国領と主張する自治島である台湾について一切言及しなかった。国防長官が台湾について言及しないのは異例。その代わりに、ワシントンと北京が「公平性と互恵性に基づく」関係を持てるよう求めた。

シャングリラ・ダイアログでの演説は、ヘグセス長官が欧州諸国に伝えてきた内容を裏付けるもので、防衛費を大幅に投じる国には、武器販売の優先枠が与えられる。しかし、語らなかったことの方が、むしろ多くのことを物語っている。南シナ海における中国の威嚇的な動きや、同地域で最も争点となっている台湾問題について沈黙を守ったことは、前例からの劇的な方針転換であった。

「戦略の転換を図っている」 とヘグセス長官は述べた。「ワシントンが道徳的優位性を示すため大声で外交的抗議を行っても、実力を示さない『見せかけの憤り』の時代は終わった」

今回のヘグセス演説は、2025年6月の前回の演説とは大きく異なる。長官は北京を繰り返し「共産主義中国」と呼び、台湾侵攻は「インド太平洋地域および世界に壊滅的な結果をもたらすだろう」と明言していた。

しかし、トランプ政権が台湾への140億ドルの武器売却を凍結してから

わずか数週間後、ヘグセスは中国に「共産主義」のレッテル貼りせず、北京の軍事力増強に対する国防総省の度重なる不満にも言及しなかった。これには、南シナ海の係争海域における中国の人工島建設や、拡大する核開発計画も含まれる。

その代わりに、彼は中国や米国を含め、いかなる「覇権国」もこの地域を主導すべきではないと繰り返し述べた。

台湾問題に関する沈黙が最も象徴的だった。ドナルド・トランプ大統領の第一期政権で国防長官を務めたジェームズ・マティスに遡る、過去3人の国防長官は、いずれもサミットでの演説で台湾に慎重に言及していた。米国は民主主義国家である台湾を公式に承認していないが、中国に対し、米国が台湾への攻撃から島を守るため介入するかどうかを推測させ続けることを目的とした「戦略的曖昧性」という政策を実践している。

しかし、トランプ政権による北京批判は次第に弱まっている。昨年の国家安全保障戦略では、中国が米国の最大の脅威として挙げていない。また、ヘグセスの最高顧問らが作成した国防戦略では、米国に対し北京との外交に注力するよう求め、台湾への言及は明示的になかった。

ヘグセスは演説の中で、日本、韓国、フィリピンの防衛力増強を称賛した。しかし、台湾への武器移転が保留されている状況下で、防衛費を多く支出する国に対し、米国からの武器販売を迅速化するとの約束が果たされるのか、疑問の声が上がった。

「一部国が米国のコミットメントを過小評価しないかと懸念している」と、日本の小泉進次郎防衛相は述べた。

ヘグセスは、一時停止の理由は言及しなかった。会場での質問に対し、「将来の台湾への武器売却に関する決定はすべて大統領に委ねられる」と述べた。

しかし、元政府高官などは、特に台湾に関して、米国の言辞が重要であると主張している。

「『柔らかな口調で語り、大きな棒を携える』ことの肝は、ある時点で、やはり声を上げなければならないということだ」と、元米国防当局者のクリス・エステップは述べた。「台湾の場合、適切な発言をすることはあくまで始まりに過ぎない。実際に紛争を阻止する行動も取らなければならないのだ。」

トランプは、5月の訪中時に中国の習近平国家主席と台湾への米国製武器売却について長時間にわたり話し合った。これは、台北への武器移転について北京と協議しないという、レーガン政権時代に遡る米国の政策に反するものである。

同盟国は、特にこの地域における米国の影響力が疑問視されている状況下で、シンガポールでのサミットにおいて中国を直接批判しないよう慎重を期してきた

ベトナムのト・ラム大統領は金曜日の基調演説で、世界の大国間の力関係が変化するという懸念すべき動向に言及した。

同大統領は、国際ルールへの適応は「強制、押し付け、武力行使の威嚇、あるいは既成事実の創出によって達成することはできない」と述べた。■


 

南シナ海でPLANがオランダ海軍艦艇に電子妨害などで航行を妨害―航行の自由を確保する作戦の一環ですが、中共にはなぜオランダが自分たちの裏庭に踏み込んでくるのか理解ができないようです。

 

中国人民解放軍南部戦区司令部によると、オランダ海軍フリゲート艦「デ・ルイター」(F804)と同艦搭載ヘリコプターが2026年5月27日、パラセル諸島の海域・空域に侵入した。中国人民解放軍提供の写真


中国人民解放軍が南シナ海でオランダ艦に電子戦攻撃を実施



国海軍および空軍は、係争中の島嶼群付近で、警告と電子妨害を用いてオランダの防空フリゲート艦を追い払ったと、北京の南シナ海司令部が水曜日発表した。

 中国人民解放軍南部戦区司令部(PLA STC)によると、オランダ海軍のフリゲート艦「デ・ルイター」(F804)と搭載ヘリコプターが水曜日、パラセル諸島の空域に侵入した。同諸島は、1970年代にベトナムから武力による奪取を経て、現在北京の支配下にある。

 中国人民解放軍南部戦区の報道官翟世臣(Zhai Shichen)大佐はプレスリリースで、同フリゲート艦に対し「必要な措置」を講じてパラセル諸島から退去させたと述べ、その措置は「法律および規則に則ったもの」であると語った。

 中国は、20カ所の前哨基地と本土からの支援部隊のネットワークを通じて、パラセル諸島を支配している。人工島基地や前哨基地を通じて、中国は南シナ海全域に電子戦能力の広範なネットワークを前線展開している

「我々はこのような行為に断固として反対し、オランダ側に直ちに侵害および挑発行為を中止するよう厳重に要求する。中国軍は常に高い警戒態勢を維持し、中国の国家主権、安全保障、および地域の平和と安定を断固として守り抜く」と翟氏は述べた。

 オランダ海軍の「デ・ゼヴェン・プロヴィンシエン」級フリゲート艦は、アムステルダムが主導する5ヶ月間の「パシフィック・アーチャー」作戦の一環でインド太平洋地域に展開している。同作戦は、航行の自由を促進し、同盟国やパートナー国との関係を強化することを目的としている。デ・ルイターは、今夏後半にハワイ周辺で行われる「リム・オブ・パシフィック(RIMPAC)」海軍演習にも参加する。

 今回の出来事の1週間前、「デ・ルイター」はマニラに寄港し、フィリピン海軍との交流活動を行っていた。同フリゲート艦の艦長は地元メディア『マニラ・ブレティン』に対し、以前の中国軍ヘリコプターとの接触は「プロフェッショナルな対応」であり、領有権を争うような行為はなかったと語った。

 オランダ海軍がパラセル諸島付近を航行したのは、北京がアンテロープ礁での大規模な埋め立てプロジェクトを通じて人工島の建設を加速させている最中のことである。戦略国際問題研究所(CSIS)のアジア海洋透明性イニシアチブによると、同礁における中国の建設活動により、南シナ海最大の島が誕生する可能性がある。

 航行の自由を支援し、北京の敵対勢力との協力を図るため、部隊を派遣する非西太平洋諸国の数が増加する中、オランダもその一員となっている。中国は「十線」と呼ばれる主張に基づき、南シナ海の大部分に対する支配権を主張している。準軍事的な漁船、沿岸警備隊の巡視船、軍艦からなる艦隊が、北京の領有権主張を裏付けるために絶えず展開されている。■


アーロン・マシュー・ラリオサ

アーロン・マシュー・ラリオサはフリーランスの防衛ジャーナリストである。彼の取材は、フィリピンの防衛近代化、南シナ海、そして第一列島線における米国の取り組みに焦点を当てている。


Chinese Use Electronic Warfare Attacks on Dutch Warship in South China Sea, Says PLA

Aaron-Matthew Lariosa

May 27, 2026 11:45 AM

https://news.usni.org/2026/05/27/chinese-use-electronic-warfare-attacks-on-dutch-warship-in-south-china-sea-says-pla


コロンビア級SSBNの建造が進行中―建造は12隻で最高のステルス性能を誇り、次世代の核抑止力を担う期待。ひたすら海中に潜むSSBNはハンターキラーのSSNとは全く異なるメンタリティで運用されます

 

Columbia-Class SSBN USNコロンビア級潜水艦(SSBN)のレンダリング(米海軍提供)

米海軍の新型コロンビア級ステルス潜水艦は核戦争に備え建造中

The U.S. Navy’s New Columbia-Class Stealth Submarine Is Built to Fight a Nuclear World War III

https://www.19fortyfive.com/2026/05/the-u-s-navys-new-columbia-class-stealth-submarine-is-built-to-fight-a-nuclear-world-war-iii/


海軍初のコロンビア級弾道ミサイル潜水艦は2028年に就役の予定であり、開発陣は同艦を「これまでに建造史上で最も静粛性が高く、最も破壊力のある潜水艦」と呼んでいる。電気駆動推進システム、X字型の船尾、そして16発のトライデントII D5核ミサイルを備えたコロンビア級は、今後60年間にわたる米国の核抑止力の一環として、海の暗がりに静かに潜むよう設計されている。

コロンビア級は核戦争に備える

米海軍は最初の2隻の建造に全力を注いでおり、同海軍初の次世代ハイテク潜水艦としてコロンビア級は2028年に就役する予定だ。

米国が核攻撃を受けた場合、壊滅的な「第二次攻撃」による報復を発動できる態勢で、海の暗がりに静かに、そして密かに潜むことを意図した新型コロンビア級潜水艦には新世代の水中技術を導入する。

既存のオハイオ級弾道ミサイル潜水艦は予定された耐用年数を数十年も超えて運用されているため、コロンビア級潜水艦の就役は一刻も早いほど良い。また、核三本柱の海軍部分をコロンビア級潜水艦で確保することは国防総省の最優先調達課題とされてきた。

コロンビア級潜水艦の初号機は、2080年代以降も機能し続けることを意図した、新たな時代の水中戦略抑止力の一環として、2030年代初頭に就役する予定だ。

コロンビア級潜水艦2号艦の建造プロセスも順調に進められている。

「モジュール」と呼ばれる構成要素は、コネチカット州グロトンにあるジェネラル・ダイナミクス・エレクトリック・ボートで形になりつつあり、初期の生産および科学技術関連の作業の多くは10年以上前に始まっていた。

Columbia-Class Submarine SSBN Rendering U.S. Navy Photoコロンビア級SSBN(米海軍)。画像提供:クリエイティブ・コモンズ。

早くも2014年時点で、海軍は「発射管と船体の鍛造」と呼ばれる作業に取り組み、ミサイル発射管を4連ユニットとして溶接し、開発中の艦体モジュールに統合していた。この潜水艦の技術もまた長年にわたり遡り、進行中のプロジェクトとして設計されている。つまり、技術基準を満たすよう設計されており、新たな革新技術を迅速かつ容易に統合できるようになっている。

史上最もステルス性の高い潜水艦

興味深いことに、コロンビア級潜水艦は開発者らによって、おそらく史上最も静粛性が高く、かつ最も破壊力のある潜水艦であると評価されている。

保安上の理由から同艦の技術の多くは非公開だが、この潜水艦は電気駆動推進システムを採用しており、追加の電力で艦を駆動できるだけでなく、潜水艦の音響シグネチャを大幅に低減することができる。

これまでに存在したどの潜水艦よりもステルス性が高いことは、核武装潜水艦にとって決定的な優位性となる。なぜなら、その戦術的優位性は「発見されない」ことにかかっているからだ。より静かで、より小さく、あるいは検知されにくい水中音響シグネチャを発する潜水艦であれば、当然ながら、その戦略的優位性のある位置を露呈する可能性ははるかに低くなる。

X字型の船尾

新型のコロンビア級潜水艦は、水中での機動性を向上させつつ、より小さく、あるいは検知されにくい「シグネチャ」を生成するように設計された、新しい「X」字型の船尾を備えて建造されている。

現行のオハイオ級では、原子炉プラントが熱を発生させ、それが蒸気タービンを駆動する。

蒸気タービンの回転で、艦内の電力を生成するとともに、艦体を前進させる。この推進システムは「減速機」によって実現されており、減速機はタービンからの高速エナジーを、船のプロペラを駆動するために必要な軸回転数(RPM)に変換する。

コロンビア級潜水艦は全長560フィートで、全長44フィートのミサイル発射管から発射される16発のトライデントII D5ミサイルを搭載するように設計されている。

「X」字型の船尾は、潜水艦の操縦性を回復させるものである。静粛性を高めるため、潜水艦の設計がプロペラからプロパルサーへと進化するにつれ、潜水艦は水上での操縦性を一部失っていた。

電気駆動推進技術は、依然として原子炉に依存して熱を発生させ、タービンを駆動するための蒸気を生成している。しかし、生成された電力は、いわゆる減速ギアではなく、電気モーターに送られ、それによって船のプロペラを回転させる。

海軍はコロンビア級潜水艦12隻の建造を計画

1隻のコロンビア級潜水艦が探知され、潜在的な敵対勢力に米海軍の第二次攻撃(セカンドストライク)による報復手段を阻止、無力化、または妨害される可能性が生じたとしても、海軍は12隻のコロンビア級のフリーとを編成し、海底の要所に同時に配置して攻撃を行うことで、冗長性を確保する計画である。

複数のコロンビア級潜水艦が同時に哨戒することで、たとえ1隻が敵に発見され、無力化され、あるいは核攻撃の前に撃沈されたとしても、第二次攻撃による報復能力を確保することができる。

現在、オハイオ級潜水艦は14隻あるが、コロンビア級は12隻となる。その主な理由は、最先端の「ライフ・オブ・コア(炉心寿命)」型原子炉を搭載して建造されているためであり、これにより、就役期間の半ばで乾ドックに入り、燃料交換のために一時的に就役を離れる必要がなくなる。

コロンビア級潜水艦12隻のフリートは、水中における戦略的抑止力の「プレゼンス」を大幅に強化でき、展開期間を延長することが可能となる。

新技術

また、コロンビア級潜水艦は、米海軍の次世代ヴァージニア級攻撃型潜水艦と同様に、いくつかの最先端の技術革新を取り入れて建造されている。

ブロックIII以降、米海軍のヴァージニア級攻撃型潜水艦には次世代の「光ファイバー」視覚センサーケーブルが搭載されており、これにより指揮官や航海士は艦内のどこからでも「潜望鏡」の映像を見ることができる。

また、新型の核搭載潜水艦には、「フライ・バイ・ワイヤ」方式のコンピュータ制御航法システムが搭載されており、従来の油圧式機械システムに取って代わる。

コンピュータによる自動化を活用することで、深度や速度をある程度半自律的に分析・設定しつつ、人間の意思決定者が管理することが可能となり、操船はデジタル式の「ジョイスティック」型航法システムで制御できる。■

著者について:クリス・オズボーン

クリス・オズボーンは、19FortyFiveの軍事技術編集者である。オズボーンはまた、Warrior Maven – Center for Military Modernizationの代表も務めている。オズボーンは以前、国防総省(ペンタゴン)の陸軍次官補室(調達・兵站・技術担当)において、高度な資格を持つ専門家として勤務していた。また、オズボーンは全国ネットのテレビ局でアンカーおよび軍事コメンテーターとしても活躍した。Fox News、MSNBC、The Military Channel、The History Channelには軍事専門家としてゲスト出演している。コロンビア大学で比較文学の修士号を取得している。

中国経済が盤石の強さだと盲信してはいけない―都合の悪い事実は口が避けても言えない中共に我々が同調する必要はありません。オールドメディアが対応しないならフリーメディアで事実を広めましょう

 

中国経済は世界の受け止め方と裏腹にきわめて脆弱だ

Why China’s Economy Is Weaker Than You Think

https://nationalinterest.org/feature/why-chinas-economy-is-weaker-than-you-think


北京が主張する中央集権的な経済統制は、もはや強みとは言えない

くの欧米のジャーナリスト、コメンテーター、政治家は中国共産党(CCP)が行使する政治・経済の完全な統制を恐れている。彼らはこれを、一見混沌としているように見える西側民主主義諸国の市場志向のアプローチに対し競争上の優位性になると見なしている。

この見方を如実に表しているのが、ウォール・ストリート・ジャーナルの記者グレッグ・イップによる最近の記事だ北京の『万事への産業政策』が世界各国を置き去りにする」と題された記事は、他でよく見られる同様の記事と同様に、中国の中央集権的な統制と、力を集中させる能力こそが経済的な強みだと主張している。だがイップや、同様の主張をする人々は、どうしようもないほど間違っている。北京が固執する中央集権的な統制は、実のところ経済的弱点の源であり、その事実はもう明らかになっている。

他に何と言おうとイップの記事は優れた報道である。中国の経済運営へのアプローチを簡潔に特徴づけ、同記者は北京が「ほぼすべての産業と地域、需要と供給、サービスと商品、高度な分野から日常的な分野に至るまでを標的としている」と指摘している。北京による統制は「マクロ経済的かつミクロ経済的」であり、北京の「経済的、技術的、戦略的」目標に向かって進んでいる。これらすべては正しい指摘であり、習近平国家主席や中国共産党によって公然と認められ、称賛さえされている。北京の計画担当者は、党当局の指示の下、中国の生産と経済生活のほぼあらゆる側面を指揮・統制している。

しかし、記事のタイトルが明らかにしているように、イップ記者は単なる報道にとどまらず、この中央集権的で政治主導のアプローチが、中国を経済的な競争相手――おそらくは米国――を遥かに引き離す助けになると示唆している。イップは、中国が「世界がこれまで見たことのないことを行っている」と主張する一方で、そのような中央集権的な統制が、機能しない可能性がある明白な事例を見落としている。彼の主張とは裏腹に、このアプローチは過去に試みられたことがあり、40年足らず前にソビエト連邦の経済が徹底的かつ劇的に崩壊した主因である。そして、まさにこの同じアプローチこそが、現在中国の経済を苦しめている多くの問題の根源にある。

例えば、中国の不動産危機だ。これは2021年に初めて表面化して以来、同国の経済を足止めし続けている。当然のことながら、北京当局は問題の責任を不動産開発業者に帰している。たしかに同セクターは不注意な行動をとっており、一定限の責任を負うべきである。しかし、問題の根源は北京の経済計画にある。数十年にもわたり、低金利の維持、補助金の提供、地方政府とデベロッパーの提携促進を通じて、住宅建設を成長エンジンと位置づけ、ピーク時には中国経済の25パーセント以上を占めるまでにまで押し上げたのは、中国の中央計画そのものであった。

そして2020年、計画担当者たちが「三つのレッドライン」政策を押し付け、支援を突然打ち切った。それまでの支援政策に依存して事業を拡大していた同セクターは、巨大デベロッパーのエバーグランデを皮切りに、即座に破綻し始めた。これにより、かつて成長を促進していた同セクターは経済の足枷となり、金融面での波及効果を引き起こした。その結果、他の成長促進投資に資金を供給する経済の能力は、それ以来著しく制限されたままだ。5年が経過した今も、中国経済は苦境から抜け出せずにいる。

この厳しい状況に直面しながらも、中国の計画当局はさらに経済に打撃を与える措置を講じてしまった。米国を技術面で追い越すという新たな政治的野心への対応と、経済の新たな成長エンジンを模索する取り組みの一環で、中央計画当局はいわゆる「中国製造2025」計画を策定した。この指針の下、北京当局は国有銀行を通じて、電気自動車(EV)、先端半導体量子コンピュータ人工知能(AI)、バイオメディカル技術など、指定された産業リストに投資資金を注ぎ込んだ。

資金の流入により、生産能力は中国国内経済の需要をはるかに上回る水準まで拡大した。その一因は、不動産危機によって不動産価格と家計の純資産が押し下げられ、その結果個人消費が減少したことにある。また、中国の消費者の購買意欲が低迷したことで、北京が重点的に支援する分野以外における成長を支える投資への需要が鈍化したことも一因である。重点産業における過剰生産能力により、中国では生産者物価への下落圧力と、それに伴う経済的悪影響が生じている。

こうして現在、中央計画の意図せぬ結果として、中国はかつてないほど輸出依存度が高まった。しかも、米国や、程度は低いものの欧州日本が中国の貿易に敵対的になっているまさにそのタイミングで、この事態となったのである。ドナルド・トランプ大統領の関税は、米国の司法制度の中で激しい紆余曲折を経てきた。それでもなお、過去2年間で中国の米国向け輸出が約30%減少したのは否定できない事実だ。


中国はこれまで、欧州やいわゆる「グローバル・サウス」への輸出を促進することで、米国の需要減を補うことに成功してきた。それでも、欧州連合(EU)は最近、中国の貿易に対して制限を課し始め、発展途上国多数も中国製品の奔流に異議を唱えている。計画立案部門が何を予想していたにせよ、過剰生産能力は中国の国内経済にも、拡大する輸出の見通しにも活用されていない。にもかかわらず、最新の五カ年計画で北京は国内の経済的不均衡と、海外経済への極端な依存への取り組みをさらに強化している。

確かに、中国の計画立案部門は、レアメタル市場を独占しようとする長期的な取り組みで一定の成功を収めてきたが、それにも限界がある。長年にわたり、中国がレアメタルの生産能力を発展させてきたのは、地理的な優位性があったからではない。なぜなら、その名称にもかかわらず、これらの金属は希少ではないからだ。一時期、これらの採掘と精製が中国へ移行したのは、中国の指導部が両活動に伴う深刻な汚染を容認する姿勢を示したためである。この優位性を強化するため、中国は、独占を志す者なら誰でもそうするように、一時的に市場に製品を大量放出して価格を押し下げ、それによって中国以外の競合他社の採算性を破壊することで、海外のレアアース開発を阻害した。

今日の中国は、世界のレアアース採掘の約70%、精製量の90%を掌握している。技術にとって不可欠な原材料を支配することに伴うこの力は、ドナルド・トランプの関税戦争を阻止するのに十分であったが、これも持続不可能なものである。ワシントンはすでに、中国以外のレアアース供給源を開発するプロジェクト・ヴォールト立ち上げた。欧州諸国も、一部は米国と連携して同様の取り組みを行っている。中国の力を相殺するまでには時間がかかるだろうが、この計画の破綻もまた、すでに予見されている。

これらは、中国が中央計画を採用したことによって生じた落とし穴の一例に過ぎない。計画の誤りが多大な浪費を招き、言うまでもなく巨大な経済的不均衡を生み出しただけではない。それぞれの過ちが、経済に重荷となる債務の遺産をもたらしたのである。

ここで概説した失策が主な原因となり、中国における政府のあらゆるレベルおよび民間部門の非金融部門の総債務は、GDPの300パーセントにまで膨れ上がった。米国における同指標は719パーセント、欧州連合(EU)では689パーセントである。確かに数値は中国より高いが、より高度に発展した経済圏では当然のことである。より公平な比較対象としては、インドが挙げられる。同国の総債務はGDPの約83%に上る。

さらに示唆に富むのは、中国の債務負担のうち外貨建ての割合である。中国国家外為管理局によると、中国の対外債務負担は約17.6兆元(約2.4兆ドル)で、その約半分がドル建てとなっている。この債務は、中国経済の13%という決して小さくない割合を占めている。中国の政府歳入は年間約22兆元(3.25兆ドル)であるため、債務を完済するには年間歳入の約80%相当が必要となる。この債務の利子負担が約5%であると控えめに仮定しても、外国の貸し手に対する維持コストは国家年間予算の約4.5%を占めることになる。

こうした失敗を計画担当者の無能のせいにするのは簡単だ。おそらく、もっと思慮深いチームなら、現在の混乱の一部は回避できたかもしれない。しかし根本的に、賢明な計画担当者であっても、中央集権的な経済計画に内在する問題を解決することはできない。中央計画は、経済的繁栄の根源が、消費者や企業の将来のニーズを予測するという不確実な作業にあるという経済的事実を無視している。それは根本的に、当て推量のゲームなのだ。ある推測は他の推測よりも情報に基づいているかもしれないが、それでもやはり推測に過ぎない。そして、誰であれ、たとえ最も賢明な計画担当者であっても、確信を持って行うことはできない。

中央計画はその推測を裏付けるために、物的・人的・金融的な莫大な経済資源を動員するため、推測が的中した際には経済的な見返りも巨大になる。かつて中国がはるかに未発達な国で、将来の需要が明白だった時代がまさにそうであった。しかし、推測が外れた場合、その驚くべき資源動員は、今日の中国で顕著に見られるような莫大な浪費と、疑わしい債務の山を生み出すことになる。

確かに、市場経済も未来について誤った推測を行う。そうした誤った取り組みも失敗に終わる。しかし、市場経済における各プレイヤーは全体の一部に過ぎないため、それぞれの失敗が占める国の経済資源の割合は小さく、その結果、失敗による浪費や債務の遺産は対処しやすい。一方で市場システムにおける取り組みの多様性——時に混沌として見えることもある——は、集中化された一元的な取り組みよりも、この無数の予測のうちの一つ以上が将来の需要を満たし、成長を促進し、富を生み出す可能性を高くしている。

中国は、計画的な共産主義的アプローチを選択したことで、この成功の可能性を放棄しており、過ちを犯す際は、より大規模で破壊的な形になりがちである。今日の中国は、巨大な計画ミス、すなわち不適切な予測による経済的・財政的負担を背負っている。中国の中央計画型指令経済は、成功時には外国の観察者を驚嘆させることもあるが、経済が高度化するにつれて、未来を予測する点において市場ベースのシステムに比べて不利な立場となる。なぜなら、未来への賭けが少なく、その経済的な賭けの多くが経済的利益ではなく、政治的、外交的、あるいは軍事的な利益を求めているからである。こうした事情を踏まえると、中国が過去の過ちからいかにして迅速に回復できるのか、ましてや未来を掌握し、他国を「置き去りに」できるかなど、見通すのは難しい。■

著者について:ミルトン・エズラティ

ミルトン・エズラティは、『The National Interestの寄稿編集者であり、ニューヨーク州立大学バッファロー校(SUNY)の人的資本研究センターの関連研究者、そしてニューヨークに拠点を置くコミュニケーション企業Vestedのチーフエコノミストを務めている。金融業界での長いキャリアの中で、ポートフォリオ・マネージャー、リサーチ・ディレクター、最高投資責任者(CIO)を歴任してきた。近著に『Thirty Tomorrows: The Next Three Decades of Globalization, Demographics, and How We Will Live』および『Bite-Sized Investing』がある。

ウクライナのドローン攻撃はここまで効果を上げている―ロシアの原油精製能力は16年ぶりの低水準に落ち込んでいるのですが、これも日本のメディアが無視しているウクライナ戦の最新状況ですね

 

ウクライナのドローン攻撃でロシアの石油精製能力が2010年並の低水準に

Russia’s Oil Refinery Capacity Just Hit a 16-Year Low. Ukraine Did That with Drone Strikes


https://www.19fortyfive.com/2026/05/russias-oil-refinery-capacity-just-hit-a-16-year-low-ukraine-did-that-with-drone-strikes/

5月1日の朝、ロシア・トゥアプセ市の住民は、伝統的なメーデーの休日を極めて不快な形で迎えた。ウクライナ軍は、ロシア南部のクラスノダール地方にある地元の石油精製所にまたしても攻撃を仕掛けてきた。この施設は、壊滅的な攻撃により、数日間炎上し続けていた。

同施設へのドローン攻撃は、過去2週間で4回目となった。ウクライナ側は以前、4月16日20日28日にトゥアプセへの攻撃を行ったことを確認していた。3回目の攻撃を受けて、同自治体は非常事態宣言を発令した。

4月29日、ロシア緊急事態省(MChS)は、ウクライナによる相次ぐ攻撃で発生したトゥアプセ火災をようやく鎮火させたと発表した。しかし、今回の集中攻撃により、石油生産施設で火災が再燃し、住民からは市内で再び爆発が起きているとの報告が寄せられている。

トゥアプセへの4度目の攻撃に関するニュースは、国営メディアが遮断するか、あるいは単に報じようとしないにもかかわらず、依然としてインターネット上に出回り、ロシア国民の間に知れ渡りつつある。製油所および隣接する海上ターミナルの被害を示す写真や動画が、5月1日未明にソーシャルメディアアカウントに投稿された

テレグラムのExilenova-Plusでは、一日を通して追加の報道が続いている。

「ロシア政府が、国民向けのテレグラム・プラットフォームを閉鎖するため効果的な方法を模索し続けている理由は容易に理解できる」と、モスクワの同僚は語った。「テレグラムは、国家が承認しない方法で人々がコミュニケーションをとることを可能にするだけでなく、[ロシアのウラジーミル・]プーチン大統領が国民に見せたり聞かせたりしたくないウクライナ戦争に関するあらゆるニュースを暴露することも可能にしているからだ」

軍事作戦の縮図

本誌が取材した退役情報当局者は次のように説明した。「この製油所および海上ターミナル複合施設への攻撃から、ウクライナがどのようにしてこの戦争をロシアの隅々まで、あらゆる戦略的に重要な拠点へ、そしてモスクワの戦争遂行に不可欠なあらゆる施設や基地へと拡大しようとしているかの青写真が読み取れる。」

トゥアプセ施設への一連の空爆が相次ぐこの一夜は、単にロシアの石油産業の一角を機能停止に追い込んでいるだけではない、と、かつてのソ連(そして現在のロシア)がエナジー産業をどのように活用して軍や経済全体を支えてきたかを数十年にわたり追跡してきたある元アナリストは説明した。「これは、ロシアの戦争機械を限界点まで追い込むための持続的な作戦のすべての特徴を備えている」と彼は述べた。

「重要な製油所複合施設に対する4度の攻撃が成功した影響は、経済的であるだけでなく政治的なものでもあるはずだ」と彼は続けた。「モスクワが国民から事態を隠そうとする試みは、せいぜい無力なものに過ぎない。ロシア国内の誰もがトゥアプセで何が起きているかを知っており、プーチン政権が自分たちを守れない、あるいは守ろうとしないことを目の当たりにしている。」

キーウのウクライナ防衛産業幹部との会話の中で、彼らはある計画が存在することを明かしており、過去2週間に目撃されている事態は、そのキャンペーンが意図する目的を示す「テンプレート」、つまり最初の事例に過ぎないという。「これは、製油所の生産をある程度妨害して撤退し、次に別の場所で少し厄介な事態を引き起こす、といった一過性の攻撃の連続ではない」

「これは、ロシア軍への石油製品の供給能力を停止させると同時に、モスクワの国家収入源を断つ作戦だ。ウラジーミル・プーチンが戦争を継続するため必要とするあらゆるものを奪い、彼を窮地に追い込むためのものだ。」

「しかし、これらの攻撃に伴う象徴的な意味も同様に重要」と、ウクライナのドローン企業幹部の1人は述べた。「毎晩のようにトゥアプセを攻撃し、そして突然、ペルミ市を攻撃する――そこはウクライナ国境から950マイル以上も離れたロシア軍陣地の奥深くにあり、トゥアプセからは1600マイルも離れているのです。」

「ロシア人に対して『我々はロシア国内のいかなる標的にも、週のどの夜でも攻撃できる。毎晩戻ってきて同じ場所で同じことを繰り返すこともできる――そして方向転換して、2500キロ離れた別の標的を攻撃することもできる』と伝えているのです。そして――これが重要な点ですが――『ウラジーミル、お前には我々を止める手段など何もない。何もない』と言っているのです。」

戦況への影響

ロシアの石油産業に対する攻撃は、ガソリン供給やロシアの国家予算にとどまらない影響を及ぼしている。ウクライナのドローン作戦により、現地でも重大な変化が生じ始めている。

2023年11月、当時ウクライナ軍総司令官を務めていたヴァレリー・ザルジニー将軍は、戦争が塹壕戦へと変化したかを説明した。前線への無人システムの飽和的な投入により、一定規模の部隊による機動作戦は不可能となっていた。

ロシアは兵力を動員し続けていた。消耗戦においては、より多くの人口から兵力を動員できる国に軍配が上がる——これはロシアの伝統的な強みである。ドローンの数が増え続けるウクライナが深刻な損害を与える能力を持っていたとしても、その損害はモスクワの戦争遂行能力に重大な影響を与えてはいなかった。

その状況をウクライナのドローン作戦が一変させつつある。この作戦は、第二次世界大戦時の連合国による戦略爆撃作戦をモデルに設計されている。

長距離攻撃――ウクライナが過去2週間に実施したような攻撃――は、意図的にモスクワの戦争遂行能力を標的としている。石油生産を抑制することは、ロシアが活動を維持するために必要とするほぼすべて――特に兵站――に直接的または間接的な影響を与える。

ブルームバーグがまとめたデータによると、ロシアの石油インフラに対するウクライナの攻撃は4月に4カ月ぶりの高水準に達した。製油所、パイプライン、および沖合の石油資産に対する少なくとも21回の攻撃が含まれている。ブルームバーグはまた、これらの攻撃により、ロシアの平均製油能力が1日あたり469万バレルに低下し、2009年12月以来の最低水準となったと報じている。

2024年、石油・ガス収入はロシアの税収および輸出収入の30%を占め、その額は1,203億ドルに達した。収入の約85%は石油(主に原油販売)によるもので、残りは天然ガスによるものである。西側諸国による制裁下にあっても、石油収入はロシア政府にとって依然として重要なものとなっている。

しかし2025年の夏以降、ウクライナは長距離攻撃を強化し、7月1日から9月7日にかけて43回の攻撃を実施した。標的には石油精製所、輸送インフラ、軍需産業複合施設などが含まれていた。

ウクライナは2025年にロシアの石油産業インフラを140回以上攻撃し、2024年から50%以上増加した。11月、ウクライナは製油所だけでなく、船舶やその他の輸送拠点、貯蔵施設、港湾施設への攻撃も開始した。

軍事作戦への影響

これら長距離攻撃の影響を正確に数値化することは困難である。しかし、経済制裁や、ロシアの戦争遂行能力を低下させるためのその他の国際的な取り組みと相まって、これまでの証拠によれば、これらは期待通りの効果を上げている。

ロシアにおける石油戦争の影響に関する最近の報告によると、モスクワは兵士への給与支払いが困難になっている。また、この作戦によって戦争生産への資金供給が妨げられ、2025年秋までに国内の燃料不足が深刻化したことも示唆されている。

モスクワはまた、増加するドローン攻撃に対抗する手段として、一部の防空資産の再配置を迫られている。また、ロシア政府が戦争資金を調達する代替手段を検討しているとの報告もあり、極めて不人気な選択肢として増税も含まれている

ロシア経済への全体的な影響を測定することは困難とはいえ、資金調達がモスクワますます困難になっていることを示す兆候は複数存在する。そして、主要な石油産業施設に対する攻撃がロシアの戦争遂行能力にどれほど悪影響を及ぼしているかを考慮すれば、ウクライナはトゥアプセのような標的をさらに選定する可能性が高い。トゥアプセ事例と同様に、ウクライナ軍は攻撃を開始すると、標的となった施設が短期的な修復や再建が不可能なレベルまで機能低下するまで、たとえその可能性が極めて低くても攻撃を継続する。

しかし、前述のロシアのドローン産業幹部やNSJが最近取材した欧州の軍事専門家たちは、この作戦には目に見えない要素も作用していると指摘している。

ロシアのネットコミュニティは、プーチン政権に敵対的かつ批判的になっている。クレムリンの最も熱心なプロパガンダ担当者でさえ、態度を曖昧にし、公の声明に慎重になっているようだ。

ロシア国内外の観測筋による評価では、ウクライナのドローン作戦によって破壊されているのは、インフラや収入源、産業能力にとどまらない。国民は戦争の進展に対して不満をますます募らせている。

しかし、この紛争は依然として「疲労感は高いが、反発は低い」という動態にあると評価されている。国民の73%が「疲労感」を抱く一方で、「特別軍事作戦」への支持は一定レベルで比較的安定したままだ。

現時点では約40%が依然としてプーチンを支持しているが、否定的な感情は高まっている。2024年末の世論調査では、ロシア人の47%が、戦争はすでに自分たちに「利益より害をもたらしている」と考えていることが示されており、過去数年と比較して否定的な感情が大幅に高まったことを示している。

トゥアプセやペルミ、その他の地域への空爆に関する最新の論評や、相次ぐ否定的な報道(モスクワが事態の全容を隠蔽しようとしていることは言うまでもない)は、それ自体が深刻な悪影響を及ぼしている。

ウクライナ軍の作戦が成果を上げていると信じるに足る十分な根拠がある。一方、ロシアの展望、戦争を継続する能力、そしてクレムリン指導部の将来全体は、ここから先、下り坂をたどるばかりだろう。■

著者について:ルーベン・F・ジョンソン

ルーベン・F・ジョンソンは、外国の兵器システム、防衛技術、国際的な武器輸出政策の分析と報道において36年の経験を持つ。ジョンソンはカシミール・プワスキ財団の研究部長を務めている。また、彼は2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻の生存者でもある。長年にわたり、米国の防衛産業において外国技術アナリストとして勤務し、その後、米国防総省、海軍省、空軍省、および英国・オーストラリア政府のコンサルタントを務めた。2022年から2023年にかけて、防衛分野の報道で2年連続の賞を受賞した。デポー大学で学士号を、オハイオ州のマイアミ大学で修士号を取得しており、ソ連・ロシア研究を専門としている。現在はワルシャワ在住。