2026年5月2日土曜日

F-15EX調達を267機に増やす米空軍の決定を支持する理由

2025年11月21日、フロリダ州エグリン空軍基地に配備された米空軍のF-15EXイーグルII戦闘機4機編隊が、アメリカ湾上空を飛行する様子。(米空軍写真:ブレイク・ワイルズ曹長)

米空軍がF-15EXの購入数を倍増させるのは意味がある決定だ

Sandboxx News

アレックス・ホリングス

2026年4月28日

空軍は、新規購入するF-15EXの機数を2倍以上に増やすと決定した。数年間で267機の「イーグルII」を配備することを目標としている。

F-15EXは素晴らしいプラットフォームで、最新の第4世代として第5世代戦闘機と混成した機体構成は、実用的であるだけでなく、米国が必要とする規模の戦闘機部隊を構築するために唯一可能な方法でもある。

空軍がF-15EX(別名イーグルII)の購入を初めて決定したのは6年前のことだ。当時本誌指摘した通り、これは正しい判断だった。同機はステルス機ではないが、すべての任務に高価なステルス戦闘機が必要というわけではないからだ。

当時、空軍は新型F-15EXをわずか129機購入する方針だった。しかし、この数は不十分と思われた。これらの機体は老朽化したF-15CおよびD型を置き換えることを目的としていたが、その時点で空軍の最も新しいF-15Eでさえすでに20年以上経過していた。

とはいえ、F-15EXは単なる新型F-15以上の存在である。

第一に、イーグルIIは半世紀以上にわたる飛行データを用いて設計されており、ボーイングは機体を意図的に強化することができた。その結果、新型イーグルは通常飛行では9G機動に制限されるものの、緊急時には12Gまで耐えることができる。

F-15EXの設計は極めて洗練されており、機体は2万飛行時間を超える運用寿命が認定されている。比較として、現在生産されているほとんどの最新鋭戦闘機の認定運用寿命は6,000〜8,000時間に過ぎない。つまり、1機のF-15EXは、現在の第4世代および第5世代戦闘機の多くに比べ約3倍の運用寿命を有することになる。

高い耐久性を最大限に活かすため、イーグルIIには新型のF110-GE-129アフターバーナー付きターボファンエンジンが2基搭載され、アフターバーナー使用時、F-15よりも11,460ポンド高い推力を発生させる。実際、ボーイングのテストパイロットの一人は、イーグルIIが極めて強力になり、燃料タンクや兵器を一切搭載しない「クリーン」状態で飛行した場合、マッハ3の速度に達し得ると主張したことで、物議を醸した。

2026年3月23日、フロリダ州エグリン空軍基地に配備された米空軍のF-15EXイーグルIIが、米国南東部上空で訓練任務を遂行している。第96試験航空団および第53航空団は、次世代の生存性、レーダー、センサー、ネットワーク機能など、同機における一連の開発および運用試験を実施している。(米空軍写真:ブレイク・ワイルズ曹長

ボーイングは後にこの主張を撤回したが、米空軍が自軍の航空機の性能を控えめに表現する傾向にあることを踏まえれば、イーグルIIが(外部の兵器や燃料タンクを一切搭載しない「裸」の状態での)公表されたマッハ2.5の限界速度より実際には速い可能性は依然として高いと思われる。

その膨大な出力の制御も一苦労だった。F-15EXでは、F-15の油圧式制御システムが先進的な新型フライ・バイ・ワイヤ・システムに置き換えられており、強化された機体構造と相まって、パイロットは従来のイーグル機よりも過酷な操縦を繰り返し行うことができる。

ボーイングの実験テストパイロットであるジェイソン・“マングース”・ドッター自身でさえ、F-15EXの低い翼面荷重、強力なエンジン、フライ・バイ・ワイヤ制御、巨大な操縦翼面の組み合わせが、通常なら推力偏向制御や機体から独立して動く特殊なジェットノズルを必要とするような曲技飛行を「イーグル」に可能にしていることに驚愕した。

さらに、F-15EXのミッションコンピュータは、最近の「テック・リフレッシュ3」以前のF-35に搭載されていたコンピュータよりもさらに高性能だ。

また、イーグルIIには新たに専用設計された電子戦システムが搭載されており、その標的捕捉阻止能力は極めて高く、政府監査院(GAO)は、ステルス戦闘機に対する攻撃的な対空作戦にも適していると評価した。

空軍は旧式F-15派生型に代わる新たな「イーグル」を求めていたのかもしれないが、実際に手に入れたのは、まさに怪物だった。■


アレックス・ホリングス

アレックス・ホリングスはライター、父親、そして海兵隊の退役軍人である。


Air Force decides to double the number of F-15EX jets it will buy

Airpower

By Alex Hollings

April 28, 2026

https://www.sandboxx.us/news/air-force-decides-to-double-the-number-of-f-15ex-jets-it-will-buy/


 

F-35B導入で米海兵隊の航空戦力は変革中

 

A U.S. Marine Corps F-35B Lightning II aircraft receives fuel from a U.S. Air Force KC-135 Stratotanker during Freedom Flag 25-1 off the east coast of the Republic of Korea, April 23, 2025. FF25-1 brought together U.S. and ROK units from across the Pacific theater, with aerial refueling playing a critical role in enabling effective operations across the vast region. The F-35 is assigned to Marine Fighter Attack Squadron 214, Marine Corps Air station Iwakuni, Japan, and the KC-135 is assigned to the 909th Air Refueling Squadron.(U.S. Air Force photo by Staff Sgt. Jason W. Cochran)2025年4月23日、大韓民国東海岸沖で行われた「フリーダム・フラッグ25-1」演習中、米海兵隊のF-35BライトニングIIが米空軍のKC-135ストラトタンカーから給油を受けている様子。米空軍写真(撮影:ジェイソン・W・コックラン曹長)。

F-35が海兵隊航空戦力を変えている

F-35は、海兵隊がこれまで運用してきた中で最も高性能な戦闘機であるが、同時に最も複雑な機体でもある

Task & Purpose 

デビッド・ロザ

2026年4月23日 午後12時34分(米国東部夏時間)公開


AV-8B ハリアーIIやF/A-18 ホーネットを数十年にわたり運用してきた海兵隊は、F-35に全面的に注力している。

ステルス性能に加え、同機は海兵隊が過去に運用してきたどの機体よりもはるかに高度なセンサーおよびデータ共有機能を備え、海兵隊は、この能力が将来の戦場において不可欠になると見ている。

しかし、F-35はその能力と同じくらい複雑であり、これほど高度な戦闘機を遠征戦という「破壊の渦」に投入するには、海兵隊の航空兵站に対する考え方の転換が必要となる。

ライトニングに乗る

空軍で戦闘機とは制空権を確保する手段であり、海軍においては艦隊を守る手段である。しかし海兵隊では戦闘機(およびその他すべての装備)は、偵察、攻撃任務、近接航空支援を通じ、地上の歩兵を支援するために存在する。

A U.S. Marine Corps F-35B Lightning II pilot with Marine Fighter Attack Squadron (VMFA) 122, 11th Marine Expeditionary Unit, refuels on the flight deck of Wasp-class amphibious assault ship USS Boxer (LHD 4) in the Pacific Ocean, March 28, 2026.2026年3月28日、太平洋上のワスプ級強襲揚陸艦「USSボクサー」の飛行甲板で給油を行う海兵隊のF-35BライトニングIIパイロット。海兵隊写真:ジョセフ・ヘルムズ軍曹

F-35は3つの任務すべてを遂行できるが、情報収集と伝達でこれほど優れた戦闘機はかつてなかったかもしれない。この機体は、無線、赤外線、レーザー、電光センサーを多数搭載し、それらのセンサーから得られるすべての情報を統合して送信することができる。

これは戦況を一変させる要素だと、退役海兵隊のデイブ・バーク中佐は語る。彼は数多くの実績を持つが、中でもF-35Bの初代実戦パイロットとして知られる。バーク中佐は、戦争で成功するために必要な要素を優先順位付けするとすれば、情報と状況認識が最上位に来ると述べた。

「F-35で得られる情報と状況認識の量は、驚くほど多い」と彼は語った。「そして、情報と状況認識が多ければ多いほど、地上部隊が必要とする時に、必要な方法で、適切な支援を提供できるようになるのです。」

つまり、F-35は「戦場の霧」を払いのける巨大な除雪車の役割を果たす。この戦闘機のステルス性能により、敵に見られずに敵を視認できる。これは、ロシアや中国といった敵対勢力が大量のレーダーや地対空ミサイルを配備している状況下で特に有効だ。そのステルス性能に加え、F-35Bが極めて短い滑走路から運用できる能力と相まって、旧式の航空機に比べて戦場へのアクセスが格段に広がる、とバーク氏は述べた。

撃って逃げる

これらの強みにより、F-35Bは海兵隊の戦術航空近代化計画の「中核」となっている、と同部隊は本誌に語った。

この戦闘機の配備は、海兵隊が航空戦術の転換に備えている中で行われた。対テロ戦争ではパイロットが地上部隊の支援に直ちに参加できたが、中国やロシアとの紛争では、敵機を撃墜したり、ミサイルや電子戦を用いて防空網を無力化したりして、まず空域を確保する必要があるかもしれない。


空域が確保されれば、各機は着陸し燃料補給と再武装を行い、その後、他の航空機のための偵察機、攻撃プラットフォーム、または観測機として任務に就くことになる。その後、米軍部隊が長距離ミサイルの標的となるのを避けるために移動するにつれ、この一連のプロセスが再び繰り返される可能性がある。

一方、海兵隊も、攻撃から物資輸送、電子戦に至るまであらゆる任務を支援する無人プラットフォームの導入を検討しており、F-35のデータ融合能力は、いずれにおいても重要な役割を果たす可能性がある。

課題

F-35は十分な能力を備えているが、同時に複雑でもある。2023年、国防総省の報告によると、米国のF-35機群のうち、常時少なくとも1つの任務を遂行できるのは51%に過ぎなかった。目標は65%である。一般的に新型機を保有し、予備部品の優先度も高い戦闘配備中隊の達成率は61%だった。

3月に公表された国防総省の報告書は、「F-35機群の運用適格性は依然として軍の期待を下回っている」と指摘したが、最新の統計データは提示していない。

U.S. Marine Corps Lance Cpl. Johan Rangel, a power line mechanic with Marine Fighter Attack Squadron (VMFA) 122, 11th Marine Expeditionary Unit, conducts maintenance on an F-35B aboard Wasp-class amphibious assault ship USS Boxer (LHD 4), in the Pacific Ocean, Jan. 24, 2026. The 11th MEU is currently underway aboard the Boxer Amphibious Ready Group in the U.S. 3rd Fleet area of operations conducting integrated training that enhances lethality and warfighting readiness. (U.S. Marine Corps photo by Lance Cpl. Nicole Stuart)2026年1月24日、太平洋上のワスプ級強襲揚陸艦「ボックスアー(USS Boxer)」にて、第11海兵遠征部隊所属の第122海兵戦闘攻撃飛行隊の電力系統整備兵、ヨハン・ランゲル一等兵がF-35Bの整備を行っている。海兵隊写真:ニコール・スチュアート一等兵。

これは、海兵隊がF-35Bの運用を想定している孤立した戦場にとっては、良い兆候とは言えない。第二次世界大戦時、グアダルカナル島のような孤立した島嶼で地上整備班は航空機整備に苦戦したが、当時の航空機はF-35よりはるかに単純な構造だった。

海兵隊は、現場で部品が故障した際に手詰まりになるのではなく、人工知能(AI)を活用して必要な部品を予測しようとしている。

「ねらいは……部品がいつ故障するか予測し、我々が選んだタイミングで交換することにある。そうすれば、修理して本国へ持ち帰るための救援パッケージを前線へ送る必要がなくなる」と、海兵隊航空の将来計画に携わるリチャード・ラスノック大佐は本誌に語った。

海兵隊員は一部ですでに先行しているようだ。昨年カリフォーニアで行われた演習において、『The War Zone』が報じたところによると、F-35B飛行隊は、母基地にいる時よりも「はるかに少ない工具や装備で整備を完了させるという並外れた能力」を示したという。■

How the F-35 is changing Marine airpower

The F-35 may be the most capable fighter aircraft the Marines have ever flown, but it also might be the most complicated.

David Roza

Published Apr 23, 2026 12:34 PM EDT

https://taskandpurpose.com/tech-tactics/f-35-marine-corps-tactical-aviation/


2026年5月1日金曜日

イージス駆逐艦にPAC-3迎撃ミサイルの搭載を進める米海軍の動きに注目

 

ロッキード・マーティン\のコンセプト画像

米海軍はイージス駆逐艦にPAC-3ミサイルを搭載する

USNI Niews

アーロン・マシュー・ラリオサ

2026年4月23日 午後4時06分


メリーランド州ナショナル・ハーバー発 — ロッキード・マーティンは今週、米海軍が「アドバンスト・ケイパビリティ3(PAC-3)ミサイル・セグメント・エンハンスメント(MSE)」を艦艇に搭載すると最終決定した。

海軍は、PAC-3 MSEを、同海軍の至る所に配備されているマーク41垂直発射システムおよびイージス戦闘システムに統合する予定であり、これらはいずれも米海軍の防空体制の中核を成している。海軍連盟の「シー・エア・スペース」シンポジウムで発表されたこの決定は、中東全域で空からの脅威に対処するイージス装備の駆逐艦や巡洋艦の活動が活発化している状況と、インド太平洋地域での紛争に備えて米海軍の防空システム備蓄を強化すべきだという懸念と時期を同じくしている。

ロッキード・マーティンは、もともと米陸軍および地上配備型防空任務向けに考案されたこのミサイルを、2023年から海軍に提案しており、生産ラインの大幅な増強、既存の備蓄、そして海軍艦艇への統合の容易さを強調してきた。ミサイルをマーク41垂直発射システム(VLS)セルに2発ずつ収納することも可能だったが、同社は基本型からの改造を最小限に抑えられる能力の提供に注力する決定をした。ペイトリオットは、ロシアのウクライナ侵攻、12日間戦争、イランとの戦争など、最近のいくつかの注目すべき紛争で使用されている。

海軍は今月初め、2027年度調達予算要求において、PAC-3MSEミサイル405発の調達を要請した。

防空の選択肢と備蓄を拡大することに加え、中国やロシアといった米国の敵対国が弾道ミサイルや極超音速対艦能力を強化する中、この特定のペイトリオット変種は、艦隊の全軍艦にミサイル防衛能力を拡大する上で有用となる可能性がある。

「PAC-3 MSEは、弾道ミサイルや巡航ミサイル、さらには極超音速脅威や空中脅威に対して、実戦でその有効性が実証されている」と、このペイトリオット変種の能力について火曜日にロッキード・マーティンが発表したプレスリリースには記されている。

PAC-3 MSEは、1月に締結された7年間にわたる「ターボチャージド」生産契約を受け、年間生産数を600基から2,000基に増産する予定だ。SM-2やSM-6などの水上戦闘艦用防空システムの海軍主要供給業者であるRTXも、米国政府と同様の契約を締結している。同社の画期的なミサイル契約により、SM-6の年間生産量は500基に増加する見込みだ。

米国の防衛関連企業にとって特に顕著なボトルネックの一つは、固体ロケットモーターの旧来のサプライチェーンである。

海軍の旧式防空システムは近年の紛争で広く使用されてきたが、中東全域でイランやフーシ派の攻撃に対する防空作戦が絶え間なく行われた結果、近年、これらの備蓄は逼迫している。中国人民解放軍による脅威の進化には、大陸間対艦ミサイルや、中国が保有する最も高性能な駆逐艦クラスに搭載される極超音速ミサイルなどが含まれる。■

アーロン・マシュー・ラリオサ

アーロン・マシュー・ラリオサは、ワシントンD.C.を拠点とするフリーランスの防衛ジャーナリストである。

Navy to Integrate PAC-3 Missiles on Aegis Guided-Missile Destroyers

Aaron-Matthew Lariosa

April 23, 2026 4:06 PM

https://news.usni.org/2026/04/23/navy-to-integrate-pac-3-missiles-on-aegis-guided-missile-destroyers


米軍のレーザー兵器システムの開発統合状況について現時点で判明していることをまとめてみた

 

SHiELDシステムの「デモンストレーター・レーザー兵器システム」は、ホワイトサンズ・ミサイル射場で空対地ミサイルの捕捉・撃墜に成功した。(キース・C・ルイス/空軍研究開発本部)

米軍の新型統合レーザー兵器システムについて現時点で判明していること

Defense News

ジャレッド・ケラー

2026年4月28日 午前10時23分

編集部注:この記事は、軍事用レーザー兵器やその他の未来型防衛技術に関するニュースレター『Laser Wars』に最初に掲載されたものです。こちらから購読

国防総省がミサイル防衛シールド「ゴールデン・ドーム・フォー・アメリカ」の一環で構想している、巡航ミサイルを撃破する高出力エナジーレーザー兵器が具体化しつつある。

2025年6月に『Laser Wars』が初めて報じた、米陸軍と米海軍の共同プロジェクト「統合レーザー兵器システム(Joint Laser Weapon System, JLWS)」は、海軍の2027年度予算要求によると、当初はコンテナ型の150キロワットシステムで構成され巡航ミサイルの脅威を撃破するため少なくとも300キロワットまで拡張可能となる。

文書によると、同システムには、300~500kWのレーザー兵器を「支援可能な」共同ビーム制御システムも含まれる。

このシステムの最大の特徴は、モジュール構造にある。陸軍においては、ストライカー装甲車に搭載可能なコンテナ化されたユニットとして運用される。海軍では駆逐艦の既存のイージス・システムに直接統合され、冷却システムを共有する。空軍においては、大型輸送機への搭載を想定し、空中からの対地・対空防御を担う。共通のアーキテクチャを採用することで、国防総省は保守コストの削減と、各軍種間での迅速な部品交換を狙っている。

これまでの高出力レーザーの課題は、巨大な発電機と冷却装置を必要とすることだった。JPDSは、最新の「分散型利得材料」と、より効率的なリチウム・金属電池技術を採用することで、従来の同出力モデルと比較して重量を40%削減することに成功した。これにより、機動性を損なうことなく前線へ配備することが可能となった。

JLWS計画では、海軍の60kW高出力エナジーレーザー・統合光学眩惑・監視システム(HELIOS)で得られた知見を活用する。同システムは現在アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦USSプレブルに搭載され、陸軍の300kW間接射撃防護能力・高出力エナジーレーザー(IFPC-HEL)システムも活用する。陸軍が同システムの最初の試作機を今年後半に受領する予定だ。

海軍はまた、今後のJLWS試験を支援するため、「適切と判断される場合」に高出力エナジーレーザー対対艦巡航ミサイル対策プロジェクト(HELCAP)の試験ベッドに「アップグレードを実施する」予定である。

昨年の陸軍予算要求では、「One Big Beautiful Bill Act」調整法案に基づく「Expanded Mission Area Missile」プログラムの下で、JLWSに向けた5,100万ドルの義務的予算が計上されていたが、今年の要求には2027会計年度の研究開発(R&D)予算は含まれていない。その代わり、提案では2028会計年度から2031会計年度にかけて3億3,780万ドルの支出計画が詳述されている。

予算文書に基づくと、同軍はJLWSの取り組みを開始する前に、まずIFPC-HEL関連の活動を完了させる計画のようだ。

しかし、その間海軍は手をこまねいて待っているわけではない。

海軍は2027年度予算で「指向性エナジー・電気兵器システム」プログラム要素の下で9,482万5,000ドルを予算要求した。これは、Laser Warsが以前報じた通り、2026年度のわずか1,450万ドルから大幅に増額されたものである。

同予算要求書によると、この金額には、JLWSの研究開発を加速させ、将来の試験活動に向けた海軍唯一のHELIOSシステムの維持、およびHELCAP試験ベッドのアップグレードを行うための「水上艦レーザー兵器システム」事業における7,984万ドルが含まれている。また、HELCAP試験ベッドには別途1,497万8,000ドルの予算が計上されている。

海軍は、2031会計年度までに、同プログラムの下でJLWSの研究開発にさらに2億4,330万ドルを投入する計画だ。

陸軍と海軍の要求額を合わせると、2031会計年度までのJLWS向け研究開発費は総額6億7,593万ドルとなる。予算文書によると、海軍は2026年第4四半期にもJBCS開発のため3,170万ドルの契約を、2027年3月までにコンテナ型JLWSの調達・試験のため3,000万ドルの契約をそれぞれ発注する計画だ。

これらの契約はロッキード・マーティンが獲得する可能性が高い。同社は、JLWSの基盤となるHELIOSおよびIFPC-HELの両プロジェクトにおいて技術的主導権を握っているだけでなく、2025年8月に同社幹部が明らかにしたように、前者のコンテナ型バージョンの開発をすでに進めているからだ。

一方、国防総省の2027会計年度予算要求には、ゴールデン・ドームを支援するための指向性エナジー兵器の「開発、統合、評価」に向けた4億5200万ドルの研究開発費も含まれているが、陸軍および海軍のJLWS計画との正確な関係は不明確である。

海軍の予算文書によると、SNLWSで割り当てられた7,984万ドルには、米国ミサイル防衛局と連携し、「可能な限りこれらの取り組み間の相乗効果と共通の兵器アーキテクチャを活用する」ことで、すべての「ゴールデン・ドーム」関連の指向性エナジープロジェクトに向けた「統合実施計画の策定を開始する」予算も含まれている。

巡航ミサイルを撃墜可能なレーザー兵器の夢は、レーザーそのものの歴史とほぼ同じくらい古い。

国防総省は1970年代、海軍ARPA化学レーザー(NACL)を用いてこの概念を初めて実証した。これは国防高等研究計画局(DARPA)が開発したフッ化重水素システムで、小型ミサイル標的への攻撃には成功したが、実用的な配備には大きすぎ複雑すぎることが判明した。

1989年の試験で超音速のMQM-8ヴァンダルミサイルを無力化することに成功したにもかかわらず、後継機であるメガワット級の「中赤外線先進化学レーザー(MIRACL)」も、同様の課題に直面した

湾岸戦争を機に、この構想は米空軍の不運な「空中レーザー(Airborne Laser)」計画で一時復活したが、同計画は約20年間で50億ドル以上を費やしたものの2012年に中止された。

火曜日の発表によれば、JPDSは2026会計年度末までに「初期運用能力(IOC)」に達する見込みである。すでにインド太平洋軍の管轄区域内にある未公開の拠点で、実環境下での追加試験が予定されている。

技術的な進展がある一方で、課題も残っている。大気の状態(霧、雨、砂塵)がレーザーの射程と精度に与える影響は完全には解決されていない。また、敵対国による「鏡面塗装」や「焼損耐性材料」といった対抗策の開発も、今後の有効性を左右する要因となるだろう。

JPDSの登場は、弾薬が実質的に無制限であり、1射あたりのコストが数ドルという「光の武器」が、米国の次世代防衛戦略の柱になることを決定づけたと言える。■


What we know about the US military’s new joint laser weapon system

By Jared Keller

 Apr 28, 2026, 10:23 AM

https://www.defensenews.com/newsletters/daily-news-roundup/2026/04/28/what-we-know-about-the-us-militarys-new-joint-laser-weapon-system/


トランプの在独米軍削減発言に慌てるペンタゴン、一方で欧州軍は脱米国の動きがあるが、ロシアが虎視眈々と状況を見ている


ラムシュタイン空軍基地

トランプのドイツ駐留米軍削減要請に国防総省が衝撃を受けている

議会関係者によると国防総省は「これは予想外だった」。

POLITICO

ジャック・デッチポール・マクレアリー、ステファニー・ボルゼン 

2026年4月30日 午後1時28分(EDT) 更新:2026年4月30日 午後4時19分(EDT)

ナルド・トランプ大統領が水曜日、ドイツから一部米軍部隊を撤退させることを検討中と発表したことに、国防当局者は衝撃を受けた。当局者は、大統領が今回こそ脅しを実行に移すつもりなのかどうかを急いで見極めようとした。

国防当局者3名によると、トランプのソーシャルメディアへの投稿は、数百人の米軍をドイツから撤退させる新たな動きの可能性について、関係者が初めて耳にした情報だった。これは、欧州からの大規模な撤退を求めていなかった、国防総省の全世界における兵力配置に関する数ヶ月にわたる見直しが最近終了したばかりであることと大きな対照をなしている。

「国防総省はこれを予期しておらず、いかなる形の削減も計画していなかった」と、事情に詳しい議会関係者は述べた。「しかし、大統領は第1期政権時に真剣だったため、真剣に受け止めなければならない」と、2020年7月にトランプが発令したものの実施されなかった、ドイツからの米軍1万2000人の撤退命令に言及した。

これまでのトランプの脅しは実現しなかったものの、2期目に入り、同盟国がイラン戦争に参加しなかったことを理由にNATO離脱をほのめかすことから、グリーンランドを接収する可能性があると警告するに至るまで、反欧州的な発言をエスカレートさせている。

トランプによる大西洋横断同盟への最新の脅しは、ドイツのフリードリヒ・メルツ首相が、交渉の場で米国がイランに「屈辱を与えられている」と発言したわずか数日後に発せられた。トランプは木曜日もドイツの指導者に対する激しい非難を続けた。メルツに対し、ロシアとウクライナの戦争終結や欧州のエネルギー・移民問題の解決に「より多くの時間を費やし」、「イランの核の脅威を排除しようとしている国々への干渉には時間を割かない」よう求めた。

トランプの最初の投稿は、欧州におけるNATO削減を長年求めてきたロシアのプーチン大統領と電話会談を行った直後に出てきた。また、ドイツのカーステン・ブロイアー国防参謀総長が、ベルリンの新たな防衛戦略について協議するためワシントンで米当局者と一連の会談を終えた直後の出来事でもあった。

ドイツ高官によると、米国側との実りある協議を終えた直後に大統領の投稿があったため、ドイツ当局者は驚きをもってこれを受け止めたという。この高官は、本記事に登場する他の関係者と同様、機密性の高い軍事計画について話すため匿名を条件に取材に応じた。

「欧州最大の経済大国として、ドイツはNATO内でより大きな指導的役割を担うことを目指している」と、ブロイアーは会談後に記者団に語った。「自国の防衛において、ドイツが責任を多く引き受けることは明らかだ」

トランプのこの発言は、ダン・ドリスコル陸軍長官が、ドイツにおける米軍のプレゼンスを強調するため、同国の訓練場を2日間にわたって視察した直後に出されたものであった。

大統領は木曜日、スペインとイタリアからも部隊を撤退させる構想をほのめかした。「なぜ撤退してはいけないのか?」と彼は記者団に語った。「イタリアは我々を全く助けていない。そしてスペインはひどい。まったくひどい。」

国防総省のショーン・パーネル報道官は、同省が「あらゆるシナリオを想定しており、最高司令官が指定した時と場所で命令を実行する準備は万全だ」と述べた。ホワイトハウスはコメント要請に応じなかった。

米軍の撤退は、再軍備を進めるロシアに対する主要な軍事的抑止力を失わせる可能性がある。欧州当局者は、ロシアが今後数年でNATOの領土を攻撃する準備を進めていると見ている。また、トランプの脅しは、すでにトランプ抜きでホルムズ海峡を再開させる計画を立てている欧州当局者らに対し、同盟国を人質にした外交を行う米国への嫌悪感をさらに強めている。

イラン戦争を巡り、NATO加盟国複数が国防総省による自国基地への立ち入りを拒否したことを受け、ドイツ駐留米軍の再検討さえも、同盟内の緊張をさらに煽る可能性がある。

「トランプの露骨な脅し政策は限界に達している」とドイツ当局者は述べた。「彼のレトリックは陳腐化している。ドイツからの米軍撤退は米国自身を著しく弱体化させる。我々は、ワシントンの『大人たち』がいつ再び表舞台に戻ってくるのか疑問に思っている。」

イランでの継続的な戦争に巻き込まれている国防総省にとって、ドイツからの米軍の即時撤退を実行するのは困難だろう。

ドイツには3万5000人から4万人の米軍兵士が駐留しており、ドイツは基地用地を無償で提供しているほか、米軍を支援する現地の人材も提供している。また、国防総省はドイツを拠点として、欧州軍司令部とアフリカ軍司令部という2つの主要な軍事拠点に加え、米国外で最大の国防総省病院も運営している。

「移転には費用がかかる上、移転先によっては多額の建設費が発生する可能性がある」と、アメリカン・エンタープライズ研究所の防衛予算アナリスト、トッド・ハリソンは述べた。「ポーランドには収容する施設がないため、移転には非常に長期にわたる建設費がかかることになるだろう」

また住宅が確保できない可能性が高いことを考えると、兵士やその家族、装備を米国へ戻すのにも多額の費用がかかるだろう。

ドイツに駐留する米軍は、ワシントンの世界的な軍事態勢と核抑止力にとって極めて重要である。米国の空軍基地は中東やアフリカへの兵力展開の拠点となり、米軍病院や、米軍およびNATO軍の演習が行われる広大な訓練場も備えている。

これまで欧州からの部隊撤退をほのめかした際には議会の共和党議員から批判を浴びた。しかし木曜日、共和党の上級議員らは、トランプ氏の今回の強硬な発言に対しても依然として慎重な姿勢を示した。

「背景にある戦略について、もっと詳しく聞く必要がある」とケビン・クレイマー上院議員(共和党、ノースダコタ州)は述べた。「ラムシュタインは戦略的に重要な基地だ。だから、そこから部隊を撤退させることについては、もっと詳しく聞かなければならない。おそらく、人員の一部を再配置する必要があるだろう。」

昨年12月に成立した国防関連法は、国防総省に対し、リスクを評価し、その措置が米国の安全保障上の利益にかなうと認定するまで、欧州大陸における総兵力を7万6000人以下に削減することを禁じている。別の議会関係者は、ドイツは欧州防衛に関連する「多くの分野で取り組みを強化している」ため、NATO加盟国を懲罰するとしたトランプ氏の脅威からは「かなり安全」に見えていたと述べた。

つい先週まで、国防総省当局者は、2030年までに国防費をGDP比3.7%に引き上げる計画を含め、ドイツの防衛強化への取り組みを称賛していた。ドイツはまた、ペイトリオット防空システムの欧州初の製造拠点を設置し、スティンガーミサイルや155mm榴弾砲の生産拡大を計画している。同国は自国の指揮系統の深部に米軍の高官を配置することさえしている

マイク・ラウンズ上院議員(共和党、サウスダコタ州選出)は、欧州における米政策が転換したとは考えていないと述べた。

上院軍事委員会に所属するラウンズ議員は、「大統領は、おそらく一部のドイツ当局者の発言に反応していたのだろう」と語った。「公の場での発言よりも、実際の行動に注目している」■

レオ・シェーン3世とコナー・オブライエンが本記事の取材に協力した。ステファニー・ボルゼンは、POLITICOの親会社であるアクセル・スプリンガーが所有する出版物『WELT』の記者である。

Trump’s call to reduce US troops in Germany shocks Pentagon

By Jack Detsch, Paul McLeary and Stefanie Bolzen04/30/2026 01:28 PM EDTUpdated: 04/30/2026 04:19 PM EDT 

https://www.politico.com/news/2026/04/30/trump-germany-troop-pullout-pentagon-shocked-00900619