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スーダン軍事工場を奇襲攻撃したのはイスラエル? それとも米軍UAS?

Surprise Strike Against Sudan Arms Factory – Israeli Air Force or American UAS ?                                             UAS Vision Posted on October 29, 2012                                              スーダンが自国内ヤルモウク弾薬工場(ガザ地帯のハマス向けに武器生産していると考えられていた)がイスラエル空軍による攻撃を受けたと非難している。 イスラエルはこの主張を確認も否定もしていないが、奇襲作戦の実施になれた空軍部隊がスーダンを強襲することは大いにありうる。 仮 にイスラエル空軍による空襲だったとしても、(巡航ミサイルによる攻撃ではなかったとして)イランの各施設攻撃で想定される作戦よりも実施はずっと難易度 が低かっただろう。投入されたのは少数のF-15IラアムF-15I Ra’amあるいはF-16IスーファSufaで十分だったはずだ。 ハッツエリムHatzerimあるいはオヴダOvda基地を離陸し、電子戦機材の支援を受けて、ヨルダン、エジプト国境を探知されずに紅海へ到達し、空中 早期警戒機により空中脅威の有無を確認し、1,800キロメートル離れた目標に、給油機の助けを借りて到達したのではないか。 この際に無人機がISR(情報収集・監視・偵察)任務を攻撃前に実施した可能性がある。 このシナリオでは総計15機が投入されていたはずで、予備機、CSAR(戦闘捜索救難)、その他支援機もここに含む。イラン攻撃の事前演習としてか、ある いは何らかのメッセージを危険な隣国に送る意図もあったかもしれない。イスラエルはこの種の作戦実施能力を有し、実際に数回の成功事例がある。 それでもヤルモク工場攻撃にUASを投入していたら実行はもっと簡単だっただろう。目標は小さく、しかも防空体制が未整備の領空の内部に位置していた。これは無人攻撃機の目標としては完璧で音も立てず24時間飛行で到達していたろう。 ただ攻撃目標の近辺地図を見ると、米軍最大の無人機運用基地が実はそう遠くない地点にあることがわかる。ジブチのキャンプ・レモニ

インド空軍がチヌークヘリ導入を決定

Indian Air Force Selects Chinook Helos aviationweek.com October 29, 2012 インド空軍 (IAF) が ボーイング のチヌークCH-47F導入を決定し、15機を大型輸送ヘリとして運用する。 ライフサイクルコストまで入れるとボーイングの入札額が一番低いことが決め手となった。ロシアのMi-26が選に漏れた結果となったと選定に詳しい筋が明らかにした。 「ボーイングとの個別商談は間もなく開始され、契約交渉委員会によりチヌーク導入が最終的に決まる手はずです」(同上筋) 今回の入札はチヌークとMi-26の戦いになった。IAFはすでに4機のMi-26を運行している。 .ボーイングによるとチヌークは24千ポンドまでの貨物を搭載し、総重量の上限は50千ポンドだという。 チ ヌークは米陸軍、米陸軍予備役・州軍および各国の軍により運行されている。米陸軍の近代化改修ではチヌーク513機を対象に、うち452機が新造および再 生産されたCH-47Fとなり、61機をMH-47G再生産機とする。CH-47Fが実戦に配備されたのは2007年7月が最初のことであった。 .このところ米インド国防装備調達で米国製装備の成約案件がふえており、総額で80億ドル相当の売上を記録している。その中には41億ドルでボーイングC-17を10機、21億ドルでボーイングP-8I海上哨戒機8機、962百万ドルで ロッキード・マーティン C-130Jを6機調達する商談が制約している。さらにP-8I追加4機とC-130Jも6機追加する商談が現在まとまりつつある。■

ミサイル防衛演習:同時発射5目標のうち3つの迎撃に成功

MDA Goes 3 For 5 In First-Of-Its-Kind Flight Test By Amy Butler   aviationweek.com October 26, 2012 米ミサイル防衛庁(MDA)が5発の迎撃発射中3発の迎撃に成功した。これは統合空中演習の初の試みとしてPAC-3地域防衛システム、終末段階高高度地域防衛システム (Thaad) 、SM-3IA搭載イージス艦を同時に運用した演習でのこと。 迎 撃に失敗したのはイージス艦USSフィッツジェラルド発射のレイセオンSM-3IAミサイル二発であった。MDA関係者によると同ミサイルは予定通りの飛 翔だったというが、イージス即応度評価用機-Bの短距離弾道ミサイルの迎撃に失敗している。SM-3IA二回目の発射ではBQM-74巡航ミサイルを目標 とした。この際は標的ミサイルと交叉することに成功したが、迎撃は確認できなかった。失敗の原因は調査中である。レイセオン空のコメントは出ていない。 今回の演習はMDAで最大規模でフライトテスト統合演習-01 Flight Test Integrated (FTI)-01の名称でクェジェリン環礁とレーガン試射場で実施された。現地時間10月24日夜間に実施された。 今 回のテストでは各種標的に対して三種類の迎撃手段が使われた。敵が複数種のミサイル数機を同時に発射して防衛体制を制圧しようとした想定(ペンタゴンが 「強襲」攻撃と想定するもの)をした。陸軍のPAC-3は標的二基の短距離弾道ミサイルの探知、追跡、迎撃に成功した。標的に使用されたミサイルは海外か ら入手したものとMQM-107巡航ミサイルであった。迎撃に使ったのは標準型PAC-3であった。 ロッキード・マーティンのThaadシステムも探知、追跡をAN/TPY-2レーダーにより成功させている。標的はC-17が投下した中距離弾道ミサイル (MRBM)を長距離空中発射目標と想定した。Thaadはこれを迎撃破壊し、初めてMRBMの迎撃に成功した。 強 襲タイプの脅威に対応する演習はMDAが長年にわたり実施しようとしていたもので、MDA長官パトリック・オライリー陸軍中将 Army Lt. Gen. Patrick O’Reillyも実施を望んでいたものだ。オライリー中将は来月退役

F-35初の運用準備を進める米海兵隊

        Marines Get Ready For F-35 Ops At Yuma By Amy Butler aviationweek.com October 22, 2012 米海兵隊が初の実戦F-35飛行隊運用の準備に入っており、その舞台となるユマ海兵隊航空基地(アリゾナ州)では来月の運用開始に向け楽観的なムードが高まっているが、課題も残っている。 部隊立ち上げの鍵になるのがパイロット、整備員そして機材で、小規模ながら次第に組織の形をつけつつあるとケヴィン・キリア大佐Col. Kevin Killea(海兵隊航空装備部長)は言う。 F- 35Bを運用する最初の海兵隊飛行隊は第121戦闘攻撃中隊で11月初旬の予定、第二番目の部隊は同月中旬に機材を受領する予定。この機材は低率初期生産 により主契約先ロッキード・マーティンから国防総省へ納品されたものだが、各中隊の定数を満たすだけの機材が同基地にそろうのは来年になるとキリア大佐は 言う。 ユ マ基地での運用に備え6名のパイロットが選抜されており、各自で訓練修了段階が異なる。1Aソフトウェア取り扱い資格を取っパイロットのもあれば、ブロッ クの違う機材間の習熟訓練のみ残っているものもあり、11月には5人のパイロットをエグリン空軍基地(フロリダ州)へパイロット訓練に派遣する。 そ の中には自律的情報ロジスティックシステムAutonomic Information Logistics System (ALIS)のブロック1.03の納入据え付けがある。クリストファー・ボグダン少将(F-35総括副主任)が先月に同飛行隊はこのシステムなしには満足 に立ち上がらないだろうと発言している。ALISとはF-35運用に使うハードウェア、ソフトウェアのシステムで、各機の状況を診断し、タスクを割り当 て、ミッションを立案することに用いる。1.03のリリースがユマ基地には不可欠であるのは極秘作戦執行に必要なセキュリティ機能が組み込まれているから だ。キリア大佐はエグリン基地はALIS1.02を使用しているといい、訓練基地は極秘情報にアクセスしなくてもよいという。実戦部隊はこれが不可欠であ る。 海兵隊は依然としてF-35Bの初期作戦能力(IOC) 獲得予定を具体的に示すことを拒んでいる。IOCにはF-35B計10機

日本が目指す次期戦闘機はF-3、米F-Xとの統合の可能性も

Japan Aims To Launch F-3 Development In 2016-17 aviationweek.com October 22, 2012 もし米空軍の原案が成立していれば、 ロッキード・マーティン F-22およびF-35の技術水準から大幅に進歩した新型戦闘機が2030年ごろに配備されるはずだ。もし日本の原案が成立してればほぼ同時期に同様に高性能の戦闘機が太平洋の反対側で配備されることになる。 ひ とつの機体にできるかもしれない。日本側の要求性能を米国がめざすF-35後継機に盛り込むことは産業政策上で有意義に思える。日本は今後五年以内に国産 戦闘機開発を始める構えで、F-3の呼称で2027年ごろに生産を開始しようとしている。防衛省はステルス技術と強力な戦闘機用エンジンに的を絞り基盤固 めを狙っている。 IHI が推力15トン(33千ポンド)の実証エンジンを開発する予定であると本誌は理解している。一方、三 菱重工 はすでに機体技術の実証用縮小機をATD-X心神の名称で製作中であり、防衛省は平成26年度に同機のテストを実施する予定だ。F-3生産は三菱重工の実施となる公算が大で、同機は有人機となるという。 . 実寸大の本開発は2016年(平成28年)あるいは2017年(平成29年)に開始され、試作型の初飛行を2024年ないし2025年と想定するのが防衛 省案である。量産開始を2027年とし、三菱重工業製F-2と2030年代半ばで交代する。さらにボーイングF-15Jを2030年代後半で交替する予定 だ。F-15は機齢が増えるが必要な改修を加えることで防空の主力として残る。 . ただしこの防衛省案の正確な位置づけは不明だ。とはいえ、同案は防衛省の希望内容を代弁し、正式な承認を期待しているのだろう。同案ではF-3を200機 生産と想定し、その前にロッキード・マーティンF-35ライトニングを配備する。日本はF-35合計42機の導入を決定済みで、ある。一方、米海軍・米空 軍は新型戦闘機の配備開始を2030年から2035年と仮決定しており、米海軍はF/A-XX、米空軍はF-Xの呼称を使っている。 防衛省は二年前にi3戦闘機の名称で研究活動内容を公表している。将来型戦闘航空機に先端技術を搭載する構想だが、一部では日本が米国の次世代戦闘機に技術提

米、イスラエル合同ミサイル防衛演習とイラン

U.S., Israel To Hold Major Missile Defense Exercise aviationweek.com October 17, 2012] 米 国はイスラエルと大規模なミサイル防衛演習をイスラエル国内で今月実施する。これは両国の密接な協力関係を示しイランの核開発に向けたメッセージを送るこ とも意図。演習は三週間にわたり、両国間共同演習では最長となる。長距離、短距離のミサイル攻撃を想定し、実際にイスラエルが直面する事態そのものだとい う。イランからはイスラエルが核施設攻撃に踏み込めば全面戦争になると警告が出ているが、イスラエルのニッツァン・ヌリエル准将Brigadier General Nitzan Nurielは「今回の演習からのメッセージは明らかなはず」と発言。 「両国が共同演習のためともに作業をしていることは強いメッセージ」と同准将は記者会見で述べた。 それよりは慎重に米国側のクレイグ・フランクリン中将Lieutenant General Craig Franklinは今回の演習は「メッセージを送るものではない」とし、二年前から準備されてきたためと発言。 「演習は両国のイスラエル向けミサイル防衛体制での実力向上となり、地域安定ならびに軍事優位性を確立するもの」(同中将) 演習には米軍3,500名、イスラエル軍1,000名が参加し、総額60百万ドル規模だとフランクリン中将は明らかにした。 .米軍ペイトリオットミサイル部隊とイージス弾道ミサイル迎撃艦一隻が参加し、イスラエルからは同国が独自開発した多段階対応ミサイル防衛システムも加わる。ただし、迎撃ミサイル発射はすべてシミュレーションとなる。 . マーティン・デンプシー米統合参謀本部議長Martin Dempsey, the U.S. Chairman of the Joint Chiefs of Staffが一部演習を現地で観閲するとペンタゴンが発表している。同議長は今夏に米国はイスラエルによるイラン攻撃に「加担しない」と発言しイスラエル 指導層を当惑させていた。また、単独攻撃を敢行した場合はイラン制裁を段階的に実施してきた各国間の協調にヒビが入るとも警告していた。 イラン軍司令官が今月に入り同国は米国、イスラエルの区別なく攻撃を受ければ報復に踏み

ロシアの次世代爆撃機名称はPAK-DA・現有長距離航空戦力の状況

Russian's next-generation bomber takes shape 09:00 15 Oct 2012 Source:  via Flightglobal .ロシア空軍創立100周年式典(今年8月)の席上、空軍司令官ヴィクトル・ボンダレフ中将 Lt Gen Victor Bondarevが 新型戦略爆撃機PAK-DA の開発が始まっていると明らかにした。この名称はロシア語で「未来型長距離航空機」を意味し、現有ツボレフTu-160、Tu-95MS、Tu-22M3で構成されるロシアの戦略爆撃部隊の後継機種となる見込みだ。 【政府は全面支援】. 同 中将は直近のウラジミール・プーチン大統領との会談内容を紹介し、空軍が調達希望を優先採択してもらえる立場だと確認できたことに満足しているという。大 統領から空軍は希望をなんでも言えば手に入ること、PAK-DAプロジェクトでも大統領が支援することの確約を得ている。「国防省はPAK-DA関連の要 求内容すべてで作業中で、内容が固まれば産業界は同機の技術像を練り上げるだろう。」(ボンダレフ中将) ロシアは「戦略級無人機UAVs」も開発中で、 「第六世代機」のひとつにするといい、ボンダレフによると「知能を埋め込んだ」無人機が第六世代の中心となるという。 【2020年代に登場か】  アナトリ・ジカレフ中将Lt Gen Anatoly Zhikharev(長距離航空軍司令官)はPAK-DAの戦闘テストは2022年開始だという。初期設計は完成しており、納品済みでロシア航空産業は現在、同機の開発に取り組んでいるところだ。   まだ新型爆撃機関連の情報はわずかしかない。超音速機なのか亜音速機なのか、有人機なのか無人機なのかも不明だ。ただロシアがこのような機体開発に取り組 んでいるのは驚くべきことではない。これまでの歴史をひもとくと最悪の時でさえツボレフ設計局は新しい設計概念や技術の研究を続けていたし、その成果が同 社展示館に行くと極超音速攻撃機、宇宙機、Tu-500大型無人攻撃機などの例で見ることができる。これらはTu-160(ブラジャックジャック)爆撃機 の生産が始まった後に開発されたものだ。   その他ロシアの科学研究機関としてツアギTsAGI (中央航空流体力学研究所)がPAK-DA設計に技術協力して

シコルスキーのS-97レイダー高速ヘリはX-2技術の延長

Sikorsky starts construction of S-97 Raider prototypes Flightglobal  19 October 2012 Source: シコルスキーがS-97レイダーRaider高速複合ヘリコプター試作機の製作を開始した。同機は米陸軍が求める武装空中偵察Armed Aerial Scout構想に応じるものとして期待される。 同機は同軸ローターと推進プロペラが特徴で原型は革新的な設計のX-2(コリアー杯を2010年受賞)である。S-97は詳細設計の段階であるが、シコルスキーは同機の製作をすでに開始している。 .胴体部の組立が進行中でその他部品の製作も始まった。一部は完了しているという。今年中に設計作業を完了するのが目標だ。 最終組立工程は来年中頃の予定だと同社はいう。地上テスト・飛行テストは2014年予定だ。 Sikorsky 従来型ヘリコプターとの違いは巡航速度で、通常型の上限は180ノットだが、S-97は外部武装を搭載して220kノット、搭載なしで235ノットまで可能。まだダッシュで245から250ノットまで出すことができる。 .同社としては米陸軍の意向にかかわらずS-97の建造は進める方針だ。米陸軍が目指すのはベルOH-58カイオワの代替機種だ。シコルスキーはS-97、X-2ともに民間資金のみで製作していると強調する。75%が同社負担で、残りは部品メーカー各社によるもの。 . またX-2で実証済みの技術は陸軍の共用多用途 Joint-Multi Role (JMR)あるいは将来型垂直離陸輸送機Future Vertical Lift (FVL)両構想に応用ができそうだ。同技術を拡大応用して大型機体で使うことができる。シコルスキーはロッキード・マーティンC-130に機体寸法で匹 敵する推進式プロペラ二基を搭載する大型機案を検討している。 陸軍からは JMR/FVL 計画に応用可能な技術分野を広く募る発表がまもなく出る見込みだ。 シコルスキーはその中でS-97は次世代機として競走に耐えられると信じ、X-2技術を今後も応用していく考えだ。 X-2技術の民生利用も考えられており、救急救難、沖合石油掘削施設への人員輸送が例示されている。■

米空軍次期戦略爆撃機の開発構想の最新状況

USAF targets long-range strike bomber Flightglobal 15 Oct 2012 米 空軍が開発中の新型ステルス爆撃機のねらいは増大するA2/AD アクセス否定接近拒絶の世界的な広がりに対抗することにある。ただし、同機開発計画には 国防予算の縮小という大きな難題が立ちふさがっている。長距離打撃爆撃機(LRS-B)はいわゆる「システムファミリー」のひとつとして地球上いか なる地点であれ、空中より攻撃にリスクの伴う場合でも制圧を可能とする米軍の構想。そのファミリーの中でも爆撃機型はペンタゴンの中で重要になってきた 「エア シーバトル」の構築に中心的な役割を果たす。 去 る2月17日にレオン・パネッタ国防長官はバークスデイル空軍基地(ルイジアナ州)で米空軍の爆撃機部隊の運用を続けることは「きわめて重要」であり、 「新型爆撃機へ予算を投入することもしかりであり、われわれはこの両方を実施したい」と発言している。「わが国は現有の爆撃機部隊を維持する。運用可能な 状態に保つ。前方展開に爆撃機部隊が必要だ。太平洋における前方展開に必要だ。中東でも必要だ」と続けている。 LRS-B新型爆撃機開発は今後の米国の軍事戦略を太平洋西部、中東で実現するための重要な要素と見られ、ペンタゴン予算が今後10年で合計4,870億ドル削減するとはいえ、同開発計画は継続して進められている。 「こ れまでの戦略抑止力整備ではいずれの場合も財政状態を考慮しt投資決定をするべきだった」と国防副長官アシュトン・カーターが空軍協会の年次総会で9月に 発言している。「コストと効果を計りにかけるべきだった。現在の投資は将来の性能の実現のためだ。その例がステルス爆撃機だ」 しかしながら、ペンタゴン 上層部の強力な支援がありながら、LRS計画が「強制執行」による予算削減から無事生き残るかは不明で、この措置は1月2日に実施される公算が大だ。もし 議会、大統領双方で解決策を見出せないと、さらに5,000億ドルの削減が今後10年間の国防予算から実施となる。これが実施されると、「万事休す」だと マーク・ガンジンガーMark Gunzinger(戦略予算評価センターのアナリストでもとボーイングB-52パイロット)は言う。 LRS には

ペリカン飛行船は軍用輸送手段の新時代への先駆けになるか(T1共通記事)

Pelican Demonstrator Aimed At Airlift aviationweek.com October 15, 2012 . 飛行船の歴史に革命をもたらすかもしれない試作機が組み立て・儀装の最終段階に入りタスティン(カリフォーニア州)の第二次大戦時代の飛行船格納庫内で作業が進行中 だ。開発したのは エアロス・コーポレーション Aeros Corp http://www.aeroscraft.com/と言う新規企業で国防総省が資金を出し、長距離空輸手段としての可能性が注目されている。 この飛行船ペリカンは浮力と空力学上の揚力を組み合わせるが、これまでの 通常型飛行船やハイブリッド飛行船にはなかった方法を採用して、効率性を追求し、柔軟かつ平易に地上で取り扱いができる設計だ。開発設計ではC-17クラスの積載量と飛行距離を垂直離着陸(VTOL)性能もつけて実現する方向へ今後早い段階で進化することを目指している。 . エアロスは当初は同機の概念設計を国防高等研究プロジェクト庁Defense Advanced Research Projects AgencyにウォーラスWalrus (ペイロード500トン)飛行船として提案していた。だがウォーラスに資金が集まらないことが明白になった2006年に同社は核となる重要技術の開発を継 続、再び提出した提案書がペンタゴンの迅速能力開発室Rapid Reaction Technology Officeに2010年に採択されたのだ。 . エアロスではペリカン飛行船を「硬式エアロシェル浮力可変式」“rigid-aeroshell, variable-buoyancy” (RAVB) と呼称している。以下の二つの特徴がある。浮力制御にはヘリウムガスを船内の上昇用ガス室と加圧ファイバー複合材製セルの間をポンプで移動させて行う。も うひとつが機体構造が硬式になっていることで1930年代のツェッペリン飛行船以来の採用だ。これはガスを圧力セルにポンプで送ることから軟式船体では形 状を一定に保てなくなるためだ。 .RAVB 技術ではこれまでの飛行船につき物だった問題に取り組もうとしている。空気より軽いガスを一定量で船体高度を制御することだ。これには飛行中に消費する燃 料分の補正があり、ペイロードの違い、貨物搭載

米、イスラエル共同で大統領選挙前にイラン核施設爆撃に踏み切るのか

  US & Israel Plan “Limited Surgical Strikes” on Iranian Enrichment Facility Before Presidential Elections                                             Posted on October 15, 2012  UAS Vision                                                                 クリントン政権時代の関係者デイビッド・ロスコプDavid RothkopfがForeign Policyウェッブ版に寄稿し、米国・イスラエル間で限定的集中攻撃をイランのウラニウム濃縮施設を対象に敢行する合意が形成されたという。 .ロスコプは内部筋を引用する形で一番実現の可能性の高いのは両国による共同作戦の実施で、イスラエル単独では地下施設破壊に必要な兵装を運版できる航空機がないことがその理由だという。つまり全重量30千ポンドの超大型貫通爆弾をさしている。 ロスコプはさらに作戦の所要時間は基本シナリオで「数時間」程度、最悪の場合のシナリオで数日間で無人航空戦闘機による支援のもと空中から投下されるとする。 ロスコプは両国政府にはこの攻撃敢行の大義名分を別に探す向きもあるが、実施案に基づく準備が相当進んでいると見る。 局所的集中攻撃は戦争に疲れた米国民には心地よく受け止められよう。そのため政治リスクはオバマ政権にとっては軽微ですみ、大統領選挙が熱を帯びる中で対立候補からの批判を封じ込めることもできよう。 .前出記事では実施時期の言及がないが、攻撃作戦の性質上、全面的航空作戦と言うリスクに拡大する前に実施の可能性が大だという。 .またウェブ上では攻撃作戦は11月6日の大統領選挙前に実施されるとの噂が流布している。■