2014年8月24日日曜日

オーストラリア新型強襲艦キャンベラが海上公試を開始



日本が強襲揚陸艦を作ろうかという中でオーストラリアが一足先に建造していました。この艦を見ると日本の設計案もある程度見えてきますね。それにしてもカーフェリーのような大きな胴体を見ると優雅さは見えてきませんね。

Largest ship ever built for the Royal Australian Navy begins final sea trials

By David Szondy
August 22, 2014

Nuship Canberra transiting the waters of Jervis Bay, New South Wales (Photo: RAN)
オーストラリア海軍史上最大の艦艇が公試に入った。27,800トンのキャンベラは二隻建造する上陸ヘリコプタードック(LHD)艦の一隻目でオーストラリア海軍は「空海地揚陸戦用としては世界最高性能の艦」と称する。
キャンベラはウィリアムズタウン造船所から今月はじめにニューサウスウェールズに向けて出発しており、同地で主契約社BAEによる公試を受けた後、今月終わりにウィリアムズタウンへ戻る。

公試が終わり、海軍に引き渡されると同艦はHMASキャンベラ(LHD02)として就役する。
Nuship Canberra starts sea trials (Photo: BAE Systems)

起工は2009年9月、進水は2011年2月だった。船体はスペインがモジュラー方式で建造してからはしけでウィリアムズタウンのBAE社造船所にて艦橋を構成するモジュラーやレーダー、通信監視システム等を搭載した。

全長230 m 全幅32 mのキャンベラは防衛任務に加えて大規模人道援助任務も想定し、喫水は7 mと浅く、沿海部や小規模港湾の利用を想定している。巡航速度15ノット、最高速力20ノット超で航続力は9,000カイリ(16千 km)。

艦内に病院設備をもち、5,000食を一日あたり提供する他、重車両を搭載するデッキを4層、乗員兵員居住区、ヘリコプター格納庫、そしてヘリコプター甲板があり、スキージャンプによりAV-8ハリアーやF-35BライトニングIIの運用が可能だが、固定翼機の運用は通常は想定していない。船体は開放式で上陸用舟艇4隻を運用する。
Bridge of Nuship Canberra (Photo: BAE Systems)

キャンベラの海軍への引き渡しは年末の予定で、姉妹艦アデレードに建造中のノウハウを応用する。■


2014年8月23日土曜日

中国の米軍機への異常接近が危険度を増している 今回はP-8A対J-11B



Chinese Fighter Buzzes US Patrol Aircraft

Pentagon: Intercept is 'Very Dangerous, Very Unprofessional'

Aug. 22, 2014 - 03:12PM   |  
These images of the Chinese J-11B fighter were taken from a US P-8A Poseidon aircraft over the South China Sea on Tuesday. The fighter is seen beginning a pass under the Poseidon, then crossing the P-8A's nose and showing weapons — a display of potentially hostile intent.
P-8Aが撮影したJ-11B、この後同機はポセイドンの下部を通過したBy CHRISTOPHER P. CAVAS   |   Comments

WASHINGTON — 米海軍P-8A哨戒機が南シナ海公海上空で中国戦闘機による迎撃といやがらせを8月19日に受けていたことをペンタゴンが22日に認めた。
  1. 中国機の飛行は「極めて接近し、極めて危険、好戦的かつプロらしくないもの」だったとペンタゴン報道官ジョン・カービー海軍少将が報道陣に語り、今回の事件を2001年以来最も危険な事例になったと述べた。
  2. 問題の中国機は瀋陽J-11BフランカーBで所属は人民解放軍空軍。同機はP-8Aの通過飛行を3回繰り返している。
  3. 発生地点は海南島の東135マイル地点だとペンタゴンは発表し、同空域は国際法により軍事活動が「航行と上空飛行の自由を行使」できる地点であることを強調している。
  4. 「三回の通過飛行のうち中国J-11は米軍機の直下50ないし100フィートで飛行している」とペンタゴンは発表。
  5. 「またP-8Aの機首から90度方向で通過し、P-8Aに対して武装を誇示している。この際に中国機パイロットはP-8Aを視認しておらず空中衝突の可能性があった。中国機パイロットはP-8の真下、横を飛行し、最小20フィートしか離れていなかった。その後、機を安定させた後横転し、P-8から45フィートで飛行していた」
  6. このP-8Aはフロリダのジャクソンビル海軍航空基地第45哨戒隊所属で嘉手納空軍基地から西太平洋で飛行していたもの。
  7. 今回と類似しているのは好戦的な中国機が米海軍EP-3EエリアスII情報収集機にちょっかいを出してきた2001年の海南島付近の事例だ。この際はJ-8迎撃機がEP-3Eに衝突している。中国パイロットは死亡、損傷を受けたEP-3Eは海南島に緊急着陸を迫られた。機内の最高機密の破棄は全部できず、中国側に見られている。
  8. EP-3E乗員は中国に11日間抑留され、離陸を中国が拒否したため、機体は分解され米国へ送付されたままになっている。
  9. 海南島には滑走路多数と潜水艦基地があり米国等過各国が関心を示す地点になっている。.
  10. 「今回の事件は米軍機に対する非常識的、プロらしからず、かつ危険な迎撃が増えていることの一環で、2013年末から急増している。問題の中国機が海南島から発信したのは間違いない。同様の事件は3月、4月、5月に発生している。迎撃機の乗員が好戦的になっていること、我が方の乗員の安全への配慮が欠如していると明らかになっていることに憂慮している」(ペンタゴン)■

コメント 以前に紹介した中国空軍のおかしな慣行(高卒をそのまま採用して同じ基地に貼り付ける)が原因で国際法など尊重する余地がないパイロットが危険な離れ業を行っているのでしょうか。しかし、軽はずみなパイロットの行為だけとは思えず背後に何らかの組織の意思を感じますが、事故とならないことを祈るばかりです。

2014年8月22日金曜日

F-16複座型飛行停止措置の影響はどうなるか



機体強度で疑問が出たのは複座型ですが、F-35のつまづきがいろいろ出てきた兆候を示しているのでしょう。西側の機材は今後やりくりが大変そうです。

Pentagon Tells International Partners to Inspect F-16B Fleet for Cracks

Aug. 20, 2014 - 05:22PM   |  
By AARON MEHTA   |   Comments
PAF at Red Flag
Pakistan Air Force F-16B models take part in a 2010 Red Flag exercise at Nellis Air Force Base, Nev. The Pentagon has told international operators of the F-16B model to inspect their jets for cracks. (Airman 1st Class Daniel Phelps / US Air Force)

WASHINGTON — ペンタゴンはF-16Dの機体で見つかった亀裂の原因調査と修理にとりかかる一方、F-16BおよびD型を運用する同盟各国に点検を慎重に行うよう勧告している。
  1. 亀裂が見つかったのは7月31日でその後時系列技術命令がすみやかに発出され、F-16D全機の点検を実施している。その結果、157機のうち82機が飛行停止となっている。
  2. 点検命令は世界各国で運用中のF-16BとF-16Dも対象となることを米空軍は確認している。米空軍ではB型は全機退役しているが、トルコ、イスラエル、ベルギー、オランダ、パキスタン、デンマーク、ノルウェーが使用中だ。
  3. ペンタゴンが発表した通達では損傷個所は「キャノピー枠の縦通材の亀裂で前後のパイロット座席の中間でみつかったもの」としている。該当部分は機体の枠組みでコックピット部分を取り巻くもの。キャノピーは下げられると縦通材の上に置かれる。
  4. F-16のB型D型はともに複座型。空軍はD型機材が長期間飛行停止となった場合の影響をどう緩和するかを検討中だが相当数が飛行停止となると訓練の実施に影響が出る懸念がある。
  5. 「稼働可能な機材を使い、作戦運用、訓練、待機態勢への影響を緩和する検討をしています。計画済みの飛行訓練やF-16Dによる慣熟工程の遅れによる影響は今後飛行停止措置をとかれる機体が何機あるのか次第で変わってきます。本件ン関する専門職が対策を検討中です」とカーラ・グリーソン空軍少佐が空軍教育訓練本部の報道官として質問に答えている。「現時点での観測では訓練の遅れは8から12週に相当します」
  6. ただしこの数字はあくまでも予測であり、基地ごとに利用可能な機材数が異なってくるほか、天候と言う外的条件も入ってくる。
  7. 空軍の発表では亀裂が最も大きかった機材はルーク空軍基地配属のもので、同基地の35機すべてに亀裂がみつかったという。同様にケリー分とん地(テキサス州)では州空軍が運用する10機で、ツーソン州軍空軍基地では18機中17機に亀裂が発見された。
  8. 亀裂の原因は現在調査中だ。メーカーのロッキード・マーティンは「積極的にF-16を運用中の各国と共同して点検で解明した事象の解決を目指している」と同社スポークスマン、マーク・ジョンソンは声明文を発表している。
  9. 「縦通材調査は進行中で、現時点で何が原因なのかはわからない」と空軍航空戦闘軍団から声明文が出ている。
  10. 「10年以上連続して運用していることで機体への影響があったのだろう。今回見つかった事例は逆に言えば空軍による定期修理点検作業の正しさならびに作業にあたる空軍要員の徹底した仕事ぶりを反映している」
  11. さらに空中戦闘軍団の運用するF-16Dのうち亀裂が見つかった二機の飛行再開は「4ないし6か月以内」との見通しを発表している。
  12. 可能性のある修理方法は「外部ストラップ修理」と呼ばれる、縦通材に溶接あるいはドリルで補強材を付ける方法だ。もう一つ考えられるのは縦通材を完全交換することだが、費用が高くつく。上記の長期解決方法は早ければ9月から開始されるだろう。
  13. 一方で、空軍は損傷部分周囲にファスナーをとりつける方法も検討している。ファスナーは飛行時間で50から100時間有効で、その後に大規模修繕をすることになる。この場合は亀裂が小さい機体にしか使えず、一時しのぎで利用可能な飛行時間でとりあえず訓練等の遅延を防げる。
  14. 今回発見された亀裂は「旧式機材の老朽化と恒常的な資材不足」が背景になると指摘するのはリチャード・アバウラフィア Richard Aboulafia (Teal Groupのアナリスト)だ。「これからは攻撃機の老朽化に直面することになる」
  15. アバウラフィアは同様の問題が今後も発生すると警告している。とくに空軍が既存機の近代化よりも新型機の調達を優先しているからだという。その背景には予算不足とF-35や長距離爆撃機開発が進行中であることがある。
  16. 空軍も機材老朽化の問題を認識している。2015年度予算で空軍はF-16耐用年数延長プログラムService-Life Extension Program (SLEP)に予算を計上し、戦闘用エイビオニクスプラグラム拡張一式 Combat Avionics Programmed Extension Suite (CAPES)の予算を後回しにした。
  17. CAPESがF-16の性能向上に求められているのも事実だが、機体そのものが耐用年数を超えてしまえば装備として意味がなくなる。アバウラフィアも空軍がこれから高機齢の機材をどのように維持していくのか興味深い課題だとしている。 ■



2014年8月20日水曜日

☆☆ 5年後に日本にも強襲揚陸艦が生まれそう 海自の航空戦力拡大か




Japanese Advance Plans For Another Air-Capable Assault Ship

Tokyo advances plans for another large aviation-capable ship
Aug 19, 2014Bradley Perrett | Aviation Week & Space Technology

防衛省は大型揚陸強襲艦を最低一隻建造し、海軍航空戦力を拡大する意向。この関連でベル・ボーイングV-22オスプレイの販売拡大が実現する可能性が高くなる。
  1. 同艦の就役は2019年3月と予定され、以前は2020年代とされていたものを前倒しする。防衛省は調査費を平成27年度予算に概算要求すると時事通信が伝えている。

  1. 想定される任務として日本の島しょ部の防衛増強の一環とすることがあり、中国と紛争の種となる尖閣諸島(釣魚台原文ママ)があり、リアンクール岩礁(原文ママ)でも北朝鮮、韓国と主権を巡り対立があるのを日本政府が考慮しているのだろう。

  1. 日本には小型のおおすみ型揚陸艦があるが、追加して大型艦を建造するのはオスプレイまたはヘリコプターあるいは両方を導入する可能性を示している。平成26年度からの5か年計画ではオスプレイ17機の導入を想定しているが、この揚陸強襲艦は原案に見られず、搭載機も想定に含まれていない。

  1. 問題の島しょ部には空港設備がなく、尖閣諸島は日本本土から遠く離れている。ヘリコプターは宮古島から飛行できるが、尖閣は200キロメートル先で、大量物資は海上輸送に頼り、上陸用にヘリコプターを使うことになる。海上自衛隊はエアクッション揚陸艇や水陸両用車両は平時のみ、あるいは低脅威環境でだけ使用可能としているが、敵前で垂直搬送する可能性を排除していないようだ。

  1. 今回の提案で示された建造日程を見ると防衛省が仕様を決定済みだとうかがわれる。根拠として艦の設計完了に一年しか想定していない。通常は大型艦は三年を必要とする。予算がつくことを前提に「防衛省は要求性能や規模を平成27年度から検討し、平成31年度からの就役を目指す」とする時事通信報道があり、おそらく防衛省内の説明内容を踏まえているのだろう。

  1. 昨年12月に採択された防衛大綱では平成30年まで三か年かけて大型強襲艦の建造の可否を決めることにしていた日本が計画を加速化していることを示すものだ。日本語表現のあいまいさから艦が一隻なのか複数か不明だが、海上自衛隊の戦闘艦艇は最低二隻を建造するのが常なので、すくなくとも一隻目について言及したものなのだろう。

  1. 防衛省の示すおおまかな性能要求では「多用途艦(あるいは複数艦)で指揮統制が可能で、大量輸送ならびに揚陸作戦の航空運用が可能」であることとしている。小野寺五典防衛相は7月8日に企画立案を加速化すると述べていた。そのため本構想はかなり確実なものと思われる。

  1. 小野寺大臣他関係者がUSSマキンアイランドをサンディエゴにて7月に視察しており、ワスプ級の船体で全通飛行甲板を持つ設計が日本が望む設計案とみられる。さらに短距離離陸垂直着陸型のロッキード・マーティンF-35Bの運用を想定しているだろう。

  1. 全通型甲板を持つ強襲揚陸艦は航空母艦ではないが、航空運用を重視した設計の可能性はある。ただし、日本特有の官僚主義が戦術航空戦力を前面に掲げさせない可能性もある。

  1. だが隠し通せない面もある。スキージャンプは同盟国が保有するF-35Bのためと説明がつくかもしれないが、揚陸強襲艦として設計される大型艦は輸送容量を最優先し、機関出力を大きく設定する必要はない。おおすみ級は22ノット設計で、米海軍の揚陸輸送での標準速度と同じだ。一方で日本の戦闘艦は30ノット以上を出す性能がある。

  1. そこで参考になるのがイタリア艦カヴール Cavour (27,500トン)で、軽空母に輸送能力を付与した設計になっている。戦車含む車両運搬能力、兵員居住区を備えて、速度は28ノットとしているのは上陸舟艇用のドックを有していないためだ。

  1. 時事通信報道による建造日程は実施可能とうかがえる。IHIマリーン・ユナイテッド(原文ママ)はこれまでひゅうが級ヘリコプター艦2隻を予定通り2007年と2009年に各就役させており、大型艦建造の間隔として2年間は十分と示している。いずも級ヘリコプター空母2隻が計画されており、一番艦は2015年に、二番艦はおそらく2017年に就役する。それぞれ建造期間は3年である。仮に今回の強襲艦の全体規模が同程度なら建造開始を2016年に設定することが可能で、2019年に完成するはずだ。

  1. ただし「強襲艦」より威圧感の少ない名称が選ばれ災害救難が強調されるだろうと朝日新聞は報じている。

  1. それはさておき、防衛省は英米海軍による強襲艦運用の実例を研究中であるが、両国ともに該当艦に災害援助任務は想定していない。むしろ揚陸輸送艦の主要任務は明確に戦力投射power projectionそのものである。■

コメント 元記事は英文だけに率直な言い方が目立ち、海上自衛隊は海軍、強襲艦の役割は戦力投射とはっきり言っていますね。しかし日本では国内向けに駆逐艦を護衛艦、揚陸艦を輸送艦と呼んでいる始末。強襲艦のどこが問題なのでしょうか。そろそろ日本語を政治的に捻じ曲げる慣行を見直していいのではないでしょうか。



イラク モスルダム奪回に空爆を投入




U.S. Fighters Strike ISIS Near Mosul Dam

By: Dave Majumdar
Published: August 19, 2014 10:11 AM
Updated: August 19, 2014 10:12 AM
F/A-18E Super Hornet, attached to the Tomcatters of Strike Fighter Squadron (VFA) 31, launches from the flight deck of the aircraft carrier USS George H.W. Bush (CVN-77) on July 31, 2014. US Navy Photo
トムキャッターズ戦闘攻撃飛行中隊(VFA31)所属のF/A-18EスーパーホーネットがUSS ジョージ・H・W・ブッシュ(CVN-77)から発艦する。撮影 July 31, 2014. US Navy Photo


米軍の空爆がイラクのクルド人部隊による北部イラクの戦略上重要なモスル・ダムの奪回に道を開いた。それに先立つ三日間で米軍は空爆35回を同ダムを占拠するイラク・シリア・イスラム国(ISISあるいはISIL)の戦闘部隊に与えていた。

  1. 「撃破した目標は90個以上で、車両、装備、陣地を含む」とペンタゴン報道官ジョン・カービー海軍少将Rear Adm. John Kirby が声明文を発表している。「イラク軍はダムを奪回し、さらに同地区の支配を強化しているところ」

  1. モスルダム の位置関係はここをクリックしてください。

  1. 空爆に投入された戦闘攻撃機、爆撃機、無人機は米空軍と米海軍の機体。
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  1. 米軍はイラク軍による奪回作戦を迅速に支援する必要に迫られていた。ISIS戦闘分子が老朽化進むモスル・ダムを適正に維持できていない兆候があったからだ。さらにISISがダムを破壊し、広範囲な浸水を現実にする可能性が本当にあった。
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  1. 今回の米軍空爆で一時的にISISの攻勢が鈍っているが、航空作戦が長期的に効果を維持してこれ以上の米軍の介入を回避できるかは不明。

  1. 米海軍はUSSジョージ・H・W・ブッシュ(CVN-77)から航空作戦を8月初旬から実施している。米空軍に英空軍が加わりISISを目標とした航空作戦を展開している。■

 



2014年8月19日火曜日

米海軍 X-47Bとスーパーホーネットの同時艦上運用実証に成功





Navy Flies Manned, Unmanned Carrier Jets Together For First Time

Aug. 18, 2014 - 05:44PM   |  
By MEGHANN MYERS   |   The X-47B Unmanned Combat Air System Demonstration conducts flight operations aboard the aircraft carrier Theodore Roosevelt on Sunday. The aircraft completed a series of tests demonstrating its ability to operate safely and seamlessly with manned aircraft.
.X-47B無人戦闘航空機実証型が空母セオドア・ローズベルト艦上での運用を17日行ない、有人機との運用を安全かつ円滑に実施できることを証明した。(MCSA Alex Millar/Navy)
The goal for the day was to launch and land the Hornets within 90 seconds of the X-47B. After a couple tries, the team was able to land the X-47B, fold its wings and move it out of the way to make way for the manned jet within 90 seconds.
MCSA Alex Millar/Navy

NORFOLK, VIRGINIA — — 8月17日、米海軍は空母艦上で無人機X-47BとF/A-18の同時運用実験に成功した。
ヴァージニア州沿岸にてホーネット2機とX-47B1機が発艦と着艦を同じパターンで繰り返し、無人機の離発艦が安全に行えること、着艦後すみやかに移動して有人機の着艦に支障がないことを試した。
海軍の無人戦闘航空機システムの空母運用実証で初の試みとなったとマット・ウィンター少将 Rear Adm. Mat Winter (海軍航空システムズ本部の無人航空攻撃機システム責任者)が語っている。
今回のテストは海軍にとって無人機による航空攻撃、偵察技術の進歩で大きな一歩となり、今後の空母航空戦力に無人機の技術をどう応用すべきかを理解する機会となった。
「無人機のみの編成はありえない。有人機と無人機を組み合わせていく」(ウィンター)
X-47Bの機体は全幅62フィートとF/A-18Eスーパーホーネットよりも17フィートも大きい。
自律運用のため、地上から遠隔操作は不要だ。事前プログラムどおりの飛行パターンを実施するので、飛行甲板の要員は艦への接近時にコースをそれないようにボタンを押すだけでよい。
X-47Bは今回の実証でプログラム数種を実施したとUCAS-D主査ボー・デュアルテ大佐 Capt. Beau Duarteは発表。そこには発艦、追い風での飛行、旋回し空母へ戻る経路をとる、着艦、主翼折り畳み等だという。.
当日の目標はX-47Bの90秒以内にホーネットを発着艦させることで、数回の試行ののち、X-47Bを着艦、主翼格納、移動させその後に続くホーネットの着艦に備える一連の動きを90秒以内に完了させることに成功した。
ホーネットは60秒以内の間隔で運用している、とウィンターは述べる。テストは今週も続き、デュアルテ大佐は間隔を詰める試行もしてみるという。「両機種でどんな相互作用が発生するかを確かめたい。それを今後の運用に役立てたい」
次の目標は無人機への空中給油で、これには新たなソフトウェアが必要となるという。
X-47Bの予算は2015年まで確保ずみだが、その後は不透明だ。 しかし同機の技術はこの後に続く無人艦載空中偵察攻撃機(UCLASS)に役立てるとウィンターは言う。
UCLASSが空母に搭載される2020年ないし2021年までに同機の運用をだれに任せるのかなど米海軍は運用方法に加えて同機を空母航空隊にどう取り入れるかを決めなければならない。
「操作をするのがパイロットなのか、海軍航空士官なのか下士官なのか、いずれにせよ初期の段階までに決めなければならない」とデュアルテは言う。
また得られる成果からX-47Bの偵察攻撃能力は独立した飛行隊として適切な水準なのか、あるいは現行のE-2ホークアイやF/A-18攻撃隊を補助する水準なのか判定するとウィンターは言う。


2014年8月17日日曜日

☆ 少しずつ見えてきた第六世代戦闘機の構想





Next-Generation Fighter, Directed Energy Weapons May Converge


Aug 5, 2014Amy Butler | Aviation Week & Space Technology

F-22の高コストはステルス性能が理由だが、兵装庫は小さくなってしまった。Credit: U.S. Air Force

新しい形態の脅威が発生しつつあり、厳しい予算環境、特にロッキード・マーティンF-35が予算を食う中で、米空軍は「第六世代」次期制空戦闘機のあるべき性能の検討を開始している。
  1. 戦闘航空軍団司令官マイク・ホステジ大将 Air Combat Command Chief Gen. Mike Hostage によると次世代戦闘機が有人、無人となっても構わず、あるいは戦闘機の形態をとらない可能性も排除しないという。「単座戦闘機の形でなくてもよいかも」とも発言している。「キーボードのエンターキーを押して敵が墜落するのであればそれでもよい」
  2. 調達作業が「拷問に近い」ため、「実用化がすでに遅れている」とし、既存機種の改修用予算を流用して次期戦闘機開発の資金とするリスクもあえて受け入れるとも発言。想定しているのは戦闘用エイビオニクスプログラム拡張一式 Combat Avionics Programmed Extension Suite の開発とF-16の耐用年数延長だが運用機材数の減少は避けられない。
  3. 「第六世代機」は「第五世代機」をステルス性、速度、エイビオニクス・センサーの融合でF-22やF-35を超えた機体と想定している。今後登場する長距離打撃爆撃機(空軍は80から100機の調達を想定)とも連携して運用する。
  4. 第五世代機だけの部隊編成を想定した空軍構想は雲行きが怪しくなっている。F-35の飛行条件が制約されるのは「一時的」で、ホステジ大将は同機で最近見つかった低圧タービンの回転部分の過剰摩擦が2016年8月想定のF-35A初期作戦能力の実現に支障を及ぼすとは考えていない。
  5. F-22とF-35の兵装庫が小さいことをホステジ大将は懸念している。ともに地上攻撃用の小口径爆弾8発までしか搭載できない。ステルス性能のため搭載スペースで制約が発生したためだ。
  6. ただし、ペンタゴンは秘密裏に予算を計上して火力増大をめざしているいるとホステジは暗示している。一時は空軍はいわゆる共用二重用途制空ミサイルJoint Dual-Role Air Dominance Missile (JDRADM)を推進し、Amraamの空対空性能にレーダー攻撃可能なHARMミサイルの空対地能力を一つにまとめようとしていた。これはその後次世代ミサイル計画と呼称されたが、とん挫したといわれるものの、一部筋によれば研究は極秘のうちに継続しているという。
  7. また空軍が指向性エネルギーを第六世代機に搭載する選択肢も検討している可能性がある。ホステジ大将も研究成果の進展から十分な可能性があると認めている。ただし第六世代機の実用化までに指向性エネルギーが兵装として成熟するかは定かではない。
  8. 指向性エネルギーは将来の機材に採用をめざす空軍技術5分野の一つで、他には無人機、ナノテクノロジー、極超音速飛行、自動化がある。これらはこのたび公表されたAmerica’s Air Force: A Call to the Future”で今後の予算手当が必要な戦略的対応の対象とされている。■


2014年8月16日土曜日

次世代爆撃機:税優遇策で安堵したノースロップ・グラマン


Northrop Bomber Team Relieved Over California Legislation

Aug 15, 2014Amy Butler | AWIN First


  1. カリフォーニア州議会が可決した法案は米空軍次世代爆撃機開発をめざす企業チーム双方に税軽減策を提供する内容でボーイング/ロッキード・マーティン連合だけに420百万ドル分を軽減するとした以前の決定を覆すもの。

  1. 米空軍は非公開のステルス次世代爆撃機の提案要求を7月10日に発出している。提案提出期限は発出後90日以内が通例だが、今回は空軍から具体的な締切日の言及がない。この事業は秘匿の厚い壁に囲まれ、情報開示はごくわずかにとどまっているが、空軍は80から100機を、単価550百万ドルで購入する意向で受注成功は各社に死活的な意味を有する。

  1. ロッキード・マーティンの議会対策が功を奏し一方的に税優遇を得たとわかりノースロップ・グラマンはパニックになった。双方に適用される税優遇でないと、ノースロップ・グラマンは50億ドル近くのハンディを抱えたまま入札することになり、敗北は必至だったからだ。

  1. ロッキード・マーティンの議会対策チームはカリフォーニア州法AB2389として税優遇の適用先をで同州内で雇用を特別アクセス事業に発生させる「下請け協力企業」に提供することに成功した。特別アクセスとは明らかに極秘爆撃機事業のことを指す。ロッキード・マーティンはボーイングの下請け企業の立場となる。ノースロップ・グラマンは主契約企業として事業を進める立場なので税優遇策を全く享受できなくなるわけだ。

  1. 8月14日に州議会を通過した法案では主契約、下請け契約問わず同じ税優遇策を提供するもので、空軍にとっては契約のトラブル再発を回避する結果となった。空軍は戦闘捜索救難ヘリ、空中給油機の後継機種開発を巡りまずい処理をしてきただけに積極的に動いていなかった。

  1. ノースロップの支持派からは大幅税優遇を一方にだけ適用するのは、両社とも同州パームデールに生産施設を有しており不公平と主張していた。是正ない場合は同社が提訴するのは必至と見られていた。B-2で実績を有する同社にとって今回の受注はどうしても必要なのだろうと外部は見る。

2014年8月15日金曜日

MiG-31後継機種開発に動くロシアは PAK-FA技術の展開を期待



Russia to Develop MiG-31 Replacement Starting In 2017

By: Dave Majumdar
Published: August 13, 2014 11:31 AM
Updated: August 13, 2014 2:00 PM
MiG-31 Fighters
A pair of Mikoyan MiG-31 Foxhound

ロシアはミコヤンMiG-31フォックスハウンド迎撃戦闘機の後継機開発を2017年に開始すると国営通信RIAノーヴォスティが伝えている。

  1. 「2017年から長距離迎撃機機を開発しMiG-31後継機種とする」とロシア空軍司令官上級大将ヴィクトル・ボンダレフCol. Gen. Viktor Bondarevが語っている。

  1. 新型機の就役は2025年とし、122機あるMiG-31は2028年までに退役させる。

  1. フォックスハウンドはマッハ3級のMiG-25を原型とするが、低高度での超音速飛行が可能でフェイズドアレイレーダーを戦闘機として初めて搭載している。フォックスハウンドも高速が得意でマッハ2.83飛行を維持できるという。

  1. 兵装はヴィンペルVympel R-33長距離空対空ミサイルでR-77や新型R-37も搭載できる。ソ連時代の防空軍に1982年から配備開始され、1994年に製造が終わったのはソ連崩壊のためだ。

  1. ロシアは第五世代機としてSu-27フランカーをもとにスホイT-50 PAK-FAを開発中だが、PAK-FA技術を元にフォックスハウンド後継機を開発するとみられる。ただし開発大日程はどう見ても実施不可能だ。

  1. RIAノーヴォスティ通信によればドミトリ・ロゴジン副首相 deputy prime minister Dmitry Rogozin は8月8日にMiG-31生産ラインを再開すれば良いと発言している。ロゴジンはMiG-31は西側戦闘機で匹敵する存在がないとしているが、広大なロシア領土を防衛するべく生まれた独特な性能が特徴だ。■


2014年8月14日木曜日

主張 JSF開発では説明不足の課題が山積している



Editorial: JSF Program Has Some Explaining To Do

Aug 12, 2014 | Aviation Week & Space Technology
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英国航空ショー出展ができなかった失態を示したF-35だが、数多くの課題が未解決のままだ。この解決がないままでは史上最高価の兵器調達がもとの軌道に戻ったとは到底言えない。今回の飛行停止の原因はエンジン関係で、狭い技術問題としてではなく、他装備の開発でも参考となる教訓を得るべきだ。
  1. 現在F-35の飛行再開は限定つきで、JSF開発室とエンジンメーカーのプラット&ホイットニーには6月23日発生のファン関連の事故原因を詳しく説明する義務が残ったままだ。
  2. プラットはエンジン事故の公開聴聞会を取りやめ、7月以来事故関連の情報開示はほとんどない。この沈黙には失望させられるが理解できないこともない。事故調査がまだまだ進行中だ。とはいえ、納税者に対して原因と再発防止策を説明する義務がある。
  3. さらに、もっと大きな問題がある。中でもF135エンジンが技術生産準備段階engineering and manufacturing development (EMD)を核心的な問題解決のないままで完了している。本当に今回発生した事故は特殊事例だったといえるのか、開発初期段階で設計上の齟齬が表出することがあるが、通常はフライトテスト開始前に解決されるべきものだ。今回の事例でEMD段階で他にも未解決の問題があったのではとの懸念が生じている。
  4. プラットエンジンの不良問題から「だから言ったじゃないか」と代替エンジンを準備しておくべきだったという声が出ている。GEとロールスロイスは高性能ターボファンエンジンをF136としてJSF用の代替エンジンとするはずだった。ペンタゴンは第二エンジンを採用した場合の費用増大を恐れていたので真剣でなかったが、議会は第二エンジン開発予算を数年に渡り認めてきた。2011年になりオバマ政権がプラット支持派とともに葬り去った。後味の悪い政治劇であった。
  5. 今回の飛行停止を受けて上院歳出委員会からペンタゴンに代替エンジンの再検討を求める提言が出さた。だが時間を元に戻すには遅すぎるだろう。ペンタゴンの調達トップを務めるフランク・ケンドールは開発段階が終わろうとする中で代替エンジンの必要は減って来たと主張。なにごとにも対価があり、エンジンが複数になればそれだけ費用が増えるが、逆にひとつしかないとリスクも増える。ただし機体供用期間の半ばで商用エンジンの技術を応用したコスト削減が可能なら代替エンジンを検討すべきである。
  6. 一方でプラットは納税者の負担でエンジン開発をしているのだから情報開示をすべきだ。エンジン供給で独占状態でありながらエンジン価格については競争上降りになるので非開示だという同社主張は虚しく聞こえる。
  7. 良いニュースがここ数年聞こえてこないJSFだが、初期作戦能力獲得時期は各型で異なり、海兵隊のF-35Bが今年12月、空軍用F-35Aがその一年後、海軍のF-35Cが2019年2月とされている。しかしそもそも開発開始当時の2001年段階から機体単価が二倍になり、量産開始も7年遅れ2019年になろうとしている。今回のエンジン火災問題に加えソフトウェア開発の遅延や機体維持の費用問題が深刻な課題になっている。
  8. F-35開発室のクリストファー・ボグデン米空軍中将はJSF関連メーカー各社の実績に不快感を隠していない。現在の課題はJSFがこれ以上の遅延を発生させず、コストも肥大させないことだ。今回の不良の原因は解明した上で説明されるべきで、教訓は他の国防装備、宇宙システムの調達に活用できるはずだ。■

2014年8月13日水曜日

JMR実証にベル、シコルスキー/ボーイング二案が採択



Bell, Sikorsky/Boeing To Build Army JMR Rotorcraft Demonstrators

Aug 12, 2014Amy Butler and Graham Warwick | AWIN First
Boeing/Sikorsky
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ベル・ヘリコプターシコルスキー/ボーイングの二社が米陸軍向け高速飛行回転翼機技術実証機の生産に当たることになった。ニ社の機体は2017年に初飛行する。
  1. ベルは280ノットのV-280ヴァラー Valor ティルトローターを、シコルスキー/ボーイングは230ノットのSB.1ディファイアント Valor 硬式同軸ローター複合ヘリを共用多用途技術実証機(JMR TD)のフェーズ1として217百万ドルで生産する。
  2. JMR TDは米陸軍が構想する次世代垂直中型輸送機 Future Vertical Lift Medium (FVL-M) の原型機となりシコルスキーUH-60ブラックホークを2030年代から更改していく。その後攻撃能力を付与した型がボーイングAH-64アパッチの後継機となる他、海軍用にMH-60も更改する構想だ。
  3. 選にもれたAVXカマンは陸軍から限定的な技術開発契約を認められると見られる。AVXは230ノットの同軸複合機、カマンは可変式ティルトローター機案を提案していた。
  4. FVL-Mの大量受注を期待して業界は陸軍の予算をはるかに上回る投資をしていると業界筋は見ているが、JMRは政府と業界が費用分担をする考えで進めており、AVXとカマンにどれだけの予算が回せるかは不明だ。
  5. ディファイアントとヴァラーの両機は高速ヘリコプター技術を実証し、FVL-Mに道を開くものとなるが、陸軍が最終的にUH-60後継機種として高速ヘリを選択するかは不明だ。
  6. ディファイアントは硬式同軸ローター複数、推進用プロペラ、高性能フライバイワイヤと「実証済みX2技術を使いこれまでの設計上の制約に挑戦する」ものとシコルスキー社長ミック・マウラーは語る。同機にはハネウェルT55ターボシャフト2基が搭載される。
  7. ベルV-280はジェネラル・エレクトリックT67ターボシャフト2基を翼端に搭載し、現行ヘリと比較して航続距離、最高速度それぞれ二倍をめざす。ベルのねらいは機体重量の軽量化とともに機体構造を単純化した「第三世代」ティルトローターの実現だ。ベル陣営にはロッキード・マーティンがミッションシステム構築に、スピリットエアロシステムズが複合材機体構造、GKN V-tailとMoogがフライバイワイヤ飛行制御でそれぞれ参加する。■



2014年8月12日火曜日

嘘つきはどっち② 米原潜がロシア軍によりバレンツ海から追い出された?




U.S. Denies Attack Submarine ‘Expelled’ From Barents Sea

By: Sam LaGrone
Published: August 11, 2014 11:43 AM
Updated: August 11, 2014 11:44 AM
An April 2014 photo of a Russian Ilyushin Il-38 Anti-Submarine Warfare (ASW) aircraft. The U.S. denied reports a similar aircraft chased off a U.S. Virginia-class submarine from the Barents Sea.
イリューシンIl-38対潜哨戒機(ASW)、2014年4月撮影。米海軍は同型機がヴァージニア級潜水艦をバレンツ海から追い出したとの報道を否定している。

米海軍潜水艦一隻がロシアが実効支配する海域でロシア対潜哨戒機により域外へ追放されたとの8月7日報道は事実でないと米欧州司令部 U.S. European Command (EUCOM) 関係者がUSNI Newsに8月11日に伝えてきた。

  1. 「報道は真実に反したもので、同海域に米潜水艦はいなかった」との声明文がEUCOMから届いた。「他国のことは不明だが、米国籍潜水艦ではなく、報道の日付には同海域で作戦は行っていない」

  1. EUCOM声明文はこの週末にロシア報道機関インタファックスからロシア対潜部隊が米国のヴァージニア級潜水艦一隻をバレンツ海で追跡したと伝えてきたことへの対応。

  1. ロシア部隊は水上艦とイリューシンIl-38ASW機で北方艦隊所属でロシアの「境界水域」から同潜水艦を排除したと北方艦隊保津往還がインタファックスに話している。

  1. バレンツ海はロシアとノルウェーの北極に近い沿岸に接続している。この週末にEUCOMとロシア海軍からくいちがう内容の応酬があったのは西側とロシアの間で3月以来クリミアをロシアが選挙してから高まる緊張を反映したもの。

  1. 先週はロシア戦闘機編隊が米空軍のボーイングRC-135V/Wリベットジョイント機をバルト海上空で迎撃しようとし、.4月にも黒海でロシア機がUSSドナルド・クック’(DDG-75)へいやがらせしている。

  1. ロシア海軍は北極海での存在を増している。北東回廊と通商される北極海を通る航路でロシア海軍は10基地を再稼働させている。同様に米海軍も北極海での活動を展開している。攻撃型原子力潜水艦は浮氷の下を通り太平洋と北極海を往復する移動を頻繁に行っている。■