2019年6月18日火曜日

★日本の新型フリゲート艦のCICが宇宙船ブリッジみたいになるのはすごい



The Combat Information Center In Japan's New Frigate Is Like A Starship's Bridge 日本の新型フリゲート艦の戦闘情報センターが宇宙船のブリッジみたいになる

The innovative round design that is wrapped in screens looks like it came right out of Starfleet's Utopia Planitia shipyard. 画期的な円形配置に画面を多数装備すると宇宙艦隊のユートピア・プラニティア建造所の作品のようだ。

BY TYLER ROGOWAYJUNE 15, 2019

YOUTUBE SCREENCAP


本の30FFM多機能フリゲート艦の建造がまもなく始まる。就航すれば日本の海軍部隊で働き馬の様になるはずだ。同艦には興味深い機構が採用される。ステルス艦体、高速性能、新型アクティブ電子スキャンアレイ(AESA)レーダー、艦尾からの小型艇運用、無人装備の運用能力、マーク41垂直発射装備だ。なかでも戦闘情報センター(CIC)が突出している。
CICは戦闘艦の頭脳だ。ブリッジは航法を司るがCICは戦闘に集中する。CICの限られた空間にセンサー、通信、兵装制御、さらに一般状況情報が詰め込まれ、一部は自動化されているが手動操作もあり、戦術判断を下す場所になっている。
宇宙艦隊所属艦のブリッジといってもおかしくないのが30FFMが搭載する先端統合CIC(AICIC)で艦体の深い場所に設置され生存性を最大限確保しながらリモートで各種タスクを実施する。室内の外周部には大型ディスプレイ多数を配置し、戦術状況把握以上の機能が実現する。AICICで乗員は艦の操舵、機関運転、航法、ダメージコントロール、消火活動、通信その他機能を多機能コンソールとオープンアーキテクチャのソフトウェアで実現する。
円形に配備した映像装置では分散開口画像の表示も可能で、乗員は艦の周囲を合成した姿を昼夜とわず見ることができる。拡張現実が採用されるだろう。標的の軌跡や危険要素など重要情報を表示するものと見える。同様の新技術は軍用車輌や水上艦で採用が広がっている。
Naval NewsによればAICICには14の多機能コンソールが外周部に配置され、中央に操舵機能、指揮官用に多機能コンソール4卓と大型テーブル状の画面がありミッション立案と航法に使うのだろう。
Naval Newsはこう伝えている。
新型360度ビデオの壁はMHII(三菱重工)が製造し柔軟性を最大限まで乗員に与え、フリゲート艦運用をより確実にする他、冗長性以外にバックアップ(ブリッジや機関室に損傷が発生した場合でもCICからの操艦は可能)にもなる。
戦闘情報センターは以前の暗く、混雑し、操作卓がいっぱいという過去のイメージを脱しつつあり、より広く協業できる空間に変わろうとしている。イージス戦闘システムの最新のベイスライン改修でもここまで大胆な変化になっていないが、新型ズムワルト級駆逐艦では地下指揮所や合同航空作戦センター(CAOC)に近いかたちになっている。また30FFMの柔軟度に近いものがあるが、洞窟に近い配置で戦術面より戦略を重視した機能になっている


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ズムワルト級の複合階構造の戦闘情報センターは単に「ミッションセンター」と呼ばれている。


2022年ごろに30FFM初号艦が就航しAICICが稼働を始めれば興味深い展開になるはずだ。ズムワルトの大型艦内指揮所の写真は公開されていないが、同艦のミッション装備の一部として設置されているのだろう。
それはともかく、SFの様な空間が現実になり、ハイテク指揮所が新鋭艦に設置される日が来たようだ。■

Contact the author: Tyler@thedrive.com

2019年6月17日月曜日

パリ航空ショーにC-2、P-1を展示し技術力を印象付けようとする日本

PARIS: C-2, P-1 underpin big Japanese presence

17 JUNE, 2019
SOURCE: FLIGHTGLOBAL.COM
BY: GREG WALDRON
PARIS

崎重工のC-2戦略輸送機がパリショーにデビューし、P-1哨戒機と地上展示されている。
 2機は外観もミッションも異なるが設計上で共通点が多く、主翼やコックピット窓を共有している。
 2機は日本の力の入れようを象徴しており、防衛装備庁の後藤雅人プロジェクト統括官(航空担当)以下自衛隊からは65名が参加している。

Asset Image
Max Kingsley-Jones / FlightGlobal

 後藤によればエアバス・ディフェンス&スペースのA400Mとほぼ同寸のC-2で大変だったのは高速長距離飛行性能の実現で戦術戦略両面で性能を発揮させることだったという。
 今回がパリ航空ショー初出展だが、ドバイ航空ショーには2017年に、オーストラリアのアヴァロン航空ショーでは今年2月に出展ずみだ。C-2をP-1と並べて展示するのは機体への関心を高めると言うより日本の技術力を誇示し今後の共同開発につなぐためと後藤は述べた。
 またC-2は航空自衛隊でミッションの完全実施が認められ、貨物空中投下から人員輸送まで、空中給油を受け、低空飛行、編隊飛行ができるようになったと後藤は説明。
 現在C-2は8機が日本で供用中でここには試作用2機は含まない。最終的に予算が許せば航空自衛隊は30機を調達するという。
 試作型C-2の一機は信号情報収集(SIGINT)機LRXに改修されている。後藤によればあくまでも実験用だが結果次第で同機のSIGINT型に道が開くという。.
 星海将補によればP-1は海上自衛隊で優れた実績を示しており、航続距離が伸び、センサー性能はロッキード・マーティンP-3を超えているという。現在21機が供用中でこれも予算が許せば最大70機の調達をもくろんでいるという。
 C-2はジェネラル・エレクトリックCF6ターボファンエンジン双発でP-1はIHI製F7エンジン4基を搭載する。
 後藤からは日本がめざす三菱F-2戦闘機の後継機、F-3または未来型戦闘機について言及があった。
 日本は同機の実現に向け最善の選択肢を検討中だと後藤は強調。選択肢は完全国産化、共同開発案、既存機種の改良発展型の3つだという。ただし、日本としては主導権を握っていたいと考えており、事業は「可能な限り早く」開始させたいとする。■

イラン潜水艦部隊はホルムズ海峡封鎖で脅威となるのか、ここでも北朝鮮の関与



Iran's Mini-Submarine Fleet Can Sink Warships (Thanks to North Korea) イランの小型潜水艦部隊は戦闘艦艇を沈める能力がある(北朝鮮がこれに貢献している)

June 15, 2019  Topic: Security  Blog Brand: The Buzz  Tags: IranMilitaryTechnologyNavySubmarines

イラン間の緊張は高まる一方で新事態が毎週発生している。
イラン議会で革命防衛隊司令官ホセイン・サラミ少将が米空母の「脆弱性」のため米軍はペルシア湾でイラン軍に対抗できなくいとの棘のある発言した。このような発言はイラン政府関係者や国営通信では日常のことでイラン軍事力に絶大な信頼を示している。
だがイラン通常戦力に威力がどこまであり、米攻勢にどこまで抵抗する実力があるのだろうか。
The National Interestではこの疑問にイラン空軍 air forceと水上艦 surface navy.について考察した。今回はイラン通常戦力の中核ともいうべき世界第四位の実力を自負する潜水艦部隊に焦点を当てる。
イラン潜水艦部隊で特筆すべきは隻数で、同国海軍の中でも突出している。イランの海防艦、フリゲート、駆逐艦あわせて10隻にもならないのに潜水艦はなんと34隻もある。その大部分は小型潜航艇で「沿海域用」ディーゼル電位推進式だ。さらに20隻あまりは国産のガディール級で一部は北朝鮮製ユーゴ級で構成する。ガディールは小型ながら相当の攻撃力を有し、533ミリ魚雷発射管の数は大型キロ級の6本に対し2本を搭載している。
イランのミニ潜水艦集中整備は米国やロシアの充実した潜水艦部隊の域に達しないのは確かだ。だがイランの戦略目的で考えると小型潜水艦部隊は合理的な存在だ。イランは海洋兵力投射を全世界で展開する必要がないし、中東全域を活動範囲にする必要もない。かわりにイラン海軍にはベルシア湾、特にホルムズ海峡の制圧が具体的目標だ。ディーゼル電気推進式艦の航続距離が短いがペルシア湾の水深と制約の中で意味はない。また機雷敷設を気づかれずに実施する能力があるイラン海軍には潜水艦部隊は哨戒、待ち伏せ作戦に最適な存在だ。
最近になりイランは潜水艦建造能力を拡大しており、超小型潜水艇以上の建造を狙っている。新型ファテ級はガディール級とキロ級の中間の600トンで533ミリ発射管に加えイラン国営通信は対艦巡航ミサイルも発射可能と伝えている。同級は2隻あると見られる。
イラン潜水艦部隊は隻数とともに技術面でも強力な存在でイランが湾岸地区の地政学で勢力拡大を目指す中で当面はこのまま維持するだろう。本格的対決となった場合にイラン海軍には米海軍と互角の戦闘は望むらくもないが、潜水艦部隊が接近阻止領域拒否l (A2/AD)で有効な手段となりホルム海峡を封鎖したり、米軍部隊に一回きりの奇襲攻撃をかけてくる可能性がある。■
Mark Episkopos is a frequent contributor to The National Interest and serves as research assistant at the Center for the National Interest. Mark is also a PhD student in History at American University.

Image: Reuters.

2019年6月16日日曜日

あなたの知らない戦史シリーズ⑤ イスラエル存続を決めた旧ドイツ機の奇妙な物語

コメントは下にあります。

The Strange Story of How Nazi Fighter Planes Save Israel

イスラエルを救った旧ナチの戦闘機

June 11, 2019  Topic: History  Region: Middle East  Blog Brand: The Buzz  Tags: Nazi Fighter PlanesIsraelIsraeli-Arab WarEgyptPalestine

1948年5月イスラエルが英国植民地支配から独立を宣言した直後に周辺アラブ各国との戦闘が始まった。イスラエルが最初に装備した戦闘機はかつてユダヤ民族撲滅を狙った国のものだった。
ドイツのメッサーシュミットBf. 109(後にMe. 109へ改称)は1937年にスペイン内戦へ投入された時点では最先端の戦闘機だった。フランコ総統の国民党政府の支援でドイツ人パイロットが操縦するBf.109はスペインの制空権を確保しファシスト勢力の爆撃機の邪魔者を排除した。
Bf.109Eは20ミリ機関砲と新型ダイムラー・ベンツ601エンジンを搭載し時速354マイルと高速化された。ポーランド侵攻やフランスの戦いで敵機を駆逐した。
だがバトル・オブ・ブリテンでの英空軍スピットファイヤとの対決ではじめて大きく敗北した。
1942年に入ると両陣営に優秀な新型戦闘機各種が戦場に登場し、109も改修を受けながら終戦に至った。機体の多くが産業化の進んだチェコスロバキアで生産された。同国はナチ・ドイツが1938年に併合していた。ドイツ敗戦後にチェコは109をアヴィアS-199として生産再開した。。
チェコはダイムラー・ベンツ605エンジンの在庫を活用しようとしたが、工場火災でエンジンが使えなくなり、代替策を模索した。結局、ナチ・ドイツのハインケル-111双発爆撃機用のユモ211Fエンジンの在庫を活用することにした。
211Fは戦闘機用エンジンの設計ではない。109の機体に搭載すると問題が連続発生した。出力不足に加え、109が機首に搭載する機関砲と相性が悪く、チェコはMG 151機関砲を主翼下に搭載したがS-199の飛行性能は低下した。
チェコはS-199を532機生産し、チェコ空軍が10年間供用しメゼク(ロバ)の名称がついたのは取り回しがやっかいな性質があったためだ。
パレスチナでは
帝政ロシアの1880年代に激しい反ユダヤ政策があり、欧州のユダヤ人はパレスチナへ移民を開始し、シオニスト運動の一環となりユダヤ社会にナショナリズムが強まった。
移民ユダヤ人はそれまでアラブのイスラム教徒キリスト教と共存していた中東のミズラヒ・ユダヤ社会に加わった。
ユダヤ人口が増えて現地アラブ社会と緊張が高まり、アラブ、ユダヤで領地の取り合いが始まった。当時のパレスチナは英国統治下で、対立の緩和政策が逆に両陣営に不満を募らせた。
流血の衝突が発生するとユダヤ側に民兵組織ハガナが誕生し、最大規模集団をデイビッド・ベンーグリオンが指導した。もっと強硬な集団イルグンをメナヘム・ベギンが率い、過激集団レヒも生まれた。
第二次大戦後に各集団はゲリラ戦で帝国支配に挑み、英軍は1947年にキング・デイビッドホテル襲撃事件を受け同地から撤退した。国連決議でユダヤ、アラブ両勢力の分離を求めたことを受けベン-グリオンは新国家イスラエルの誕生を1948年5月14日に宣言した。
英仏両国は中東地区で脱植民地の動きに出ており、新たに独立したエジプト、ヨルダン、イラク、シリアがイスラエル軍に挑戦してきた。各国はイスラエルを非合法国家と見なしていた。
エジプトは英国から大量の軍事装備を引き継いでおり、スピットファイヤがイスラエル占領下の飛行場を銃撃しはじめ、C-47輸送機を爆撃機に改装しテルアビブを空襲した。
発足したばかりのイスラエル国防軍はハガナ戦闘員を引き継ぎ国家誕生の前から空軍部隊を編成していた。
ハガナは軽量民間機のパイパーカブをシェルートアビール「航空隊」に編入し偵察のみならず爆撃も行っていた。パイロットは爆薬や手榴弾を膝にはさみコックピット横から投下した。もちろんこのまま続けることは無理があった。
海外に展開するイスラエル工作員では軍事装備購入は困難だった。武器禁輸措置のためだ。そこでオットー・フェリックスがチェコ武器商社にアヴァイS-199の売り物をみつけ、価格は当時としては高額の一機18万ドルもし、今日の価値では180万ドルに相当する。価格には機体、弾薬、引き渡し、飛行教習も含まれ、当時のイスラエルパイロットには軍用機操縦の経験が皆無に近かった。
まず10機、その後15機と発注していった。イスラエルにはより高性能のP-47サンダーボルトをこれより低価格で提示があったものの買い取りを拒否している。
新生空軍部隊にはパイロット、整備士がともに不足していたのでその場しのぎで志願者、冒険好き、低報酬の傭兵をかき集めた。
第一次戦役でのイスラエル空軍に加わった609名でイスラエル生まれは181名、米国出身が182名、南アフリカ80名、カナダ、英国が各50名程度だった。残りはその他国の出身者で全体の8割りがユダヤ人だった。
1948年5月6日、志願兵の二名、ハガナのパイロット8名がチェコに向かい、S-199の飛行教習を開始した。
テルアビブを救ったガタガタの4機
5月18日、エジプト軍のC-47がテルアビブ中央部のバスターミナルに爆弾を投下し死亡42名負傷者100名超の惨事となった。
教習中のイスラエル軍パイロットは帰国を前倒しで求めてきた。チェコ教官は基本戦闘訓練も修了していないので反対し、経験がなく安全飛行もままならないと諭した。だが志願パイロットたちは中東に移動してしまう。
S-199のフェリー飛行は禁輸措置の為不可能だったので機体は分解され、C-46コマンド輸送機で二回にわけ空輸された。まずコルシカへ飛び、エクロン(現テル・ノフ航空基地)へ移動させるバラク作戦が5月20日に始まった。
あたかもその後の前兆のごとく、S-199一号機は5月23日に全損となった。C-46輸送機が霧の中で着陸に失敗し機内で破損したためだ。これとは別に199を積んだ輸送機が禁輸違反で差し押さえられた。
5月29日にS-199第一陣の組み立てが終わり、新編成101飛行隊が生まれた。ノックオフ機材だったが機体名メッサーシュミットはメッサの略称がつきヘブライ語で「ナイフ」の意味があった。
そのころエジプト軍2,300名がトラックでテルアビブに向かっており、装甲車両とマティルダ戦車、マークVI戦車を伴っていた。部隊はアシュドッドで停止し、橋の破損でイスラエル首都からわずか30キロ地点で足止めを食った。橋を修理し翌朝にテルアビブ占領に向け出発しようとしていた。
飛行テストの時間もないままアヴィア4機が戦闘に投入された。パイロットには英空軍での実戦経験を有するエゼル・ワイツマンやモデチャイ・アロンの他、米海兵隊で沖縄戦に加わったペンシルヴァニアのユダヤ系ルー・レナートがおり、残る一機には南アフリカ空軍出身のエディ・コーエンが乗っていた。各機は小型154ポンド爆弾二発を搭載した。
エジプト軍車輌を見つけるとS-199四機編隊は40ミリ対空砲の射撃をものともせず突入し、三回にわたり通過飛行し爆弾投下し機関銃掃射を試みたがすぐに機関砲が弾づまりし長くつづけれなかった。
コーエンの乗機は対空砲火を浴びたらしくハツォ航空基地近くに炎に包まれ墜落した。アロン機はエアブレーキが故障したが着陸に成功したものの翼端で地面に溝を作ってしまった。
101飛行隊公式史にある「病的な小規模攻撃」でイスラエル空軍は2機喪失しパイロットも一名失ったのだった。
だがエジプト軍は進軍を止め、空からの攻撃におじけづいてしまった。「敵機の猛攻を受け、分断された」とカイロへ連絡が入った。
エジプト軍はその後も空襲をうけるものの6月2日にはイスラエル軍の反抗を斥けている。ただし、テルアビブへの進軍はそれ以降は行っていない。
小規模攻撃ではあったが「現在のイスラエルの存在」に道を開いたという人もいる。エジプト軍部隊の後退が戦役で展開点になったとの解釈もあるが、エジプト軍にテルアビブ侵攻の意図が本当にあったかは不明だ。
とはいえS-199の姿にはインパクトがあり、真価を試される場面が再びやってきた。
翌朝はアヴィア2機でイラク軍隊列に機銃掃射をしたがワイズマン機のコックピットに鳥一羽が衝突、ミルトン・ルーベンフェルド機もエジプト軍と空中接触で重大な損傷を受け機外脱出したものの住民がエジプト軍パイロットと勘違いしあやうく命を落とすところだった。.
5月30日にエジプト軍スピットファイヤが未完成199の2機に機銃掃射したため飛行隊は一週間後にヘルズリヤの新設基地に後退した。
6月3日にはモディ・アロンがテルアビブ上空を飛行するエジプト軍C-47の2機をスピットファイア機の護衛付きで見つけた。16回目の空襲だった。編隊に向け降下しスピットファイアを追い散らしてからC-47を2機とも撃墜した。イスラエル空軍初の空中戦戦果となった。
その後、テルアビブ空襲は下火となった。米人バイロット2名は地元民のワイン、チョコレートのもてなしを受け、ロゴをデザインしてこれが今も残る戦闘機パイロットのヘルメットをかぶった翼のついた骸骨マークだ。
6月8日には米国人マシャル・ギデオン・リクトマンとアロンがエジプト軍スピットファイアと交戦し、偶然にも8年前の英国での戦闘を再現した。リクトマンが一機を撃墜した。

取扱が大変だった機体


6月11日に国連が停戦を求めてきた。イスラエルにとってはアヴィア5機を追加する時間が生まれ、うち一機は損耗機と交替した。その他にもP-51マスタング2機、B-17爆撃機2機をプエルトリコ経由で密輸入した。休戦は一ヶ月で終わり空戦はさらに続いた。
7月6日にはモーリス・マンのS-199がキブツを爆撃中のシリア軍T-6テキサン練習機を撃墜したが、ウィングマンのライオネル・ブロックがもう一機のテキサンを追撃中にゴラン高原に墜落している。シリア戦史ではテキサンの後部銃手が撃墜したことになっている。
二日後にエジプト軍のエル・アリシュ航空基地への機銃掃射で米人ボブ・ヴィックマンのメッサは海上墜落したが対空砲火によるものか自機の機関銃がプロペラを破壊したためとみられる。
7月18日にはアロンは撃墜三機目となるスピットファイアを落としたが、航空団司令サイード・アフィ・アル・ジャンズリの乗機だった。
だがイスラエル空軍パイロットへの最大の脅威は敵戦闘機や対空砲火でなくアヴィア自体だと判明した。
S-199の降着装置は狭い配置のため着陸時に安定性が低く、転回してやすい問題はBf. 109時代から変わっていなかった。隣国イエメンの農夫にはひっくりかえったアヴィアの姿は日常茶飯事になった。問題を悪化させたのはキャノピーが横方向にロックされパイロットが自力で開放できないことだった。
MG.151機関砲も弾づまりを頻発した。機首の13ミリMG 131機関銃は同調機構が故障となることが多く理由は不明だった。この場合、アヴィアパイロットは自機のプロペラを破損してしまう。
もともと大型爆撃機用のプロペラは大型でトルクが左偏向して離着陸が危険になった。S-199の事故率は非常に高くイスラエルパイロットの間でアヴィアの着陸時に成功するか賭けが流行したほどである。アヴィアを別の機体と一緒に飛ばす際は、着陸に失敗して生まれる機体破片で他機に支障がないようアヴィアの着陸は必ず最後とされた。
S-199は整備性も悪く、25機あっても稼働可能機が4機以上そろうことはなかった。志願整備士では同機の油圧系統に有効な対応は難しく、危険なオーバーヒートを招くエンジンも同様だった。
7月18日に国連は二回目の停戦を命じた。両陣営とも交渉する気はなく、狂ったように兵力を募集し停戦中に再整備、装備を調達するのだった。イスラエル工作員はスピットファイヤIX型50機の契約をまとめた。高性能の同機は単価わずか23千ドル(2016年価格では230千ドル)で1948年9月に同国に到着し始めた。停戦二回目が10月15日に終了すると新型スピットファイアでイスラエル空軍は航空優勢を確立した。
ただし、事故の続発でパイロットにも犠牲が生まれた。10月15日、飛行隊司令になったモデチャイ・アロンのS-199にエンジントラブルが発生し着陸時に着陸装置が降りなくなった。
エンジンから白煙を吐きながら199は突如として機首を下げ滑走路に激突し炎に包まれた。妊娠中のアロンの妻は恐怖の念で様子を見ていた。
同日中にあと2機のアヴィアが着陸に失敗しもう一機は対空砲火による損傷を受け胴体着陸した。
ローマで差し押さえ処分だったS-199最終号機が到着したのは11月で、S-199はその後も戦闘に投入された。11月には離陸に失敗し全損となった機体もあり、12月にはプロペラを損傷した機体がかろうじて生還している。101隊はラマト・ディヴィッドで同年冬に再編成されたが新司令はチェコ製戦闘機の供用を中止した。
1948年のアラブ-イスラエル戦は1949年3月に終了した。翌年にイスラエル軍は旧型機の用途廃止を決定した。
アヴィア199は25機のうち、敵砲火で5機を喪失、6機は着陸の失敗で喪失、3機は離陸時の転覆で喪失し、一機は自機プロペラの射撃で墜落したと見られ、別の一機はコックピットを鳥と衝突し、2機は輸送中に喪失した。これ以外に補修可能な程度の損傷が発生している。
ワイズマンはその後もスピットファイアに機種を変えて実績を重ねた。1949年1月7日には中立のはずの英軍テンペスト戦闘機隊を故意に攻撃して撃墜したとの嫌疑がかけられた。その後国防大臣になり、1993年から2000年まで大統領を務め、在任中はパレスチナ自治区の平和形成を強く求めた。
今日では101隊はF-16をハツェリム航空基地で運用している。S-199で唯一の残存機はイスラエル空軍博物館に展示されている。■
This article by War is Boring originally appeared at War is Boring in 2016.
Image: Wikimedia
イスラエルが国連決議を度々無視するのはこうした経緯もあるのですね。イスラエルについてはついこちらも気持ちが高揚させられるのはなぜでしょう。自分たちの未来を自分で確保しないといけないのがユダヤ民族の宿命なのでしょう。

2019年6月15日土曜日

北朝鮮がどれだけ歪曲しても経済原則から逃れることはできない----崩壊の日はいつ来るのか


The One Word That Could End North Korea
Prosperity. 北朝鮮の存在を終わらせる合言葉は「繁栄」だ

by Thomas Adam
June 3, 2019  Topic: Security  Region: Asia Blog Brand: The Buzz  Tags: North KoreaKim Jong-unSouth KoreaDonald TrumpEconomic ReformReform And Opening


トナムはドナルド・トランプ、金正恩の非核化をめぐる首脳会談の会場として理想的に見えた。ハノイの瀟洒なメトロポールホテルでトランプは金を説得し核兵器を放棄させるかわりに制裁解除を申し出るつもりだった。

北朝鮮経済は1990年代のソ連崩壊後の混迷を脱していない。北朝鮮では飢餓は日常の風景であり25百万国民のうち10.5百万人が栄養不良状態だ。

一方でベトナムはかつては世界最貧国にランクされていたがソ連型計画経済の限界に気づき自由市場改革を1980年代末に実施し所有権を認めた。

歴史家のはしくれとしてベトナムを北朝鮮の青写真と捉えるトランプの見方に賛同できない。

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筆者は大学向けテキストとしてドイツ史を執筆中なのだがちょうど東ドイツが1990年代にソ連式社会主義経済から自由市場型経済に移行する章にさしかかったときにベトナム首脳会談が開かれた。

だが筆者の評価では北朝鮮はベトナムより冷戦時の東ドイツと類似点が多い。

北朝鮮、東ドイツともに共産主義により国土を分断され生まれた国家であり、資本主義を完全排除してきた。

ソ連・米国が日本から解放したことで朝鮮半島は1945年に北緯38度線で分断された。

分断を決定的にしたのが1950年6月で共産主義北朝鮮が統一をめざし南に進軍を開始したことで内戦が代理戦争となり、共産中国が北朝鮮を援助し米軍部隊と対戦した。1953年の休戦以来朝鮮半島の分断化は固定したままである。

挑戦と同様にドイツも分断され、資本主義の西ドイツと共産主義の東ドイツが生まれ、ベルリンは1945年から1990年まで分断された。

当初こそ東ドイツの中央計画経済で国土再建は成功したが、1960年代も半ばをすぎると経済成長が鈍化し消費財、工業製品に不足をきたした。

東ドイツは経済再生をめざし、政府の経済規制を緩和しはじめた。国営企業幹部は決定権を与えられ生産品目を自ら選べるようになったし、利益の留保も認められた。銀行には自由に貸出が許され、銀行業務の拡大が可能となった。

生産性、賃金水準、消費財が全て上向きになったにもかかわらず、東ドイツは突如として1970年代はじめに経済改革を中止した。

それは改革効果がなかったからではないと著者の研究が示している。東ドイツは経済改革の方向性をこれ以上進めると西ドイツと違いがなくなることを恐れた。

1968年にソ連が隣国チェコスロアキアを侵攻し、同国の経済政治面での自由化を終了させた。東ドイツ政府はあわてて経済改革で自由を追求しすぎたと気づく。

東ドイツは共産主義による統治の維持をはかったが経済不振の中で虚しく響いただけだった。1990年10月3日に東ドイツは西ドイツ主導で統一された。

共産主義と言えども経済がその根幹にある。計画経済でソ連、キューバ、ベトナム等の諸国は資本主義体制の民主国家と距離を広げていった。

共産圏の多くで自由市場経済と社会主義経済をミックスしつつ共産党の一党独裁を守る試みが展開された。ベトナム、キューバ、中国がここに含まれる。

こうした国々では資本主義経済への移行の結果、社会不公平が生まれた。自由市場から裕福な起業家が出る一方で大多数の国民は豊かな生活と無縁になった。
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それでも生活水準が改善したためベトナム、中国、キューバの共産党政権は正当性を高める結果になった。

東ドイツと北朝鮮はここに含まれない。
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計画経済を頑なに守るのは資本主義を採用した別の分断国家とは違う選択肢を示すことに意味があるからだ。

こうした国が経済の方向性を変えると残りの分断国家と区別がなくなり消滅するのが歴史の教えるところだ。

著者の研究によれば非核化、米制裁措置解除、市場社会経済への移行で北朝鮮に東ドイツさながらの外的危機状況が生まれると予測される。経済が上向けば北朝鮮の存在そのものが疑問視され、金による専制支配、反米スローガンや孤立主義が根拠を失う。

北朝鮮の全能の最高指導者にとっては計画経済が不振となっても核戦争の脅威を盾に権力掌握が保証されている方が資本主義経済の採択より望ましい。
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金正恩は父金正日の死去(2011年)に国民に対し生活水準の改善を約束した。だが本当に必要なのは経済改革で経済を引き上げつつ経済の共産主義的側面を残すことなのだ。


冷戦後の世界でこの課題に成功した国家はまだない。■

This article by Thomas Adam first appeared in 2019 in The Conversation via Creative Commons License.



2019年6月13日木曜日

FCAS開発に航空戦力のルネッサンスを期待するフランス空軍

With FCAS, French Air Force’s Renaissance Begins  FCASでフランス空軍のルネッサンスは始まる

France's Air Force imagines new and improved concepts of operations will flow from the Future Combat Aircraft System (FCAS). フランス空軍が思い描く作戦構想は将来航空戦闘装備(FCAS)から始まる

on June 13, 2019 at 7:01 AM
リ航空ショー開幕が来週に迫ってきたが先にフランス空軍から機材近代化事業のあらましが発表された。なかでも将来航空戦闘装備(FCAS)、指揮統制(C2)ネットワークの改修、さらにA330 MRTT給油機フェニックスに注目だ。
長く予算を削られ基地閉鎖も続いてきたフランスの国防費に転機が訪れ空軍に余裕が生まれ、21世紀型の兵力投射という目標の到達が視野に入ってきた。
次代航空戦闘装備(FCAS)こそフランス空軍参謀総長フィリプ・ラヴィニュ大将の描くビジョンの中心だ。ブレグジットにより英国の協力は失ったが、エマニュエル・マクロン大統領のもと同事業への期待は高まりを示し、いよいよ仏独を中心とした欧州プロジェクトとして正式に開始となる。フランス政府は特に強力に同事業を推進しており、完成の暁ンはラファール、ユーロファイターの後継機となるほか、UAVの大群の制御や性能改修ミサイルを高性能指揮統制(C2)ネットワークを介し運用する構想だ。(こうしてみると米B-21での説明と類似していることに気づく)
趣旨書には仏独国防相がともに昨年署名していたが、その後74百万ドル相当の契約がダッソー、エアバス両社に交付されたのが今年2月で二年間にわたりコンセプトを煮詰める。これと別にフランスのサフラン・航空機エンジン、ドイツのMTU航空機エンジン両社が共通エンジン設計を進める。
欧州でロッキード・マーティンF-35に関心が高まっているが、スペインがFCAS開発に加わる意向を示しているのは朗報で、加入で生まれる政治的な影響だけにとどまらない。三カ国しか集まらなくても欧州防衛基金の利用につながる可能性がある。スペインでもユーロファイター後継機となる。
欧州共同事業には思わぬところに難関が潜んでいることは読者もよくご存知だろう。今は政治面でも追い風だが今後どうなるかはだれにもわからない。とくに直近の欧州議会選挙でポピュリスト勢力と国粋主義勢力が議席を伸ばしたことと経済減速が気がかりだ。
ただし今後20年で何が起ころうと、FCASが完成に向かえばラヴィニュ大将の「フライトプラン」戦略構想どおりにフランス空軍の戦力は一新されるはずだ。
その他の有力空軍国同様にフランス空軍でも戦闘力を構成するのは個々の「レンガ」で、相互に噛み合い全体を構成し個々の合計を上回る効果を生むことだ。次世代戦闘機、戦闘UAV、電子妨害UAV、ミサイル、給油機、輸送機で構成する空軍部隊を地上部隊、海上部隊をつなぐため宇宙配備の通信系統、C2、情報収集監視偵察(ISR)をつなぎ連携させる必要がある。通信衛星群のバックアップも宇宙以外の手段で別途必要となり冗長性を意味する。
フランス空軍のルネッサンスでもうひとつの「レンガ」がある。新世代経にックスA330MRTT給油機でフランス空軍が「給油機のロールスロイス」と呼ぶ同機はすでに各種演習に投入されており(オーストラリア・ダーウィンでのピッチブラック2018演習等)、給油輸送機として第31空中給油輸送航空団(イストレ基地)に配属されており、フランス空軍は同型機を15機2028年までに調達する。
新型給油輸送機には高性能装備も搭載されており、同時にフランスの航空核戦力の支援にもあたる。
だが新型給油機は40年供用してきた米国製C-135の代替機材以上の意味がある。同機は一石三鳥ともなり、フランス空軍の輸送機A310、A340、C-135に代わり高い通信性能のおかげでこれまでミラージュF1/ラファール偵察機に乗っていたISR要員を乗せC2性能をフルに発揮できる。
フェニックス三号機は来年引き渡しとなり、L16-JRE (Link 16 Joint Range Extension)高性能データリンク含むStandard 2仕様となりフランス空軍がFCASで必要とする高度のコネクティビティが実現する。同時にA400Mアトラス輸送機含む新世代戦術機材の導入でフランス空軍の戦術作戦で選択肢が広がる。
第31飛行隊司令セバスティアン少佐が取材でこう述べている。「各開発事業が進行中で(HD映像ストリーミングや高性能衛星通信など)、新ConOPsではA400Mを『戦術給油機』し、MRTTは『戦略給油機』となる...しかも新型装備で大統領が長距離長時間強襲作戦のパイロットと直に連絡できるようになる」

こうした進展でり長距離遠征作戦(例 2013年マリ、昨年のシリア)や核攻撃ミッションでもフランスの国家指導部にオプションが生まれ、抑止力で信頼性が高まる大きな転機となるだろう。■

注目の戦闘機選定を国別に見る


Fighter Competitionsto Watch
注目の戦闘機選定を国別に見る




後10年間で世界各地で新造戦闘航空機合計3、164機が納入となるとAviation WeekのFleet Date Servicesがまとめている。内訳ではロッキード・マーティンF-35が1,771機と群を抜く。同機は2020年の147機納入が2021年には178機に増える。一方で少なくとも386機の機材選定が未決定だ。それでは現在進んでいる戦闘機選定の大型案件を国別に見ていこう。


インド海軍


インド海軍は国産空母二号艦で57機の新型機材を導入したいとする。競合にはF/A-18E/F、ラファール、Saab JAS 39M
シーグリペンが候補。
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インド空軍
総選挙でナレンドラ・モディ政権の続投が決まりインド空軍も新機材を求めてきそうだ。
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空軍ではさらに多くの機材が取り沙汰されており、ボーイングF/A-18高性能版スーパーホネット、ダッソー・ラファール、ユーロファイター・タイフーン、ロッキード・マーティンF-21、ミコヤンMiG-35、スホイSu-35がある。2015年にラファール36機調達が決まったものの契約が不調となった。競合他社はインド現地生産も提示して受注を取り付けたいとする。



王立カナダ空軍


カナダは老朽化してきたF/A-18ホーネットの後継に88機調達をねらい、ロッキード・マーティンF-35、F/A-18E/Fスーパーホーネット、タイフーン、Saab JAS39Eグリペンが候補となっている。カナダはF-35の国際パートナー国でもあり、F-35調達に傾いていた。だがジャスティン・トルドー首相は同機に厳しい評価で政府はつなぎとしてF/A-18スーパーホーネット調達を検討していた。そこにボーイングとボンバルディアの間に民間機開発への政府支援策をめぐり貿易論争が勃発し、今度はカナダ政府が米政府の圧力で選定条件を変更に至り、F-35に勝ち目がでてきた。



フィンランド

ロシアの隣国であるフィンランドもF-35、F/A-18、Saab JAS 39E、ラファール、タイフーンの各機種を比較検討中だ。ボーイングが優勢と思われたがF-35に底堅い支持がある。各社が一時提案書を提出済みだが、選定は初期段階にあり、誕生したばかりの同国政権は選定結果は2021年まで発表しないだろう。



スイス空軍

スイス空軍もフィンランドと同様に各社に二週間のテスト期間を与え同国の山岳地帯での運用を実地試験する。タイフーンとF/A-18E/Fがこのテストを実施済みでF-35とJAS-29Eが次にテストを受ける。同国の想定調達規模は40機でテストは第1段階に過ぎない。契約交付は2022年までで機体引き渡し開始を2025年から2030年の間とする。



シンガポール共和国空軍
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小国ながら裕福なシンガポールは60機の新規調達でロッキード・マーティンF-16の後継機としたいとする。候補はF-35A、F-35Bだがその他にもボーイングF-15E、F/A-18E/F、ラファール、タイフーンも検討対象だ。同国のF-16C/D型はV型仕様への改修を実施中で終了は2023年の予定。



イスラエル空軍


イスラエル空軍はF-35共用打撃戦闘機を50機調達の意向だったが、最近になりF-35と改良型F-15の組み合わせ調達に切り替えそうな兆候が出てきた。イスラエル空軍にはF-15の兵装搭載量が大きく、電子戦装備ふくむエイビオニクスの個別改修が簡単にできることを評価する向きがある。



ドイツ空軍

ドイツはタイフーンあるいはF/A-18の60機調達でパナヴィア・トーネードの後継機を目指している。一時はF-35調達に傾むいたが国防省はJSFをF-15高性能版と排除した。タイフーン改良型が登場すればトーネードの電子攻撃ミッションを肩代わりでき、その後に登場するはずの仏独共同開発にスペインも加わる未来型戦闘航空機システムの登場を待つ。



インドネシア空軍

2018年、インドネシアはSu-35戦闘機を11機発注しており、同時に韓国航空宇宙工業のKF-X戦闘機開発を資金援助している。それでも足らず、同国軍部は戦闘航空機48機の調達を望んでおり、候補はタイフーン、ファラール、F-16ブロック72、JAS 38C/Dの各機だ。


ベルー空軍


ペルーは24機の戦闘機調達を検討しており、タイフーンの中古機、韓国航空宇宙工業のFA-50、F-16、MiG-35が候補。■