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F-35実戦化はさらに遅れる 何が問題なのか。どうしたらいいのか考えましょう

きわめて深刻なF-35開発の進捗状況です。何度も当方が主張しているように西側各国はこれだけ問題の多い機体に今後の防衛を託す決定をすでにしてしまっていますので、早急に際決断をする必要があると思います。それが計画の打ち切りなのか、新型機の開発なのか、はまだわかりませんが、仮にこのまま開発を進めるとしても抜本的な開発体制の見直し、として各国が単に発注分の引渡しをふんぞり返って待つのではなく、得意分野を共有しながらロッキードの開発をもっと現実的に支援する必要があるのではないでしょうか。なお、面白いので原文の読者のコメントを追加しています。 More F-35 Delays Predicted By Bill Sweetman Source: Aviation Week & Space Technology aviationweek.com July 01, 2013 本来なら現時点で初期作戦能力獲得を実現しているはずのF-35統合打撃戦闘機の開発でペンタゴンが工程表 integrated master schedule (IMS) を作り直してから2年たらずで、この改訂版も実現が怪しくなっていることが国防総省の武器装備試験のトップから明らかになった。 海兵隊が目指す限定つき初期作戦能力獲得の目標期日に間に合わせるためのソフトウェア自体が8ヶ月遅れになっていると、マイケル・ギルモア(ペンタゴンの運用テスト評価部長 Michael Gilmore, director of operational test and evaluation (DOT&E) が上院軍事歳出小委員会で6月19日に明らかにしている。レーダーや電子光学系システムの問題により兵装統合が遅れ、そもそも設定してた時間余裕を食いつぶしたという。バフェット振動と亜音速での機体制御 wing-drop が「作戦能力(IOC)獲得上の懸念で残っている」とのこと。 何がソフトウェア開発を遅らせているのか。プログラムのテストで追加が発生しているためだ。その原因はギルモア部長によるとヘルメット搭載ディスプレイシステムhelmet-mounted display system (HMDS) の回帰テストで、変更内容が問題を発生させないことを確認する回帰テストだけで2013年中に

インド初の国産空母の進水近づく

India’s First Indigenous Aircraft Carrier Near Completion By Jay Menon Source: Aviation Week & Space Technology July 01, 2013 Credit: Indian Defense Ministry 海軍力拡張を目指すインド初の国産航空母艦indigenous aircraft carrier (IAC) の進水は8月になりそうだ。 海上公試はその10ヵ月後とインド政府高官は発言。それでもINSヴィクラントVikrant (同国が運用した初の空母の艦名を継承)とすでに命名されているIACの艦隊編入は5年後の見込みだ。建造はコチンで進水は8月12日を予定し、その後作業を続け2014年6月に艦体は完成する。 海軍への引渡しは2018年1月までに行う。排水量は45,000トンで建造費は50億ドル。契約交付の2007年から工期は6年以上かかっている。IACの当初の艦隊編入は2014年の予定だったが、ロシア製鋼板の不足、ギアボックスの技術問題当で遅延したもの。 旧ロシア海軍のキエフ級空母アドミラル・ゴルシコフはINSヴィクラマディチャVikramaditya(45,000トン)として公試中であり近日中に就役中の唯一の空母INSヴイラット Viratに加わる予定。 インド洋におけるインド海軍力の整備は海賊対策の上でも有益とインドの国防研究研究所 Institute for Defense Studies and Analysesは見ている。■

米空軍 B-52を2030年代末まで運用する

B-52s to receive communications upgrade USAF websiteより Posted 6/28/2013  by Mike W. Ray 72nd Air Base Wing Public Affairs 6/28/2013 ティンカー空軍基地、オクラホマ州---長年にわたり供用中のB-52ストラトフォートレス爆撃機部隊の通信機材更新が7月より当地で開始される。 戦闘ネットワーク通信技術システム  Combat Network Communications Technology,CONECT  により乗員は情報の送受信を衛星経由で行えるようになり、ミッションプランの変更や目標の再設定が飛行中に可能となる。さらにパイロットは僚機との通信に加え地上部隊との交信も双方向で可能となる。現状ではミッション情報をフライト前に毎回アップロードしている。 その他の性能向上内容として最新鋭のコンピュータ・ネットワークに各自のワークステーションでアクセスできる他、デジタル式機内通話にノイズキャンセル機能を加え乗員はヘッドセットで会話ができる。 CONECT改修は総額76百万ドルでボーイングが実施し、ティンカー空軍基地でCONECTキットの生産、保守部品、維持管理を行なう。キットは低率初期生産分8セットでロット1とし生産の基盤を作り実用テストの後で本格生産に移る。最終的にB-52H全機にCONECTが搭載される。 7月に定期点検でティンカー空軍基地に到着する機体がCONECT搭載一号機となる。定期点検の標準工期は9ヶ月で終了は来年4月。 1961年から62年にかけ納入されたB-52Hは計画的改修で運航されてきた。たとえばGPSを航法システムに1980年代末に搭載している。 空軍は技術検討の結果から同機を最低でも今後25年間は運航できると考えている。■

米海軍の次期艦載機材選びに考慮すべき要因 F-35Cは本当に必要なのか

                               Defining U.S. Navy TacAir Choices By Bill Sweetman Source: Aviation Week & Space Technology aviationweek.com June 24, 2013 Credit: JSF Program Office 米海軍が将来の航空機構成で決断を迫られている。現行のF/A-18E/F スーパーホーネット、EA-18Gグラウラーの戦術航空機構成をF-35Cに円滑に移行させつつ新開発の空母運用型偵察攻撃UAVを購入する資金を確保できるのか。 F- 35Cの更なる遅延にも手を打つ必要がある。同機はまだ空母着艦能力を実証していないが、着艦フックの設計変更をし2014年に公試に臨む。海軍は初期作 戦能力は暫定的なブロック3Iソフトウェアでは獲得できないとし、ブロック3Fの利用開始を待つこととしたため、開発日程管理のリスクが増えている。 2015年に最小限のF-35B/Cを購入し(引渡しは2017年)、2016年は18機、2017年は28機と順次増やして、2018年以降は40機を 調達する。 一 方でスーパーホーネット購入予定は2014年になく、21機のEA-18Gで組立てラインを維持する。今後の海外販売の動向で生産活動は左右されそうで、 オーストラリアからのEA-18G12機発注が一番確実だが、その他ブラジル、デンマーク、アラブ首長国の動きも目が離せない。海外発注数が増えれば、海 軍にとってF-35のIOC時期確定までのオプションが有効になる。 ボーイング と ジェネラルエレクトリック よ り高性能版スーパーホーネットの提案があり、F-35Cとの比較で類似点がかなりあることがわかる。F-35の長所はステルス性が高いこと、2,000- lb.級爆弾を2発搭載してステルスモードが可能だという点だが、ボーイングはレーダー断面積削減と電子戦システムで生存性は十分あり、しかもF-35C より安価と主張している。 も ともとF-35Cはスーパーホーネットやグラウラーとの交代を想定していないし、F-35C開発が予定通り進展すれば同機の本格生産は2032年まで続 く。つまりそ