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韓国のF-35選択でF-15サイレントイーグルの運命はどうなるのか

Seoul’s F-35 Plans Thump F-15 Silent Eagle By Bradley Perrett , Amy Butler Source: Aviation Week & Space Technology aviationweek.com December 02, 2013 Credit: BOEING 韓国が装備編成を犠牲にしてまでも導入しようとするステルス機選定でF-35を指名したことはロッキード・マーティンにとっては朗報だがボーイングにとっては準ステルスF-15の販売の夢が砕かれることになる。 .韓国は当初の予定60機に対し40機のF-35AをF-Xフェイズ3として導入する予定。残る20機は安全保障と財政状況両面から後日発注することとしており、F-35以外の機種選定もありうる。F-35に傾いた背景には韓国軍部が圧倒的に同機導入を支持していることがある。ただ予算の制約で購入数が三分の一減らされている。 成約の見込みが低いままボーイングはそれでもサイレントイーグルを残る20機として購入してもらえないか勧誘中。ボーイング・ディフェンス社長デニス・ミュレンバーグ Dennis Muilenburg は複数機種導入の可能性を示し、F-35選定決定後もその姿勢を崩していない。 「サイレントイーグルはまだ利用可能です。F-15性能改修のオプションのひとつです」と同社スポークスウーマン、カレン・フィンカッターは同社はまだ韓国政府から正式な結果通知を受けていないという。 もうひとつの競合相手となったユーロファイターコンソーシアムも残る20機枠に同社のタイフーンを販売できる可能性は小さい。 ロッキード・マーティンは同機の引渡しを2018年から4年間かけて実施する予定で、残る20機受注も期待している。 現地報道によれば韓国空軍のF-35選定は二週間前に決まっており、レーダー断面積の数値目標を立てていた。今回は8月のどんでん返しのあととして、再度要求性能水準を見直した結果であり、予算と選定手順を再度設定している。 韓国空軍上層部はF-35を望ましい選択と見ていたが、政府関係者によると空軍参謀総長が同機の引渡しがさらに遅れるようだとF-15選択に傾きかけたという。 .FーXフェイズ

Darpaが目指す再利用可能打ち上げ機で低コスト衛星打ち上げが実現する可能性

ターミナル1(宇宙の商用利用)、ターミナル2(ISRなど軍事航空)共通記事です Darpa Targets Spaceplane Technology At Launch Industry By Graham Warwick graham.warwick@aviationweek.com Source: AWIN First aviationweek.com November 21, 2013 Credit: Darpa 国防高等研究プロジェクト庁(DARPA)が試験宇宙機 Experimental Spaceplane (XS-1)  で目指すのは再利用可能として低コストで軍用、民生の衛星打ち上げを実現することおよび極超音速技術の実証だ。 同庁は開発に成功した場合は技術を米各軍に移管する通例があるが、「XS-1のパートナーは民間産業」と同機開発の主査ジェス・スポーナブル Jess Sponable は言い切る。 米国政府向けの低コスト・柔軟対応型の打ち上げ手段として、Darpaは再利用可能な第一段ロケット技術をXS-1で実証し、海外に奪われている商用衛星打ち上げ需要の再獲得も狙う。 計画ではXプレーンを再利用可能な第一段で発進させ、3,000-5,000-lb.級のペイロードを5百万ドル以下で低地球周回軌道に乗せる技術を実証する。さらに年間10回以上の打ち上げを目指す。 .これに対し オービタルサイエンシズ Orbital Sciences のミノタウロスIV Minotaur IV 使い捨て式ブースターで同等のペイロードを打ち上げると費用は55百万ドルで、しかも年間一回の打ち上げしか想定していないとDarpaの資料は説明している。 Darpaは2014年第一四半期中にフェイズ1初期設計契約業者を3ないし4社選定し4百万ドル程度を交付する。その後、140百万ドルで単一契約社を選定し、実証機の製作、飛行を実施させる。 フェイズ2から3に移行し初飛行は2017年第三四半期となり、軌道飛行実証はその一年後になる予定。 技術上の課題はXS-1を10日間隔で10回飛行させ、うち最低一回はマッハ10以上の飛行とし、実証用のペイロードを軌道に運ぶことだ。 10日以内の再打ち上げを10回実施することで

F-35 韓国の導入決定で喜ぶのは誰か

South Korea Order Would Drive F-35 Per-plane Cost Lower By Andrea Shalal-Esa/Reuters November 27, 2013 Credit: Lockheed Martin 韓国が40機の ロッキード・マーティン 製F-35 を予定通り調達すると機体製造単価が低くなることで総額20億ドルの効果が米軍にもたらされるほか、最大1万人の雇用創出につながる期待が出てきた。 .韓国が同機導入を決めれば強制予算削減の下にある米空軍と海軍は今後5年間で最大54機の発注を先送りにできるようになるとアナリスト陣は見る。実際には韓国の正式決定には国防相を座長とする内部委員会の承認が必要だ。 レキシントン研究所 Lexington Institute の最高業務責任者であるローレン・トンプソンLoren Thompson によれば韓国の同機導入でF-35全体に弾みがつくという。「日本および韓国向けのF-35売却が成立すれば、米国にとって北東アジアでの2大工業国家の同盟国が導入することでF-35が西太平洋の戦術航空機材として標準となることになります。」 .シンガポールがこの後に続きそうで、さらにマレーシア、ニュージーランドも導入の可能性があるという。 米軍は3,920億ドルと最優先課題のF-35開発配備計画を守り抜くとしつつ、議会が国防予算削減の流れを覆せなければ一部の米国向け発注を先送りする必要が出てくると認めている。 最悪のシナリオでは空軍は今後5年間で24機、海軍は34機をそれぞれ発注先送りにする可能性があるという。 .米国の予算状況に不確かなところがある中で最終決定は下りていないとしているが米軍は予定していたF-35増産が勢いをそがれることを想定している。現在の年産30機を第9生産ロットで90機にする予定となっていた。 今やペンタゴン史上最大の調達計画規模となっているF-35は遅延の繰り返しに加え当初の見積もりから70%の上昇になったいる。海外から同機を求める動きにより同機への信頼も高まるとの期待がある。 .ロッキードが開発中なのは米空軍、海軍、海兵隊向けの三型式であり、開発資金を拠出した8カ国(英国、オーストラリア、カナダ、デンマーク

中国のADIZ設定への米国対応を見る 

Chinese 'Air Defense Identification Zone' Prompts Pentagon Response By Michael Fabey mike.fabey@aviationweek.com Source: AWIN First aviationweek.com November 24, 2013 中国による東シナ海上空に「防空識別圏」設定 でアジア太平洋の緊張が高まりつつある。 設定は11月23日に発表され、東シナ海のほぼ全域をカバーし、帰属を巡り日中の意見が対立する無人島嶼部分も含む。中国国防省は圏内に侵入する未確認機には「緊急防衛措置」を取りうると発表した。 これに対しペンタゴンは即座に反応を示している。「合衆国は中華人民共和国による本日の発表に深い憂慮を示す」と同日に声明を発表し、「今回の事態は地域内の現状体制を崩そうとする試みと理解している。同国による一方的な措置により相互間の誤解、誤算の事態が発生するリスクが高まっている」 米国は太平洋重視を実施中でありアジア太平洋地区への戦力再整備にとりかっている。米国の同盟国多数はこの政策を歓迎しているが、米中の衝突の可能性が増えていると憂慮する専門家もいる。 「中国による発表で米国の軍事作戦が該当地区で影響を受けることは一切ない。米国は外交および軍事チャンネル通じ重大な関心事を中国に伝えており、地域内の同盟・連携各国を密接な協議をしている」とヘイゲル国防長官は発言。 .「各同盟国、連携国には確固たるコミットメントを維持する。合衆国は日米安保条約の第五条が尖閣諸島に適用されるという長年の政策内容を再度確認する」と付け加える。 8月にペンタゴンで記者会見に臨んだ常万全国防相 Gen. Chang Wanquan は中国の立場を強調する発言をしている。「対立点は対話と交渉で解決すべきと常に主張してきた。しかし、中国が中核的権益をやすやすと売り渡すと考えるべきではない。また領土、主権、海洋権益を守る中国の意思と決意を過小評価することも許されない。」 常国防相は同時に「アジア太平洋は共通の故郷であり、大小を問わず各国は積極的かつ建設的に地域内の平和と安定を促進する努力をするべきである」と付け加えている。

グローバルホーク4機を調達する韓国の戦略的目標は?

South Korean Global Hawks Set For 2017-19 Delivery By Bradley Perrett perrett@aviationweek.com Source: AWIN First aviationweek.com November 04, 2013 韓国は ノースロップ・グラマン RQ-4ブロック30仕様のグローバルホーク無人偵察機計4機を2017年から2019年にかけて受領することとなり、北朝鮮のミサイルを発射前に探知するセンサー装備の中心とする。 米政府による契約交付は2014年になりそうで、それに先立ち米韓政府間の合意が年末に成立すると、ノースロップ・グラマン幹部が説明。ただし韓国国防省は政府間契約を来年第一四半期に成立させたがっており、機材は米海外軍事販売制度で引き渡す。 韓国の支払い総額想定は9,000億ウォン(850百万ドル)で、国防省は2017年の採用を期待する。ノースロップ・グラマンは2019年に引渡し完了としている。 同機には画像処理装置は装備されるが、信号情報収集装備はつかない。機内に搭載スペースがあるが、米政府が供給を認めないと装備は支給されない。現状での韓国のグローバルホークは米空軍が運用中の画像処理専用ブロック30機体と同程度となる。 同機取得は韓国の2005年以来の希望だが、米国に正式要請したのは2009年のこと。同機は韓国の滞空無人機構想 Hovering Unmanned Aerial Vehicle (HUAV) の想定性能を実現するもので、これとは別に韓国は中高度飛行無人機 Miniature Unmanned Aerial Vehicle (MUAV)   構想を開発中だ。導入に障害となるのはミサイル技術管理制度 Missile Technology Control Regime で長距離ミサイルとともに無人機の普及を防いできた同制度だが、米政府はグローバルホークに同制度を適用しないと決めた。 韓国は同機の離着陸を実施する地上ステーション整備も進める。韓国空軍はRC-800 電子情報収集機(ホーカー800ビジネスジェットの改装)を運用しているのがソウル南方の城南基地 Seongnam だが、北朝鮮からわずか55Kmの地点でS-200

SR-72について 米海軍協会はこう伝えている

SR-72の話題続編です。海軍協会はAviation Week特ダネを以下伝えています。 Lockheed’s SR-72 Could Fill Crucial Pentagon Need By: Dave Majumdar                          USNI News, Friday, November 1, 2013                                                   Artist’s conception of the SR-72 so-called Son of Blackbird concept from Lockheed Martin Skunk Works. Lockheed Martin Photo ロッキード・マーティンのスカンクワークスによるSR-72極超音速機構想はペンタゴンが求める敵地に侵入可能な情報収集監視偵察(ISR)機材になりえるだろうか。その可能性は十分ある。 ロッキード・マーティンはマッハ6飛行可能な同機構想をAviation Weekに金曜日に明らかにしている。 一方、Flightglobalの Dew Lineブログに同機の想像図が7月に掲載されており、一方で同社はスカンクワークスの業績を祝うビデオを公表している。 SR-72構想は確かにすばらしいが、率直に言って国防総省にこのような要求性能の想定はあるのだろうか。 これについても肯定的な結論になりそうだ。 本年7月に米戦略軍司令官ロバート・ケーラー大将 U.S. Strategic Command chief Gen. Robert Kehler   が報道陣に米軍には敵防空網を突破可能なISR機材が必要と発言している。 SR-72は国防先端技術研究プロジェクト庁のブラックスイフト実証機の焼き直しともいえる内容だが要求水準を満足させる可能性がある。 マッハ6巡航飛行を想定するSR-72が実戦配備されれば現行の超音速ステルス機でも侵入不可能な領空含む全領域での飛行が可能となる。 Aviation Weekは「SR-72は情報収集衛星、亜音速有人機、無人機でSR-71を代替する目論見だった機動性情報収能力の不足分を埋めるべく企画

SR-71後継機種は極超音速SR-72、ただし配備は2030年代に

Exclusive: Skunk Works Reveals SR-71 Successor Plan By Guy Norris guy.norris@aviationweek.com Source: AWIN First aviationweek.com November 01, 2013 ロッキードSR-71ブラックバードが米空軍から退いてほぼ20年、その間一貫して、同機の後継機種として新世代の高速機がいつあらわれるのか、が疑問だった。 だが答えが表に出てきた。長年の沈黙を破り ロッキード・マーティン のスカンクワークスが長年にわたり暖めてきた同社がいうところの手が届く価格の極超音速情報収集監視偵察(ISR)兼攻撃用機材開発計画が存在し、早ければ2018年にも実証機の飛行が予定されていることをAW&ST独占記事として明らかにできることとなった。 SR-72 の呼称で双発エンジンでマッハ6巡航飛行が可能な機体はSR-71の二倍の速度となる。さらにオプションで地上目標を攻撃することも可能。 米空軍の極超音速機開発ロードマップにより、SR-72は情報収集衛星、亜音速有人機、無人機でSR-71を代替する目論見だった機動性情報収能力の不足分を埋めるべく企画された機体だ。脅威となる対象が機動性を高める一方、一層高度な防空体制を整備する国が現れ、情報収集衛星の上空飛行予定が解明されて対策をとり、領空侵入は困難になっている現状がある。 高高度からマッハ6で侵入すれば、ロッキード・マーティンが「スィートスポット」と呼ぶ空気取り入れ式極超音速機として生存し帰還する可能性があるが、音速機では無理だ。さらに兵装を運べば敵目標を迅速に攻撃する能力が実現する。 今までもSR-71後継機の開発が極秘に進んでいるとの情報があったが、確たる証拠が出てこなかった。極秘開発の世界でははよくあることだ。高速ISR能力の軍事上の必要性に疑念をいだく向きは少数派でも、天文学的な開発コストを考えると構想実現は不可能と思われていた。 だが、ロッキード・マーティンはその答えがあるという。「スカンクワークスはエアロジェットロケットダイン Aerojet Rocketdyne  と共同し過去7年間にわたり既製タービンとスクラムジェットを組み合わせマッハ6以