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★KC-46Aで再度遅延が発生、契約不履行になる公算大へ 事業体制見直しは必至か

なぜここまで開発が手間取るのでしょうか。そもそも767があるから簡単に給油機ができると楽観的だったボーイングも自社負担が増える一方のため、青ざめているのかも。その分は日本が負担することになるのでしょうか。今のところKC-46に手を挙げているのは日本だけではないでしょうか。 KC-46A Tanker Program Braces For Another Delay May 26, 2016  Jen DiMascio | Aerospace Daily & Defense Report http://aviationweek.com/defense/kc-46a-tanker-program-braces-another-delay KC-46: Boeing ボーイングのKC-46A空中給油機開発でまたもや遅延が発生、今回は最短でも六か月にわたる規模で、サプライチェーンと技術上の問題に直面している。 今回の遅延で事業推進体制の見直しや資金投入の削減を議会あるいはペンタゴンから申し渡されるかもしれないと上院のある補佐官は述べた。「誰かが責任をとらないとね」 ボーイングは2017年8月までにKC-46Aを18機引き渡す予定で三機をテストに投入していた。だがC-17相手に空中給油テスしたところブームで安定性の問題が見つかり、その解決方法としてソフトウェア改訂でフライバイワイヤのブーム制御を改善しようとした。だがハードウェアの改良策はまだ決まっていない。またサプライチェーンの問題のため15機分の部品が全部そろうのは2018年になると判明した。 上院歳出委員会は5月26日に2017年度国防支出法案原案を可決し、ブラク・オバマ大統領が求めていた15機購入分29億ドルでを承認した。しかし法案に合わせまとめられた報告内容から議員の間にKC-46の将来に懸念が広がっているという。 まず2017年は量産開始の年で、15機を生産する予定だったと報告書は指摘。だが量産開始を決定するマイルストーンC判定は先送りされたままで、このままでは生産数は同じでも低率生産になると報告書は伝えている。 また開発段階の飛行テストが2割しか完了していないのは、ブーム問題が原因だと報告書は指摘する。 委員会は数回にわたる遅延

★RC-135が日本海上空でKLM,スイス航空機と空中衝突寸前だった(ロシア発表)

この記事は発生日を明示していません。ロシア側発表ということもあり信憑性が欠けると言いつつ、KLM、スイス両社は事実を把握しているはずです。日本海上空で東京発の便ということもあり、発生していたら大変なことになっていたでしょうが、だからといってISR活動をやめるわけにもいきません。今後もリスクは発生するでしょう。今や冷戦は再び始まっているのです。 “U.S. spyplane almost hit two passenger jets over the Sea of Japan” Russia MoD says May 25 2016 By David Cenciotti https://theaviationist.com/2016/05/25/u-s-spyplane-almost-hit-two-passenger-jets-over-the-sea-of-japan-russia-mod-says/feed/ ロシアによればRC-135一機がロシア太平洋沿岸近くを飛行中に民間機二機と空中衝突寸前だったという。 ロシア国防省声明では米スパイ機は日本海の国際空域を飛行中に二機の旅客機と空中衝突を辛うじて回避したとする。 国家統制のメディア、スプートニクニューズおよびインターファックス通信によれば、国防省報道官イゴール・コナシェンコフ中将は米スパイ機がロシア東部を毎日飛行していると認めたが、「今回は国際航路を通過した米スパイ機は民間旅客機への衝突の危険を冒し、衝突していたら壊滅的な結果になっていただろう」と述べた。 ロシア報道官は米機乗員が「プロらしからぬ行為」だと非難し、米大使館付け武官を呼び説明を求めたという。 ニアミスに遭遇したのは スイス航空 、 KLM航空 の機体だった。 第一回目はRC-135リヴェットジョイントが嘉手納基地を離陸し日本海上空を高度33千フィートで飛行中にトランスポンダーを切り、民間レーダーにほぼ姿を消したまま国際空路を飛行しKLMとスイス航空(東京発チューリッヒ行き)を横切った。 現地時間午前5時41分、ロシアのウラジオストックのレーダー局が「スイス航空旅客機に直ちに高度を下げ衝突を回避せよ」と指示し、スイス航空機から四発機が向かうのを目視確認したと交信が入ったという

★大統領の広島訪問で同時にやってくる核のフットボールは現実政治の最大の象徴である

オバマ大統領の広島訪問を巡っては謝罪だ、謝罪ではないとの議論の方が大きいようですがもっと大きな世界平和での視点が日本から出てこないのは核抑止体制の現実が理解されていないためと思われます。周辺で不穏な動きがあることから核武装論が簡単に口に上る様相がありますが、実は軍の方が核兵器を使いたくないと考えているのは皮肉な話です。 The Nuclear Football Goes to Japan 7:48 PM ET BY JOE CIRINCIONE http://www.defenseone.com/ideas/2016/05/nuclear-football-goes-japan/128580/?oref=d-topstory バラク・オバマ大統領が5月27日に広島を初訪問するが、同時に核のフットボールも初訪問となる。 「フットボール」は大統領専用緊急鞄と呼ばれるブリーフケースで軍補佐官が持参し大統領が行くところ常についてまわる。中には数分のうちに1.000発近くの核弾頭を発射する命令コードが入っている。 今週オバマ大統領は広島で指一本で広島22,000個を30分で破壊できる。 米国は核弾頭975個を「高度緊急状態」に置いていると全米科学者連盟のハンス・クリステンセンは推定し、うち435発は大陸間弾道弾ICBMで弾頭多数を搭載し、潜水艦発射弾道ミサイルSLBM120発が合計540個の核弾頭を搭載する。各弾頭は広島型原爆の6倍から30倍の威力がある。 ICBM発射に要する時間は5分、SLBMだと12分だ。ミサイルはで三十分未満で目標到達し全部発射すれば330メガトン、広島型原爆の22,000個に相当する。実施すれば人類の文明は終焉を迎える。 ただし米国が保有する核兵器はこれだけではない。さらに6,000発の弾頭がミサイルや爆撃機で運用可能でさらに予備分や解体を待っている分含めてある。 今回の大統領訪問は米国の核兵器取り扱いで健全さを示す機会になるものの、好機を逸するかもしれない。 広島訪問は政治的な意味が強いが大統領周辺は実質的な意味は薄いとし政策スピーチはないとする。 また今回が大統領の核政策で変更を公言する最後の機会でもない。他に機会はあり、とくに9月の国連総会演説がある。 それでも広島は大統領がプ

★F/A-18E/Fスーパーホーネットの機体寿命延長は避けられない課題

シリア空爆など長く続く作戦でスーパーホーネットの酷使が続くとそれだけ機材の消耗となるので、思い切った寿命延長が必要というのがボーイングの主張ですが、本音は新規受注も含め生産ラインの維持を図ることなのでしょう。 Boeing Looks To SLAP Super Hornets Into Shape May 23, 2016  Michael Fabey | Aerospace Daily & Defense Report http://aviationweek.com/defense/boeing-looks-slap-super-hornets-shape F-18: USN ST. LOUIS—米海軍が F/A-18 E/Fスーパーホーネットを想定以上に作戦投入する中、 ボーイング は機体を全面修理した場合の必要項目、戦闘時間の延長につながる供用期間延長をする場合に必要となる作業の初期検討を開始した。 同時に国内国外での拡販も念頭に必要な部品の調達も検討し、最終的に生産ラインを2020年代でも稼働させることを期待しているとボーイングでF/A-18とEA-18Gグラウラー事業を担当するダン・ジリアン副社長は述べている。 スーパーホーネットを再活性化し、今後も作戦に投入するためボーイングは寿命評価プログラム(SLAP)と寿命延長プログラム(SLEP)を併用し、現在の機体寿命6,000時間を9,000時間まで延ばしたいとする。 またスーパーホーネットで最も初期に導入され酷使されてきた2機をボーイングが検分し、機構上の問題を抽出するが旧型ホーネットの寿命延長作業の経験を応用できるとジリアンは述べた。 スーパーホーネットでの方針は旧型ホーネットの重整備から生まれたとジリアンは説明してくれた。経年機が第一線を離れることが頻発し、米海軍はスーパーホーネットを想定より多く投入せざるを得なくなっている。 「この瞬間にもスーパーホーネットの寿命がどんどん減っています」とし、F-35就役の遅れも一層の圧力となっている。 「スーパーホーネットが空母航空隊の機材構成で当初予想以上に大きな存在になります。長期間で見ればスーパーホーネットは2040年まで空母航空隊の半分を構成することになります。現在は四分の三

★B-2は2050年代まで供用、近代化改修の内容と方向性

B-2は高性能ですが、いかんせん機数が不足します。この記事では核兵器運用能力の項が要注目です。なお文中でLRSBの名称が出ている背景にはB-21と呼称が決まったと発表がありましたがここにきて微妙になっているようです。 Pilot Interview: Flying and Attacking With the Stealthy B-2 Bomber KRIS OSBORN 1:48 AM http://www.scout.com/military/warrior/story/1671833-pilot-intv-attacking-with-the-stealthy-b-2 ステルス爆撃機B-2は開発が始まった長距離打撃爆撃機と並行し2050年代まで供用される。 1980年代製造のB-2スピリット爆撃機パイロットは今後も機体改良と訓練を重ね敵防空網を突破する攻撃ミッションを実施することになる。 「操縦するのが夢でした。本当にスムーズな飛行です」と語るのはケント・ミケルソン少佐(第三九四戦闘訓練飛行隊)で、Scout Warriorの取材に答えてくれた。 B-2の技術的要素を取材できるのはまれなことで、少佐は80年代の機体だが依然として問題なく高い効果を示していると述べた。 ミケルソン少佐はB-2パイロットとして攻撃ミッションを体験し、2011年のリビア空爆を実施している。 「2016年の今日でもB-2は製造時同様に任務を遂行できるのは技術陣が良い仕事をした証拠です。近代化改修も控え、B-2がこれから出現する脅威に対応できなくなるとはだれも想定していません。実にすごい機体であり驚異の技術です」 B-2が搭載するエイビオニクス、レーダー、通信技術は敵目標を高高度で遠隔地から捕捉し攻撃するのが目的だ。「デジタル機です。一般にグラスコックピットと呼ぶ装備がついています」 デジタル表示のひとつに合成開口レーダー(SAR)があり「SARは目標地点の地上をリアルに表示できます」 B-2の乗員は二名だが射出シートはひとつしかない。また乗員は一回で40時間の飛行に耐える訓練を受ける。B-2乗員が使う「長時間セット」には寝台など長距離飛行に必要なものが入っているとミケルソン少佐は説明してくれた。

英空軍がリビアのISIS戦闘員の通信網に大規模電子攻撃を実施

The brand new RAF Rivet Joint aircraft “fried” Daesh communications with massive jamming attack in Libya May 19 2016 By David Cenciotti https://theaviationist.com/2016/05/19/the-brand-new-raf-rivet-joint-aircraft-fried-daesh-communications-with-massive-jamming-attack-in-libya/ RAF英空軍の「新品」のRC-135リベットジョイントでISISの通信がリビアで使用不能になった。 英特殊部隊が実施した「ブラック作戦」で地中海沿岸のダーイッシュ拠点スルトへ電子攻撃を加え、リビア国内のISIS通信網を停止させた。 このジャミング攻撃を行ったのはRAFのRC-135W「エアシーカー」で2011年に元米空軍のKC-135給油機を950百万ドルでL-3ISが改装した三機の一機だ。 機内の操作員は戦闘員が好んで使う周波数で高出力妨害電波を送り、ISISの交信を無効にした。同機がリビア沿岸沖合を飛行する間にHMSエンタープライズ艦内のGCHQ(政府通信本部、英国のSIGINT情報機関)所属サイバー戦チームが前週に行ったジャミングで判明したISIS指揮官間の通信内容を監視した。リビアには6千名のIS戦闘員がいるとみられる。 国防省筋はデイリーメイル紙にIS戦闘員が「状況が理解できず大変混乱し、こちらは周波数を四十分にわたり妨害し、性能の有効性を証明したが、結局IS側は状況を理解できないままだった」と語っている。 RC-135Wは情報収集機材として通常は通信傍受に当たり、各種アンテナやセンサーで敵の通信、送信を盗聴し、周波数を突き止め、軍事的価値のある拠点、移動拠点、対空ミサイル陣地を正確に把握することができる。同時にEW能力もあり、乗員は「ジャミング攻撃で敵に混乱を起こさせることはよくある」のだという。 リヴェットジョイントを運用するのは米国外では英国だけだ 改装対象の一号機ボーイングKC-135Rストラトタンカー (64-14833)

★ペンタゴンによる中国ステルス戦闘機開発の現状評価

北京ではAVICの横も通りましたが、AVIC直営のホテルがあることを確認。もちろん社用など画中だと思いますが一度どんな所かを見てみたいものです。 China Makes Visible Strides In Stealth Air Ops May 16, 2016  Michael Fabey | Aerospace Daily & Defense Report http://aviationweek.com/defense/china-makes-visible-strides-stealth-air-ops J-20: Chinese Internet 中国はステルスを航空作戦の中心ととらえているとペンタゴンが評価している。 「PLAAF(人民解放軍空軍)は他国におけるステルス機の登用を見て、高度な作戦実施にステルスが欠かせない中核性能と位置づけている」とペンタゴンの年次報告書は述べている。「PLAAF首脳部はステルス機で攻撃が有利になり敵が対応する前に優勢が確立できると信じている。2015年に中国はJ-20ステルス戦闘機試作型の5号機、6号機の飛行テストを開始している」 J-20の初飛行は2011年1月だったが、二年しないうちにペンタゴンは次世代戦闘機試作型の二番目の機種を把握している。「FC-31はF-35と機体寸法が近く、J-20と同様の設計上の特徴が見られる」 PLAAFはステルス技術を無人機にも応用しようとしており、特に対地攻撃任務での応用を重視して重度に防御された地点への侵入を想定、とペンタゴンは報告書で言っている。 「中国航空工業AVICはFC-31を輸出用第五世代戦闘機として売込み中だ」とペンタゴン報告書は指摘する。「またAVICはFC-31の国内採用をPLAAFに働きかけているとの報道がある」 「米国を除けばステルス戦闘機二機種を同時開発しているのは中国だけだ。中国は高性能機種三型式を開発して域内での兵力投射能力を引き上げ、域内の基地攻撃能力を引き上げようとしている」とペンタゴンは見ている。■