2017年8月31日木曜日

8月29日の今回の北朝鮮ミサイルを迎撃しなかった理由


自分の選挙区にPAC3がないのは不安と防衛当局を動かした議員がいましたが、集中配備してこそ効果を発揮するのが現在のミサイル防衛ならこの議員は明らかに防衛効果を減らす方向、つまり北朝鮮の喜ぶ方向にもっていったことになりますね。お伝えしているように通常兵力では勝ち目がない北朝鮮のカードがはったりの核兵器であり、今回ご紹介の論調だと「悪の体制」と今後共存しなければなりません。これはナチドイツと宥和を図った欧州各国と同じ過ちになりませんかね。結局北朝鮮の思い通りになっていく気がしますがいかがでしょうか。

 


Would America Have Been Able to Shoot down North Korea's Missile? 今回の北朝鮮ミサイルは撃ち落とせたのか

August 30, 2017

  1. 北朝鮮は中距離弾道ミサイルを8月29日発射し、米国及び同盟国に対する新たな挑発行為に出た。
  2. 今回のテストでは日本上空を通過した。だが米国・日本にミサイルを撃破する選択肢はあったのだろうか。専門家の答えはNoのようだ。
  3. 米太平洋軍司令部は「米国防総省は北朝鮮からの弾道ミサイル一本発射を東部標準時間8月28日午後4時57分に探知した。初期分析では中距離弾弾道ミサイルと判定」と発表した。「発射地点は順案航空基地で飛翔方向は東。弾道ミサイルは日本北方上空を飛行し日本から東方500カイリの太平洋に着水した。現在関係機関と詳細評価中で追加発表していく」太平洋軍司令部の声明文では同盟国の防衛に米国が責務を果たすと強調している。
  4. だが米国、日本に飛来する北朝鮮弾道ミサイルを撃破する能力はあるのか。その答えは、可能性はおそらく少ない、となるだろう。「今回は日本上空の宇宙空間を飛翔したためミサイル迎撃はしていないはず」とジョシュア・H・ポラック(ジェイムズ・マーティン核不拡散センター研究員)は述べる。「イージスでは上昇中のミサイルには対応できません。イージスでは艦を発射地点と目標の中間地点より標的に近い地点に配備して飛翔後半で迎撃するはずです。そのため日本海に展開しているはずです」
  5. 軍縮専門家ジョセフ・シリンシオンは日本が北朝鮮ミサイルを撃破できた可能性はないと断言する。「ペイトリオットは局地防衛用の短距離ミサイルです。海上イージスも似たようなものです。THAADが韓国にありますが距離が遠すぎます。結局、現在配備中のミサイル防衛装備では迎撃は不可能でしょう」
  6. 日本がミサイル防衛に追加支出していたとしても今回の北朝鮮IRBMテストの破壊は不可能だっただろう。「THAADを札幌に配備しなければ北を飛翔するミサイル迎撃は不可能だったろう」(シリンシオン)
  7. さらに実戦になると信頼性に足りる防衛体制の実現は困難だろう。「北朝鮮が多弾頭ミサイルを発射した場合に信頼度が高い防御は不可能だ。北朝鮮はミサイル防御対策をしてくるだろう」(シリンシオン)
  8. ボラックは防衛用迎撃ミサイルは高価なうえに数が少ないので北朝鮮のミサイルテストで無駄に発射するのは賢明ではないと指摘。「発射したからと言って必ず対応する必要はない」とポラックは言う。「防衛装備は少量となるので防衛用には集中配備することになる。そもそもそういうものだ」
  9. 北朝鮮問題の行き詰まり状態を打破するのだろうか。専門家は悲観的だ。「双方で受け入れられる解決策があるとは思えなくなりました」とポラックは言う。「危機管理の仕組みがあればいいのですが、軍同士のホットラインで誤解を解消するとか」
  10. シリンシオンは唯一の可能性は最良でも一時しのぎだがテストの凍結交渉だという。「各国と一緒に厳しい制裁を実施しつつ外交をうまく使い核開発の上限を模索することで、テスト凍結はその第一歩です」「うまく行かない可能性がありますがこれが唯一の可能性であり、以前はうまく機能したのです。ただちに北朝鮮と対話を始めるべきで、新規かつ正式な交渉を開始する可能性を模索すべきでしょう」
  11. 核兵器保有国であり長距離ミサイル技術を手に入れた国として北朝鮮の事実に目を向けるべきなのか。核保有国としての北朝鮮との共存を米国は図るべきか。一度瓶から出した悪霊は元は戻らない。■
Dave Majumdar is the defense editor for The National Interest. You can follow him on Twitter: @Davemajumdar.
Image: Reuters

ハリケーン被害甚大なテキサスに米軍機材多数が展開中


21世紀の軍部隊の重要な任務に災害救援人命救難活動が加わっています。今回の暴風雨による記録的な雨でテキサス南部から湾岸地区に甚大な被害が出ているようで米軍、州軍が大規模な支援を展開しています。確かに現地上空の航空管制は必要ですね。

US Military Begins Surveillance Flights Above Houston

米軍機材がヒューストン地区で上空支援活動を開始

E-3 セントリーAWACS。2014年グアム島アンダーセン空軍基地にて。空軍はE-3、海軍はP-8ポセイドン各1機をハリケーン・ハーヴェイの被害を受けたテキサス州の支援用にヒューストンに派遣中。 (U.S. Air Force photo by Lt. Col. Frederick Coleman/Released)
POSTED BY: ORIANA PAWLYK AUGUST 30, 2017

  1. ハリケーン・ハーヴェイの被害広がる中、米軍もテキサス州ヒューストン地区に偵察情報収集機含む航空機多数を派遣し救難活動を展開中だ。
  2. 海軍はP-8ポセイドン海洋哨戒偵察機、空軍はE-3早期警戒管制機を各1機派遣し、航空管制とともに洪水地区の状況把握データを第一空軍(AFNORTH北部方面隊)作戦センターに送っている。
  3. ミッションの指揮統制はティンダル空軍基地(フロリダ)の第601航空作戦センターがとる。同基地には航空救難統合調整センターも併設されている。
  4. 作戦センター隊員は24時間体制で現地当局の能力不足を埋め行方不明者の捜索救難にあたっている。
  5. AFNORTH報道官メアリー・マクヘイルによれば作戦センターはHH-60ぺイヴホーク11機、HC-130J長時間捜索救難機7機の運用を統括している。後者は給油機としても運用中。さらにセスナ数機を監視用に使っている。「MQ-1は現時点では使っていない」とマクヘイルは問い合わせに答えている。
  6. 8月30日早朝に空軍はHC-130JコンバットキングIIおよびHH-60G ぺイヴホークの乗員、支援要員を第23飛行隊をムーディ空軍基地(ジョージア)からカレッジ基地(テキサス)に移動させた。
  7. これとは別に第90救難航空団所属のぺイヴホークとHC-130P/Nコンバットキングがパトリック空軍基地(フロリダ)からフォートワースの海軍予備基地に8月28日に移動している。
  8. C-17グローブマスターIIIの2機が29日にチャールストン共用基地(ノースカロライナ)から救難物資30.6トンを搭載しアレクサンドリア国際空港(ルイジアナ)に到着している。
  9. オレゴン州軍航空隊のC-130ハーキュリーズ二機も救難活動に加わっている。
  10. アラスカ州軍からは第176飛行隊のC-130がエルメンドーフ・リチャードソン共用基地を28日に離陸し、パラシュート救難員等を運んできた。カリフォーニアの第129救難飛行隊HH-60ヘリコプターと共同作戦をする。
  11. ケンタッキー州軍航空隊の第123特殊戦術飛行隊も捜索救難に加わった。
  12. テキサス州軍は地上部隊、航空隊12千名を呼集し、その他常備部隊とともにハリケーン・ハーヴェイによる豪雨洪水の被害に対応させる。ハーヴェイは巨大ハリケーンとなりテキサス沿岸地区をまず8月25日に襲った。
  13. 犠牲者の数は増える一方で、テキサス史上最悪の自然災害になったといわれる。■

B-1Bを麻薬密輸対策に投入する意味とは




日本には麻薬密輸の流れを常時空中から行うニーズがないので自衛隊機にはこうしたミッションは縁遠く映るでしょうね。しかし米空軍は中国を視野に入れて海上ミッション経験を確保する手段に使っているのですね。最大の麻薬製造国といってよい北朝鮮が海の反対側にある日本も安心しいられません。あるいは朝鮮半島からの難民の流れを空中で捕捉監視する必要がいつ生まれてもおかしくありません。


US Air Force B-1 Bombers Are Hunting Drug Smugglers From Key West 米空軍B-1爆撃機がキーウェストを発進し麻薬密輸業者を摘発中

The obscure flights give bomber crews real-world experience while helping make up chronic intelligence shortfalls.

爆撃機乗員には実際任務の経験機会となり同時に情報収集機材不足も補える

BY JOSEPH TREVITHICKAUGUST 29, 2017
GOOGLE EARTH
B-1が3機キーウェスト海軍航空基地で2017年3月に視認されている

  1. Google Earthでキーウェスト海軍航空基地(フロリダ)の衛星画像を見る機会があれば、妙な点に気付くはずだ。第七爆撃航空団(テキサス、ダイエス空軍基地)所属のB-1 ボーンズ 三機が見られるのはキューバの空爆用ではない。世間には知らていないミッションに従事しているのだ。つまり麻薬密輸業者の監視である。
  2. 米空軍はかれこれ10年以上にわたりB-1の他B-52Hストラトフォートレス、E-3AWACS、E-8CJSTARSを投入し、支援用にKC-135給油機も展開しカリブ海、メキシコ湾から東太平洋上空で麻薬密輸取り締まりを行なっている。各軍横断体制の任務部隊の西部任務部隊 (JIATF-W) がハワイから各省庁を巻き込んだ作戦を統合調整している。米軍、米情報機関、法執行機関ならびに関係各国代表を巻き込んだ司令部になっている。
  3. 「ボートを見つけるのは爆撃機の本来の仕事ではないと思うでしょう」と米空軍ニック・イエィツ中佐(第9爆撃飛行隊指揮官、ダイエス空軍基地)が2016年取材で語っていた。「洋上飛行はテキサス西部ではできませんので、海軍沿岸警備隊との連携機能を試せるチャンスでもあります」
  4. 「現在のミッションとしてあらゆる種類の標的を捜索することがあります」と米空軍少佐マイケル・フリック(第9爆撃飛行隊兵装戦術主任)が説明している。「通常とは違う場所での捜索となりますが戦闘能力を試す機会となり即応体制も確認できますが、こういう機会はななかなかないんですよ」
  5. 両名は2016年に行われたビッグウィーク作戦での取材で発言している。同作戦はJIATF-S並びに米南方軍(SOUTHCOM)を支援して一週間にわたり実施された。米空軍は有人無人偵察機材、地上レーダー基地をカリブ海沿岸やラテンアメリカから運用し、関係各国とも協調した。
  6. 米軍及び関係各国はこの作戦で合計6トンものコカインを押収あるいは「放棄」させた。放棄とは密輸業者が海中に麻薬を投棄し脱出することだ。一週間で6トンとはJIATF-Sが2016年に収した合計282トンの2パーセントに相当する。
  7. 目標は密輸業者の逮捕であり殺害ではないので、爆撃機は密輸ボートを捜索し、動きを監視し、情報を海軍沿岸警備隊に流すことが任務だ。その後、各部隊が密輸業者を阻止したり逮捕に動く。
  8. 米空軍やその他群所属の航空機による密輸業者の捜索は以前から行われている。麻薬戦争の初期段階からスパイ機他偵察機が大きな役割を果たしてきた。
  9. 米国は各国と「協力保安地点」や「前方作戦地点」と呼ぶ拠点をカリブ海、中央・南アメリカで構築し偵察機の離着陸場所を確保している。RC-135V/WリヴェットジョイントやC-130シニアスカウト情報収集機材、U-2ドラゴンレイディ、RQ-4無人機が「国境の南」で麻薬対策に投入されており、各フライトにはパルメットエメルド、セミノールウィンド、シャークアックスといった派手な名称がついている。
USAF
E-3 AWACSが2機, RC-135V/W Rivet Joint1機, and two KC-135給油機二機がオランダ領アンティルのキュラソー基地ランプに駐機中。
  1. 各機材へは出動要望がひっきりなしで情報収集の求めは増える一方だ。特に夜間の広範囲海洋監視でこの傾向が強い。麻薬密輸業者は探知を逃れ、半潜水式「麻薬サブ」他特殊改装舟艇を使うことが多くなっている。
  2. 「ここ数年、情報収集監視偵察(ISR)等の要望に答え切れていないのは世界各地で高い優先順位があるためです」と米海軍カート・ティッド大将SOUTHCOM司令長官が2017年4月に述べている。「特に探知監視活動で制約を強く感じており、海上空中要望の四分の一しか実現できていない」
  3. そこで通常と違う形のISRが重要となり高性能多用途戦闘機含む戦闘機材を偵察任務に投入し、搭載する電子光学式、赤外線装備やレーダー等各種センサーを利用するのだ。F-16ヴァイパーやF/A-18ホーネットの目標捕捉用ポッドなら従来型の監視偵察機能を一気に二倍にできる。
SOUTHCOM
SOUTHCOMの監視行動はここまで広範囲だ
  1. 1990年代には州軍航空隊がF-15やF-16をハワード空軍基地(パナマ運河地帯)に定期的に交代配備されこの用途にうついていた。このミッションにはコロネットナイトホークの名称がつき密輸業者では高高度を飛行する機材には手が出ないことから効果的かつ現実の訓練を行うことができた。
  2. だが1999年11月に米国はパナマ運河をパナマに返還し、同国内の軍事施設を閉鎖した。米本土やプエルトリコからの運用では戦闘機の航続距離が不足し洋上監視ミッションに困難をきたすことが多くなった。
  3. そのため州軍航空隊はコロネットナイトホーク運用を2001年8月に終了した。9-11後は米国内で戦闘機飛行隊への出動要請が増えたのはそれだけ警戒態勢が重要になったためだ。
USAF
B-52がUSNS2nd Lieutenant John P. Bobo を2007年演習で海上捕捉した
  1. それでも爆撃機など大型機はKC-135の支援を受け、洋上待機時間が大幅に伸びるため米本土基地から離陸しても十分に有効だ。近接航空支援任務が増えたためB-1BとB-52Hはともに小型機と同じ目標捕捉ポッドを搭載している。
  2. 特に米爆撃機部隊に対艦攻撃、海洋阻止任務がふたたび求められるようになってきた。西太平洋で中国に対抗するためだ。
  3. 2014年6月に空軍はAN/ASQ-236ドラゴンズアイ・アクティブ電子スキャンレーダーポッドをB-52で試験運用中と発表し、艦船の探知追跡能力が引き上げられる。最近では2017年8月にB-1がAGM-158C長距離対艦ミサイル(LRASM)発射に成功し、爆撃機の海上運用効果の進展を実証した。
  4. フリック少佐の発言にあるように爆撃機をJSTARS含めマヤ雨密輸阻止に投入するのはカリブ海であれ別の場所であれ乗員には脅威のない世界で実際の任務で必要な技能を磨く絶好の機会となる。また他に選択肢のない場合にすぐ投入できる手段にもなる。
  5. 「一回のJSTARS飛行で他の海洋監視機材10機がカバーする海面を監視できます」と米海兵隊ジョン・ケリー大将’(前SOUTHCOM司令官)が2015年に述べている。「こうした機材を投入すれば『ウィン・ウィン』となり米南方軍と各部隊で良い結果が生まれます。こちらは必要と考えていた機材が利用でき、各軍は任務投入前に『多数目標がある環境』で腕を磨ける、ということです」
  6. 恒常的に機材不足する環境でB-1やB-52爆撃機の運航経費を考えるとこれが費用対効果が最大の解決策ではない。小型ビジネスジェット機や双発ターボプロップ機で同様の装備を搭載すればはるかに低い運航経費で効果をあげられる。
USAF
B-1がスナイパー高性能標的捕捉ポッドを搭載すると視偵察機能が向上する。
  1. そうなると、ティッド大将が2017年版の総括報告で空軍が委託業者により海上監視機材を確保し機材不足の対策としていると述べていることが理解できる。空軍はシエラネヴァダコーポレーションと一緒にボンバルディアのダッシュ-8を偵察機として運用しており、ペイルエイルの名称を与えている。うち一機が2013年10月にコロンビアとパナマの国境で墜落し4名の命が奪われる悲劇が生まれている。
  2. ただし、ティッド大将の指摘する偵察機材に新型機が投入されても需要すべてが満足できるかは不明だ。一方で2017年3月の衛星画像を見ると空軍爆撃機は引き続き重要な選択肢のようだ。■
Contact the author: jtrevithickpr@gmail.com

2017年8月30日水曜日

★★米駆逐艦事故は中国の電子攻撃が原因との見方広がる



ついに中国の名前が出てきました。ハッキング説はトンデモ理論として日本では黙殺されていますが、米軍を「危険」としておく方が都合がよい勢力にとって良い状況です。米軍艦をハッキングしなくても防御の緩い民間船を乗っ取れば旅客機や大型トラック同様に恐ろしい攻撃が可能となるのですが。


The US Navy guided-missile destroyer USS John S McCain is seen after a collision, in Singapore waters August 21, 2017. Photo: Reuters/Ahmad Masood
事故直後のUSSジョン・S・マケイン。August 21, 2017. Photo: Reuters / Ahmad Masood

Ship collisions raise specter of Chinese electronic warfare

衝突事件に中国電子戦の関与の疑い

By BILL GERTZ AUGUST 29, 2017 12:39 PM (UTC+8)
  1. 中国は艦船、航空機、ミサイルの機能を電子的に妨害する高度能力を整備し、人民解放軍(PLA)が将来の対米戦でこれを利用するのは確実だ。
  2. 立て続けに発生した米海軍艦船と民間商船の衝突事故で背後に中国がいるとの観測が生まれており、電子手段でレーダー・航法装置を妨害し衝突させたと主張する軍事専門家がいる。
  3. ジャマー、妨害装置、サイバー手段で中国は世界最先端の装置を開発しており、電子装置で原因不明の誤作動や自損事故を起こさせられる。
  4. 今年7月30日、最新鋭電子戦装備が内蒙古でのPLA軍事パレードに参加した。中には敵防空網のレーダー、通信の妨害、地上通信かく乱用の装備があった。
  5. 「電子戦は今や戦闘の中核手段だ」と新華社で中国電子戦の中核主導者Wu Yafeiが語っている。「新型電子戦装備導入でPLAの作戦能力は大幅に引き上げられた」
  6. 2015年にはPLAは電子戦部隊、サイバー戦部隊を統合し戦略支援軍を編成した。
  7. 中国の軍事文献では電子戦関連が多数あり、2012年の論文ではPLAの「海上狼群」整備を分散型電子戦体制として敵の戦闘群攻撃に使うとしている。
  8. 2011年の中国航空宇宙科学工業公司の論文では「イージス艦対抗装備」を取り上げている。フィッツジェラルド、マケインはともにイージス艦であり、日本、韓国もイージス戦闘艦を運用している。同論文では大量の極超音速ミサイルと電子装備の併用でイージス艦を攻撃すると述べている。
  9. 「イージスへの攻撃は極めて困難だが、精密誘導技術の急速な進展とミサイル技術によりイージス防衛システムも万能とは言えなくなっている」とあり、最後には「イージスシステムが高性能装備であっても無敵の防御手段はありえない」としていた。
  10. 中国は近年では自国周辺の海域すべてでの覇権確立を目指し南シナ海、東シナ海他の周辺海域は中国の海洋主権の適用範囲だと主張し米海軍をアジアから追い出したいのだ。
  11. 連続発生した艦船衝突事故で米海軍関係者から両駆逐艦の電子機器がハッカーで妨害されたのではとの疑いが表明されていたが、実際に妨害があったのか判明していない。調査部門の主流の見方は機械的な故障あるいは乗員の人的ミスだしている。
  12. ただし米海軍作戦部長ジョン・リチャードソン大将は電子防御装備が妨害または欺瞞されていたかも調査するとしている。
  13. 両艦はともに側部を衝突されている。USSジョン・S・マケインは8月21日に石油タンカーとマラッカ海峡で衝突している。USSフィッツジェラルドは日本近海で6月21日にコンテナ船に衝突された。二件で17名の乗員が死亡し、第七艦隊司令長官が罷免された。
  14. まずフィッツジェラルドで疑問が呈された。海軍の中間報告では事故原因の言及がない。フィッツジェラルドは照明を落とした状態で航行していたが最小限の艦内照明はつけていた。当時は「月が比較的明るく」「視認距離は制限なかった」とある。
  15. レーダーも見張り員も衝突前に貨物船を確認できなかったことから電子妨害説が出てきた。そのひとつが貨物船の自動操艦の乗っ取りで衝突コースにさせられたとする。
  16. マケインも同様に衝突時点でレーダー数種類を使っており、当直将校が艦橋にいた。
  17. さらに疑義が出ているのはマケインが数日前に航行の自由作戦でスプラトリー諸島ミスチーフ礁の12カイリ地点を航行し中国の主張に立ち向かっていたことだ。
  18. マケイン事件後に中国外務省報道官Hua Chunyingは米海軍の操艦が危険だと批判していた。「たびたび米軍が発生させている事故で懸念が広がっている。米国は事故を深刻にとらえて適正な措置を取るべきだ」
  19. 米海軍が中国の電子妨害をマケイン衝突事故で疑う背景に事故直前に中国籍船がそばにいたことがある。民間商船の航路追跡データでみると同中国船はマケインに衝突した貨物船に追尾しており衝突寸前に離れている。
  20. 空軍大学で戦略安全保障論の教授デイビッド・ベンソンは中国が軍艦を電子攻撃するリスクを冒すか疑問と述べている。「中国にせよ他国にせよ海軍艦艇をハッキングする明白な動機がない」とWar on the Rocksのブログで述べている。「サイバー攻撃技術は極めて不安定であり、仮に実行犯が駆逐艦を邪魔したとしても平時に実施すれば代償は大きい」
  21. 国際評価戦略センターの上級研究員リック・フィッシャーは中国の動向を研究しておりベンソンに同意しない。
  22. 「中国に米軍をアジアでハッキングしたり事故を起こさせる同機が一切ないとは笑止千万だ。一連の事故で中国が裏で手を引いていたのかいなかったのかと関係なく中国国営メディアは事故を利用し米海軍に『無能』とか『危険』のレッテルを貼り、米海軍への敵意をあおりアジアからの米軍一掃をねらってくるでしょう」
  23. 調査の進展次第で海軍の業務執行状態の改善や訓練増強が必要となるだろうが、軍の立案部は引き続きサイバーや内部反逆者含む中国の各種脅威に備える努力を怠ってはならない。そのほか、新型潜水艦、対艦弾道ミサイルさらに原子力空母戦闘群の出現に備えるべきだ。■

2017年8月29日火曜日

★8月29日北朝鮮ミサイル 速報)平壌国際空港から発射か


日本国内に落下物がないから安心のようですが、本質を見失っていませんかね。そういえばミサイル防衛で落下物が発生するから危険、と主張する議員もいましたね。またミサイル防衛をすれば挑発行為で攻撃を受けるから反対との別の議員もいましたね。条件反射的な報道もすぐ鎮静すると思いますが早く本質の議論に向かわないといけません。


North Korea fires missile over Japan in aggressive test 

北朝鮮が日本上空を飛ぶミサイル発射に踏み切る


In this Saturday, Aug. 26, 2017, file photo, a man watches a screen showing an image of North Korean leader Kim Jong Un, at the Seoul Train Station in Seoul, South Korea. (Lee Jin-man/AP)

SEOUL, South Korea — 北朝鮮が弾道ミサイル一発を平壌から発射し日本上空を通過し太平洋に着水した。米国に近い同盟国の領土上空を飛翔させたのは米韓合同軍事演習への反撥と見られる。
韓国統合参謀本部によれば飛翔距離は2,700キロで最大高度550キロで北海道上空を通過した。日本上空通過は2009年以来のことで米本土を狙う核ミサイル開発で北朝鮮がまた一歩実現に近づいたといえる。
今年に入って北朝鮮のミサイル発射が今までより早いペースで実施されており、トランプ大統領の第一期が終わる2021年早々には北朝鮮が長距離ICBMの実戦化を達成すると見る専門家もいる。
韓国軍によれば発射地点は平壌国際空港のある順安(スナン)で、空港滑走路を使い道路移動式ミサイルを発射する可能性が現実のものとなった。
今回の発射の前に短距離弾道ミサイル三発を日本海に打ち込んでおり、一か月前にICBMの二回目の発射をしたばかりだ。
極東研究所(ソウル)の研究員Kim Dong-yubによれば今回発射されたのは火星-12中距離ミサイルの可能性が高く、ムスダンの可能性もあるという。または固形燃料式の北極星-2も考えられるとする。
日本上空を初めてとんだ北朝鮮ロケットは1998年の多段式「テポドン-1」で1,500キロ飛翔し太平洋に着水した。2009年に再び日本を飛び越えたロケットは衛星を搭載し、北朝鮮は成功したと主張するが、米北米防空司令部は軌道飛行を確認していない。国連も衛星発射は長距離ミサイル技術の開発を禁じる措置を逃れる隠れ蓑に過ぎないと非難している。
平壌はこれまでも米韓軍事演習を北朝鮮侵攻作戦の予行演習だと非難しており、経済的にひっ迫する中で対抗せざるを得ない不満を感じていると見る専門家もいる。■

★イスラエルがF-35追加調達で50機体制を2024年に実現する



日本より先に進んでいますね。しかも調達を何回かに分けて都度量産効果による機体価格低下の恩恵を受けているところはさすがイスラエルですね。イスラエル独自の装備に関心が集まりますがご存知の方いらっしゃいますか ところでネタニヤフ首相の兄弟はあのエンテベ空港強襲作戦で戦死したイスラエル軍将校だった野をご存知ですか

Purchase finalized for 17 more F-35 stealth fighter jets
F-35の17機追加調達がまとまる

F-35 jets in action (Photo: IDF Spokesperson's Unit) (Photo: IDF Spokesperson's Unit) Yoav Zitun|Published:  27.08.17 , 13:35
(Photo: IDF Spokesperson's Unit)


イスラエル国防省がロッキード・マーティンとF-35追加調達で合意し、これで50機体制となる。平均機体価格は100百万ドルへ低下した。

  1. 追加調達するのはF-35A(アディール)17機で50機体制が実現すると二個飛行隊が編成可能となる。契約では引き渡しは2024年12月に完了する。
  2. 国防省調達部門が米国で米政府JSF担当長と合意書にサインし、オプション権を行使し17機導入が決まった。追加購入は先に安全保障内閣にが調達の権限を行使し承認していた。
  3. 「この十年でイスラエル国防省がF-35購入の署名をしたのはこれで三回目」と訪米団長のドゥビ・ラヴィが述べている。「米側は生産が増えるたびに機体単価を下げている。今回の契約では米側事業責任者がメーカーにうまく交渉してくれたおかげで平均機体単価は100百万ドルを切っている。前回調達した機体と比べると相当の値下げだ」
  4. 初回導入の単価は19機を単価125百万ドルで購入した。二回目は単価112百万ドルで14機を購入。イスラエルは次回交渉では90百万ドルを割ることを期待している。  
  5. 今回の値下げはペンタゴンが50機を新規発注したことを受けている。イスラエル購入の機体が米空軍向けより高いのは独自装備の搭載が理由だ。イスラエル国防軍が要望した装備である。
Prime Minister Netanyahu climbing into one of the already-delivered F-35s (Photo: Motti Kimchi) (Photo: Motti Kimchi)
ネタニヤフ首相がイスラエルに到着したF-35機内に入る。(Photo: Motti Kimchi)
  1. 国防相アヴィグドール・リーバーマンAvigdor Liebermanは今回の調達合意形成を称賛しており、「17機追加導入の意味は大きい。空軍力が大きく伸びる」と述べている。
  2. 「F-35飛行隊は技術の粋を集め、IDFの実力を引き上げイスラエルが直面する国防上の課題に応える存在だ。イスラエル国民の安全を守る中心と言ってよい。その守備範囲は国境線にとどまらずはるか先に伸びている」
  3. イスラエルは全50機のF-35Aを整備することになったが、そのうち5機がすでに引き渡されており、2021年になるとさらに33機がそろう。
  4. イスラエルが調達するのはA型通常離着陸型だがイスラエル国産の高性能装備を搭載し他にはない性能を発揮する。■

2017年8月28日月曜日

★C-2のUAE向け輸出は成約するか



C-2は開発に手間取り、防衛省の調達機数も毎年わずかなのでメーカーにうまみのある事業ではないはずです。そこに外需が加わってどのくらいビジネスが変わるでしょうか。政府とメーカーが一体となり海外営業をかけてもらいたいものですが、今回の案件は実態はどうなのでしょうか。川崎重工も自由に発言できない環境だとしたら問題です。またとにかく政権のあらを探す傾向のある野党からすればまた攻撃材料とばかりとびつくのかもしれませんが、トンデモ質問にならないようしっかりリサーチしてもらいたいものです。

Japan in talks to export defense aircraft to UAE

日本がUAEと軍用機輸出を協議中

Deal could open way for Japan to export finished military equipment
成約すれば防衛装備で初の完成品輸出となる
C-2 輸送機

Nikkei Asian Review August 27, 2017 12:49 am JST
TOKYO -- 日本が初の防衛装備完成品輸出に一歩近づいている。
  1. 航空自衛隊の最新鋭輸送機C-2をアラブ首長国連邦に売却する案件で日本政府が検討に入っていることが日経新聞取材で土曜日に判明した。
  2. 関係省庁が同機の性能諸元含む資料をUAEに開示する。次に両国間で防衛装備品及び技術輸出に関する条約締結が成立するとC-2のUAE売却が可能となる。
  3. 川崎重工業が開発したC-2は20トン搭載時に航続距離は7,600キロあり、ロッキード・マーティンC-130のおよそ二倍だ。
  4. C-2は機体の大きさを活かして水陸両用車両、戦闘車両を搭載して遠隔地まで輸送できる。現在の機体価格は190億円だ。
  5. UAEからC-2数機購入希望が伝えられ防衛省は経済産業省と技術情報をUAEへ開示ずみだ。両国政府で最終価格と導入機数のつめがおこなわれている。
  6. 日本は紛争当事国への防衛装備品、技術の輸出を禁じており、UAEがイエメンでサウジアラビア主導の有志連合軍に加わっていることが懸念材料だ。
  7. 日本政府が本案件の可否を審査するが、別の防衛省関係者によればUAEはイエメンで「介入を主導する立場ではない」ので成約すると見ている。■

悲劇の重巡インディアナポリスの艦体が海底で発見された


重巡インディアナポリスの沈没は米海軍には後味の悪い大戦末期の出来事で日本海軍の橋本艦長も米本国の海軍法廷に証人召喚され、米艦長は自殺したんでしたっけ。原爆を下ろした後だったので広島投下は回避できできませんでしたが。しかしお金に余裕がありちゃんとした意思があるといい結果が生まれますね。


Billionaire Paul Allen Finds Lost World War II Cruiser USS Indianapolis in the Philippine Sea

大富豪ポール・アレンが第二次大戦で沈没した巡洋艦USSインディアナポリスをフィリピン海中で発見


USSインディアナポリス、1937年真珠湾にて。 US Navy Photo


 By: Ben Werner
August 19, 2017 12:30 PM • Updated: August 20, 2017 11:26 PM

巡洋艦USSインディアナポリス(CA-35)が日本潜水艦の魚雷二本で沈没して72年たつが、太平洋の18,000フィート(約5,500メートル)下で沈没した艦が8月19日に発見された。

マイクロソフトの共同創設者、大富豪で事前活動家のポール・アレン率いる捜索チームが海軍歴史伝統本部(NHHC)の支援を受け、過去に何度も試みられつつ誰も成功しなかったインディアナポリスをこのたび発見し、第二次大戦中の米海軍関連の悲劇に幕が下りる。

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We've located wreckage of USS Indianapolis in Philippine Sea at 5500m below the sea. '35' on hull 1st confirmation: http://paulallen.com

「勇敢なるUSSインディアナポリス乗員、その家族の名誉を称え同艦を発見できたことで第二次大戦を本当に幕引きできる」とアレンは8月19日に声明文を発表している。「同艦乗員の勇気、忍耐、犠牲と悲劇的結果にアメリカ国民全員が深く感謝している。艦の残りの部分の捜索は今後も続けるが、今回の発見で一つの幕が下りる」

1945年7月30日、第二次大戦の最終段階でインディアナポリスはティニアン島への原爆「リトルボーイ」搬送の秘密任務を終えたばかりだった。広島に投下され終戦につながった爆弾だ。艦はわずか12分で沈没し、遭難信号を送る間もなく、救命装備を展開する暇もなかったと海軍歴史伝統本部が述べている。任務が極秘だったため同艦の航行予定は共有されていなかった。

乗組員の水兵・海兵隊員1,196名中800名が沈没時に生存していたが、その後海上を5日間漂流するうち、脱水、溺死、サメ襲撃により救助されたのはわずか316名だった。

「発見できてよかった。72年は長かった」と生存者のアーサー・リーナーマン(93歳)が述べている。「長年見つかることを祈っていた。海で生活をを共にした仲間が失われるのは本当に悲しいことだが艦が発見されれば区切りがつくと思っていた。捜索が成功して嬉しい。発見場所とどこまで深い場所で艦が休んでいるのか知りたい」

同艦の史実はほぼ伝承の域になっている。理由の一つが1975年の映画「ジョーズ」で、インディアナポリス沈没時の話を登場人物のクイントがしている。

アレンによる発見の一年前にNHHC学芸員リチャード・ハルヴァーが揚陸艦LST-779の記録から雷撃を受ける数時間前のインディアナポリスを視認した事実をつかんでいる。同学芸員の調査で捜索範囲が当初想定されていた海域より西方に設定されたのだ。ただし捜索範囲は太平洋上600平方マイル(約1,500平方キロ)に及んだ。

「これまでインディアナポリス発見を目指したチームが失敗に終わったのは深度2マイル以上の深さに沈没しているためであり、間違った場所を捜索していたため」とハルヴァーはNHHCから昨年出た研究書で解説していた。「歴史記録にある沈没地点はまちがっており、遭難信号を受信していないこともその理由。連合軍情報部はイ-58潜水艦が東京に打電した電文から雷撃による沈没があったと知ったものの艦名を特定できず、また日本海軍の通信文中の雷撃位置も把握できなかった」

アレンの捜索チームは13名体制で正確な位置を把握し今後数週間以内に現場から実況中継をする。米国法規に準拠して沈没艦は戦時墓標の扱いとし現場を保存する。インディアナポリスは米海軍の所有物であり、正確な位置は今後も米海軍が機密事項扱いとする。

捜索チームは捜索活動で一貫して海軍当局と協力し、今後も現存する元乗組員19名を尊重し、遺族にも配慮して活動を続ける。■

2017年8月27日日曜日

8月26日発射の短距離ミサイルはすべて正常に飛翔したと米軍が発表を訂正


やはり米韓演習を黙って見ておれずミサイル発射に踏み切りましたが、ICBMではなく短距離ミサイルを日本海に向け撃ったのは標的想定が日本なのが明らかです。EEZに着水しなかったらよい、という話ではありません。同時発射で精度をそこそこ確保できれば恐ろしい脅威です。戦後72年の今、日本の安全が一番危うくなっています。

 

NK Missile Tests Didn't Fail, US Military Says in Revised Report

北朝鮮ミサイルの失敗は誤報と米軍が訂正


This photo reportedly shows the July 28 launch of a Hwasong-14 ICBM at an undisclosed location in North Korea. (Korean Central News Agency/Korea News Service via AP)
7月28日発射された北極星-14型ICBMと言われる写真。発射地点不詳。 (Korean Central News Agency/Korea News Service via AP)
Fox News | 26 Aug 2017
  1. 北朝鮮が8月26日に発射した短距離ミサイル三発はすべて飛翔に成功していた。当初失敗と発表していた米軍が訂正した。
  2. 韓国統合参謀本部によれば発射地点は東海岸で155マイル飛翔した。韓米両軍が解析中だが今のところ詳細発表はない。
  3. 米太平洋軍報道官デイヴィッド・ベンハム中佐から二発が「飛翔中に故障」し三発目は「発射直後に爆発した」と発表していたが、太平洋軍は評価を見直し、ミサイル飛翔は成功だったと韓国軍評価と一致する内容になった。
  4. 韓国大統領府は国家安全保障会議を招集し、今回のミサイル発射をとりあげた。今回の発射は7月の大陸間弾道ミサイル発射以来となった。
  5. 今回の発射は米韓合同軍事演習の五日目のことで北朝鮮は演習を開戦準備の一環と非難していた。朝鮮半島では晩夏と春季にそれぞれ展開される演習で緊張が高まる。
  6. 今回の発射前に北朝鮮国営メディアは金正恩が特殊部隊の訓練視察の様子を伝えており、金正恩は部隊に「無慈悲に敵部隊を一掃し一挙にソウルを占領して半島南部へ進軍する」と訓示した。
  7. 朝鮮中央通信は「標的命中コンテスト」に軍用機、多連装ロケット発射機、推進式銃弾が投入され、韓国の白ニョン島、延坪島を模した標的に特殊部隊がゴムボートで「奇襲上陸」したという。
  8. 国境地帯に位置する両島はたびたび軍事対立の舞台となっており、2010年には北朝鮮砲兵隊の攻撃で韓国海兵隊員二名、一般市民二名が犠牲となった。
  9. 北朝鮮の核開発の進展に対応し韓国でも軍備増強の動きが強まっており、米国と弾頭数上限の緩和ならびに米軍のミサイル迎撃装備の増強で協議が始まっている。
  10. 韓国も国産ミサイル玄武2型(射程約500マイル)のテストを行っている。戦力化すれば韓国が進める「キルチェーン」先制攻撃の重要要素になる期待が高まっている。■
Fox News' Lukas Mikelionis, Lucas Tomlinson and the Associated Press contributed to this report.