MDAが目指すICBM打ち上げ初期段階でのレーザー攻撃
MDA awards contracts for a drone-based laser design
MDAが無人機搭載レーザーの設計を各社に発注
An MQ-9 Reaper sits on the flight line Nov. 16, 2016, at Creech Air Force Base, Nev. The MQ-9 provides persistent attack and reconnaissance capabilities. (Airman 1st Class James Thompson/U.S. Air Force)
- 米ミサイル防衛庁(MDA)がUAV搭載の数キロワット級レーザーと光線安定装置試作を三社に契約交付した。
- ロッキード・マーティン、ジェネラルアトミックス、ボーイングの各社でそれぞれ9百万ドル程度だ。
- これまでMDAは指向性エネルギー技術の段階的増加を目指し、「実験室レベルから規模拡大し精密照準を無人機から行い数キロワット級レーザーを機体搭載する可能性を模索する」としてきた。MDA局長サミュエル・グリーヴァス中将Lt. Gen. Samuel Greavesの声明をDefense Newsは入手した。
- MDAは2015年に低出力レーザー実証事業を開始し概念設計をボーイング、ジェネラルアトミックス、ロッキード・マーティン、ノースロップグラマン、レイセオンの各社に求めてきた。
- 概念設計ではMDAの要求内容に合致し、実現可能性の評価や日程管理、費用面も検討したとグリーヴァス中将は述べている。
- この結果をもとに飛行テストの仕様をMDAは固めた。
- 実証機は追尾レーザー、防御レーザー、光線制御装置で構成し、高高度無人機に搭載する。
- 選定企業は実証機開発で機材選定やレーザー、光線制御装置の初期設計を自社責任であたるとグリーヴァス中将が説明。「有人機でもいいが、レーザーや光線制御部分は地上操作としUAVへの移行リスクを低減させたい」
- 契約企業三社は第一段階で初期設計を完成させ最終案を第二段階でまとめる。第二段階は2018年末から1年間の予定。重要設計審査で第二段階を終える。
- 第三段階は2019年開始とし2023年までにすべて順調なら終了する。設計案から一ないし二機種を製造し飛行テストする。各種滞空中テストで「飛翔中ミサイルの捕捉、レーザーの脅威対象への照射持続を実証する」とグリーヴァス中将が述べている。「各段階で各社による競争効果を評価していく」
- 低出力レーザー実証事業はMDAがめざす指向性エネルギー・レーザー技術の実証の一環で今後弾道ミサイル防衛システムに統合するとグリーヴァス中将が述べる。
- 「可能性のある各コンセプトを試しており、ここから各種装備が生まれる可能性がある」
- そのひとつがUAV搭載レーザーで大陸間弾道ミサイルを発射直後の加速中に長距離スタンドオフ攻撃で撃破するという。
- このためにはミサイル追尾と「高度に安定しながら軽量で正確に照準を合わせられるレーザー光線が必要」とグリーヴァス中将が説明。
- 低出力実証は段階を追って向上させる実証事業で目指す機能の実現が目的だ。
- 「各種技術をテスト中で可能性がある分野を選定する。テスト結果に基づき、ペンタゴンや議会と協力して指向性エネルギー装備、レーザー装備や測距技術の最良の選択をミサイル防衛に取り入れていく」(グリーヴァス中将)■
- コメント スタンドオフで敵ICBMの発射直後に攻撃するためには現状の処理速度を数倍に引き上げたうえでもっと出力増が必要となるはずです。さらに防御のためにはおとり機も同時にうんようするのではないでしょうか。探知には衛星も使うはずで相当大掛かりなシステムになりそうですね。しかしこれが実現すれば各段階でのMD手段が実現します。核廃絶を理念だけで訴える勢力には到底理解できない体系だと思いますが。
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