これではPLANは勝てないですね.....また今後も理屈に合わない艦艇・航空機の行動が頻出しそうです。いよいよ中共の存在そのものをなくしていかないといけない段階に入ってきました。
Chinese leader Xi Jinping aboard a PLA NAvy ship. Xinhua photo
中国艦船や航空機がなぜ不合理なほどの対決姿勢を示すのか。「命令に従わない指揮官」の独断ではなく、政治統制委員がその答えだとの解説が出てきた。
人民解放軍海軍の艦艇に乗る統制委員の役割へ理解が不足している、短期の視点での中国の意図、また中国が長期に目指す目標を理解しようとすると統制委員が極めて重要な存在だとジェフ・ベンソン戦略国際研究所研究員が述べている。CSIS主催のイベント席上でのこと。艦長が頂点に立つ米国の指揮命令系統と全く違う構造で「党が望む成果はなにか」を考える結果、外国艦艇に自艦を危険なほど接近させたり航空機に嫌がらせをさせているという。
中国海軍における統制委員の役割を說明した“Party on the Bridge: Political Commissars in the Chinese Navy” の共著者Zi Yangは習近平主席が指揮官よりも「統制委員にわずかにバランスを移した」とし、潜水艦、水上艦艇、飛行隊であてはまり、党への忠誠を軍全体で維持する狙いがあると述べた。このため統制委員も配属先の軍事作戦に詳しくなる必要がある。ベトナムとの交戦時に艦長が病に倒れ統制委員が必要に迫られ指揮をとった事例があるという。
中国の軍事行動や戦略面では見過ごされがだが習近平は日常行動から党の実勢を強める方向を強調している。
指揮命令系統が複数存在する中国の軍事組織での決定方法を理解すべきで、全艦艇に艦長と統制委員が必ず乗るとZiは指摘。ベンソンは「指揮統制は統合されながら、権限は分担している」と加えた。
艦艇勤務で艦長と統制委員は「責任を明確に区分」しており、統制委員は人事が主で、艦長の勤務評定もし、軍と党の規律を守らせ、モラールを点検し、心理戦では艦長と同等の権限があるという。
意思決定では最低2名の党員を加えた艦上党委員会を通じ結論を出す必要がある。潜水艦の場合ではこの委員会が「対戦あるいは回避」、または「浮上または潜航」を決めるとZiは説明。ベンソンからは「リスク管理には常に統制委員が関与する」と付け加えた。
この方法だと作戦中の不必要な過ちを減らす一方で、急展開する緊急状況で決定に時間がかかる。ベンソンは「軍事面の作戦実行は指揮官任せだ」と追加した。
だが緊急事態を処理しても指揮官の決定内容は統制委員に評価されるとZiは述べた。
ベンソンはソ連でも複式の指揮命令系統を試みたものの断念したと指摘。作戦実施では「ソ連統制委員は指揮官の部下」だったという。
Ziから党への忠誠心を中国海軍で強調する動きに前例があると指摘が出た。1949年革命で共産党が政権の座についた時点で艦艇のほぼ全数は蒋介石率いる国民党軍から寝返った指揮官、乗員が運用していた。毛沢東は海軍創設時から「党への絶対的忠誠心の保証を求めた」のだという。
習近平体制の中国共産党は「ソ連の過ち」を避けるべく、軍内部の忠誠心を軽視することはないとベンソンは語った。■
この記事は以下を再構成したものです。
Political Commissars on Chinese Warships Play Crucial Role in Interactions With Foreign Vessels
By: John Grady
July 3, 2020 3:49 PM
なんと、中国艦艇には政治将校みたいなのが乗ってるんですね。しかも艦長と同格以上。
返信削除あまつさえ、艦上党委員会(笑)を開催…敵を知り、とは言いますが、正直びっくりです。
どー考えても、実戦でそんなやり方が通用するとは思えませんが(ソ連もあきらめた)。
予め入念に準備された挑発行動を予定通りに実施する分には問題ないかもしれませんが、
相手がキレて反撃され、実弾が飛んで来たら…どうするんですかね?艦上党委員会開催?
政治将校(党員)は「後は任せた」と艦長に言うんですかね?
中国海軍は作戦を遂行しつつ、党の政治的な目的も達成しなければならない、事によっては背反する重荷を負うことになる体制は破綻の遠因になると考えます。
返信削除特に軍が民衆の方を向かなければならないような事態では葛藤が生じ命令系統の弱体化を生みます。
歴史上、似たような例はソ連以前にドイツ第3帝国のナチスSS将校の軍事作戦への干渉があると思っています。