2025年5月15日木曜日

独占 日本向けF-35Bの1号機が初飛行(The Aviationist)

 First F-35B Japan

初飛行中の日本向けF-35B初号機。(全画像、クレジット:Gherardo and Victoria Fontana)

F-35Bの主翼にかろうじて日本のマーキングが見える

航空自衛隊初のF-35Bのクローズアップ。


空自衛隊に納入されるF-35BライトニングII合計42機の最初の機体が姿を現した。

 F-35B BX-1は2025年5月12日、テキサス州フォートワースのNAS統合予備基地にあるロッキード・マーティン施設から初飛行に成功した。 現地時間16:08から約1時間にわたって行われた初飛行の様子を、本誌の友人であり貢献者でもあるGherardoとVictoria Fontanaが捉えた。

 新しく製造された航空機の初飛行では、いつものようにF-35BはATACのミラージュF-1に護衛された。注目すべきは、機体にまだ完全なマーキングが施されていないことで、キャノピーとフラペロンの下に201という機体番号と、主翼に日本の丸いマークがステンシルされているだけである。

 この初飛行は、正式なロールアウト・セレモニーに先立つものではなかったか、少なくとも公表されていなかったようだ。また、このマイルストーンは、2024年度中に予定されていた航空自衛隊へのF-35B初号機6機の納入が2025年度中に延期されたという2025年1月のニュースに続くものである。

 日本はF-35Bの第一陣を、海上自衛隊呉基地(広島県呉市)の母港に近いことから、九州南部に位置する新田原基地に駐留させる計画だ。 F-35Bの導入に向けた臨時飛行隊の設置は、新田原で予定通り進められ、2024年度末(2025年3月31日)までに実施される予定だった。

 F-35B初号機により、日本は現在、米海兵隊、イタリア空軍と海軍、英空軍と英海軍を含むF-35Bの少数の運用国に加わることになる。 シンガポールのRSAF(シンガポール共和国空軍)もB型を受領することになっている。


日本のF-35B取得

当初はF-35Aのみを取得していたが、日本は2018年、能力を強化し、2隻の空母、小規模な滑走路、離島から運用するため、F-35Bを42機調達することを決定した。この42機は、日本が運用を計画している147機のF-35の一部となる。

 この計画は、日本の2019-2023中期防衛計画で正式に承認されたもので、当時計画されていた47機のF-35のうち18機がSTOVL(短距離離陸垂直着陸)型になると言及されていた。 その後、F-35Bは42機に増産された。

 調達は2020年に米国に承認され、63機のF-35Aと42機のF-35B、合計105機が含まれた。国防総省安全保障協力局の議会への通達によると、売却額は約231億1000万ドル相当と報告されている。

 F-35は147機が配備され、日本は米国に次いで2番目に大きなF-35運用国となる。日本はまた、F-35ライトニングIIプログラムのための3つの最終組立・チェックアウト(FACO)施設のうちの1つを名古屋に保有している。FACO施設では、航空自衛隊に引き渡されるF-35A機の最終組立とチェックアウト、および北アジア地域の整備、修理、オーバーホール、アップグレード(MRO&U)活動が引き続き行われる。


日本で運用されるF-35B

海上自衛隊のいずも型DDH(ヘリコプター搭載駆逐艦)2隻は、F-35Bの運用を可能にするため、現在改装中である。 新型機の到着に備えるため、日本はイタリア海軍やイギリス海軍など、すでにF-35を運用している他国のF-35運用を研究している。

 F-35Bはこれまで2度、日本の艦艇を使った試験を行っており、「いずも」は2021年に飛行作戦を実施し、「かが」ではつい最近、F-35Bが甲板に着艦した。 これらのテストはいずれも、日本以外のジェット機とパイロットで実施された。「いずも」は2027年にF-35Bの運用を開始し、「かが」はその1年後の2028年にF-35Bの運用を開始する予定だ。

 興味深いことに、F-35Bは海上自衛隊の艦艇で運用される予定だが、F-35B自体は航空自衛隊が運用する。海上自衛隊は、F-15J/DJやF-2A/Bといった従来型の戦闘機と並んで、最大105機のF-35A CTOL(通常離着陸機)と42機のF-35B V/STOVL戦闘機を運用することになる。■



Exclusive: First Japanese F-35B Makes Maiden Flight

Published on: May 13, 2025 at 11:59 AM Stefano D'Urso


https://theaviationist.com/2025/05/13/first-japanese-f-35b-maiden-flight/


Stefano D'Ursoはイタリアのレッチェを拠点とするフリーランスのジャーナリストであり、TheAviationistへの寄稿者でもある。産業工学を専攻し、航空宇宙工学の修士号取得を目指している。電子戦、滞空弾、OSINT技術を軍事作戦や現在の紛争に応用することが専門分野。


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