2025年5月19日月曜日

海軍のF/A-XX未来戦闘機の実現が怪しくなってきた(The War Zone)—これは心配な話題で、巨大空母への投資を続けても配備する機材がそらわなければ文字通り画竜点睛を欠く状況になってしまいます

  • The future of the Navy NGAD crewed aircraft program remains in limbo.

  • スクリーンショット

  • ボーイング


  • 海軍が老朽化したスーパーホーネットとグラウラーに取って代わることを望むF/A-XXステルス戦闘機に、大幅遅れが生じる可能性が出てきた


  • 海軍のF/A-XX第6世代ステルス戦闘機計画の将来は、まだ国防総省、ホワイトハウス、議会によって検討中と、米政府関係者が5月14日本誌に語った。現在進行中のため匿名を条件にしたこの高官は、数千億ドル相当の契約締結が3年も遅れる可能性があるという報道について本誌の質問に答えた。

  • 「何も遅れてはいません。「決定はまだ下っていません。決定はまだで、国防総省と各軍リーダーたちによって決定され、議会でも話し合われている。大きなプログラムだ。一個人の判断では決まらないのは明らかだ。指導者たちは投資するかどうかの決断を下す。すべてはプロセスの一部なのだ」。


  • 海軍向けの第6世代乗員付きステルス戦闘機が、先進的なドローンと並んで飛行する想定図。 (ボーイング)


  • 海軍は以前、F/A-18E/Fスーパーホーネット戦闘機とEA-18Gグラウラー電子攻撃機を置き換えることを目的としたF/A-XX機が2030年代に就役することを目標としていると述べていた。


  • F/A-XXは「有人と無人システムの統合に重点を置き、優れた航続距離、速度、センサー能力を特徴とすることが期待される」と、海軍航空部隊司令官ダニエル・チーヴァー中将の発言が3月に発表した2025年海軍航空プレイブックに記されている。「これには、戦力増強や電子戦資産として機能する自律型無人機との連携も含まれる」。

  •  文書は「海軍はF/A-XXプログラムに引き続きコミットしており、将来の戦力構成と設計における重要性を認識している」と付け加えている。 「この次世代プラットフォームの開発と目先の投資を両立させるための努力が進められている」。


  • しかし、ロイター通信が水曜日の朝に報じたところによれば、海軍と議会の一部議員をホワイトハウスと対立させている資金調達の争いが、このタイムラインを頓挫させ、現在定義されているプログラムを中止させる恐れがあるという。

  •  ロイターは、プログラムに詳しい情報筋3人の話を引用し、「海軍は契約締結を進めたいと考えているが、一部の国防総省関係者はプログラムを最大3年遅らせようとしている」と書いている。これらの情報筋によれば、「エンジニアリングと生産能力に関する懸念」が問題になっているという。 報告書はそれ以上詳しく述べていない。


  • ボーイングの次世代空母戦闘機F/A-XXのコンセプト・アートワーク。 (ボーイング)


  • ロイターは3月25日、海軍がF/A-XXの技術・製造開発(EMD)フェーズの契約締結を「今週中にも」発表すると報じていた。だが契約締結はまだ保留中である。

  •  当初、ボーイング、ロッキード・マーチン、ノースロップ・グラマンの3社がF/A-XXの開発候補に挙がっていた。しかし、ロッキード・マーチンは3月に競争から脱落したと伝えられている。その理由は、その提案が「海軍の基準を満たさない」ためだと、『ブレイキング・ディフェンス』は伝えている。

  •  契約締結を3年遅らせれば、「現在定義されているプログラムを事実上キャンセルすることになる」とロイターは説明している。本誌はこの主張を独自に検証することはできないし、話を聞いた関係者は、現在進行中の交渉について具体的に説明することを拒否した。

  •  ロイターは、F/A-XXが危機に瀕しているさらなる証拠として、"ピート・ヘグセス国防長官のコスト評価室は、2025会計年度予算で議会がF/A-XXのために提供した4億5400万ドルを他のプログラムにシフトすることで、次世代ジェット機の開発資金を削減することを計画している"と指摘した。

  •  国防総省は、「新型ジェット機の開発を加速させるため、懸案の和解法案に含まれていたこのプログラムへの5億ドルの支給を見送るよう、議会に求める準備を別途進めている」と、3人の情報筋はロイターに語った。


  • 第6世代ステルス乗員戦闘機の構想。 コリンズ・エアロスペース


  •  本誌が話を聞いた関係者は、F/A-XXに関する資金調達の決定はまだなされていないと述べ、それが「いつになるかわからない」と付け加えた。「難しい期限があるわけではありません。「これはすべて、予算決定という文脈の中でのことだ。2025会計年度予算とそれ以降について議論している。 国防費をどこに投じるかについて議論が続いているのだ」

  •  国防総省はコメントを避けた。本誌はホワイトハウス、ノースロップ・グラマン、ボーイングにも確認と詳細を求めている。

  •  海軍が先月、F/A-XXは空母航空団に配備されている既存の戦術戦闘機に比べ、航続距離が25%しか伸びないことを明らかにした後、計画が遅れる可能性があるというニュースが飛び込んできた。 本誌が当時指摘したように、「海軍は一貫して、予想される脅威の範囲が拡大し続ける中で、空母打撃群の到達範囲を拡大することが重要な優先事項であることを明らかにしていることを考えれば、この開示は驚くべきものだった」。

  •  4月、海軍作戦部長室内の航空戦部(N98)部長マイケル・ドネリー海軍少将も、F/A-XXとともに運用されることが期待される連携戦闘機(CCA)型無人機の作業において、海軍が米空軍と米海兵隊に「間違いなく遅れている」と述べた。 両事業の取り組みの遅れが足並みを揃えることになるかもしれない。

  • F/A-18FスーパーホーネットとMQ-28ゴーストバットドローンの共同飛行を描いたレンダリング。 ボーイング


  • F/A-XXの将来をめぐる議論は、米空軍が次世代制空権(NGAD)搭乗戦術戦闘機(現在はF-47と呼ばれている)の開発を進める中で起こっている。3月、ボーイング社は少なくとも185機の戦闘機を製造する契約を獲得した。

  •  空軍参謀総長のデイヴィッド・オールヴィン大将が、このプログラムに関する新たな詳細を提供するスライドをXに掲載した後、空軍関係者は火曜日に本誌に語った。その他の情報で、オールヴィンはF-47の戦闘半径が1,000海里を超えることを共有した。


  • F-47を含む、空軍の現行機と将来機を比較したスライド。 (アメリカ空軍)


  •  F/A-XXプログラムの将来をめぐって内部審議が激しさを増す中、中国はすでに2機種の次世代戦闘機らしきものの飛行試験を行っている。ひとつはJ-36、もうひとつはJ-XDSで、J-50とも呼ばれている。


  • 2024年12月に登場した中国のステルス戦闘機J-36の外観。Chinese internet


  • J-50 images out of china of the new stealth fighter prototype

  • 新型ステルス戦闘機プロトタイプのテスト飛行中の中国J-50。 (中国のインターネット)中国のインターネット



  •  全体として、海軍のF/A-XXプログラムは、空軍のNGADよりさらに秘密裏に行われてきた。 しかし、過去に調査したように、このジェット機は海軍の将来の戦術航空計画だけでなく、より一般的な海軍の将来にとっても中心的なものになる存在だ。

  •  同様に、F/A-XX計画に今大きな変更を加えれば、海軍の航空計画に大きな影響を与えることになり、老朽化したスーパーホーネットやグラウラーに予想以上に長く頼らざるを得なくなる可能性もある。その結果、F-35C統合打撃戦闘機により多くの資源が投入される可能性もある。

  •  海軍のNGAD有人戦術戦闘機計画が大幅に遅れる、あるいは中止されれば、海軍にとって大きな後退となる。■

Fate Of Navy’s F/A-XX Future Fighter Is In Limbo

Major delays could be on the horizon for the F/A-XX stealth fighter, which the Navy wants to replace its aging Super Hornets and Growlers.

Howard Altman

Published May 14, 2025 4:32 PM EDT

  • https://www.twz.com/air/fate-of-navys-f-a-xx-future-fighter-is-in-limbo



  • ハワード・アルトマン

  • シニア・スタッフ・ライター

  • The War Zoneのシニア・スタッフ・ライターで、Military Timesの元シニア・マネージング・エディター。それ以前はTampa Bay Timesのシニアライターとして軍事問題を担当。 Yahoo News、RealClearDefense、Air Force Timesなど様々な出版物に寄稿



1 件のコメント:

  1. 要するにCCA、F-47、F/A-XXと3つのプログラムを並行して進めるのは難しいというのが核心部分ですかね。
    明らかに最優先のプログラムはCCAですが、そのためにはネットワークのハブとなるF-47かF/A-XXが必要です。
    一般に艦載機の方が設計のルールは厳しいので、遅延のリスクが低いのはF-47でしょう。

    ところで海軍は造船能力の問題で炎上していたり、他にもゴーストフリートの構想があったりもしますよね。
    F/A-XXへの予算配分は、海軍内でもかなり議論があるのではないでしょうか。
    案外、「まずはF-47を完成させCCAが技術的に成熟してからF/A-XXのアーキテクチャを再定義をする……」というのが、回り道に見えても海軍にとっては一番の近道ということはありえます。

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