GCAP次世代戦闘機向けセンサー・通信システム開発でベンダー企業も連携体制を整える(Defense News)
2024年ファーンボロー国際航空ショーで展示されたグローバル戦闘航空計画(GCAP)戦闘機のコンセプトデザイン。(ジャスティン・タリス/AFP via Getty Images)
ローマ発 — GCAP戦闘機のセンサーおよび通信システムを製造する英・伊・日の各企業は、英国を拠点とするコンソーシアムを結成し、プラットフォームの主要統合業者と設計・開発契約締結の準備を整えた。
GCAP Electronics Evolution(G2E)として知られるこのコンソーシアムは、イタリアのレオナルドと ELT グループ、日本のレオナルド UK 社と三菱電機で構成される、と各社はロンドンでのDSEI ショーで発表した。
レオナルド UK のマネージャー、アンドルー・ハワードが率いる G2E は、ロンドン近郊のレディングに拠点を置き、GCAPを運営するイタリア・英国・日本の政府機関である GIGO の事務所、および統合業者であるBAE システムズ(英国)、レオナルド(イタリア)、日本航空機産業振興株式会社(日本)により設立された 3 カ国の産業合弁会社であるエッジウィングEdgewingの事務所に近接している。
「私たちは、単なるサプライヤーではなく、このプログラムに深く関わる必要があります。これは、GIGO や エッジウィングに続く、GCAP の次のパズルのピースです」と、レオナルド UK FCAS のディレクター・フューチャー・コンバット・エア UK を務めるハワードは述べている。
コンソーシアムは、2023年の DSEI Japan で協力契約を締結した両社の提携の次のステップとなります。
「これは新たな章だ。2018年から英国テンペスト戦闘機プログラムで技術を実証し、国際パートナーと協業してきた。今回の要求仕様は、業務分担を設定し各社の強みを発揮するのに十分な内容だ」(ハワード)。「各国政府は、自国の代表企業が技術力を有していると確信している」。
両社は9月9日付の声明で「4社は次世代戦闘機の先進的感知・通信システム『統合感知・非弾道効果&統合通信システム(ISANKE & ICS)』ならびに数十年にわたる全寿命支援サービス(TLSS)を共同で提供する」と発表した。
さらに「将来の作戦環境で得られる膨大な情報の統合と活用は、GCAP中核プラットフォームを従来型戦闘機と差別化する主要な差異の一つとなる」と付記した。
ハワードは、搭載センサーが戦闘機のサイズ・重量・出力に与える影響を指摘し、外形寸法ライン(OML)への影響は言うまでもないと述べた。「次世代の設計思想は、センサー・電力・設計の深い相互依存性を追求するものです。あらゆるレベルでの統合深化が不可欠です」。
統合企業とセンサーメーカーの緊密な連携も作業加速に寄与すると彼は語った。「能力提供の必要性は明白であり、日本側もこれを強く求めています。今こそアクセルを踏む時だと感じています」。「『相互理解の段階』は終わり、『実行段階』が始まった」。
ハワードはエッジウィングからG2Eが最初の契約を獲得する時期については言及しなかったが、新たなコンソーシアムは2035年の納入期限までにGCAP戦闘機を生産する「10年の期間枠」内で任務を遂行できると主張し、納入後は「退役までソフトウェア更新を継続的に実施したい」と述べた。
日本との協業では「時差のため作業時間が延長される」と説明した。
各国の強みを踏まえ、レーダー分野は英日企業が主導、赤外線探知追尾システムはイタリアが主導、衛星通信は日本が主導する見込みだ。
コンソーシアム各社の代表者は以下の通り:英国のレオナルド社ハワード、イタリアのレオナルド社ピエトロ・ヴァノッティ、エルトグループのアルベルト・デ・アルカンジェリス、三菱電機の平尾達也。■
Vendors team up on sensors, comms systems for GCAP next-gen fighter
By Tom Kington
Sep 9, 2025, 10:30 PM
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Tom Kington is the Italy correspondent for Defense News.
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トム・キントンはディフェンス・ニュース誌のイタリア特派員。
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