2026年6月5日金曜日

アフリカでのテロ組織の拡大をCSISが警告。米アフリカ軍は縮小中。アフリカへ対する安全保障の関心は低いままということでしょうか。アルカイダ、ISなどひそかに勢力を強めていることが心配なのですが

 

米国が撤退中のアフリカでテロ脅威が高まっているとCSISが警告

Experts warn terrorism threat is rising in Africa as US pulls back

https://www.defensenews.com/news/pentagon-congress/2026/06/03/experts-warn-terrorism-threat-is-rising-in-africa-as-us-pulls-back/

2011年2月17日(木)ソマリアのモガディシュ郊外で行われた軍事演習中、武器を携え行進するアル・シャバブ戦闘員。(AP通信/モハメド・シェイク・ノール、アーカイブ)

略国際問題研究所(CSIS)は年次リスク分析報告書で、アフリカの「ホーン地域」から「サヘル地域」に至るまで、ジハード主義勢力の戦線が勢力を拡大していると警告している。

「2026年世界テロ脅威評価(Global Terrorism Threat Assessment 2026)」は、アルカイダやイスラム国(IS)の関連組織の能力が高まっていることを挙げ、同大陸におけるテロリズムを「最大の不確実性」と位置づけた。

「中東のテロ組織と異なり、アフリカのテロ組織のほとんどは疑いようもなく勢力を拡大している」と著者らは記し、戦闘部隊の規模拡大、資金力の増大、そして広大な地域を移動する能力を指摘した。

また、多くの組織が無人航空機システムや人工知能を活用し、殺傷能力を高めている。

「新たな能力は、国際テロリストにとって新たな活動形態、支援手段、そして動機付けをもたらすもので、国家側にも新技術を活用する新たな対応が求められる」と報告書は述べている。「技術革新のペースが加速していることを踏まえれば、テロリストと対テロ部隊が今後どのように対峙していくか、その未来はますます不透明になっている。」

同報告書は、ソマリアを拠点とするアルカイダ系組織「アル・シャバブ」を、アフリカで最も能力が高く、おそらく最大規模のテロ組織であり、米国に対する攻撃意図が最も明確に示されていると分類している。ただし、著者らは、この組織が米国本土に対する差し迫った脅威であると断定するまでには至っていない。

「アル・シャバブは地域的な目標に注力しているようであり、アフリカのテロ組織が米国本土に対して大量殺戮攻撃を仕掛ける可能性は依然として低い」と著者らは記している。

一方、紛争データを収集する非営利団体ACLEDの記録によると、2025年の11月までに発生したISISの活動のほぼ80%がアフリカで発生しており、前年比で50%の増加となっている。

この急増の中心が、イスラム国西アフリカ州(ISWAP)である。サヘル地域に拠点を置くこの強力な反政府勢力ネットワークは、アフリカ大陸におけるアル・シャバブの支配に対する最大の脅威で、同地域のイスラム国各支部間の情報収集や後方支援の調整拠点としての役割をますます強めている。

「ISWAPは最近、国際的なイスラム国組織が派遣した指導員による外部支援も受けており、これにより無人航空機(UAS)の運用、高度な爆発物の組み立て、および軍事戦術におけるISWAPの能力が強化されている」と著者らは記している。

トランプ政権は最近、アフリカにおける対テロ戦略を以下の2つの戦域に集中させている。一つは、米アフリカ軍(AFRICOM)が空爆とドローン攻撃を強化しているソマリアで、もう一つは、ワシントンが現地のパートナーと共に一連の空爆を開始し、訓練活動を支援するために少数の米軍要員を派遣しているナイジェリアである。

しかし、こうした動きは、米国がアフリカにおける軍事プレゼンスを75%削減した中で起こっている。

AFRICOMのダグヴィン・アンダーソン司令官は5月、議員らに対し、米国および同盟軍の撤退がアフリカ大陸に「情報上のブラックホール」を生み出したと述べた。アンダーソン司令官はまた、自身の指揮下にある部隊が「必要最小限の資源」で活動しており、兵力の縮小が危機への対応能力を損なっていると強調した。■

ターニャ・ヌーリーについて

ターニャ・ヌーリーは、『ミリタリー・タイムズ』および『ディフェンス・ニュース』の記者であり、ホワイトハウスと国防総省を主な取材対象としている。

1 件のコメント:

  1. ぼたんのちから2026年6月6日 9:47

    アフリカでの米軍のプレゼンスは、対テロ戦争時に広範囲に増強されたもので、歴史は浅い。
    記事では、米軍の撤退や削減がイスラムテロ組織の拡大の要因のように記述されているが、それは本当だろうか?
    推論結果を先に言うと、確かに米軍によりイスラムテロ組織の活動は抑えられていたが、それは表面上のことだろう。
    むしろ、米軍介入前のフランスのような旧宗主国の収奪的支配的行動や、ロシア、特に傭兵組織の軍事介入や利権獲得が、イスラムテロ組織拡大の下地を醸成してきた。さらにCCP中国による資源開発の名の下に行われてきた、独善的資源強奪が、その傾向に拍車をかけた。
    現地政府は弱体で、倫理的にも問題があるものが多く、外国勢力に利用され易いから、状況の改善は望めず、一般国民が望む外国勢力排除の民族主義的行動は、浸透してきていたイスラムテロ組織に容易に吸収、利用され、テロ組織は拡大したと推定する。あるいは、テロ組織が、手っ取り早い仕事先になっているのかもしれない。
    最近の情勢は、クーデタが頻発し、旧宗主国が叩き出され、ロシア傭兵組織は、ウクライナ戦争により弱体化し、CCP中国も争議や撤退が相次ぎ、さらに駐留米軍も縮小することになり、イスラムテロ組織の活動し放題の状態になってきている。
    もちろん、国連は、あってないようなものだから、ごく一部の安定した国家に頼ることになるが、それにも限界がある。
    このようなアフリカの状況で、急速な改善は望めない。米軍を強化しても、無意味と言えないものの現状維持にしかならない。アフリカ連合のような組織があるが、連合軍でテロ組織と長期にわたって戦うのは困難だ。むしろテロ組織の資金源を断つのが先決だろう。その次に民度の向上を目指すべきだろう。
    アフリカの旧植民地は、宗主国が長らく社会制度の改善を怠ってきたから、その後遺症が今でも続いていると言える。

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