2019年7月15日月曜日

AC-130Jゴーストライダーが初の実戦投入。ガンシップは新時代に突入。

AC-130J Ghostrider Gunships Have Flown Their Very First Combat Missions AC-130Jゴーストライダーガンシップ機が初の実戦投入

The AC-130J's arrival in Afghanistan marks a historic changing of the guard as older AC-130Us have now finished their last scheduled deployment AC-130Jがアフガニスタンに到着し、旧型AC-130Uと交代し歴史の新しいページが開かれた

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BY JOSEPH TREVITHICKJULY 10, 2019
USAF
空軍が導入したAC-130Jゴーストライダーがアフガニスタンで2019年6月に初めて実戦投入された。同機はAC-130UスプーキーIIからガンシップ任務を引き継ぎ、スプーキーII部隊は米本国へ帰還した。
Northwest Florida Daily News紙がいち早く2019年6月28日に報じたのはAC-130Jが初の戦闘ミッションをアフガニスタンで実施したというもので、フロリダ州にあるハールバートフィールドでの米空軍特殊軍団(AFSOC)の司令官交代式典で詳細があきらかになった。
「AC-130Jが海外出初の戦闘任務に投入されたことをお伝えでき嬉しく思う」と米空軍のキーヴィー・レイク大尉AFSOC広報官がThe War Zoneにメールで2019年7月10日に伝えてきた。「AC-130Jの初投入は2019年6月末のことでAC-130Uの任務が解かれ、同型機はハーバートフィールドに2019年7月8日に帰投している」
空軍はAC-130Jの初期作戦任務能力を2017年末に宣言しており、2018年にハーバートフィールドの73特殊作戦飛行隊が同型の初の実用飛行隊になった。同隊がアフガニスタンで同型機を運用中
USAF
73特殊作戦飛行隊のAC-130Jがエストニアでの2018年演習に投入された。 

73隊のゴーストライダー初投入について多くは不明だが、AFSOCのAC-130は夜間飛行が主で地上の特殊部隊を支援すべく、近接航空支援または監視飛行をしている。アフガニスタンでの米特殊部隊の活動は依然活発でタリバンはじめ戦闘員多数との交戦が続いている。
以前はAC-130を投入して特定人物への攻撃を行い、極秘の共同特殊作戦部隊を支援したこともある。第4特殊作戦飛行隊のAC-130Uが国境なき医師団の病院があるアフガニスタン・クンドゥスを2015年に誤射した事件は有名だ。その後の調査で機器故障と人的ミスが重なり悲劇につながったと判明した。
U型運行は第4飛行隊が最後となった。今後も同型は緊急時に備え一部を温存するがAC-130Jの納入で完全に交代する。ゴーストライダー納入は2019年3月に始まったばかりだ。
Embedded video
The AC-130U has been working hard for more than 20 years, haunting the night skies above the enemy. Now it's time for the AC-130J Ghostrider to pick up where the Spooky left off.

ゴーストライダーの引渡しは2021年に終了予定で最終的に37機が空軍に揃うと残るAC-130U、AC-130WスティンガーIIガンシップが用途廃止となる。2019年3月時点でAFSOCはU型10機、W型12機を退役させていた。AC-130Hスペクターは2016年に全機退役となっていた。
AC-130J投入でAC-130Uの戦闘任務投入が終了するとAFSOCのガンシップ運用が大きく変わる。スプーキーIIは1995年に就役し、空軍に残る旧型AC-130ガンシップの最後の存在だった。五連装25mmGAU-12/Uガトリング砲、単装40mmボフォース砲、105mm榴弾砲各一で武装していた。
各機はヴィエトナム戦時代のAC-130の直系で、AC-130Uは第二次大戦時の40mmボフォース砲搭載の最後の機体だった。同砲は効果は大きいが運用と保守管理が大変で空軍は世界各地で部品集めに駆けずり回ったほどである。結果として1940年代の40mm弾を再生産して装備運用を続けていた。
CLEMENS VASTERS VIA WIKIMEDIA
40mmボフォース砲(左)と105mm榴弾砲(右)を搭載したAC-130Hスペクターガンシップ。AC-130Uは同様の兵装を搭載する。

これに対しAC-130Jは全く違う存在で105mm榴弾砲は搭載するが、小型の30mmGAU-23/Aブッシュマスター砲に切り替えている。同時にゴーストライダーは当初から精密誘導兵器の運用を前提とし、AGM-114ヘルファイヤーミサイルやGBU-39/B小口径爆弾(SDB)、GBU-44/Bヴァイパー打撃誘導爆弾、AGM-176グリフィン(推進式ミサイル、無動力誘導爆弾のいずれでも運用可)を搭載する。AC-130WはC-130H輸送機を改装し、全く同じ装備を運用する。
空軍はAC-130JやAC-130Wには105mm榴弾砲の搭載は想定していなかったが最終的に方針を変更。AFSOCはブロック20仕様のAC-130Jに榴弾砲を搭載して2016年に初受領した。ゴーストライダーの30mmGAU-23/Aの性能には懸念があったが、その後解決したとペンタゴンの作戦試験評価部門が認めている。
精密誘導兵器の性能によりガンシップの戦力に新しい次元が開けた。スタンドオフ攻撃が可能となり、複数目標を同時攻撃できるようになった。今後導入される兵装のGBU-53/Bストームブレイカー(旧称SDBII)、GBU-69/B小型誘導弾はともに複合モードの誘導兵器でAC-130Jの作戦柔軟性が増す。30mm、105mm砲により以前同様に極めて精密な直接火力支援を提供できる。
AC-130Jではセンサー、データリンク、通信装備、他の性能向上もはかられている。最新のブロック30のゴーストライダーの受領が2019年3月に始まっており、ブロック20からの改良が見られる。その一つがセンサータレットに高精度の電子光学赤外線フルモーションビデオカメラがつき、ブロードバンド衛星通信用の「ハンプ」が機体上部に着いたのが特徴だ。
USAF
第4特殊作戦飛行隊がブロック30仕様のAC-130Jを検分中

空軍はガンシップ各機の残存性を今後の戦闘環境でも維持すべく改良を加えようとしており、GPSジャミング対策もそのひとつだ。2018年に米陸軍のレイモンド・トーマス大将(米特殊作戦司令部総司令官、当時)は国名こそ特定しなかったがロシアあるいはロシア支援を受ける部隊がシリア上空のガンシップに電子攻撃を試みていると発言していた。
新規装備もゴーストライダーに今後導入されるはずで、AFSOCは高出力レーザー兵器の実証を2022年に予定している。
.AC-130Uの運用予定がなく、AC-130Jが戦闘ミッションに投入される中、空軍はガンシップ作戦の新時代に突入したと言える。■
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コメント 航空自衛隊にもC-130Hが14機ありますが、ガンシップへ改装したらすごい戦力になりますね。ただし、運用する場所は国外になってしまいそうですが。ガンシップは制空権が確保されているのが前提なので今後の世界では運用がむずかしくなるのかもしれません。ロシアが今からAnt輸送機を改装してガンシップにするというのは出遅れの観があるのですが

2019年7月14日日曜日

フランスが進水させた新型原子量潜水艦シュフラン級一号艦

France Launches The First Of Its New Class Of Super Quiet "Barracuda" Attack Submarines フランスが超静粛攻撃型潜水艦「バラクーダ」初号艦を進水させた

The Suffren and her sisters are set to usher in a new era of French Navy submarine operations.シュフラン級はフランス海軍の潜水艦に新時代を開く

BY JOSEPH TREVITHICKJULY 13, 2019

NAVAL GROUP

ランスの造船メーカーNaval Group が新型原子力推進攻撃型潜水艦シュフラン Suffren を進水させ、6隻建造する同型の一号艦となる。フランス海軍はルビ型と交代させる。新型艦はSCALP対地攻撃巡航ミサイルを運用可能で特殊作戦用の小戦隊も搭載することでこれまでより大幅に戦力を向上去せながら各種ミッションを実施できる。
進水式はシェルブールで行われエマニュエル・マクロン大統領、海軍トップのクリストフ・プラザック大将他が参列し2019年7月12日に行われた。当時はDCNSの社名だった同社がシュフランを起工したのは2007年で、同艦は来年にも就役する予定だ。.
建造は予定より遅れ、DCNSの当初予定では2016年に海上公試、同年後半あるいは翌年早々に引き渡しだった。Naval Groupは固定価格契約を受入れ、建造費の超過分負担も合意したことで建造費を安定させた。フランス政府によれば6隻の建造費合計は102億ドルで、最新の潜水艦建造費としては大幅に低い。
「シュフラン建造は全体として成功となり、従来からの各パートナー、フランス海軍、フランス国防調達庁(DGA)との強い協力の賜物であるが、同時に原子力エナジー代替エナジー委員会(CEA)他民間企業も参画している」と Naval Groupの会長兼CEOエルヴェ・ジローがプレスリリースを発表。「シュフランの試験を造船所内で完結させ、原子炉機関室の立ち上げが数週間後に予定され、同時に姉妹艦の建造も進めていく」
バラクーダ級としても知られる同艦の開発は1998年に始まった。設計には新基軸として高性能ポンプジェット推進装置が含まれ、これにはフランス海軍のトリオンファン級ミサイル原潜で得られた知見が活用されている。
トリオンファン級は1990年代に就役したフランス海軍の第二世代原子力推進弾道ミサイル潜水艦で、同様にシュフラン以下の各艦はフランスの第一世代原子力推進攻撃型潜水艦のルビ級と交代する。ルビ級建造は1980年代前半に始まった。
ルビ級は想定よりノイズが大きくなり潜水艦として致命的な欠点となった。建造最後の2隻で艦体の大幅改良で静粛度はあがり、初期建造の4隻も改良で同様の水準に到達した。
VIA WIKIMEDIA
ルビ級の一隻カサブランカ

Naval Groupはシュフラン級はステルス艦と豪語し、「海洋が自然に発する音」より静かで「エビの出すノイズ」以下としている。あきらかに誇張だが、静かに潜航移動する性能ではバラクーダ級が現時点で最先端設計であるのはあきらかだ。
同社は通常動力の派生型をショートフィン・バラクーダとして2016年に開発し、高性能大気非依存型推進(AIP)を搭載する。オーストラリアが同型で初の採用国となり十数隻の調達を予定し、アタック級として就航させる。建造契約は数十億ドル規模でオーストラリア政府とNaval Groupの契約の進め方が問題となっており、今後正式調査の対象になる可能性もある。フランスはインドにもショートフィン・バラクーダの売り込みを狙っている。
通常動力潜水艦としては同級はサイズと性能で独特の存在だ。原子力潜水艦に匹敵する性能を実現しながら原子力推進潜水艦の運用に必要な費用や設備を不要とする点でユニークである。

ROYAL AUSTRALIAN NAVY
アタック級の想像図

フランスにとってシュフランでルビ級以上の性能が実現する意味は大きい。新型艦は大型化し潜航時の排水量は二倍近くなる。533mm魚雷発射管4門は共通だがシュフラン級では魚雷20本を搭載しながらエグゾセ対艦巡航ミサイルがルビ級より4発増える。
フランス海軍ではSCALP対地攻撃巡航ミサイルの搭載も企画しており、潜水艦作戦に新しいミッションが可能となる。同ミサイルは魚雷発射管で運用し、シュフラン級に垂直発射能力はない。
フランス海軍のアキテーヌ級フリゲート艦ラングドックが同ミサイルの水上艦運用型を米主導のシリア化学工場攻撃(2018年4月)で発射していた。フランスは空中発射型も同作戦時に発射しており、ISIS施設の攻撃に投入したほか、2011年のNAOTによるリビア介入でも発射している。
大型化したもののシュフランがルビ級より5名少ない人員で運用できるのは装備の高性能化と自動化のおかげである。さらに特殊部隊隊員12名の収容が可能だ。同艦はドライデックシェルター(DDS)を上部に搭載可能で潜水要員運搬機の搭載が可能なほか、無人水中機も将来運用可能となる。潜水要員は潜行中でもDDSへ出入り可能だ。
さらにシュフラン級のような超静粛潜水艦では情報収集機能も十分期待できる。音紋が小さいことは敵沿海水域に忍び込むのに最適だ。
Naval Groupは2025年までにあと3隻、2030年に最終2隻の納入を予定する。シュフラン級が完成すればルビ級は順次退役する。
すべてあわせるとシュフラン進水はフランス潜水艦戦力の近代化で大きな一歩で、フランスが2060年代までの供用を期待する同級はこれkららのフランス潜水艦部隊の中心となる。■

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ペルシア湾ではすでに連合軍部隊が活動中、今回の米提案の真意はどこにあるのか

US Wants Allies To Do More In Gulf; But They’re Already There

米国が期待する同盟国部隊はすでにペルシア湾に存在している

Secretary of State Mike Pompeo wants to establish a 20-country coalition to protect commercial shipping in the Middle East. But the US already leads a 33-country coalition doing just that.
マイク・ポンペイオ国務長官は20カ国による連合により中東を通過する商船航行の護衛体制を構築したいとするが、米国は実は33カ国による有志連合がありこれを使えるはずだ。

on June 25, 2019 at 4:02 PM
ランプ大統領がツイッターでイラン「抹消」を警告した前日に国務長官は中東におり、海上連合部隊の創設でペルシア湾でイランの活動を監視しようと働きかけていた。
「Sentinel 歩哨」と名付けた構想は「相手を撃ち殺すのたが目的ではない」とポンペイオ長官に随行する国務省関係者が報道陣に語っている。「イランの動きの記録が目的だ。積極的抑止力となる。イランは実際に行動しておいて『そんなことはやっていません』と平気で言うからだ。だがこちらにはイランのしわざだとわかっている」
同盟国に相応の負担を求めるトランプ主義に歩調をあわせ、ポンペイオはアブダビでモハメド・ビンザイエド王子にUAE、サウジアラビアはじめ20国の参加を期待すると語った。「各国の参加、軍部隊の参加が必要」と述べ、「大統領は米国が全部負担するわけではないと強調している」とした。
構想の一環として商船に監視カメラ等の装置を取りつけイランの動きを記録することがあり、さらに海軍艦艇でホルムズ海峡通過を護衛する。
だが、すでに商船の大半にカメラが搭載されており、さらに2004年以降、米国は33カ国で構成の有志連合による海上保安ミッションを統括している。
ここ15年に渡り連合任務部隊152(CTF 152)がバーレーンの米海軍施設の司令部からノルウェーからシンガポールまでひろがる各国の活動を調整し、ペルシア湾内からホルムズ海峡、アデン湾に至る商船航行を守り原油数百万バレルをグローバル経済に毎日安定供給している。
共同作戦体制が長く続いていることから海軍関連アナリストのブライアン・クラークはポンペイオ構想は「政治面のジェスチャーというよりPR活動で現状の動きに追加する効果はない」と見ている。ただしクラークは「提案の『歩哨』構想がどこまで想定しているかが見えない」とし、「CTF 152は完全に機能しておりむしろ増強になるのだろう」と解説した。
米海軍からセンチネル構想にコメントは出ておらず、米第五艦隊(母港 バーレーン)へ新構想について照会したが回答がない。国際海事機関も民間商船への監視機器の追加搭載を報道陣が問い合わせしたが回答していない。
ポンペイオ長官はザイエド王子に「各国が同じ戦略方向に向かい、グローバル規模の連合部隊創設とし、湾岸諸国だけに留めずアジア、ヨーロッパも巻き込み」イランへ対抗すると述べている。
ヨーロッパについてはマーク・エスパー国防長官代行がブリュッセルでのNATO会合に向かう途中で報道陣に「(イランとの)武力対決の抑止効果のため各国に各種の」支援を期待していると語っている。
NATO加盟国にはTF 152に部隊を派遣中の国もあるが、ブリュッセルではイランのペルシア湾での動きがNATOサミットの中心議題になりそうだ。■
わかったこと

  1. 湾岸地区の安全な商船航行にはCTF 152がすでに15年前から活動している
  2. ポンペイオ長官、ダンフォード議長が提唱の「有志連合」はむしろ既存CTF 152の拡大として実現するのではないか。
  3. ヨーロッパ各国とともにホルムズ海峡を使い原油輸送の大半をまかなう日本や中国の参加が期待されているはず
  4. 国内事情を理由に決断を先送りすると日本にはかえって不利
  5. 参議院選挙の投票後に日本が決断すれば、ダンフォード議長の「数週間以内」に合致するため、選挙後に日本政府は大きな決断を迫られる
  6. その後の国会審議は....不明
  7. カメラが民間商船に搭載去れているのならイランの不法な活動が白日のもとに暴かれる日が訪れるはず。しかし未だに説得力のある映像は公開されていない

2019年7月11日木曜日

英海軍がペルシア湾内で商船護送を開始、海上自衛隊の任務になる日が近づいている

Royal Navy Frigate Escorts U.K. Tanker Out Of The Persian Gulf After Iranian Threats イランの脅威を受け英フリゲート艦が自国タンカー護衛をペルシア湾で開始

Last week, Iran said it could seize a British ship in retaliation for U.K. authorities seizing an Iranian tanker in the Mediterranean Sea.

英国が地中海でイラン船籍タンカーを拿捕したのを受けて、イランは英国船の拿捕を匂わしていた。



CROWN COPYRIGHT

国船籍パシフィック・ヴァイジャーに英海軍23型フリゲート間HMSモントローズが護衛についた。艦名不明の掃海艇も随行し、ペルシア湾を航行しホルムズ海峡を通過し、オマーン湾に本日到達した。イランタンカーグレイス1がジブラルタルで拿捕されイランが英国船舶を拿捕してやると息巻いてから一週間未満である。
オンライン船舶追跡サイトではモントローズはかねてから前方配備sれており、掃海艇とともにパシフィック・ヴァイジャーに2019年7月9日時点で随行しているのが見えた。掃海艇はその後HMSラムゼイと判明したが同艦は英本土が母港である。サンダウン級の四隻が同地域に前方配備されている。パシフィック・ヴァイジャーは同日無事ホルムズ海峡を通過した。
英国防省はDaily Star紙に「英国は湾岸地方に長くプレゼンスを維持している」と述べ英海軍艦船がパシフィック・ヴァイジャーを護衛したことを否定していない。「現地の保安状況を一貫して監視しており今後も航行の自由を国際法に則り維持していく
#UPDATE: Pacific Voyager is now approximately 50 miles out from port. Currently moving at 4.6 knots
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#UPDATE: Pacific Voyager is currently receiving an escort through the Persian Gulf with a Royal Navy frigate (Type 23). I’m not sure about the mine hunter though that is referenced in the tweet as I believe that one is an AIS glitch, that shouldnt be there
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 · 22h
Pacific Voyager being escorted through the Strait of Hormuz, not the Persian Gulf.
It is likely at least one of those Royal Navy mine hunter ships are escorting the Pacific Voyager. Along with the frigate.
UK Navy frigate HMS Montrose is currently escorting the British tanker Pacific Voyager through the Strait of Hormuz. Iran had threatened 'revenge' for the impoundment of its tanker Grace 1 off Gibraltar.
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Pacific Voyager made it safely through the Strait of Hormuz. Next client for a Royal Navy escort: the tanker British Heritage.
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英国は米海軍主導の連合タスクフォース150に参加し、パーレーンを本拠地として航行の自由を中東地区全体で守る役目を果たし民間船舶をテロリストや海賊の攻撃から守っている。
パシフィック・ヴォイジャーに護衛がついたのもイランで最高指導者ハメネイ師に助言し強い影響力を有するモーセン・レザエイが英船舶を拿捕すると公然と発言したためだ。これは先に英当局がイラン船籍グレイス1を臨検の後拿捕したためで、同船は制裁措置違反をしていたとする。事件は7月4日の出来事で、レぜエイは元革命防衛隊(IRGC)の司令官で翌日に声明を発表した。
米政府はオマン湾でのタンカー複数への襲撃事件でIRGCを非難した。IRGCは米海軍無人機の撃墜(2019年6月)の実施を認め、この事件で米軍がイラン国内の標的数カ所の攻撃寸前まで行った。
緊張がここまで高まったところでパシフィック・ヴォイジャーがサウジアラビアのラス・タヌラ沖合に予定外の停泊をしたことで波紋を招いた。IRGCがレザエイの脅迫を実行に移すのではないかとの懸念がでたのである。英国海上交易運用組織(UKMTO)はロイターに同船は「安全で大丈夫」と述べ、航行を一時中止したのは次の寄港地への到着時間を調整するためだったと述べた。
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Pacific Voyager has come to a stop off the coast of Iran

AIS Destination:  Ras Tanura, Saudi Arabia - ETA 7/7 0400Z

Started slowing at 0540Z
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あるいはモントローズおよび掃海艇の到着を待つ調整だった可能性もある。さらに機雷が同地区で実際の脅威になっていた証拠はなく、むしろ小型艇は追加の防御力を提供しただけだったかもしれない。
.2019年7月8日に、別の英国船籍BP所有のブリティッシュ・ヘリテージが突如としてイラク・バスラ行きを変更してサウジアラビア沖合で投錨した。同船は別の護衛艦船を待っているといわれる
#BP oil #tanker British Heritage shelters in #PersianGulf on fear it could be seized by #Iran in a tit-for-tat response to arrest near #Gibraltar last week

BP Oil Tanker Shelters in Persian Gulf on Fear of Iran Retaliation


今回の事態は改めて同地域の海上交通のリスクを思い起こさせてくれた。世界の原油輸送の3割、しかも輸出では9割が通過する同地区では天然ガスも含め中東以遠の各地に供給している。また艦船を前方配備中の国でさえ重大な安全保障上の問題への対応が簡単ではないことを浮き彫りにした格好だ。
英海軍の23型フリゲートは旧式化しており、建造は1980年代だが対空、対艦、対潜で相当の威力を誇る。モントローズとサンダウン級掃海艇の組み合わせならタンカーに乗り込もうとする勢力を排除可能だが、イランが小舟艇を一度に大量に投入してきた場合は対応に苦労するだろう。また機雷戦や沿岸部からミサイルが発射された場合や、小型無人機への対応でも苦労するはずである。
そうしてみるとモントローズ含む英海軍艦船が英国船籍の商船護衛をイランの脅威がある中で定期的に実施できるのか不明だ。■
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