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2025年11月10日月曜日

ルーマニアは1ユーロでF-16戦闘機18機を「購入」した(TWZ) ― ヨーロッパ有志国によるウクライナ支援としてF-16の訓練は重要な要素になっている。

 

オランダ軍で供用を終えたF-16は、ウクライナ空軍パイロットのヴァイパー操縦訓練で重要な役割を担っている

A group of men run on the tarmac during the opening ceremony of the European F-16 Training Center at the 86th Romanian Military Airbase in Fetesti, Romania, on November 13, 2023.

写真提供:ANDREI PUNGOVSCHI/AFP via Getty Images

ランダからルーマニアへF-16戦闘機18機の正式な移管が完了した。その価格はわずか1ユーロ(約1.15ドル)である。これらの戦闘機は、ルーマニアにある欧州F-16訓練センター(EFTC)で運用され、今後もルーマニアとウクライナのヴァイパーパイロットの訓練に使用される。

譲渡書類はルーマニアの首都ブカレストで、ルーマニア軍装備総局長のイオン・コルネル・プレシャ准将と、オランダ財務省のリンダ・ルセラーにより署名された。

購入価格1ユーロに加え、物品(航空機及び後方支援パッケージ)の申告価格に基づく付加価値税(VAT)2100万ユーロ(約2400万ドル)が支払われた。

この取引は、2002年にドイツからポーランドへ旧ドイツ軍MiG-29フルクラム戦闘機22機が1機あたり象徴的な1ユーロで譲渡された事例を想起させる。

「取得に関心を持ったのは6月、ハーグでのNATOサミット終了時だ。当時、私はオランダの担当者と共同で、ルーマニアにおける欧州F-16訓練センター(EFTC)の機能延長に関する覚書に署名した」とルーマニアのリヴィウ=イオヌツ・モシュテアヌ国防相は述べた

Volkel, 3 november 2021, Vlb. Volkel beoefenen hun maximale gereedstelling en vliegen met 13 F-16's tegelijk. Foto: Formatie F-16's in de delta's boven de Noordzee.

2021年11月、フォルケル上空を飛行するオランダ空軍のF-16編隊。オランダは昨年この機種を退役させた。オランダ国防省

F-16をルーマニアの正式な管理下に置くことで、同機はEFTC専用となり得る。EFTCはNATOとウクライナ向けに訓練枠を一定数確保する義務を負う。

F-16の移管は、オランダがF-35A移行を完了して可能となった。F-35Aは現在ヴァイパーを完全に代替しており、核攻撃任務も担っている。

当時報じた通り、EFTC向け第一陣のF-16は5機で、ウクライナ空軍がF-16を導入する約1年前にルーマニアに到着し、ルーマニア南東部のフェテシュティ近郊にある第86航空基地で運用されている。

2024年11月7日、ルーマニア到着後のEFTC向けオランダF-16初期5機のうち1機。オランダ国防省

「オランダはEFTC設立で主導権を握り、この目的のため12~18機のF-16を提供している」とオランダ国防省は昨年11月の声明で述べた。「戦闘機は引き続きオランダの所有物である」と述べていたが正式な移管により、F-16はルーマニアの手に渡っている。

「現在の地政学的状況と、黒海地域におけるルーマニアの戦略的位置を考慮すると、このセンターは、国境を越えた協力と、NATO 内の安全保障と連帯の強化にとって不可欠なものとなる」と、ルーマニア国防省は述べた。

当初、この航空機は、EFTC が採用した F-16 教官の復習コースに使用されていた。その後、新しいパイロットの訓練が開始され、その任務は NATO 空域でのみ飛行された。

しかし、18機のF-16がEFTCに納入されるまでの経緯は、やや複雑であった。

少なくとも12機のF-16は、以前は米国でオランダ人パイロットの訓練に使用されていたようだ。ある時期、この12機のジェット機は、民間請負業者であるDraken International社に売却される予定だった。同社は、敵機役としてこれらのジェット機を運用する計画を立てていた。

オランダ空軍のF-35A、F-16、ドレイケン・インターナショナルのA-4スカイホーク2機が、カリフォーニア州エドワーズ空軍基地でオランダ空軍部隊の作戦試験演習を支援するために飛行している。写真提供:フランク・クレバス

しかしドレイケンはフロリダ州レイクランド基地で飛行試験を実施したものの、正式な受領には至らなかった。これは米空軍の契約敵機要件における再編と時期を同じくしていた。代わりにこれらのF-16は大西洋を越えベルギーのゴセリーへ移送され、ルーマニア移管に先立ちSABENA社によるオーバーホールを受けた。

一方、Politico、匿名の米国当局者を引用し、ドレイケンが現在EFTCプログラムに関与していると報じた。

EFTCの役割の一つは、ルーマニア向けのF-16パイロットを育成することだ。ルーマニアでは同機種の訓練需要が高まっており、NATO東部空域防衛という重要任務が増大している。

ルーマニアは当初、ポルトガルから中古F-16を12機調達し、その後同じ供給元からさらに5機を追加調達した後、最終的にノルウェーから32機の購入に合意した

ノルウェーから提供されたF-16の1機が、2024年6月の輸送飛行中にルーマニア領空で護衛されている様子。ルーマニア国防省

EFTCミッションの別の側面は、ウクライナのF-16パイロット訓練だ。

米国がキーウへのF-16再輸出を最終承認した後、ウクライナ空軍は欧州4カ国から計87機のF-16供与を確約された。内訳はオランダ24機(EFTC機とは別)、ベルギー30機、デンマーク19機、ノルウェー14機である。ウクライナ初の F-16(オランダとデンマークの在庫機)は、2024 年 7 月下旬から 8 月上旬にかけて同国に到着し始めた

オランダ国防相ルーベン・ブレケルマンスは声明で、「この訓練センターは、協力の成功例として教科書に載るようなものだ。我々はルーマニアおよびロッキード・マーティンと独自の方法で協力し、ルーマニアおよびウクライナのパイロットを訓練している。我々の旧F-16がEFTCで新たな価値ある役割を与えられたことは素晴らしい。ここで訓練を受けたウクライナのパイロットたちは、すでに自国をロシアの恐ろしい空爆から守るべく大きく貢献している」と述べた。

F-16が西欧NATO空軍で存在感を失っていく中、EFTCの重要性はますます高まっている。現在、オランダ、デンマーク、ノルウェーはF-16を完全退役させており、ベルギーも退役作業中だ。新たに運用国としてブルガリアとスロバキアが加わったが、EFTCが運用するF-16AM/BMではなく、より先進的なブロック70型を受領している。

したがって、EFTCは現在ヨーロッパで唯一無二の能力を提供している。F-16パイロット向けの完全な訓練プログラムに加え、異なるNATO加盟国(ウクライナを含む)の教官やパイロットが同一基準で共同訓練できる枠組みを整備している。

少数のウクライナ人パイロットも米国でF-16訓練を受けている。具体的にはアリゾナ州空軍州兵第162航空団での訓練である。

EFTCのF-16機の長期的な将来は依然として不透明だ。これらの戦闘機は最終的にウクライナに渡る可能性があると一部で推測されていたが、ルーマニアが移管を選択すれば、その可能性は依然として残っている。

ルーマニア空軍は2030年以降にF-35を導入する計画を立てており、当局者がF-16の取得を「第5世代戦闘機導入への中間段階」と説明していることから、将来的にその可能性は高まるだろう。

ウクライナは追加戦闘機の需要を抱えている。既にF-16の4機を事故で喪失しており、旧ソ連時代の戦闘機部隊も消耗を続けている。一方、フランスから供給されたミラージュ2000も戦闘運用を開始した。長期的には、スウェーデンとウクライナは最大150機のサーブ・グリペン戦闘機をウクライナ空軍に供与する計画も発表している。

本誌が長年強調してきた通り、F-16がウクライナにもたらす価値は、同時に提供される訓練の質に依存する。欧州F-16訓練センターは、ウクライナ空軍パイロットと整備士がヴァイパーを運用できるよう準備するための専用施設を提供している。■

Romania Just ‘Bought’ 18 F-16s For One Euro

The former Dutch F-16s are playing a key role in training Ukrainian Air Force pilots and others to fly the Viper.

Thomas Newdick

Published Nov 4, 2025 1:25 PM EST

https://www.twz.com/air/romania-just-bought-18-f-16s-for-one-euro

トーマス・ニュードック

スタッフライター

トーマスは防衛分野のライター兼編集者であり、軍事航空宇宙分野や紛争に関する取材経験は20年以上である。数多くの書籍を執筆し、さらに多くの書籍を編集したほか、世界の主要航空出版物に多数寄稿している。2020年に『The War Zone』に参加する前は、『AirForces Monthly』の編集者を務めていた。

2025年6月9日月曜日

ウクライナがロシアのSu-35S戦闘機9機目の撃墜を主張(The Aviationist)―ウ空軍はF-16による撃墜だとして降り、事実ならF-16による初の戦果となる

 

Su-35S shot down

Su-35S(画像提供: Aktug Ates/Wiki)

オンライン上の公開映像で、ロシアが新たにSu-35Sを失ったことが確認できる。未確認の主張によれば、同機はF-16によって撃墜された


クライナ空軍は、2025年6月7日午前に行われた作戦中に、ロシアのスホーイ Su-35 フラッカー-E戦闘機を撃墜したと発表した。

空軍の公式テレグラムチャンネルで共有された短い声明によると、機体は「クルスク方面での成功した作戦の結果」で撃墜された。交戦に関する追加の詳細の提供はなく、ロシア側からコメントは出ていない。

興味深いことに、ソーシャルメディアの投稿で使用されたロシアの航空機のシルエットは、Su-35SではなくSu-34 Fullback(ただしテキストにはSu-35と記載)を表現しているように見える。

この撃墜は複数のロシアの軍事ブロガーによって確認されているが、モスクワから公式発表はない。航空機の残骸の映像がオンラインで拡散されている

ロシア航空宇宙軍がパイロット救助のために出動したミッションの映像もソーシャルメディアに投稿されている。

Su-35Sの撃墜自体は疑いの余地がないものの、フラッカー多用途戦闘機が地対空ミサイルシステムにより撃墜されたのか、またはウクライナ空軍の戦闘機(おそらくF-16)によって撃墜されたのかは不明。一部ウクライナ筋は後者を示唆している。

現時点では、どちらの主張を裏付ける証拠は出ていない。確認されればウクライナ空軍のF-16による初の空中戦撃墜となるだろう。

ロシア航空宇宙軍は、ウクライナ戦争開始以来、少なくとも8機のSu-35Sを失っている。最初の機体は2022年4月3日に撃墜された。

Su-35S「フラッカーE」は、Su-27フラッカーの4++世代型だ。この多用途戦闘機は、推力矢じり制御、レーダー波吸収塗装、Irbis-Eパッシブ電子スキャンアレイレーダー、赤外線検索追跡システム(IRST)、Khibinyレーダー妨害システムを搭載し、興味深い武器の使用能力も有し、AWACSや給油機などの高価値航空資産(HVAA)を標的とできる超長距離空対空ミサイルR-37Mや、敵の防空網制圧(SEAD)任務で用いられるKh-31対レーダーミサイル(ARM)を含む。

この撃墜は、ウクライナの保安機関SBUが先週実施した大規模なドローン攻撃に続くものだ。前回の攻撃では、40機を超えるロシア軍機が標的とされたと報じられている。複数の飛行場への攻撃は、ウクライナ領土へのミサイル攻撃に頻繁に使用されるTu-95とTu-22爆撃機の長距離プラットフォームを損傷または破壊したものとされている。■


Ukrainian Air Force Claims Shootdown of Russian Su-35S Fighter

Published on: June 8, 2025 at 12:22 PM

 David Cenciotti

https://theaviationist.com/2025/06/08/russian-su-35s-claimed-shot-down/



2025年5月15日木曜日

フーシが米軍F-35とF-16を撃墜寸前まで追い込んでいたと判明(The Aviationist) —紅海での戦闘から新たな学びが生まれそうですね。ステルス万能主義には冷水となるでしょう。それにしてもフーシは手強い相手でした


米中央軍責任地域でニミッツ級空母USSカール・ヴィンソン(CVN70)の飛行甲板から発進する打撃戦闘機隊(VFA)97所属のF-35CライトニングII。 (米海軍公式写真)


「ニューヨーク・タイムズ』の取材に応じた米政府関係者によると、フーシ派反乱軍はラフ・ライダー作戦中に米軍のF-16数機とF-35一機を「あと少しで撃破するところだった」


エメンのフーシ派の標的に対する空爆の強化作戦「ラフライダー作戦」が始まって1カ月が経過し、トランプ大統領は結果を見たがっていた。 フーシ派の防空拠点と指導部を標的にしたこの序盤戦は、米中央軍(CENTCOM)トップのマイケル・クリラ大将の8〜10カ月計画の最初の部分に過ぎなかった。

  1. ニューヨーク・タイムズ』紙の取材に応じた米政府関係者によると、フーシ派反乱軍はラフ・ライダー作戦開始から30日以内で、米軍のF-16とF-35を「撃墜寸前」だったという。
  2. なぜフーシスはF-35を標的にできたのか?

しかし、MQ-9リーパー無人航空機(UAV)7機以上を敵の攻撃で失い、また有人戦闘機との接近戦もあり、アメリカは明らかに航空優勢を確保することができなかった。 作戦中に失われた2機のF/A-18スーパーホーネットを除いて、10億ドルの作戦費用が1ヶ月の間に費やされた。


米中央軍責任地域のニミッツ級空母カール・ビンソン(CVN70)の飛行甲板から発進する打撃戦闘機隊(VFA)192所属のF/A-18Eスーパーホーネット。 (米海軍公式写真)


 米軍によると、ラフライダー作戦でフーシ派の有力者が多数殺害され、1,000箇所以上の目標が攻撃された。スタンドオフ精密ミサイルを含む先端兵器の備蓄は減少し、米国はインド太平洋における将来の潜在的な作戦に必要な戦略的奥行きを失うのではないかと、軍部内に深い懸念を引き起こしている。貴重なB-2スピリット・ステルス爆撃機は、すでに作戦に貢献している2隻の空母と米中央軍司令部(CENTCOMを強化するために、比較的大量に、そして多大なコストをかけて配備されていた。

 ワシントンD.C.では、ピート・ヘグセス国防長官が、グループチャット内に誤って未登録の記者を含め、活動中の作戦について議論するためにメッセージングアプリを使用したことで、政治的対立を超えた批判を浴び、物議を醸した。この作戦上のセキュリティの怠慢によって隊員に被害はなかったようだが、F/A-18の事故では多くの隊員が負傷した。   フーシの地対空兵器が米軍のF-16やF-35に命中寸前まで迫ったていたことで、最前線の要員が負う並外れたリスクが浮き彫りになり、アメリカ人の命が失われる可能性が非常に高かったことが浮き彫りになった。

 ニューヨーク・タイムズによれば、「アメリカのF-16戦闘機数機とF-35戦闘機1機がフーシの防空ミサイルに攻撃されそうになり、アメリカ人が犠牲になる可能性が現実味を帯びていた」。


2025年3月18日、米中央軍責任地域上空での防衛対空任務中、KC-135ストラトタンカーからの給油準備に入った米空軍F-16ファイティングファルコン。APKWS II誘導ロケットを搭載していることに注目。元々は地上標的攻撃用のこの軽量大容量兵器は、小型無人機に対する空対空で新たな用途を見出した。(米空軍撮影:ジェラルド・R・ウィリス二等軍曹)


 作戦開始からわずか2カ月弱の2025年5月5日までに、ホワイトハウスは作戦の即時停止を命じた。オマーンの仲介で、米軍とフーシ派はそれぞれ他方への攻撃を禁じる停戦協定に合意した。停戦協定がこれらの事件をどう扱うのか、あるいはまったく扱わないのかは不明である。

 ディエゴ・ガルシアのB-2はすぐにホワイトマン基地に帰還させられたが、これほど長期間の配備を終えて帰還する際には、デリケートなレーダー吸収表面の手入れが必要だったようだ。ディエゴ・ガルシアに配備されているB-2シェルター・システム(B2SS)は4機分のみで、分遣隊の6機すべてを恒久的に収容するには十分ではない。衛星画像では、航空機が海洋の前哨基地で風雨にさらされ長時間屋外で過ごしていたことを明らかにした。OSINTでB-2の一部が1ヶ月以上の配備の後、ディエゴガルシアを離れたことを確認した。

島の気候は航空機にとって理想的ではない。 フーシ停戦直後のタイミングは注目に値するが)いつまで滞在するかは常に刻々と迫っていた。


 B-2に代わって、4機のB-52Hストラトフォートレスが出発前の数日間に到着した。より脆弱なB-52は、(停戦が決裂した場合)フーシ派に対抗する任務が課せられた場合、あるいは、一部で予測されているように、イランへのシグナルとして前方に配備された場合、AGM-158統合空対地スタンドオフ・ミサイル(JASSM)のような長距離攻撃兵器に頼らざるを得ないだろう。


なぜフーシ派はF-35を標的にできたのか?

フーシの正確な防空体制を知ることは難しい。イラン経由で、フーシ派は赤外線(IR)とレーダー誘導ミサイルの両方を入手しているという証拠がある。これらには、専用設計のほか、R-27、R-73、R-77といったソ連製空対空ミサイルの再利用も含まれる。

 イエメン反政府勢力へのイランの武器輸送を傍受した米国は、画像赤外線(IIR)センサーを搭載した新型の「うろつきSAM」を記録している。これらは358として広く知られているが、フーシ派はSaqr-1と呼んでいる。IIRシーカーは最先端の赤外線シーカーヘッドで、西側のAIM-9XサイドワインダーやAIM-132ASRAAMが採用している。シーカーは純粋に熱源を探すのではなく、基本的に赤外線カメラだ。ミサイル内のコンピューターは、提供された画像を分析し、航空機やミサイルなどの形状を識別し、照明弾のような赤外線対策を回避することができる。

注目すべきは、イランが地対空ミサイル「358」を初めて認めたことだ。少なくとも2019年以来、イエメンのフーシに供給してきた兵器だ。


 赤外線誘導は通常、人型携帯防空システム(MANPADS)を含む小型システムには好まれるが、より大きな射程と高度能力を持つ大型システムは、レーダー誘導を利用することが多い。索敵レーダーや目標捕捉レーダーが作動すれば容易に探知され、対レーダーミサイルが発射される可能性が高いからである。USSハリー・S・トルーマンやUSSカール・ヴィンソンで運用されているEA-18Gグラウラーは、この任務のスペシャリストであり、さらに、そのようなレーダー・システムの効果を弱めるか、あるいは無効にするための高度なジャマーを搭載している。


イエメンでアメリカのMQ-9リーパー・ドローンがKUB(Sa-6)SAMシステムのミサイルを使ってフーシ派に撃墜された。 pic.twitter.com/O9q6s3MCJO

- AMKマッピング 🇳🇿 (@AMK_Mapping_) 2024年12月29日


 F-35の高度なレーダー断面積減少対策により、レーダーでの探知は困難になっているが、それでも航空機はかなりの赤外線シグネチャーを出す。この脆弱性は設計者にも知られており、赤外線シグネチャーの低減は航空機設計の重要な部分である。しかし、これまで米国の戦闘機に搭載された中で最も強力なターボファンエンジンに適用できる低減は限られている。

 ステルス機の使用は、生存性を高めるためであり、生存性を保証するものではないことを常に忘れてはならない。 ステルス機はいずれ敵の攻撃で失われる。F-117ナイトホークが失われた事例は有名な話だ。

 たった1機のF-35に対して複数のF-16がフーシの防空網からのニアヒットに巻き込まれたという言及は、F-35がいかに戦闘生存性を向上させているかを示しているのかもしれない。とはいえ、これは単純な運だけでなく、異なる出撃における異なる任務によるものである可能性もある。

 それぞれの状況でパイロットがどのようにミサイルを回避できたのかはわからない。 F-16もF-35も、赤外線やレーダー誘導ミサイルから身を守るために、電子的・物理的な対抗手段を多数備えている。最も有名なのは、赤外線ミサイルには照明弾を、レーダー誘導ミサイルにはチャフを使用できることだ。 曳航式レーダーデコイは、内部電子戦技術と同様に、レーダー誘導ミサイルに対する追加対策を提供する。 レオナルドのブライトクラウドのような新しいレーダー・デコイは、最前線への配備に向けて評価されている。■


Houthi Air Defenses Nearly Hit U.S. F-35s and F-16s

Published on: May 13, 2025 at 9:10 AM

 Kai Greet

https://theaviationist.com/2025/05/13/houthi-air-defenses-u-s-f-35s-and-f-16s/


2025年2月11日火曜日

ウクライナが受領した"新型 "F-16戦闘機は能力を "剥奪 "された状態だった(19fortyfive)―これもバイデンの優柔不断のせい?。問題は機材アップグレードか更新を早く実施することでは。F-16で空の優位を期待したのは早計でした

F-16 Viper. Image Credit: Lockheed Martin.

F-16 Viper. Image Credit: Lockheed Martin.



クライナに待望のF-16が到着したが、性能が制約されたままで効果が妨げられている可能性がある。デンマークとオランダから調達された機体は、旧式AN/APG-66レーダーを搭載し、リンク16通信システムを外した古いモデルであり、空対空能力が著しく制限されている。


ポイント1-リンク16がないため、ウクライナのF-16はAIM-120やAGM-158 JASSMのような長距離ミサイルを発射できず、ロシアの戦闘機や爆撃機に対して著しく不利になる。

ポイント2 - これらの機材は、無人機や巡航ミサイルの撃墜を支援することはできるが、専門家は、緊急のアップグレードと西側の追加支援がないままで、ウクライナにとって有利なバランスへ有意義にシフトできるかどうか疑問視している。


ウクライナにF-16が到着-しかし、インパクトを与えるには時代遅れか?

ウクライナが初めてF-16戦闘機(デンマークから送られた中古モデル)を受領したのは、2024年8月だった。

 これは、ウクライナ(PSU)、ポーランド(SP)、米空軍の間で、キエフがこれらの航空機を受領し、運用する可能性について最初の会議が行われてほぼ2年後のことだった。

 「これは、使用済みで退役間近の航空機を納入するための非常に長いサイクルであり、支援国はいずれにせよ航空機を手放す方法を模索していたはずだ」と、PSUと共同で航空機のサポートを行っているウクライナ企業の関係者は述べた。

 今週、ウクライナはオランダ空軍(RNLAF)から中古F-16を追加で受領したことが報じられた。

 本誌が取材したウクライナ高官は、F-16が増えることがウクライナ軍の助けになるのかとの質問に対し、「航空機が増えることはありがたいが、問題はどの任務が効果的に遂行できるかだ」と述べた。

 F-16は長年、あらゆる作戦地域であらゆる国のあらゆる任務をこなせる最高のマルチロール戦闘機として販売されてきた。「航空機を購入すれば、空軍が手に入る」というのが、ロッキード・マーチン(LM)の長年にわたる売り込み文句であり、潜在的な顧客国に、同機が最良の取得決定であり、コストに見合う価値があることを納得させるために使われてきた。


障害と限界

F-16に携わるウクライナの上級支援技術スタッフと話したところ、単に多数の機体を送るだけでは対処できない重大な問題が明らかになった。

 ひとつは、ウクライナに納入されたF-16が旧型のF-16であること。旧型F-16は、メカニカル・ステアード・アレイ(MSA)AN/APG-66(V)2レーダーを搭載しており、後期型のF-16ではAN/APG-68シリーズに取って代わられた。 後者のレーダーを搭載して販売されたF-16の最新モデルは(V)9モデルを搭載している。

 本誌の取材に応じたウクライナ技術員は、「このレーダーは、我々の業界がアップグレードしたMiG-29のN019レーダーのバージョンより低性能なのでロシアが何を仕掛けてくるかを考えると、この機体で多くの任務をこなすのは難しい」。

 さらに事態を悪化させているのは、「これまでにウクライナに送られた航空機はすべて、リンク16のハードウェアが取り外されていることだ。 これがなければ、ロシア軍機と交戦できる有効射程は、ロシア軍戦闘機が当方を攻撃できる射程の3分の1程度になってしまう」。

 「F-16を空対空ミッションに投入することは事実上不可能だ。 「我々ができることは、ロシアの無人機や空から発射される巡航ミサイルや滑空爆弾を短距離ミサイルで撃墜することだけだ」。

 本誌が取材した別の防衛エレクトロニクス技術者は、ウクライナ側が開発した潜在的な解決策は、「米国製のAIM-9XをMiG-29に統合することだった」と語った。「しかし、レイセオン(ミサイルの製造元)の関係者がこのことを知ると、誰が我々の航空機にミサイルを搭載する許可を与えたのかと、我々に質問を浴びせ始めてきた」。

 「想像できますか? 私たちは戦争の真っ最中で、都市は爆撃で瓦礫と化しているのに、レイセオンの連中は私たちに、どこで許可を得たのかと聞いてくるんですよ」。

 リンク16がなければ、航空機は長距離空対空ミサイルを発射できないだけでなく、ウクライナ都市に巡航ミサイルを発射する前にロシアの爆撃機を先に破壊できないままだ。

 また、ロシアの爆撃機がまだ地上基地にいる間に撃破できる長距離の米軍AGM-158統合空対地スタンドオフ・ミサイル(JASSM)の発射もできない。


F-16の構成

これまでにウクライナに供給された航空機のほとんどはプラット・アンド・ホイットニーF100エンジンを搭載した旧型のF-16である。今のところ、各機が同じパワープラントを搭載している。

 「ウクライナの支援エンジニアは、「C/Dシリーズなど、より先進的なモデルのF-16を導入すれば、機材の使用がさらに複雑になる可能性がある。より多くの航空機を保有し、より推力の高い(GE)エンジンを搭載したいが、地上要員の訓練や整備設備など、より多くのサポートがおいつかなくなる」。


Written ByReuben Johnson

Reuben F. Johnson is a survivor of the February 2022 Russian invasion of Ukraine and is now an Expert on Foreign Military Affairs with the Fundacja im. Kazimierza Pułaskiego in Warsaw and has been a consultant to the Pentagon, several NATO governments and the Australian government in the fields of defence technology and weapon systems design. Over the past 30 years he has resided at one time or another in Russia, Ukraine, Poland, Brazil, the People’s Republic of China and Australia.


Ukraine’s ‘New’ F-16 Fighters Have Been ‘Stripped’ of Key Capabilities

By

Reuben Johnson

https://www.19fortyfive.com/2025/02/ukraines-new-f-16-fighters-have-been-stripped-of-key-capabilities/


2025年2月6日木曜日

F-16戦闘機がレーザー誘導ロケットでフーシ派ドローンを撃墜していた(The War Zone)―米国のすごいところはそばにある装備を創造的に別の任務に投入する柔軟性だと思います




U.S. Air Force F-16 Vipers have been using 70mm laser-guided rockets to down Houthi drones during operations in and around the Red Sea in the past year.  

USAF


安価な高度精密殺傷兵器が空対空能力を紅海の戦闘で公式に証明された

空軍のF-16ヴァイパーは昨年、紅海周辺での作戦で、70mmレーザー誘導ロケット弾を使いフーシの無人機を撃墜した。空軍は2019年に、当初地上標的を攻撃するため開発されたAPKWS II(Advanced Precision Kill Weapon System II)ロケットを、低コストでの空対空兵器として使用する能力を実証したと初めて発表していたが、これはあくまで試験的なものだった。運用実績は、これまで公表されていない。

 米軍関係者は本誌に対し、APKWS IIが空対空戦で使用されたと独占的に確認した。この関係者は、何発のロケットがこの方法で使用されたのか、その結果何機のフーシの無人機が撃墜されたのか、この能力が戦闘で初めて使用された正確な日付については、確認してくれなかった。 イエメンのイランの支援を受けたフーシ派は、2023年10月に、紅海とその周辺の外国軍艦や商業船、イスラエルの標的に対して、ドローンやミサイルなどの攻撃を開始した。



2025年1月25日、中東某所をパトロール中のアメリカ空軍F-16Cのペア。後方に見える機体は70mmロケットポッド含む武器で武装している。 アメリカ空軍


 APWKS IIの空対空能力は、昨年初めて運用された。「フーシのUAS(無人航空機)の脅威に対抗する選択肢の一つとして」、AIM-9Xに比べて低コストのオプションとなった。

 国防総省の予算文書によれば、AIM-9Xサイドワインダーの現行世代ブロックIIサブバリアントの単価は42万ドル弱である。 さらに補足すると、米軍はフーシ派に対する作戦の過程で、1発100万ドル以上のAIM-120高性能中距離空対空ミサイル(AMRAAM)も使用している。 これに対し、APKWS IIの誘導制御部の単価は約1万5000ドルで、弾頭とモーターに数千ドルが必要となる。

 APKWS IIと標準的な無誘導70mmロケットの唯一の違いは、前部の弾頭と後部のモーターの間に誘導制御部が挿入されていることだ。こうすることで、既存の部品から作成でき、使用する弾頭(および信管)によってさまざまな効果を発揮する、低コストの精密誘導弾を長い間提供してきた。2023年12月、米海軍は、対ドローン用に最適化された新しい近接信管弾頭の納入を開始すると発表した。表向きは、地対空の役割でこれらのレーザー誘導ロケットを使用する地上ベースのシステムに対応するためだが。 APKWS IIロケットが地対空迎撃ミサイルとして機能する能力はウクライナで戦闘証明ずみだ。



近接信管付きAPKWS IIは、空対空の役割での採用にも同様に適していると思われる。前述のように、空軍は2019年に亜音速巡航ミサイルを打ち落とすための低コストオプションとして、空中目標に対するレーザー誘導ロケットの概念実証試験を実施したと発表した。当時本誌はこのがドローンに対しても有用であることを強調した。




 空対空仕様のAPKWS IIが運用可能な状態に移行した兆候はすでにあった。12月、中東における空軍の最高司令部である米空軍中央司令部(AFCENT)は、空対空に重点を置いたと思われる装備で紅海某所で給油中の2機のF-16Cの写真を公開した。1機はAIM-120を2本、AIM-9Xを2本、旧式のAIM-9Mを2本、もう1機はAIM-120を2本、サイドワインダーを各1本、70mmロケット弾ポッドを装備していた。両機はまた、LITENING照準ポッドと高速対放射線ミサイル照準システム(HTS)ポッドも搭載していた。



12月にAFCENTが公開した写真で、紅海上空を飛行する2機のF-16に見られる2つのロードアウトに注目 左側は右翼の下に70mmロケット弾を搭載している。 アメリカ空軍


空対空の交戦では、LITENINGポッドに搭載されたレーザー・デジグネーターを使用して、ターゲットを「レイジング」または指定することができる。ライテニングのセンサー・タレットは、搭載する航空機のレーダーにスレーブさせることができ、またその逆も可能である。ある航空機が別の航空機のために目標を指定する、いわゆるバディ・レーシングも、特に典型的なフーシの無人機とF-16の速度差を考えると、この場合に有用かもしれない。片方のジェット機が攻撃している間、もう片方のジェット機は目標を安定的にレイジングし続けることができる。

そもそもAPKWS IIが無人機や亜音速巡航ミサイルに対して有効なのは、それらが比較的安定した、無反応、低性能の標的だからだ。ロケットはドッグファイト用の武器ではない。

 この2週間で、AFCENTはさらに2組の写真を公開した。下の写真のように、同じ武器を搭載したF-16Cが写っている。



2025年1月22日、中東某所で給油する2機のF-16。 アメリカ空軍

2025年1月25日、中東某所を飛行している2つの異なる装備のF-16の別のペア。 アメリカ空軍


7連装70mmロケット弾ポッド1基を含む同様の装備は、日本を拠点とする空軍のF-16CとDでも確認されている。

 紅海とその周辺で進行中の危機の過程で、APKWS IIが空対空の役割で使用されたことも驚くべきことではない。この能力は状況に完璧に適しており、指摘されているように、ドローンのような目標に対処するための既存の空対空ミサイルよりも低コストのオプションをパイロットに提供する。レーザー誘導ロケットはまた、1つのポッドだけで複数の交戦機会を提供しつつ、1つのパイロンを占有するだけである。 F-16の場合、7発のポッドにAPKWS IIロケット弾が搭載され、ジェット機が搭載できる空対空弾薬の数を上回る。昨年のイスラエル防衛における米国の作戦では、大量のドローンやミサイル攻撃に直面し、脅威がまだ上空を通過している間にジェット機が再装填のために着陸しなければならない状況で、搭載兵装量の重要性が痛感された。少なくとも1機のF-15Eストライク・イーグルの乗員は、ミサイルを使い果たした後、機関銃に切り替えたが、目標を撃墜することはできなかった。

 中東における最近の危機が米軍に重要な教訓を多数もたらしている。また、兵器の使用率や備蓄の妥当性についての懸念も浮き彫りになった。この問題は太平洋での対中国のようなハイエンドの戦いでより顕著になる。さらに、各種ドローンは現代の戦場に定着し、伝統的な紛争地域以外でも軍事資産や重要なインフラへの脅威を増している。 ドローン技術は、人工知能や機械学習の進歩に支えられた群れ能力とともに、フーシ派のような非国家主体であっても、改良と増殖を続けるだろう。このことは、APKWS IIのような経済的なオプションが、敵対的な非搭乗型航空機システム多数を打ち負かすのに役立つことを如実に示すものだ。

 また、APKWS IIが将来、F-16以外の機材で空対空の役割に採用される可能性もある。現在までレーザー誘導ロケットは米海兵隊のAV-8Bハリアー・ジャンプジェットやF/A-18C/Dホーネット戦闘機、空軍のA-10ウォートホグ地上攻撃機に搭載されている。米海兵隊のAH-1ZバイパーとUH-1Yヴェノム、海軍のMH-60R/Sシーホーク、陸軍のAH-64アパッチもすべてAPKWS IIを発射可能だ。

 少なくとも、F-16の空対空オプションとしてAPKWS IIロケットに公式な戦闘実績が生まれた。■


F-16s Have Been Using Laser-Guided Rockets To Shoot Down Houthi Drones

Advanced Precision Kill Weapon System rockets now officially have a combat-proven air-to-air capability that could be valuable beyond the Red Sea.

Joseph Trevithick, Howard Altman, Tyler Rogoway


https://www.twz.com/air/f-16s-have-been-using-laser-guided-rockets-to-shoot-down-houthi-drones