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2025年1月28日火曜日

X-44 MANTA:第6世代「NGAD」戦闘機の原型は1999年に登場していた(19fortyfive)


X-44 Manta

X-44 マンタ。 アーティスト・レンダリング。


空軍の第6世代NGADステルス戦闘機の起源は、1999年のX-44 MANTAコンセプトに遡ることができる


-ロッキード・マーティンが開発したX-44 MANTAは、F-22をベースにした無尾翼の完全水平ステルスジェットを想定していたが、垂直安定板やフィンを持たずに操縦できる設計だった

-同機の革新的なデザインは、広帯域ステルスと操縦性を組み合わせたもので、現在のNGADのデザインの原型となった

-MANTAは予算の都合で中止されたものの、無尾翼ステルス機の基礎を築いた

-同プログラムから学んだ教訓は、ステルス性と敏捷性を1つのパラダイムシフト・プラットフォームに統合したNGADデモンストレーターの形成に役立った


X-44 MANTAはNGAD戦闘機の基礎を築いたのか?

現在飛行中の米空軍の第6世代NGADステルス戦闘機の初期のブレークスルーは、30年近く前にさかのぼることができるのだろうか?

1999年に構想されたロッキード・マーティンのX-44多軸無尾翼機(MANTA)の実験機をよく見れば、答えはイエスかもしれない。


X-44マンタ: "無尾翼版のF-22"?

F-22の主要部分に基づき、X-44は、尾翼、垂直安定板、いかなる種類のフィンも必要とせずにベクトル制御が可能な「無尾翼」完全水平ステルス戦闘機として設計された。

 聞き覚えがないだろうか?

 高速操縦可能なステルス戦闘機に組み込まれた同機の超ステルス技術は、出現しつつある第6世代航空機の重要なコンセプト基盤である。

 第6世代NGADのデモ機は、保安上の理由で公開されていないが、防衛業界の初期のレンダリングでは、X-44 MANTAの初期のコンセプトビジョンと一致する無尾翼、完全な水平飛行、ステルス性の機体が描かれていた。

 もちろん、完全に水平な爆撃機のような混合翼の機体は、垂直構造の機体よりもはるかにステルス性が高いが、垂直構造なしでF-22のような「推力ベクトル」と操縦が可能な機体を作る可能性は、現在第6世代に組み込まれている「巨大な」ブレークスルーの種類と一致する。


第6世代機の基礎作業は、1999年にX-44MANTAのビジョンや概念的な作業で検討されたのか、あるいは予期されていたのか?

簡単に言えば、X-44MANTAは垂直構造やテールパイプなしで完全にピッチ、ヨー、ロールができる機体として構想された。

 プロジェクトは予算の都合で中止されたが、そのコンセプトの存在は長期的な影響を与えた。

 このビジョンの影響力は、今にして思えば同機を決して中止すべきではなかったことを示唆している。

NGAD Fighter

NGAD戦闘機のモックアップ。 画像出典:クリエイティブ・コモンズ


第6世代ステルス戦闘機が登場する何十年も前に、空軍は機体を手にしていた可能性

新しい空力的ブレークスルーで垂直構造やフィンスタビライザーなしでベクトル制御可能ということは、パラダイムを変える空力的ブレークスルーを意味する。尾翼やフィンは、急旋回や高速操縦に必要な機体周囲の気流を制御するのに重要であることが知られている。

 完全に水平な構造の航空機の最も重要な利点は、ステルス性だろう。

 垂直構造は、電磁波の「ピング」が跳ね返ってくる物体や鋭角を提供するため、防空や敵のレーダーが探知しやすい。

 具体的には、大量の電磁信号が光速で飛び交い、機体のさまざまな角度や構造物、出っ張った部分に跳ね返るため、敵のレーダーは物体の鮮明な画像や「レンダリング」を得る可能性が高くなる。

 B-2のような完全水平混合翼の胴体設計は、敵のレーダーには「鳥」のように見えるため、最もステルス性の高い機体として知られている。

 電磁ピンが跳ね返るような尖った構造物は存在しないが、「広帯域」ステルス・プラットフォームはF-22のように機動飛行ができない。B-2は高度、速度、そして防空網から逃れるために利用可能な最高のステルス構成に頼っている。

 しかし、垂直構造物のため、F-22はB-2よりもステルス性が低く見えるかもしれない。つまり、敵の地上レーダーによってターゲットロックされるのを避けるために、ステルス構成を補うためスピードと機動を使う必要が出てくる。


広帯域ステルス

B-2やB-21に組み込まれている広帯域ステルスは、低周波の「監視」レーダーや高周波の「交戦」レーダーから逃れる設計だ。

 その発想は、敵に存在を知られることなく、秘密裏に任務を遂行することをめざしたものだ。

 例えば、F-22やF-35は「交戦レーダー」からは逃れても、何かが「そこにある」と判断できる長距離低周波「監視」レーダーには捕捉される可能性がある。

 監視レーダーは広域エリアのどこかに「脅威」を発見するかもしれないが、ターゲットと交戦したり、ロックオンしたり、完全に「交戦」することはできない。つまり、F-22はそのスピード、機動性、ステルス性を活かし、敵に狙われたり命中したりすることなく敵の防空網を破壊することができるのだ。

 一方、低周波数の監視レーダーは、航空機のターゲットロックを確立することができないまま、エリアを捜索することができる。


ステルスと機動: NGADとX-44マンタの接点

広帯域ステルス性と機動性、この2つの特性を1つのプラットフォームに統合したらどうなるか?

 可能な限りステルス性の高いコンフィギュレーションを作りながら、F-22に匹敵する機動性、ベクトル、命中速度を「維持」することとなる。

 NGAD第6世代機の基本は1999年のロッキードのX-44 MANTAまで遡るようだ。■



Written ByKris Osborn

Kris Osborn is the Military Affairs Editor of 19 FortyFive and President of Warrior Maven - Center for Military Modernization. Osborn previously served at the Pentagon as a Highly Qualified Expert with the Office of the Assistant Secretary of the Army—Acquisition, Logistics & Technology. Osborn has also worked as an anchor and on-air military specialist at national TV networks. He has appeared as a guest military expert on Fox News, MSNBC, The Military Channel, and The History Channel. He also has a Masters Degree in Comparative Literature from Columbia University.


X-44 MANTA: The 6th Generation ‘NGAD’ Fighter from 1999

By

Kris Osborn


https://www.19fortyfive.com/2025/01/x-44-manta-the-6th-generation-ngad-fighter-from-1999/


2025年1月8日水曜日

中国の新型次世代戦闘機はアメリカのNGAD計画にどんな影響を与えるのか(Breaking Defense)

 Boeing NGAD

ボーイングが描いた次世代戦闘機のレンダリング。 (Boeing photo)

「北京は、アメリカより先に第6世代プラットフォームを運用配備することで、アメリカに恥をかかせる機会を無駄にしたくはないだろう。 「特にJ-36がこの10年の終わりまでに就役することを期待している」。

華人民共和国を建国した毛沢東の誕生日を祝い、中国は12月末に2機の新型航空機を非公式に発表した。各機の詳細は不明だが、専門家は、新システムがこの地域におけるアメリカの権益にどのような影響を与えるかについてヒントがあると本誌に語っている。

新型機はソーシャルメディアに流出したビデオに登場する。動画の出所は不明だが、中国の強固なファイアウォールを突破し、ネット上に残っているということは、この「リーク」が公式の承認を得ていることを示している。

動画には、これまで知られていなかった形状の飛行機が2機映っている。大きい方は、アメリカのB-2やB-21爆撃機を彷彿とさせる先進的な全翼機で、公の議論では成都J-36と呼ばれている。 2機目はあまりはっきりしないが、戦闘機サイズのようで、瀋陽航空宇宙公司(SAC)から飛来した可能性が高い。

中国とアメリカの先進的な航空機に関する複数の専門家によれば、大型のJ-36はおそらく長距離作戦用に設計され、大量の武器搭載が可能だという。 (CACは中国の最高級戦闘機であるステルス戦闘機J-20も製造している)。

「無尾翼デザインはステルス性を意図しており、デルタ翼のデザインは長距離飛行を意図している」とハドソン研究所のブライアン・クラークは、「J-36はストライクファイターとほぼ同じ大きさなので、B-21(爆撃機)に匹敵する機体ではないと思います」とEメールで本誌に答えている。

J-36の狙いはなにか?

航空宇宙軍協会ミッチェル研究所のデイブ・デプトゥーラ所長は、本誌への電子メールで次のように語った。「どちらかというと、(長距離兵器を搭載するための)大型ペイロード・ベイを備えた非常にステルス性の高い航空機のようので、米国の高価値機材に先制攻撃を仕掛けるのに十分な距離まで接近できる......そして/あるいは、水上艦船を含む、米国や同盟国の高価値の水上目標に対して兵器(ミサイルや爆弾)を運搬することができる」。

オーストラリア戦略政策研究所で中国専門家のマルコム・デイヴィスは、本誌への電子メールに、「J-36の大きな武器庫は、AWACS/AEW、タンカー、その他偵察やMPAタイプのプラットフォームなど、アメリカや同盟国の戦闘支援機材に対して最適化された、優れた長距離航空迎撃ミサイルとなる能力を与える」と語った。

J-36のような高速、長距離、ステルス性の迎撃ミサイルを前に、主要な戦闘支援プラットフォームが生き残ることができなければ、米海軍の空母航空隊が第一列島線の内側に力を投射することは難しくなる」とデイヴィスは指摘している。

中国は長い間、アメリカの空母やグアムのような標的を攻撃できると推測される、DF-21のような長距離高速ミサイルを重視してきた。

小型の2番目の機体は見えにくいため、専門家の意見は少ない しかしデイヴィスは、「操縦可能な尾翼は非常に革新的で、平らなときは優れたステルス性を発揮し、アクティブなときは優れた操縦性を発揮する」と推測している。

デイヴィスは、SACはJ-36よりもペイロードが少なく、短距離のプラットフォームであると考えており、「そのため、CACのJ-36がはるかに高速で航続距離とペイロードを持つ一方で、第一列島線内での作戦に最適化されているのかもしれない。「簡単に言えば、賢明な分析を行うためにはSACプラットフォームに関するより多くの情報が必要であり、これがほとんどの分析がCACプラットフォームである理由である。

中国の新型機の先進性は?

人民解放軍は2種の新型機を飛ばしたのかもしれないが、問題はアメリカの戦略的思考にどこまで影響を与えるかだ。

「全体として、中国の航空機は、ステルス性、センサーフュージョン、スピード/操縦性において、アメリカの同等機より相当遅れているように見える」とクラークは言う。「これは、中国が米国の設計の外装要素を盗んだり模倣したりすることはできても、内部のミッションシステム、ステルスコーティング、推進・制御技術は高度に機密化されているため、アクセスするのが難しいか、中国固有の技術では再現するのが難しいからだろう」。

クラーク、デイヴィス両名は高品質で耐久性があるタービンを備えたエンジンの製造に中国が苦戦している点を指摘した。

「中国のジェットエンジンとエイビオニクス産業は未成熟であり、そのためCOMACは最近まで実行可能な民間航空機を路線配備することができず、その航空機でさえ、選択の余地のない中国の航空会社によってのみ購入されている。中国の軍用機や民間機の多くは、西側の推進装置やアビオニクス部品に依存している」(クラーク)。

クラークによれば、現実には、「中国の技術力を示し、PLAが兵器開発で米国に遅れをとっていないことを示唆する」ために、米国が持っているものを物理的に模倣した兵器システムを製造することが中国ではよくあるという。

それでも彼や他の専門家は、J-36をアメリカの次世代制空権(NGAD)計画と対になる可能性のあるものとして描いている。J-36のイメージは、アメリカのプランナーにNGADを前進させ続ける動機を与えるはずだ、とデイヴィスは見ている。

市場もそれに同意しているようだ。 新年早々、ドイツ銀行の証券アナリスト、スコット・ドイシュルは、ロッキード・マーチン株を買いからホールドに格下げした。 同氏は、F-35の説得力が弱まり、NGADの必要性が高まったと述べた。

中国の動向はNGADの必要性を加速させる可能性が高く、2030年代前半から半ばまでにNGADの実戦配備が最終的に成功すれば、F-35の調達プログラムに部分的に割り込む可能性がある」とドイシュル氏。

デービスは、J-36の登場が「GCAPと同様に、アメリカのNGAD/FA-XXプログラムに新たな緊急性をもたらす」と考えている。特にトランプ新政権では、中国が次世代(あるいは第6世代)航空機の主導権を奪いかねないという懸念があるだろう」。

そして、トランプがCAC-J-36の後塵を拝することを避けるために、プロジェクト全体に資金を提供することに賭けてもいい。 J-36の大きさ、そしてGCAPは、アメリカの設計者たちに、速度、ステルス性、積載量、航続距離がより重要な、より大きなプラットフォームについて考えさせるかもしれない。

デイヴィスは、中国がこれらの新型機の配備を強く、速く推し進めるだろうと予測している。「2011年の初飛行後、中国がJ-20の運用配備にどれだけ素早く動いたかを思い出してほしい。そして、中国はそれを繰り返したり、改善したりする動機付けを受けるだろう。最も顕著なのは、CACのJ-36とSACプラットフォームが、NGADとF/A-XXに関してアメリカ空軍・海軍と国防総省に火をつけることだ」。

「北京は、米国より先に第6世代プラットフォームを運用配備することで、米国に恥をかかせる機会を狙っているはずだ。J-36については2020年代末までに就役することを期待している」(デイヴィス)。■

How China’s new next-gen fighters could impact America’s plans for NGAD

"Beijing won't want to waste an opportunity to humiliate the US by operationally deploying a sixth-gen platform before the US," said analyst Malcom Davis. "Look for the J-36 in particular to enter service before the end of this decade."

By   Colin Clark

on January 07, 2025 at 2:55 AM


https://breakingdefense.com/2025/01/how-chinas-new-next-gen-fighters-could-impact-americas-plans-for-ngad/


2023年7月29日土曜日

ノースロップ・グラマンがNGAD有人戦闘機型でプライムをめぐる競合から離脱。これでボーイング、ロッキード・マーティンのいずれかに絞られることへ。米空軍は2024年に最終選定を予定。

 



Nortrhop Grumman has dropped out of the running to be the prime contractor to design and build the US Air Force's future sixth-generation NGAD stealth combat jet.

Northrop Grumman capture

ノースロップ・グラマンは、海軍の第6世代戦闘機プログラムなどに集中する

ースロップ・グラマンは、米空軍の次世代航空優勢(NGAD)プログラムの第6世代新型ステルス有人戦闘機で、主契約者候補から外れた。これは、NGAD戦闘機の競争相手が3社から2社に絞られ、ボーイングロッキード・マーチンいずれかになるとの先月の報道と一致する。ただし、ノースロップには別の元請け企業のNGADチームに加わる可能性も残っている。

ノースロップ・グラマンのキャシー・ウォーデンCEOは、本日の決算説明会で、空軍のNGADプログラムをめぐる同社戦略の現状を語った。空軍は5月、NGAD戦闘機開発のエンジニアリングと製造段階に関する極秘契約募集を正式発表していた。同機は、表向きはF-22ラプター・ステルス戦闘機に取って代わるねらいだが、伝統的な戦闘機の概念をはるかに超えた、広範な能力を持つ期待がある。

「政府が同プログラムでRFPを発行する意向を正式発表するまで、当社は沈黙を守っていた。「しかし、プライムとしてNGAD RFPに応じる意向はないと米空軍に通知した。

「当社が追求している他の機会があると書いたが、もう少し情報が出るまで、それが何であるかは現時点では明かさない」と同CEOは付け加えた。「もし当社が十分なポジションにいると感じ、政府がリスクと報酬のバランスを適切に取れば、当社は参画する」。

ウォーデンはさらに、同社は「軍用機における他の機会」を追求していると語ったが、これは海軍のF/A-XXプログラムを指している可能性があると受け取る向きもある。F/A-XXは海軍独自のNGAD計画であり、空軍の同名プログラムと別物だが、大きく関連している。海軍と空軍は、各自のNGAD構想非常に緊密に協力している。

ウォーデンは決算説明会の後半で、同社は空軍のCCA(Collaborative Combat Aircraft)プログラムも「注視している」と述べた。CCAはNGADの別の要素であり、高度自律性を備えた先進的だが比較的低コストの無人機群の獲得をねらう。CCAはNGADのサブコンポーネントの1つで、空軍と海軍の間でもすでに大きな協力が行われている。

空軍は現在、NGAD戦闘機200機と少なくとも1000機のCCAの購入を計画している。この数字は、F-35A統合打撃戦闘機300機と同様に、NGAD戦闘機1機に2機のCCAをペアで配備する想定の作戦概念に基づいている。空軍はCCA部隊の最終的な規模はもっと大きくなる可能性があるとしている。

ノースロップ・グラマン発の今日のニュースは、必ずしも驚くべきものではない。Defense & Aerospace Reportの編集長兼ホストを務めるヴァゴ・ムラディアンと、The Defense Concepts OrganizationのディレクターでTeal Groupのシニア・アナリストであるJ.J.ガートラーは、5月にポッドキャストでNGAD戦闘機の競争相手の数が3社から2社に減少することについて話していた。

ボーイングとロッキード・マーチンが残りの2社になると広く思われているが、これはまだ正式確定ではない。ロッキード・マーチンの有名なスカンクワークス先端プロジェクト部門は、6月30日にインスタグラムに投稿したNGAD戦闘機案について、シルエットを予告した。

<em>Lockheed Martin Skunk Works</em>

Lockheed Martin Skunk Works

ロッキード・マーチン・スカンク・ワークス

NGADのデモ機は、おそらくノースロップ・グラマンも含めて、もう何年も飛行している。F-22がNGADイニシアチブをサポートする新技術のテストに使用されている。

ノースロップ・グラマンが、主要な米軍航空プログラムの初期段階でデモ機を飛行させた後、最終的に撤退を決めたのは今回が初めてではない。同社は2017年、海軍の空母艦載空中給油システム(CBARS)ドローンタンカーの競争から撤退したが、その前の無人空母発射空中偵察・打撃(UCLASS)プロジェクトでは大規模な仕事をしていた。ノースロップの子会社であるスケールド・コンポジットも、空軍のT-Xジェット練習機コンペティション向けに設計を行ったものの、参加は見送られた。

とはいえ、ノースロップ・グラマンにとって、今日のウォーデンのコメントは、同社の立場の変化を反映しているように見える。昨年の同時期に行われた決算説明会では、同社CEOはNGAD戦闘機募集への関心についての質問に対し、「当社は競争相手として位置づけられている」と答え、「政府は、これだけ大きなチャンスをものにできる幅広い産業基盤を望んでいると思う」と述べていた。

今年5月の時点で、ノースロップ・グラマンのプロモーション・ビデオにNGAD戦闘機の設計図と思われるものが映っていた。

ノースロップ・グラマンはもちろん、現在米空軍のステルス爆撃機B-21レイダーの主契約者でもある。これは両者にとって最優先事項の複雑なプログラムだ。

B-21に加え、ノースロップ・グラマンは、一般にRQ-180と呼ばれる先進的なステルス高高度・長時間耐久ドローンを開発していると広く考えられている。本日の決算説明会でウォーデンは、同社が主契約者の主要プログラム、空軍の大陸間弾道ミサイルLGM-35Aセンチネルについても強調した。

もちろん、ノースロップ・グラマンが下請けとして空軍のNGAD戦闘ジェット・プログラムに関与しないことを意味するものではない。

「ノースロップ・グラマンの先端技術とソリューションをどのように顧客に適用するかについて、規律あるアプローチをとっている。空軍のNGADプログラムではプライム・ポジションを追求しないと決定しましたが、NGADのチームには当社のミッション・システム能力を提供しています」と、同社の広報担当は声明でThe War Zoneに語った。「当社は、B-21やF-35のようなプログラムで実証ずみの、先進的な航空機プログラムで有利な立場にあり、プラットフォームやミッションシステムのプロバイダーとして、有人・無人の軍用機市場であらゆる機会を評価していきます」。

ノースロップ・グラマンは、ロッキード・マーティンF-35統合打撃戦闘機の主要な下請け業者であり、戦闘機製造とミッション・システムの両方を手掛けている。

とはいえ、NGAD戦闘機に対する空軍の要求と期待の多くは、秘密のベールに隠されたままだ。現在までに公開されている情報では、従来型戦闘機にはない機動性を持ちながら、新型兵器を含むペイロードを長距離で運用するため最適化された、高度に進化した深部貫通型広帯域低視認性(ステルス)設計であることが指摘されている。

空軍は、NGAD戦闘機コンペティションの勝者を2024年中に選びたいと述べている。

つまり、NGAD戦闘機が最終的にどのような姿になり、どのような能力を発揮するのか、そして誰がそれを設計・製造するのかは、まだ未知数だ。今わかっていることは、ノースロップ・グラマンはこのプログラムでの主導的な役割を追求しないと決めたということだけだ。■


Northrop Grumman Bails On Next Generation Fighter Competition

BYJOSEPH TREVITHICK|PUBLISHED JUL 27, 2023 2:01 PM EDT

THE WAR ZONE


2023年5月18日木曜日

ノースロップ・グラマンの長距離ステルス戦闘機のコンセプト機の新しい映像か。同社CMでさりげなく示されたその姿とは...

 


NGAD concept NG


ノースロップグラマンのスクリーンショット


2021年に続く新広告は、ノースロップ・グラマンのNGADコンセプトモデルなのか、戦術ジェット機の新たな姿を教えてくれる




ースロップ・グラマンは、次世代航空支配(NGAD)乗員型プラットフォームのコンセプトとおぼしきものを、再び広告に入れた。同じデザインを伝えた2021年の別の広告に続くもので、前回の広告では広角ビューは提供されていなかった。


わずか15秒のメイン動画自体は、同社の格納庫」の設定で登場する。その中で同社の "Advanced Aeronautics Hangar "で、ノースロップ・グラマン社員3人が軍事航空史における女性の貢献を話し合う様子が描かれている。2014年に軍用機による空中給油なしの最長無人飛行(34.3時間)を記録したグランドフォークス空軍基地の女性クルーを引き合いに出し、3人は同社でそれぞれ航空史に貢献できる可能性について考えを巡らせている。


映像では、右側にE-2Dアドバンスド・ホークアイが映っている。E-2の最新型で、2040年代まで「デジタル・クォーターバック」として飛び続ける。E-2Dの背後には、EA-18Gグラウラーの機首が見える。


左側には、NGADのような乗員型戦術ジェット機のコンセプトらしきものが見える。同じコンセプトの機首を見せた2021年広告と異なり、新しい広告では、機体全体がよりよく見える。同機はNGADの内容に確かに適合しているようだ。航続距離、ペイロード、そして垂直尾翼を持たない低観測性(ステルス)を重視し、かなり大型のようだ。また、トップマウントの低視認性エアインテークも確認されている。さらにB-2のような「くちばし」形状の機首や、シングルパイロットのコックピットなど、機体の周囲に非常に長いチャインラインが特徴的なデザインだ。


Close-up shot of the notional NGAD concept seen in the ad. <em>Northrop Grumman/YouTube screencap</em>広告に登場するNGADコンセプトのクローズアップショット。ノースロップグラマン/YouTubeのスクリーンショット


A view of the notional NGAD concept's nose seen in the 2021 ad. <em>Northrop Grumman</em>/<em>YouTube screencap</em>2021年の広告に見られたNGADコンセプトの想定される機首の様子。ノースロップ・グラマン/YouTubeスクリーンショット


同じシリーズの他の2つの動画では、B-21レイダーの雰囲気が強い部分的な真正面からのビューと、問題のデザインを遠くから見た姿を見ることができる。


<em>Northrop Grumman advertisement screen capture</em>ノースロップ・グラマン社の広告画面キャプチャ


<em>Northrop Grumman advertisement screen capture</em>ノースロップグラマン広告の画面キャプチャ


今回の広告のコンセプト機が、ノースロップ・グラマンが考える乗員付きNGADプラットフォームにどこまで正確かは不明だ。デザインの繊細さゆえに違いがあるのは明らかだが、何を突き詰めているのかは興味深い。また、動画で見られるコンセプトは、数年前から空軍で飛行している現実のNGADデモ機の要素に基づいている可能性もある。しかし、この実験的なデモ機を誰が作ったかはまだ不明だ。ボーイングロッキード・マーチンのものかもしれない。しかし、採用される機体もボーイング、ロッキードのものとは限らない。


ノースロップは現在、次世代ステルス爆撃機B-21レイダーを製造中で、事業量は確かに多いが、NGADの乗員型コンポーネントを製造すれば、同社にとって大きな勝利で、B-21の実績が有利になることは確かだ。また、B-21プログラムも、誰が見ても比較的予定通り、予算通りに進んでおり、これは驚くべき成果だ。NGADの乗員型航空機は、次世代爆撃機と同じように、共有技術や潜在的な効率性をそのまま引き継ぐことになろう。また、NGADプログラムが軌道に乗れば、乗員機以外にも大きなチャンスがあり、ノースロップもこれに関わりたいと考えている。


NGADは、いわゆる「システム・ファミリー」と呼ばれ、次世代戦術航空戦闘能力を実現する米国の多面的な取り組みを指す。開発中の新型有人型ジェット機の調達がNGADプログラムの中核であることに変わりないが、潜在的に強調型戦闘機(CCA)数千機、新しい武器、センサー、ネットワーク、戦闘管理機能、レーザー、先進ジェットエンジンなどの開発・生産も含まれる。さらに、NGADは、少なくともかなりの程度、B-21が中心となる影のシステムであるロングレンジ・ストライク(LRS)ファミリーと一体化することになる。


空軍と海軍が、上記の要素を含むNGADプログラムの開発に並行して取り組んでいる。空軍は最近、NGAD約200機を想定しており、1機あたり「数億ドル」の費用がかかると指摘した。海軍の同様の航空機のフリートサイズはまだ不明だが、同軍の2024会計年度予算案では、NGADプログラムの下で次世代戦闘機(F/A-XX)の開発支援に約15億3000万ドルが割り当てられている。これは、同プログラムが成熟しているかを示すものだ。


とはいえ、最新の広告は、ノースロップ・グラマンがNGADプログラムに関与する可能性、あるいは少なくとも乗員付きコンポーネントを構築する野望を示していることは間違いない。■



New Views Of Northrop Grumman's Totally Notional Long-Range Stealth Fighter

BY OLIVER PARKEN, TYLER ROGOWAY|PUBLISHED MAY 17, 2023 5:14 PM EDT

THE WAR ZONE