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2025年1月5日日曜日

ステルス駆逐艦ズムウォルトが究極の姿で戻って来る(The National Interest)―折角の海上ステルス機能をもつ大型艦も3隻しかありません。冷戦後の米海軍の建造計画の混乱ぶりを象徴したような艦級ですね

 Zumwalt-Class



米海軍は2027年か2028年までに、USSズムウォルトで極超音速ミサイルシステム「コンベンショナル・プロンプト・ストライク(CPS)」をテストする。ロッキード・マーティンが開発したCPSは、マッハ5で移動可能な極超音速ブースト・グライド・ミサイルで、1時間以内に全世界に精密打撃を与える


  • - ズムウォルトへのCPS搭載には、155mm先進砲システムを取り外し、4基のミサイル発射管に換装する必要がある。CPSはヴァージニア級潜水艦にも搭載され、2028年度に試験が予定されている

  • - この取り組みは、米中間のミサイル能力ギャップを埋めるのが目的だ


海軍は、USSズムウォルト駆逐艦でCPS(Conventional Prompt Strike)ミサイルシステムの試験を開始する意向を発表した。 テストは2027年か2028年に開始される予定である。


CPSの陸上試験が未完了で、ズムウォルトへのCPS搭載と試験が遅れている。


「ズムウォルトの最終的な統合のために必要なテストは、ズムウォルトが海中にあるかどうかに関係なく行われる」と海軍の戦略プログラム・ディレクターであるジョニー・ウルフ中将は語った。


CPSシステムの導入

コンベンショナル・プロンプト・ストライク(CPS)システムとは、開発元のロッキード・マーチンの言葉を借りれば、「より長い射程、より短い飛行時間、敵の防衛に対する高い生存性を提供する極超音速ブースト・グライド・ミサイルの開発・試験プログラム」である。


言い換えれば、CPSは高速ミサイルである。秒速約1マイル、マッハ5で飛行可能な極超音速兵器は、使用者の能力を大幅に増強することを約束する通常兵器である。具体的には、海軍はCPSによって、1時間以内に世界中のどこにでも、識別可能な精度で正確な兵器を届けることができるようになるはずだ。 これは画期的な能力だ。


ズムウォルトにCPSを搭載するためには、既存の155mm先進砲システムを取り外す必要がある。 撤去作業が進むと同時に、CPSのテストも行われる。


「実際の艦に搭載されるものとは別に、ペイロード・モジュラー・アダプターの試験と製造を行っています。ミサイルは非常に大きいため、いわゆる空中発射でなければならない。他のタイプのミサイルとは違う。 内部で点火したりはしない」。


ズムウォルトにはミサイル発射管が4本設置され、それぞれの発射管に最大3発のミサイルを搭載できるため、一度に12発の極超音速ミサイルを搭載することができる。ロッキード・マーチンがミサイルを製造している。


しかし、CPSはズムウォルトだけに限定されるものではない。計画通りにいけば、CPSはヴァージニア級潜水艦にも搭載される見込みだ。 


ヴァージニア級への搭載スケジュールはまだ不明で、海軍がブロックVヴァージニア級をいつ受領するかによる。海軍は2028会計年度にバージニアにCPSを搭載してテストすることを望んでいる。


「問題は、ラッカー提督のチームがシステムを完成させるために取り組んでいることに基づいて、ヴァージニア・ペイロード・モジュールを搭載した最初のヴァージニア級がいつ準備が整うかということだ」とウルフ中将は語った。


ズムウォルトとヴァージニア級に搭載されるCPSは、米中間のミサイル・ギャップを緩和するのがねらいだ。現在、中国は中距離ミサイルと極超音速ミサイルに関して、米国より優位に立っている。ズムウォルトやヴァージニアに極超音速ミサイルを配備できれば、その差を縮めることができるはずだ。■



About the Author: Harrison Kass 

Harrison Kass is a defense and national security writer with over 1,000 total pieces on issues involving global affairs. An attorney, pilot, guitarist, and minor pro hockey player, Harrison joined the US Air Force as a Pilot Trainee but was medically discharged. Harrison holds a BA from Lake Forest College, a JD from the University of Oregon, and an MA from New York University. Harrison listens to Dokken. 


Image Credit: Creative Commons and/or Shutterstock.


The U.S. Navy's Zumwalt-Stealth Destroyer Is Making the Ultimate Comeback

The U.S. Navy plans to test the Conventional Prompt Strike (CPS) hypersonic missile system aboard the USS Zumwalt by 2027 or 2028. The CPS, developed by Lockheed Martin, is a hypersonic boost-glide missile capable of traveling at Mach 5 and delivering precision strikes globally within an hour.

by Harrison Kass 

November 18, 2024  Topic: Security  Region: Americas  Blog Brand: The Buzz  Tags: Zumwalt-ClassNavyU.S. NavyMilitaryDefenseStealth


https://nationalinterest.org/blog/buzz/us-navys-zumwalt-stealth-destroyer-making-ultimate-comeback-213768


2020年2月25日火曜日

ヴァージニア級新型艦へ極超音速ミサイル搭載が決まる

攻撃型潜水艦にさらに攻撃力が加わるわけですが、世界いかなる場所も一時間で攻撃可能というのはカタログスペックでしょう。とはいえ、米国がこの機能を実現すれば、中露もいずれ獲得し、潜水艦の攻撃手段としての地位が高まるとともに、ASWが一層重要になるのでは。
Rendering of Block V Virginia-class submarine with Virginia Payload Module. General Dynamics Electric Boat Image
海軍は通常弾頭付き極超音速兵器をヴァージニア級攻撃型潜水艦に搭載する。オハイオ級誘導ミサイル潜水艦(SSGN)への搭載案も検討されていた。
2021年度予算案で海軍は研究開発を5%増額し、215億ドルで「コロンビア級建造、F-35、海上型トマホーク、通常型迅速攻撃手段(極超音速兵器)、無人装備、レーザー各種、デジタル戦、人工知能、海兵隊遠征運用能力装備」の開発を進める。
このうち、通常型迅速攻撃手段Conventional Prompt Strike(CPS)の研究開発に10億ドルを投じる。
「CPSのねらいは精密かつ迅速な攻撃能力を水上艦、潜水艦に与えること」と予算書にある。「CPSは共通極超音速滑空体Common Hypersonic Glide Body (C-HGB) および34.5インチ二段式ブースターをもとに構成する。2028年度に初期作戦能力獲得をめざし、ヴァージニア級潜水艦のペイロードモジュールに導入する」
通常型迅速汎地球攻撃能力が実現すれば世界いかなる場所を1時間未満で精密攻撃できる。迅速攻撃能力手段は水上艦艇、潜水艦、地上から発射可能となる。
2017年秋に海軍、国防総省は共同で「初の通常型迅速攻撃ミサイル」をテストしたと、テリー・ベネディクト中将(退役)は述べる。「画期的成果となった」
誘導ミサイル潜水艦SSGNに改装ずみのオハイオ級SSBNのうち4隻、またはヴァージニア級攻撃型潜水艦でヴァージニア・ペイロードモジュール導入ずみの艦への搭載を想定していたと海軍はUSNI Newsに伝えていた。
ヴァージニア・ペイロードモジュールとはヴァージニア級の艦体中央に追加されたミサイル発射管28本を指し、40発のミサイル運用が可能。ブロックV建造艦から採用される。
その一年後、2018年秋にベネディクトの後任ジョニー・ウルフ中将が各軍共通の弾頭形状の極超音速誘導手段が開発中だと明かし、海軍仕様は水上艦、潜水艦に搭載すると述べていた。
「海軍の視点で極超音速滑空体用のブースターを開発中で、今回は水中発射という厳しい条件だが、実現すれば妨害をまったく受けない画期的な攻撃手段になる」とウルフ中将は述べていた。
予算書では2021年度研究開発の対象に「同兵器装備の継続開発ならびに飛翔用サブシステム、装備品統合、今後の能力拡充に向けた弾頭部分の開発、通信機能の拡充、航法別手段、最終段階センサー技術の高度研究がある」を列挙している。■
この記事は以下を再構成しました。

Navy Confirms Global Strike Hypersonic Weapon Will First Deploy on Virginia Attack Subs

February 18, 2020 4:55 PM