ラベル ヴェネズエラ の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル ヴェネズエラ の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2025年11月30日日曜日

トランプ大統領がヴェネズエラ領空の閉鎖を命令(POLITICO)―一方的な飛行禁止措置は麻薬運搬にあたる機体を排除するためか。中共が台湾にこの措置を応用しないか心配です

 

大統領の行動は、地域における米軍の大幅増強の中で行われた

ベン・ヨハンセングレゴリー・スヴィルノフスキー 2025年11月29日 午前10時52分(米国東部時間) 更新:2025年11月29日 午後4時23分(米国東部時間

ナルド・トランプ大統領は土曜日、ヴェネズエラ上空および周辺空域の閉鎖を突然命じ、米国大統領とヴェネズエラの独裁者ニコラス・マドゥロとの緊張をさらに高めた。ホワイトハウスは、マドゥロが麻薬テロ組織と協力し麻薬取引を助長していると非難している。

「すべての航空会社、パイロット、麻薬ディーラー、人身売買業者へ、ヴェネズエラ上空および周辺空域は完全に閉鎖されているとみなすように」と、大統領は土曜日の朝、Truth Social に投稿した。

連邦航空局(FAA)は航空会社とパイロットに対し「悪化する治安状況」や軍事活動の増加、GPS妨害の可能性を飛行リスクとして挙げ、ヴェネズエラ空域の回避を警告する保安通知を発出した。木曜日にはヴェネズエラ政府が、FAAの警告を受け同国への運航を停止した6つの主要国際航空会社の運航権を剥奪した

しかしトランプ大統領が「全面的に」閉鎖するとの措置は、FAAの決定よりもさらに踏み込んだもので、米国がヴェネズエラの空域を単なる危険な通過区域ではなく、現在進行形の安全保障上の脅威と見なしていることを示している。

ヴェネズエラのイバン・ギル外相は声明で、トランプ大統領の投稿は国連憲章で禁止されている「敵対的かつ一方的で恣意的な行為」だと述べた。「ヴェネズエラは、自国の領空主権に影響を与えようとする植民地主義的な脅威を非難し、これを糾弾する。これは、ヴェネズエラ国民に対する、新たな、度を超えた、違法かつ不当な侵略行為である」。

ホワイトハウスは、この件に関するコメントの要請に応じていない。

トランプ大統領とマルコ・ルビオ国務長官は、ここ数カ月、マドゥロ大統領の追放を目指し大規模な圧力キャンペーンを展開してきた。その中心は、カリブ海における米軍の軍事力の増強と、ホワイトハウスが麻薬密輸船と主張する船舶への攻撃である。

麻薬密輸船とされる船舶への攻撃は、国際的な抗議を呼び起こしている。民主党員や一部共和党員は、トランプ大統領が行政機関の権力を強化し、国際法に違反していることを懸念している。

先月、国連人権高等弁務官はこの攻撃を非難し、「容認できない」と述べ、国際法違反であるとの米議員らの懸念に賛同した。

大統領は今週、石油資源豊富な南米国家ヴェネズエラにおける麻薬密輸業者への軍事行動の可能性を示唆した。

「海路での密輸はもはや通用しない」と彼は木曜日のホワイトハウスで述べた。「陸路での阻止も開始する。陸路の方が容易だ。これは間もなく始まる。警告しておく。我が国へ毒を送るな」。

上院民主党のチャック・シューマー院内総務は、議会がヴェネズエラへの武力行使を承認していない現状で、トランプ大統領が連邦法を無視するリスクがあると警告した。

「米国民は、米軍兵士の命を奪い貴重な資源を浪費する終わりのない海外戦争に疲れている」と彼は述べた。「これはアメリカ第一主義の政策ではない。議会内の共和党と民主党が協力し、宣戦布告の権限を国民に返還する必要がある」。


Trump orders the closure of Venezuelan airspace

The president's action comes amid a massive buildup of American military in the region.

President Donald Trump speaks to reporters after speaking to troops via video from his Mar-a-Lago estate on Thanksgiving, Nov. 27, 2025, in Palm Beach, Florida. | Alex Brandon/AP

By Ben Johansen and Gregory Svirnovskiy11/29/2025 10:52 AM ESTUpdated: 11/29/2025 04:23 PM EST

https://www.politico.com/news/2025/11/29/trump-venezuelan-airspace-military-00670743


2025年11月29日土曜日

ホームズ教授の視点:カリブ海へのフォード空母打撃群のプレゼンスだけで米国の政治的目標が達成できれば十分であるが、マドゥロ政権の打倒につながるか疑問だ

 空母USSジェラルド・R・フォードではニコラス・マドゥロを倒せない。倒す必要すらないのかもしれない。(The National Interest)

2025年11月25日

ジェームズ・ホームズ

ヴェネズエラ近海へ同空母が回航した目的は依然不明だが、カラカスに対して「その後何が起きるか」との点で強力な警告となっている

子力空母「ジェラルド・R・フォード」は現在、ミサイル駆逐艦と水陸両用即応部隊を伴い、ヴェネズエラ近海を巡航中だ。戦闘機・攻撃機、巡航ミサイル、約 2,200 人の海兵隊員で構成される海兵遠征部隊など、強力な火力を誇る海軍機動部隊の一部だ。

しかし、その目的は何だろうか?この展開の目的は依然として不明瞭であり、したがって推測する価値がある。

フォードはヴェネズエラ近海で、正確には何をしているのか?

まず、明らかなことから始めよう。トランプ政権は、カリブ海、メキシコ湾、東太平洋海域における違法薬物の流通を阻止したいと公言している。11月13日、ピート・ヘグセス国防長官は、「南部の槍作戦」を「祖国を守り、西半球から麻薬テロリストを一掃し、国民を殺している麻薬から祖国を守る」任務だと宣伝した。ヘグセスはさらに、「西半球はアメリカの近隣地域であり、我々はそれを守る」と付け加えた。

一方、ドナルド・トランプ大統領は、何らかの形で麻薬対策の戦いを陸上に展開することを検討している。彼は、隣国メキシコで麻薬密売人を攻撃することさえほのめかしている。その場合、「南部の槍作戦」は、これまでの海上作戦ではなくなるだろう。

米海軍第 4 艦隊(米南部軍の一部)は 1 月、「南部の槍」作戦を開始し、海軍のプレスリリースが「長距離航行可能な無人水上艦艇、小型無人迎撃艇、垂直離着陸型無人航空機」と表現するものを配備して、海上交通を監視した。無人機は、米国沿岸警備隊の巡視船と連携して、「海上領域の認識を調整し、麻薬対策作戦を実施する」ために活動した。

しかしその後、作戦は拡大した。麻薬密輸業者に対する前線防衛体制の構築に政権が注力していることは疑いようがない。米軍機は米国湾岸や太平洋岸へ違法薬物を輸送中と判断された21隻の船を先週までに沈没させた。

だが重要な点は、高速艇を粉々に砕くのに巨大な空母や駆逐艦は必要ないということだ。明らかに、これまでカリブ海と太平洋で用いられてきたのは、米空軍のAC-130ガンシップ、武装MQ-9リーパードローン、そして地上発進の戦闘攻撃機だ。あらゆる兆候から、麻薬取締任務には陸上航空戦力で十分だったと言える。

空母打撃群はニコラス・マドゥロへの警告だ

これは空母ジェラルド・R・フォードの展開には別の目的があることを示唆している。フォードとその護衛部隊は、海上からヴェネズエラ本土へ戦力を投射することで、南部の槍作戦に様々な形で貢献できる。空母打撃群は戦術機や巡航ミサイルを用いて陸上へ戦力を投射できる。沿岸部や内陸部のカルテル拠点を攻撃し、麻薬密輸問題を根源から断つ試みも可能だ。特殊作戦部隊が地上でカルテルと戦う際、火力支援や兵站補給、その他の支援を提供できる。あるいは、空母航空機と水上戦闘艦の支援を受けた水陸両用部隊が米海兵隊を上陸させ、沿岸襲撃を実行する可能性もある。おそらく、麻薬密輸業者がカリブ海へ飛び立つ前に集結する港湾が標的となるだろう。

こうした選択肢の1つ以上を実行する可能性のある脅威は、ワシントンにカラカスに対する政治的梃子を与える。ヴェネズエラの強権者ニコラス・マドゥロは、自らの政権を崩壊させる可能性のある米軍の軍事行動を招くリスクを冒すより、自らの手でカルテルを取り締まり、それ以上の事態を招くのを回避するかもしれない。

政権交代はトランプ政権の最終目標の一つだ。当局は「南部の槍」作戦の目的としてマドゥロ放逐を明言していないが、ホワイトハウスは強硬派の排除を望んでいることを隠していない。国務省はマドゥロをカルテル首謀者と認定し、麻薬密輸容疑での逮捕・有罪判決につながる情報提供者に5000万ドルの懸賞金を懸けている。

だがフォード級空母は単独でヴェネズエラ侵攻するには力不足だ

しかし、いかに強力な米海軍機動部隊であろうと、その水陸両用部隊——海兵遠征部隊——はイラクやアフガニスタン式の政権交代を強制するには著しく不十分だ。大規模で人口の多いラテンアメリカの敵対国に対し、成功の見込みを持って本格侵攻を仕掛けることはできない。

つまり、地上部隊こそが米海軍作戦の潜在的な限界要因だ。軍事戦略の目的は支配である——領土支配、あるいは戦略的・政治的目標達成に必要な物理的対象の支配だ。支配を行使できるのは兵士だけである。航空機やミサイルは地上の物を破壊できるが、物理的空間を支配することはできない。飛行機は飛来して去り、ミサイルは標的を破壊して消滅する。地上部隊だけが現地展開し、制圧した重要地点を勝利が確定するまで維持できる。彼らが勝敗を決する。

ヴェネズエラで政権交代を図るには、カラカスで政府を物理的に掌握し、マドゥロとその側近を権力から排除し、より人道的な政権の樹立を支援する必要がある。これは海空軍による支援を受けた陸上作戦の実施を意味する。しかし、マドゥロ政権をカラカスから追放するには、同地域に展開している米海兵隊や特殊部隊の兵力は圧倒的に不足している。直接的な武力による政権交代は、現地に展開する米海軍戦力の能力を超えている。

確かに、マドゥロの悪政はヴェネズエラ国民を驚くべきほど貧困化させ虐待してきた。トランプ政権は、空と海からの効果的な打撃が民衆を奮い立たせ、2011年に地中海からNATOの爆撃作戦を受けたリビア人がムアンマル・カダフィに反旗を翻したように、マドゥロに対し蜂起を促すと想定している可能性がある。実質的に、ヴェネズエラ民衆が政権交代に必要な地上戦力を提供し、米国は沖合の艦船から支援を行うという構図だ。

もし米軍の海上作戦が「内部からの政権交代」をねらうなら、それは徹底的に検証する価値がある。戦略界では、作戦の明確かつ達成可能な政治目標を定義し、それを達成する「勝利理論」を構築するよう戦闘員に助言する。勝利理論(平時では「成功理論」)とは、単なる因果関係の理論に過ぎない。行動Aが効果Xを生み、行動Bが効果Yを生み、行動Cが効果Zを生み、というように、求める政治的目標が達成されるまで連鎖する。

この因果関係の連鎖における各ステップは、政治・軍事指導部が納得できる説得力のあるものでなければならない。さもなければ理論は不十分となる。

自然科学と同様に、勝利理論の立案者は自らの創作に懐疑的な視点を保つべきだ。科学者が自然現象に関する仮説を「反証」しようとするように、彼らは自らの理論を反証するために全力を尽くすべきである。論理学ではいかなる理論も完全に証明されることはない。仮説が暫定的に成立するのは、それを反証しようとする誠実かつ協調的な努力が失敗した場合に限られる。疑いと謙虚さに根ざした科学的視点は、軍事活動においても健全だ。情報収集と分析、軍・外交スタッフ内での活発な議論、戦術シミュレーションは、科学者が実験器具で仮説を検証するように、この分野の必須ツールである。

展開の真の目的は体制変更ではなく政治的示威行動だ

では「南部の槍」作戦は、武力による体制変更へ変質するのか? 筆者は疑わしく思う。「米軍の支援があればヴェネズエラ国民が自ら行動を起こす」という勝利理論には疑わしい点がある。厳密な検証が必要だ。独裁者の武力による追放は状況次第で可能だ——カダフィやサダム・フセインを思い出してほしい。だが独裁者を啓蒙的な統治形態により置き換えるのは別問題だ。

空母「フォード」打撃群の巡航は、実用性を伴った政治的パフォーマンスだろう。軍艦は政治的道具だ。大統領は権力と目的を示す時、常に空母に手を伸ばす。今回の場合、空母とその護衛艦に象徴される意味合いとは別に、フォードの展開はワシントンに、陸上のカルテルを攻撃する火力と、同時にマドゥロ政権に苦痛を与える——あるいは潜在的に政権を転覆させる——脅威を与える。具体的な選択肢をメッセージを伴って提供するのだ。

独裁者の心に疑念と恐怖を植え付けつつ、麻薬密輸組織を阻止できれば、それだけで一つの成果となる。■

著者について:ジェームズ・ホームズ

ジェームズ・ホームズは、海軍戦争大学校のJ.C.ワイリー海事戦略講座教授、ブルート・クルーラック革新・未来戦争センターの特別研究員、ジョージア大学公共国際問題学部の客員研究員である。元米海軍水上戦闘士官で、第一次湾岸戦争の戦闘を経験した。戦艦ウィスコンシンでは兵器・工兵士官を務め、水上戦闘将校学校司令部では工兵・消防教官を、海軍大学校では戦略の軍事教授を務めた。タフツ大学フレッチャー法律外交大学院で国際関係学の博士号を取得し、プロビデンス大学とサルベ・レジーナ大学で数学と国際関係の修士号を取得している。ここに表明された見解は彼個人のものである。


The USS Gerald R. Ford Can’t Overthrow Nicolas Maduro. It Might Not Need To.

November 25, 2025

By: James Holmes


2025年11月25日火曜日

退役間近の海兵隊ハリアーがカリブ海に展開中でヴェネズエラを睨んでいる(Task & Purpose)

 

退役間近の海兵隊ハリアーがカリブ海に展開中(Task & Purpose)

「任務遂行に必要なF-35Bが不足しているなら、最後のハリアーまで投入するしかない」と専門家は語った。

ジェフ・ショゴール

2025年11月21日 午後2時54分 EST 公開

A Marine Corps AV-8B Harrier II with Marine Medium Tiltrotor Squadron (VMM) 263 (Reinforced) on the flight deck of the Wasp-class amphibious assault ship USS Iwo Jima in the Caribbean Sean, Sept. 7, 2025.2025年9月7日、カリブ海でワスプ級強襲揚陸艦「イオージマ」の飛行甲板に展開する海兵隊中型ティルトローター飛行隊(VMM)263(増強)所属のAV-8B ハリアーII。撮影:海兵隊軍曹タナー・バーナット

兵隊の伝説の機体AV-8BハリアーIIの終焉説は誇張だ。今週公開された米南方軍司令部発表の映像が証明している。映像では、強襲揚陸艦イオージマから発進したハリアーがカリブ海で実弾射撃訓練を実施している。

イオージマ含む海軍艦艇は、同地域における米軍の大規模な軍事増強の一環で、ヴェネズエラ国内の標的に対する作戦の前兆となる可能性がある。この増強には、近代的な航空部隊を擁する空母ジェラルド・R・フォードも含まれる。しかし映像からは、ハリアーも待機状態にあることが明らかだ。

2025年を通じ多数のハリアーが退役・除籍された後、今回の増強にハリアーが参加している事実は一部を驚かせたかもしれない。最後のハリアー飛行隊がチェリーポイント海兵隊航空基地で5月に最終任務を終えた際、ノースカロライナ州の海岸線に最後の轟音を響かせていた。

9月には、海軍航空兵器基地チャイナレイクでハリアーの飛行試験プログラムが終了した。そして今週、チェリーポイント最後のハリアー機の一機が博物館展示のためコロラド州デンバーに到着した。

ハリアーの時代は終わりを迎えつつある。しかし今週公開された動画が示す通り、AV-8Bが『リーサル・ウェポン』シリーズのダニー・グローバー並みに引退間近とはいえ、この手の任務には十分通用する。

パイロットの大半より年長

ハリアーが初めて実戦投入されたのは1982年のフォークランド諸島侵攻作戦で、英国軍が運用した。この時アルゼンチン軍パイロットは本機を「ラ・ムエルタ・ネグラ(黒死病)」と揶揄した。海兵隊が米国版AV-8Bの運用を開始したのは1985年1月である。

海兵隊広報官によれば、海兵隊のハリアーは1991年の湾岸戦争、イラク・アフガニスタン戦争、そして米国主導のイスラム国(ISIS)掃討作戦でも実戦投入された。

この機体は短距離離陸と垂直着陸を可能とする設計で、水陸両用強襲揚陸艦に最適だ。海兵隊が先進的なF-35 ジョイント・ライトニングII(短距離離陸・垂直着陸機であるF-35Bを含む)へ移行した現在でも、ハリアーは海兵隊航空地上任務部隊の重要な一翼を担い続けている。

「ハリアーはシンプルな航空機だ。その役割を非常に良く果たし、水陸両用艦からの運用も容易である」と、ハリアー運用に豊富な経験を持つ元国防当局者は述べた。「F-35に比べ、後方支援も簡素だ。F-35ほどの能力はないが、概ね十分にこなす」。

退役した同当局者は、ハリアーは攻撃任務に最も適しており、目標に極めて近い位置にある水陸両用艦から離陸できると述べた。

AV-8Bは依然として有用な航空機だが、カリブ海のような脅威の低い環境での使用が望ましいと同当局者は付け加えた。

「ヴェネズエラには防空システムはあるものの、ロシア製やイラン製の防空システムではない」と同当局者は語った。「能力は劣るため、実際にはハリアーのようなプラットフォームが活動するには理想的な環境だ。世界で効果的に運用できる数少ない場所の一つだろう」と述べた。

海兵隊がカリブ海にハリアーを派遣した別の理由は単純だ。航空宇宙産業向けコンサルティング会社AeroDynamic Advisoryのリチャード・アブラフィア常務取締役は「利用可能だからだ」と説明した。

「任務を遂行するのに十分なF-35Bがなければ、結局は最後のハリアーに頼るしかない」とアブラフィアは本誌に語った。

同氏はさらに、短距離滑走路からの離陸と垂直着陸能力により高い展開性を有する点で、ハリアーとF-35Bの双方が「現代航空技術の奇跡」だと付け加えた。

結局のところ、カリブ海におけるハリアーの任務は、その長いキャリアの集大成となる見込みだ。海兵隊広報官のジェイコブ・サッグ大尉によれば、海兵隊最後のハリアー飛行隊は2026年9月30日に終了する本会計年度中に解散する。

「第22海兵遠征部隊への最終配備を含むAV-8Bの継続的な作戦有効性は、同機が戦闘指揮官に抑止力と戦闘作戦で柔軟な選択肢を提供できる能力を体現している」とサッグは本誌に語った。「海兵隊の象徴としてAV-8Bハリアーは、40年以上にわたり遠征作戦において比類なき機動性と殺傷力を提供し、過酷環境や水陸両用強襲揚陸艦からの迅速展開を可能にしてきた」。■

ジェフ・ショゴール

上級国防総省記者

ジェフ・ショゴールは『Task & Purpose』の上級国防総省記者である。20年近く軍事分野を取材している。連絡先はschogol@taskandpurpose.com、Twitterでは@JSchogol73030へダイレクトメッセージを送ること


Marine Harriers are in the Caribbean just ahead of retirement

“If they don’t have enough F-35Bs to do the job, then, well, it’s up to the last of the Harriers," an expert said.

Jeff Schogol

Published Nov 21, 2025 2:54 PM EST

https://taskandpurpose.com/news/marines-harriers-caribbean-buildup-venezuela/


2025年11月21日金曜日

米空母フォードがカリブ海に到着し、米軍戦力はキューバ危機以来最大に、マドゥロ政権へ圧力が高まっている(TWZ)

 

国務省はマドゥロ率いるカルテルを外国テロ組織と認定し、攻撃拡大の可能性が開かれる

As U.S. President Donald Trump suggests Venezuelan dictator Nicolas Maduro wants to talk, the USS Ford is now about 700 miles north of Caracas.

米海軍

界最大の空母と搭載する戦闘機数十機がカリブ海に展開中だ。1962年のキューバ危機以来、同地域における米国最大の軍事増強に合流する動きとなった。一方、国務省は日曜日、ヴェネズエラの独裁者ニコラス・マドゥロが率いるとされる麻薬カルテルを、11月24日に外国テロ組織(FTO)に指定するとし、軍事行動の可能性の幅を広げた。これらの動きは、南米の指導者に圧力を強める最新の動きであり、世界はドナルド・トランプ米大統領が、さらなる軍事行動を取るかどうか、また実施するならどのような行動を取るのか、その決定を待っている。

日曜日の夜、トランプ大統領は、苦境にあるヴェネズエラの指導者と対話する用意があると述べ、マドゥロ大統領に「ご褒美」を与えるような発言をした。

トランプ大統領は、ウェストパームビーチで大統領専用機エアフォースワンに搭乗する前に記者団に対し、「我々はマドゥロ氏と何らかの話し合いを持つかもしれない」と述べた。「彼らは話し合いたいと思っている…私は誰とでも話す」と述べた。

トランプは詳細に言及しなかったが、私的な場では、世界最大の推定 3,000 億バレルのヴェネズエラの膨大な石油埋蔵量について側近たちに話していたと、ニューヨーク・タイムズ紙が最近の記事で報じた。トランプ大統領は、軍事行動を差し控える見返りに、その石油の大部分の権利を米国に与えるというマドゥロ大統領の提案を受けたと報じられている。米大統領はこうした協議を中止したが、政府高官はタイムズに対し、協議が完全に決裂したわけではないと語った。同高官はさらに、空母ジェラルド・R・フォードと護衛艦3隻の展開は、マドゥロ大統領に対する影響力を得る手段だと付け加えた。

トランプ大統領は日曜日、最終決定については議会に通知するが、ヴェネズエラ攻撃に議会の許可は不要だと付け加えた。

「我々は麻薬の国内流入を阻止している」と米大統領は続けた。「マルコ・ルビオ(国務長官)に言ったんだ——議会に行って伝えてこいと。メキシコ経由でもヴェネズエラ経由でも麻薬を通さない、と。議会に知らせるんだ。承認を得る必要はない。だが知らせるのは良いことだと思う。ただ一つ望まないのは、情報を漏らすことだ…そうすれば我々の軍隊が危険に晒される」。

日曜日、政権はマドゥロ政権に対して行使可能な二つの主要な制裁手段も発表した。

米海軍発表によれば、空母フォードとその護衛艦――アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦ベインブリッジマハンウィンストン・S・チャーチル(DDG 81)――がカリブ海に到着した。米当局者は月曜日、The War Zoneに対し、空母がプエルトリコ近海に位置していると伝えた。これはヴェネズエラの首都カラカスおよび同地域における軍事増強の震源地から約700マイル北に位置する。

フォードは新たに「サザンスピア南部槍」合同任務部隊と命名された部隊に、大幅な追加戦力をもたらす。この部隊は麻薬対策強化作戦を名目として集結したものである。搭載機はF/A-18スーパーホーネット4個飛行隊、E/A-18グラウラー電子戦機1個飛行隊、E-2Dアドバンストホークアイ空中指揮管制機1個飛行隊、MH-60SおよびMH-60Rシーホークヘリコプター、C-2Aグレイハウンド艦上輸送機分遣隊である。

既に海軍の水上戦闘艦7隻と支援艦艇、特殊作戦母艦と航空機(F-35Bステルス戦闘機、MQ-9リーパードローン、P-8戦時哨戒機、AC-130ゴーストライダー砲撃機を含む)が配備されており、約15,000人の米軍要員が同地域に展開している。さらに「この地域にさらに軍事資産を派遣すべきか検討するための現地調査が進行中だ」と米国当局者が本誌に11月7日に語った。

海軍がフォードがカリブ海に進入したことを強調する中、ルビオは日曜日、「2025年11月24日付でカルテル・デ・ロス・ソレスを外国テロ組織(FTO)に指定する」と発表した。

「ヴェネズエラを拠点とするカルテル・デ・ロス・ソレスは、ニコラス・マドゥロと、ヴェネズエラの軍、情報機関、立法府、司法府を腐敗させたマドゥロ非合法政権の他の高官たちによって率いられている」と国務省の発表は述べている。「マドゥロもその側近もヴェネズエラの正当な政府を代表するものではない。カルテル・デ・ロス・ソレスは、トレン・デ・アラグアやシナロア・カルテルなど他の指定FTOと共謀し、米州全域におけるテロ暴力や米国・欧州への麻薬密輸の責任を負っている」。

ヴェネズエラ政界では、国務省のこの動きを「最後通告と見なしている。マドゥロが退陣交渉に応じるか、あるいはこれまでで最も深刻な米国の脅威に直面するかの最終期限だ」とマイアミ・ヘラルドが報じた。「米国がカリブ海地域に数十年で最大規模の軍事資産を集中配備している」状況下でのことだ。

トランプ大統領は日曜日、カルテル・デ・ロス・ソレスを外国テロ組織に指定することで、米軍がヴェネズエラ国内のマドゥロ資産・インフラを標的とできると述べた。

「その権限は与えられたが、実行するとは言っていない」とトランプは説明した。

マイアミ選出の共和党議員でマドゥロ政権の激しい批判者カルロス・A・ヒメネス下院議員は国務省の措置を称賛している。

「カルテルを外国テロ組織に指定したことで、米国法の枠組み内で軍事攻撃が可能になったことを覚えておけ」と彼はX(旧ツイッター)で述べた。「これで警告なしとは言わせない。終わりは近い」。

金曜日にマドゥロへの対応について「ほぼ決めた」と発言したトランプ大統領だが、日曜日は態度を明確にしなかった。

これまで米国がカルテルに対して行った武力行使は、麻薬密輸船とされる船舶への攻撃に限定されてきた。11月15日には22回目となる攻撃が実施され、これまでに少なくとも80名が死亡している。これらの攻撃の大半はMQ-9無人機によって、一部はAC-130ゴーストライダーによって行われた。

しかしこれらの攻撃は、議会の承認を得ない司法手続きを経ない攻撃として批判されている。政権側は麻薬カルテルを「非合法戦闘員」と宣言することで攻撃を正当化しており、トランプ大統領は証拠を示さずに、沈没した船1隻ごとに2万5千人のアメリカ人の命が救われたと主張している。おそらく過剰摂取による死亡を想定した数字だろう。

11月24日以降の陸上目標への攻撃拡大が実施される場合、国家施設を含まないカルテル及び麻薬生産関連の標的群に限定される可能性がある。これには研究所、港湾施設などの物流拠点、カルテル関係者が含まれる。米国が麻薬取引を積極的に助長していると判断する軍事施設やその他の国家インフラを攻撃することは、さらなるエスカレーションとなる。マドゥロ政権とその軍事能力全体を直接標的にすることは、エスカレーションの階段で最も高い段となる。

マドゥロ自身は、従順と虚勢の間で揺れているようだ。

11月15日、マドゥロは支持者との集会でジョン・レノンの象徴的な平和の賛歌「イマジン」を歌った。政府高官がステージ上でピースサインを作る中、マドゥロは「平和、平和、平和」と繰り返し、冷静さを求めた。

しかし同じ集会で、マドゥロは反抗的な態度も見せた。トランプ政権に対し、人のことを言えた義理かと告げたのである。

「米国は世界を支配したがっているが、自国では何百万もの国民が住居も食料も教育もなく、依存症と闘っていることには目もくれない」とヴェネズエラの強権指導者は宣言した。「彼らは武器で他人を『救う』つもりだ。まず自分たちを救え。ヴェネズエラはどうするかは我々が知っている」。

今後の展開は誰にも予測できない。法律上、議会は国務省によるカルテル・デ・ロス・ソレスの外国テロ組織指定を7日以内に審査する義務がある。しかし本記事で先に指摘した通り、トランプはヴェネズエラ攻撃に議会の承認は不要とほのめかしている。加えて、トランプが「潜在的な敵対勢力が対話を望んでいる」と示唆したとしても、必ずしも事態が沈静化する兆候ではない点に留意すべきだ。

6月15日、イランの核兵器開発をめぐる危機の最中、トランプはイランが「合意を望んでいる。彼らは話し合っている。話し合いを続けている」と述べ、交渉に「期限はない」と付け加えた。ところがわずか6日後、米軍は「ミッドナイト・ハンマー」作戦でイランの核施設3か所を攻撃した

カリブ海地域の緊張が高まり続ける中、必要に応じて最新情報を提供する。

更新 東部時間午後3時46分 –

月曜午後、ホワイトハウスで記者団に答えたトランプ大統領は、米軍をヴェネズエラに派遣する可能性を排除したかとの質問を受けた。

「いや、排除していない」と彼は答えた。「何事も排除しない」。

ハワード・アルトマン

シニアスタッフライター

ハワードは『ザ・ウォー・ゾーン』のシニアスタッフライターであり、『ミリタリー・タイムズ』の元シニアマネージングエディターである。それ以前は『タンパベイ・タイムズ』のシニアライターとして軍事問題を担当した。ハワードの記事は『ヤフーニュース』『リアルクリアディフェンス』『エアフォース・タイムズ』など様々な媒体に掲載されている。


Pressure On Maduro Cranked Up As USS Gerald R. Ford Arrives In Caribbean

The State Department is declaring Maduro's alleged cartel a Foreign Terrorist Organization potentially opening the aperture for expanded strikes.

Howard Altman

Published Nov 17, 2025 2:13 PM EST

https://www.twz.com/sea/pressure-on-maduro-cranked-up-as-uss-gerald-r-ford-arrives-in-caribbean