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2022年9月3日土曜日

空自F-15にトップガン塗装機が期間限定で登場。小松基地航空祭は9月19日開催。

 

@monimoni1002


トップガンに登場した機体塗装が、航空自衛隊のF-15イーグルに適用された


ート・ミッチェルの名前と「トップガン」の称号を掲げたカスタムペイントのF/A-18E/Fスーパーホーネットは、「トップガン」の主役だ。パラマウント・ピクチャーズで史上最大のヒット映画となった「トップガン:マーベリック」で特徴的なスーパーホーネット(少なくとも3機が映画用に用意された)に加え、もう1機、今度はF-15イーグルのそっくりさんが日本に登場した。海軍が主役の映画での塗装が空軍機体に描かれること自体が珍しい。

航空自衛隊のF-15J(製造番号52-8951)は、本日、航空自衛隊のTwitterアカウントで公式公開された。本州の小松基地でのF-15Jの非公式画像が公開された直後のことだ。

このF-15Jは、トム・クルーズがトップガン教官ミッチェル役で搭乗したF/A-18Eスーパーホーネットを参考に、胴体上部と尾翼に沿う黒と薄い青の縁取りが特徴的だ。

トップガンに登場した特別塗装のF/A-18E。

 Paramount Pictures

ミッチェルの名前、マーベリックのコールサイン、コックピットの下に3つの「MiG-28」キリングマークまで忠実に塗装されている。また、黒く塗られた外部燃料タンクにTOPGUNの称号がついているかは不明。尾翼には本機を運用する306飛行隊のイヌワシマークが残る。

この機体は、9月19日に開催される小松航空祭に向け準備されたもの。同航空ショーでは、航空自衛隊機が展示され、ブルーインパルスが曲技飛行を披露する予定だ。COVID-19の流行をうけ航空ショー開催は2019年以来となる。

小松基地の公式ツイートによると、マーベリックF-15はパラマウント映画社との公式コラボレーションで用意された。同基地はまた、航空ショーに合わせ別のF-15特別塗装機を展開するとしており、これは小松の別飛行隊である303隊の記念日を記念したものだという。

航空自衛隊は、8月30日にマーベリックF-15のティーザーを発表し、ツイッターに簡単な動画を投稿し、質問を投げかけました。「マーベリックの愛機、日本へ!?小松航空祭で真相を確かめよう!」。

小松基地は、航空自衛隊のアグレッサー部隊を受け入れているため、ユニーク塗装のF-15が数多く配備されている。同部隊は戦術航空訓練司令部隷下で、複座型F-15DJとT-4ジェット練習機が混在している。

 

アグレッサー部隊のF-15DJ。百里基地。. Cp9asngf/Wikimedia Commons

アグレッサー部隊のF-15DJが小松基地で飛行展示を行った。 Hunini/Wikimedia Commons

航空自衛隊アグレッサー部隊の機材は、非常に派手な塗装で知られ、F-15などで訓練するパイロットに、あるレベルの異質さを提供する意図がある。こうした機体が常時6機程度活躍し、航空自衛隊の訓練を支えている。

マーベリックF-15が加わったことで、少なくとも4機の戦闘機に映画と同じ塗装を施された。最初に登場したのは2人乗りのF/A-18Fで、トム・クルーズがコックピットに乗るシーンを撮影するため、カメラ機材を特別に装備し使用された。この機体は現在もマーベリックカラーを身にまとい、ネバダ州ファロン海軍航空基地でTOPGUNフラッグシップ機として運用されている。

映画の飛行シーンで見られる主要なジェット機は、同じくペイントアップされた単座のF/A-18Eだったが、その後スーパーホーネットへの移行の一環でブルーエンジェルス飛行デモンストレーション飛行隊に移管された。さらに少なくとも1機の単座スーパーホーネットもマーベリックのスキームで塗装された。

F-15がピート・ミッチェルのTOPGUNジェットで登場したことは間違いなく驚きだが、日本軍の特別塗装機(時には派手な塗装機)やポップカルチャーの言及の伝統に沿ったものだ。

特別塗装機、特にトップガンがテーマのジェット機には、入隊勧誘の役割も期待されているようだ。トップガン映画は、軍人のキャリアに興味を持たせる点で大きな成功を収めた。アメリカ空軍でも、最新作の上映開始前に採用コマーシャルを流しており、効果は絶大だ。航空自衛隊も近年は十分に人員が確保できない状況だ。

航空自衛隊のF-15は、「日本のトップガン」と呼ばれ、防空戦力の中核を担っている。レーダー、電子戦システム、武器などを追加し、F-15JSI「日本版スーパーインターセプター」規格にする予定だ。

新兵器については、AGM-158統合空対地ミサイル(JASSM)を筆頭に、日本が開発中の極超音速兵器など、将来追加される可能性のある兵器が含まれるようだ。また、長距離対艦ミサイル(LRASM)も検討されていたが、現在ではアップグレード計画から外れている。

AGM-158 Joint Air-to-Surface Standoff Missile (JASSM)をセンターラインに搭載した日本軍のF-15J改良型の想像図。 BOEING

アップグレード総額は56億2,000万ドルと見積もられている。

以前は、現在のF-15Jの約半数に相当する最大98機のイーグルを改修し、残りは中期防衛計画で示された105機のF-35Aに置き換えると発表されていた。現在の計画では、アップグレード対象は単座型F-15J68機で、複座型F-15DJ34機のアップグレードは未定だ。

アラスカ州エイエルソン空軍基地で開催されたレッドフラッグ・アラスカで、306飛行隊のイヌワシマークF-15Jが発進した。U.S. Air Force photo by/Staff Sgt. Miguel Lara

しかし、F-15JSIプログラムは、少なくとも2040年まで日本のF-15戦闘機を維持する設定で、より多くの特別な塗装スキームが今後出てくる余地がある。■

 

Japan Unveils Top Gun 2 Themed F-15 Eagle | The Drive

BYTHOMAS NEWDICKSEP 2, 2022 1:09 PM

THE WAR ZONE


2019年5月21日火曜日

F-35Aで初のアグレッサー隊が誕生。



Air Force Will Use Old F-35s To Train for Battle Against Russian and Chinese Stealth Jets 米空軍は初期型F-35でロシア、中国のステルス機対応訓練をめざす

A smart ideas considering what the USAF will face in the future. USAFが将来直面する想定を考えるとなかなか賢い選択ではないか

L
May 10, 2019  Topic: Security  Blog Brand: The Buzz  Tags: RussiaChinaMilitaryTechnologyWorldF-35J-20Su-57

空軍は休止状態の飛行隊の再活性化を検討中だ。この飛行隊は2014年までF-15で敵国空軍役を演じ演習を現実味あるものにしていた。
第65アグレッサー飛行隊は初期生産型のF-35Aでロシアや中国のステルス戦闘機Su-57やJ-20の戦術を真似ることになりそうだ。
同隊はネリス空軍基地(ネヴァダ)を拠点にし、毎年恒例の空軍のレッドフラッグ演習に参加するはずだが運用開始時期は未定だ。65アグレッサー飛行隊は5年前に経費節約策で活動を停止していた。
War Zone記者 Tyler Rogowayが2019年5月9日に同隊復活を最初に報じた。『ネリス空軍基地は65アグレッサー隊をF-35Aで再編成することに期待している』との同基地報道官の発言を引用した。『現在以上に敵機役機能が充実すれば米軍ならびに提携国空軍部隊に有益な訓練演習のシナリオが実現する』
ロゴウェイは「F-35は今までの敵機役機材をいずれもうわまわる」と報じた。
F-35Aは各種脅威対象を今までにないほど現実的に再現できる。筆者はこの件を以前も関係筋と話したことがあり、F-35のソフトウェアで敵機のセンサー性能、センサー融合機能、電子戦や通信装備を再現できることを皆認めていた。
.これはF-35の各種機能を制限することになる一方、想定する相手機材の性能を反映することにもなり、レーダー反射板を取り付け敵機のレーダー反射特徴を模擬したり、ステルス性を消すこともできるはずだ。
65アグレッサー部隊が立ち上がれば、空軍には「レッドエア」専用隊が3つ揃うことになる。64アグレッサー隊はF-16をネリスで運用している。18アグレッサー隊はアラスカにありF-16を装備している。
米海軍海兵隊も独自の敵機役飛行隊がありF-16、F/A-18、F-5を飛ばしている。空軍、海軍、海兵隊では民間企業を契約先としレッドエア役を演じさせてもいる。
空軍は65アグレッサー隊の編成まで待っているつもりはない。2019年4月末から388戦闘航空団のF-35Aと予備部隊の419戦闘航空団がヒル空軍基地での演習に敵機役で参加し訓練生のF-16とともに民間企業ドラケンインターナショナルの機体も動員された。
F-35、F-16とドラケンの所有機が敵機役を演じた。「F-35Aで100ミッションを22機でこなし、F-16も56ミッション実施した」と388戦闘航空団はソーシャルメディアで発表。
「青軍」F-16が数で「赤軍」のF-35、F-16等を圧倒した。「不利な状況でした」と388戦闘航空団兵器担当将校トーマス・メイヤー少佐が述べている。「数では5対1で劣勢でこちらには防衛対象のリストがあり8時間守り通す必要がありました。機材はアラート体制を維持し敵機の出現に備えていました」
「こちらはF-35の操縦になれており、敵機として相手を追い込み若手パイロットのエラーを誘いましたよ」とF-16教官パイロットのベンジャミン・ウォルターズ少佐が語る。「だからといっていつも勝てるわけではない。戦闘に勝つ要素はある程度までコックピット内のパイロットの腕です」
65アグレッサー飛行隊が年間通じて悪役を演じることになれば、もっと多くの空軍パイロットが同じアメリカ人パイロットの知見から学ぶことになり、ロシアや中国のステルス機との戦闘に備えることができる。■

David Axe serves as Defense Editor of the National Interest. He is the author of the graphic novels  War Fix, War Is Boring and Machete Squad.

2019年3月16日土曜日

2020年度予算にF-15Xが正式に盛り込まれた。その他F-5の22機調達が目を引く


8 F-15Xs For USAF And 22 F-5s For Navy In 2020 Budget Request

2020年予算にF-15Xの8機と海軍用F-5の22機の要求

The F-15X is officially real and the Navy and Marines are set to get a fresh influx of badly needed aggressor airframes.

F-15Xが公式に実現し、海軍海兵隊には必要だったアグレッサー機材調達が実現

BY TYLER ROGOWAYMARCH 12, 2019
ンタゴンが次年度予算案を本日公開し、大枠だけがわかった。重要な内容はF-15X調達が公式になったこと、F-5E/Fの22機調達の2つだ。
F-15X調達は予想通りでその存在を昨年7月に初めて報じていた。今回は初回調達規模が明らかになり、F-15EX(単座型)8機を2020年中に概算11.174億ドルで導入する。予算には初期導入8機分以外にイーグル輸出仕様にない装備の統合開発経費の他、調達業務立ち上げと予備部品サポート分も含む。
同機の単価はUSAFがボーイングと確定契約を結ぶまで不明で上記金額は変更の余地がある。
USAF
整備場でF-15Cの主翼を取り外している。F-15C/D部隊の老朽化が進んでおり、今後も飛行可能に保つためには相当の予算が必要となる。

F-15X調達の追加はF-35のみを導入するとしてきたUSAF関係者の従来の言い分と異なる。その意味は明白だ。「F-35のみ」としてきたDoD路線は終わった。価格面ならびに各種機種を組み合わせた戦力構造で即応体制を引き上げると空軍は公言している。
これでバランスの取れた戦力構造に向けた調達が生まれる余地ができた。
USAF幹部が現実対応として考えてきた内容が二十年近く採用されないまま戦闘機調達と部隊編成されてきた。USAFは2020年にF-35を48機調達し、戦術戦闘機の柱として今後もその地位を守る。
F-15XとF-35の同時調達を企画する空軍だがF-15C/Dを運用中の部隊にF-35の導入予定はなく、予算案は議会承認が必要だ。F-35に特殊利権を有する議員がすんなりと承認しないのではないか。すでにF-15Xの小規模導入に反対の意向を示す議員も現れている。
話題を海軍に移すと、今回の予算要求に22機のF-5E/FタイガーIIがあるのが目を引く。機体はスイス空軍から購入し、敵機役を演じる支援任務にあてる。F-5N/F44機が海軍二個飛行隊、海兵隊一個飛行隊で供用中だがこれもスイス空軍の余剰機材だった。それも十年近く前のことで現有機材は老朽化が進む一方で需要は増加している。
USN
F-5N

一部需要は民間業者委託で埋めてきたが、海軍は現有F-5の全機退役は将来避けられないと機材補強を迫られてきた。F-5はアグレッサーとして運航経費とともに実績を実証ずみなので別機種に交替すれば経費は大きく増加してしまう。
このためペンタゴンがF-5を新たに22機スイス空軍から入手し、ノースロップ・グラマンのセントオーガスティン施設で再整備し今後もアグレッサー任務の継続を図るのはしごく当然のことだ。
民間業者TacAirが海軍の「第四世代」敵機契約を改修型F-5で獲得していることからF-5が民間企業でも引っ張りだこになるのは間違いない。
言い換えれば海軍はスイスのタイガーII機材が入手できるうちに手を付けたことになる。
再整備後の機材を海軍がどう運用するか不明だが、既存F-5部隊を補強し、飛行時間の節約効果をで供用期間を伸ばす狙いがあるのか、新規のアグレッサー部隊を編成するのだろう。以下の予算説明でこれ以上のことはわからない。
海軍省はF-5E/F機材をスイス政府より調達しUSNおよびUSMCの訓練用敵機機能をサポートする。F-5は敏捷かつ高度の操縦性があり信頼性の高い超音速戦闘機で高度の空力特性とエンジン性能、低運航経費を特徴とする。
海兵隊は先にF-5を20機余り追加し米国各地の訓練基地に分散配備することで空対空訓練需要の増加に対応したいとしていた。
USN

これまでハリヤーが空対空防御戦でこの任務についており、AV-8B+はAIM-120AMRAAMの運用が可能となっていた。海兵隊の旧型ホーネット部隊は対テログローバル戦争で対地ミッションにに酷使され、老朽化したホーネットでは空対空戦能力は見劣りがしていた。
F-35B/Cには高性能センサー融合とステルス能力がつくが、パイロット訓練に敵役の機材がどうしても必要だ。USMCに残る後期型ホーネットには高性能のアクティブ電子スキャンアレイ(AESA)レーダーが搭載され空対空戦訓練では敵機役機材に需要が増えている。その背景にはペンタゴンが大国間武力衝突に再び焦点を当てており、空対空戦訓練に以前より高い優先順位がついていることがある。このため供用中機材とあわせ委託業者の機体で対応する。
以上を念頭にスイス空軍の余剰F-5の調達は予算上で合理的選択となる。
今回対象の機材に予備部品等をつけても総額は39百万ドルとF-35C一機の三分の一以下だ。機体単価は1.8百万ドルということだ。ただし米本国に回送するとそれなりの費用がかかる。前回のスイスF-5各機は海軍海兵隊のKC-130Tに搭載され大西洋横断した。
各機がエイビオニクスの大幅改修を受け構造補強も施されるかは興味深い点だ。海軍はTacAirと同様に既成品を使うオープン・アーキテクチャアを採用し新型センサーやレーダーを搭載するのではないか。海軍のアグレッサーF-5部隊が新型レーダーやIRSTを搭載しており、ヘルメット搭載画像装置をつけ今後も長く供用に耐えるはずだ。
以上の調達について今後詳しく見ていく。ペンタゴンの2020年度希望リストは未公開だが今後お伝えする内容は続々と出てくるはずだ。■
Contact the author: Tyler@thedrive.com