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2017年8月16日水曜日

F-35を防空センサー機材として注目する米陸軍


ついにF-35はセンサー機材になってしまうのでしょうか。米海軍は最初からそのつもりですよね。面白いのは米陸軍が注目している点で、まさか陸軍が同機を保有することはないと思いますが、今後の動向に目が離せませんね。

U.S. Army Eyes F-35 As Missile Defense Sensor

米陸軍がF-35をミサイル防衛用センサーとして注目している


Aerospace Daily & Defense ReportAug 8, 2017James Drew | Aerospace Daily & Defense Report


Lockheed Martin
HUNTSVILLE, Alabama—米陸軍がロッキード・マーティンF-35ライトニングIIに関心を深めるねらいは対地攻撃、近接航空支援、ドッグファイトのいずれでもない。
  1. 陸軍はF-35の空中センサー機能を統合防空ミサイル防衛の要にしようというのだ。
  2. 陸軍はF-35で米海軍のノースロップ・グラマンE-2D高性能ホークアイが米海軍と同様に空を飛ぶ脅威の早期探知追尾を期待する。目標情報を陸上の迎撃部隊に提供しペイトリオットミサイルで地上レーダーが探知するより早く撃破する構想だ。
  3. 米陸軍宇宙ミサイル防衛司令部/陸軍戦略司令部(USASMDC/ARSTRAT) の関係者によれば秘密会合でF-35部隊で防空ミサイル防衛ミッションの支援が可能か検討したという。
  4. USASMDC/ARSTRATの将来戦闘センター長リチャード・デ・ファッタによれば共用打撃戦闘機を弾道ミサイル・巡航ミサイルへの対抗策にどう活用するか検討中だという。
  5. 検討にはF-35事業推進室や米空軍など同機の運用側も加わっている。
  6. 米陸軍がF-35に関心を示したのは2016年に海軍が行った実証がきっかけで海兵隊F-35Bがレイセオンのスタンダードミサイル-6の誘導に成功した。テストはホワイトサンズミサイル試射場(ニューメキシコ州)で行われている。
  7. ロッキードによれば標的の質量中心に初回で命中した。テストではF-35とイージス戦闘システムというロッキードの重要装備二種類が使われた。
  8. F-35は標的情報をアクティブ電子スキャンアレイレーダーで得られ、イージスの「砂漠艦船」施設へデータ転送を安全に行った。妨害の可能性が低い多機能高性能データリンク(MADL)を使った。
  9. 海軍の最終目標はF-35やほかの機材の搭載センサーを次世代ネットワークである海軍統合防空火器管制システムに統合することにある。E-2Dと同じ機能はないが低視認性のF-35は飛行速度が速く残存性が高くなる。またステルスにより敵にそれだけ接近することも可能だ。
  10. これまで陸軍は係留気球としてJLensなどで空中の敵探知追尾をめざしてきたが、気球、飛行船、風船は戦闘機と同じ対応は無理であり運航費用が低いものの機能が異なる。■