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2024年12月17日火曜日

クレイトスの新型UCAVタナトスが初飛行を実施(Aviation Week)

 

Kratos Thanatos UCAV

Credit: Kratos


レイトス・ディフェンス・アンド・セキュリティはタナトス無人戦闘航空機の初飛行を完了した。

 クレイトスの無人システム部門の社長であるスティーブ・フェンドリーSteve Fendleyは、今後6〜12ヶ月の間にシステムが進化するにつれて、より多くのことを学びたいと本誌に語った。同社は初飛行の時期については明言せず、ここ数カ月以内としている。

 クレイトスは2023年11月にタナトスのデザインを発表し、エリック・デマーコEric Demarco最高経営責任者(CEO)は決算報告で、1年以内に契約を結びたいと述べた。デザインには、2つの吸気口と1つの排気口を持つ単発UCAVと思われるものが描かれている。 機体には垂直尾翼と水平安定板がなく、同社のステルスアプローチを示している。

 フェンドリーは12月7日、レーガン国防フォーラムでのインタビューで次のように語った:「タナトスの飛行は事実上実証済みです。当社は、機体が飛ぶかどうかではなく、統合されたシステムが任務を遂行できるかどうかを試しているのです」。

 クレイトスは、空軍の共同戦闘機(CCA)プログラムの今後の増分に強い関心を持っていると言う。最初の調達分はアンドリルジェネラル・アトミックスに授与された。フェンドリーによれば、CCAは、第5世代戦闘機で行われていることを補強し、第4世代戦闘機からオフボード・システムを導入することで、生存しやすくするという。 例えば、ボーイングF-15やロッキード・マーチンF-16のような第4世代戦闘機に対して、大きなスタンドオフを提供するために、電子戦に「初期の高い焦点」を当てることが挙げられる。

 同社は、米海兵隊(USMC)と空軍双方とXQ-58ヴァルキリーで進行中の仕事をしている。

 フェンドリーによれば、ヴァルキリープログラムは、10月に行われたエメラルド・フラッグ演習を含め、テストにおいて「さまざまな作戦ミッションセットの統合」に重点を置いているという。そのミッションの間、XQ-58Aは初めて「キル・チェーンを閉じる」ためにターゲット・データを米海兵隊のロッキード・マーチンF-35Bに転送した、と彼は言う。

 海兵隊はXQ-58のようなシステムを最終的に実戦配備することに興味を示しているという。

 クレイトスが主張する作戦に関連する側面のひとつは、バルキリーが滑走路に依存しないことである。

 「国防総省は滑走路の独立性こそ王道だと言ってきた。とはいえ、クレイトスは引き込み式の通常型離着陸システムにも取り組んでいる。

同社は、製造可能性を念頭に置いてUCAVを設計している。例えば、同社はヴァルキリーについて、1,000機生産に何が必要かを尋ねられた。 この研究では、クレイトスは自社設計とパートナーからのエンジンの両方を使用することを検討しているため、推進力がネックになる可能性が高いことが示された。その結果、生産に要する時間は「それほど長くはないが、エンジンが制約になる」と彼は言う。

 同社はドローンやその他の小規模な用途をターゲットとしたエンジンを自社製造しており、7月にはGEエアロスペースと協業を発表し、CCAを含むシステムでのスケーラブルな用途を開発している。

 「最初から生産を前提に製造しています。これは、当社自身のシステムにおいても、また独自システムを開発したいと考える他の企業と協力する上でも、かなり有利です」とフェンドリーは言う。

 クレイトスはドローンで幅広い経験を持つ。国防総省が対無人航空機システムに重点を置くようになるにつれ、同社の業務は大幅に増加すると予想される。同社のBQM-167、BQM-177、MQM-178 Firejetはいずれもハイエンドの対UASに使用できる。例えば、FirejetはイランのShahedドローンを効果的なエミュレーションし、他のドローンは「さらに高い能力」を提供するだろう、と彼は言う。■



ブライアン・エバースティン

2021年8月にアビエーション・ウィーク誌に加わる前は、エアフォース誌で国防総省を担当していた。 ブライアンは2011年に『ミリタリー・タイムズ』の記者として防衛航空を取材し始めた。


Kratos Conducts First Flight Of Thanatos UCAV

Brian Everstine December 11, 2024

https://aviationweek.com/defense/aircraft-propulsion/kratos-conducts-first-flight-thanatos-ucav



2024年11月13日水曜日

中国からステルスCH-7長距離無人機が登場(The War Zone)

 China’s mysterious CH-7 stealthy flying-wing drone seems to have reappeared, although with a notably different look to it and a very impressive size.  

via Chinese Internet

大型の全翼無人機CH-7は、これまで改良が重ねられてきたが、開発がまもなく完了すると伝えられている

国が開発した謎のCH-7ステルス飛行機型無人機の初号機の姿が明らかになった。ただし、以前の模型と異なる外観で、非常に印象的なサイズである。これは、中国が低探知性・長時間飛行可能な無人機の開発に加速的に取り組んでいることを示すものであり、この無人機は情報、偵察、監視(ISR)に特化されているように見えるが、無人戦闘機(UCAV)として攻撃任務も遂行するという主張が以前からあった。

本日、中国国営メディアが公開した動画と静止画には、滑走路を昼夜問わずタキシングする無人機が映っている。ただし、空中を飛行している様子は確認できない。黄色の下塗り塗装は、試験段階にある中国の航空機によく見られる。一方、主翼の前縁に装着された2つのデータプローブは、これが試作機または量産前の機体であることを示している。

滑走路で停止中のCH-7試作機。中国インターネット経由

現時点では、これがCH-7だと断言できる確証はないが、最も可能性が高い。また、中国の航空宇宙専門家もそう見ている。また、コンピューターで生成された画像、あるいは少なくともコンピューターで加工された画像である可能性もあるが、現時点では、断定できる材料はない。

CH-7(またはCaihong-7、意味はRainbow-7)は、国有の中国航天科技集団(CASC)の第11研究所が開発し、敵領空深くへの侵入に最適化された高高度UCAVであると広く理解されている。これは、低視認性(ステルス)設計とて高高度での飛行を組み合わせることで実現され、これにより、長時間、発見されず作戦行動が可能になる。

滑走路上のCH-7プロトタイプと思われる機体のクローズアップ。中国インターネット経由

CH-7は、最初に公開されて以来、設計が徐々に適応され、数バージョンが存在する。

同無人機は、2018年の中国国際航空ショー(エアショー・チャイナ)で、実物大のモックアップとして初めて公開された。この時点では、ノースロップ・グラマン X-47B UCAVの中国版クローン機のように見え、同じく「クランクド・カイト」翼に変更が加えられていたが、米国機に見られる三角形の翼端ではなく、翼端が傾斜していた。

Visitors take pictures of a model of CH-7 HALE Stealth Unmanned Reconnaissance Aircraft at the Airshow China 2018 in Zhuhai, south China's Guangdong province on November 6, 2018. - China unveiled a replica of its first permanently crewed space station, which would replace the international community's orbiting laboratory and symbolises the country's major ambitions beyond Earth. (Photo by WANG ZHAO / AFP) (Photo credit should read WANG ZHAO/AFP via Getty Images)2018年11月6日、中国南部の広東省珠海で開催されたエアショー・チャイナ2018で、CH-7の模型を撮影する来場者。 WANG ZHAO/AFP via Getty Images WANG ZHAO 

ZHUHAI, Nov. 7, 2018 -- Photo taken on Nov. 5, 2018 shows a full-size model of CH-7 drone exhibited at the 12th China International Aviation and Aerospace Exhibition in Zhuhai, south China's Guangdong Province. The average annual growth rate of the global unmanned aircraft system industry will maintain at over 20 percent, and its cumulative output value will exceed 400 billion U.S. dollars in 10 years, according to a white paper released Tuesday. (Xinhua/Liang Xu) (Xinhua/Liang Xu via Getty Images)

珠海で開催されたエアショー・チャイナ2018でのCH-7の模型の別角度からの写真。 WANG ZHAO/AFP via Getty Images 梁旭

CH-7が珠海エアショーに再登場した2022年には、主翼フラップが再設計され、より鋭く傾斜した翼端、より長い中央エンジンナセルの隆起が追加されていた。

その過程で、機体寸法も変更された。2018年の発表では、公表された数値には翼幅22メートル(72フィート)が含まれていたが、2022年のモデルでは翼幅26メートル(85フィート)の無人機が示された。

その他の公表された仕様(暫定的)には、全長10メートル(33フィート)、最大離陸重量1万キログラム(2万2000ポンド)、最大速度926キロメートル毎時(575マイル毎時)、最大飛行時間15時間などが含まれている。これらはすべて2022年バージョンのものだ。

それ以外では、CH-7の主な特徴として、これまで未確認のターボファンエンジン用の背面上部吸気口と、武器やセンサー用の内部ペイロードベイが挙げられる。

最新の動画では、2022年モデルより主翼の角度が緩やかであるように見える。また、少なくともモックアップの着陸装置やエンジン排気口との大まかな比較で、無人機が大型化しているようだ。

最新バージョンのドローンの背面を見ると、翼の後縁フラップの内側、翼と流線型の胴体部分の接合部に大きな隙間があることがわかる。これは一時的な構成である可能性が高く、隙間を埋めるフィラーがこの部分に装着されるだろう。また、ノズルがほとんどの角度から完全に隠された、スロットのような低視認性のカモノハシ状のエンジン排気口も見える。エンジン排気口は、有人・無人に関わらず、ステルス航空機開発にで最も複雑な要素のひとつだ。これは、ステルス機としての明確な目標を持つ別の全翼機設計であるロシアの無人航空機S-70 Okhotnik-B(ハンター-B UCAV)の開発でも見られた。

興味深いことに、最新型のCH-7は、少なくとも米国空軍の極秘プロジェクトRQ-180と呼ばれる高高度長時間滞空型ステルス無人機(こちらでさらに詳しく説明)の非公式なアートワークと非常に似ている部分がある。RQ-180についてはほとんど何もわかっていない。その名称さえも確認されていないが、おそらく大型全翼機で、細長い翼を持ち、全体的な設計は低被視認性(ステルス)の要件に基づいていると思われる。

2018年当時、CASCの企業ビデオでは、CH-7は2019年に飛行試験を開始し、2022年までに生産を開始する予定と述べていたが、これらの目標が達成されたかどうかは不明。一方で、本日公開された画像が数年前のものである可能性もある。

今年初め、中国の国営メディアはCH-7がテストを完了し、2024年に開発を完了する予定であると報道した。そうであれば飛行試験プログラムも完了しているはずだが、その証拠はまだ確認されていない。

一方、中国はステルス無人機のポートフォリオを拡大し、新型機の開発や、GJ-11 シャープソードのような既存プラットフォームの低探知性特性の改良に取り組んでいる。しかし、CH-7 プログラムは、明らかに敵空域の奥深くに侵入するように設計された UCAV であるため、特に興味深い。公式発表によると、戦略目標を攻撃する能力も備え、重要な情報を収集することも可能である。

CH-7が発表された際には、高高度長時間飛行可能なステルス戦闘無人機と説明された。主任設計者のShi Wenは、同機は「長時間飛行が可能で、偵察を行い、必要に応じて目標を攻撃できる」と述べていた

しかし、現在のところ、ISRミッションが主任務に思われる。これは、この無人機が高高度仕様であることから裏付けられる。この仕様により、同機は厳重に警備された地域の監視に理想的であり、また、設定すれば、標的の攻撃も可能だろう。

CH-7の量産型は、太平洋の遥か彼方まで飛行し、敵艦船を監視し、地上配備の長距離ミサイル、ミサイル搭載軍艦、爆撃機などへの標的データを供給するなど、海軍にとって特に有効であると思われる。

中国H-6K爆撃機の翼の下にある不活性空中発射対艦弾道ミサイル。出典:中国インターネット

この事実が改めて示すのは、中国が独自攻撃任務用の非常にステルス性の高い無人航空機の概念を採用している事実であり、このカテゴリーのプラットフォームは、我々の知る限り、米軍には存在しない。

CH-7は、中国人民解放軍(PLA)の戦力序列に組み込まれる可能性が高いが、この設計が、他の多様な「彩虹」シリーズと同様に、輸出用にも提案されていることも注目に値します。この大型改良型が国際販売されるかどうかは不明だが、販売されれば、先進的な武器市場において、他に類を見ない能力を提供することになる。

過去において、一部の中国製無人機輸出の品質に疑問が呈されたにもかかわらず、北京は武装型含む無人航空機の主要なグローバルサプライヤーとしての地位を確固たるものにしてきた。

2018年に珠海で撮影されたCH-7のモックアップの別角度からの写真。中国インターネット経由

この点において、中国の野心的な位置づけ、そして疑いのない商業的成功は、米国がこの種の技術に輸出規制を課していることを考慮すると、より一層重要性を増す。特に、ミサイル技術管理レジームは、ミサイルやその他の無人機、つまり、例えば武装型のMQ-9リーパー・ファミリーの輸出を制限しており、これら無人機は米国の最も緊密な同盟国にのみ販売されている。

米国やその他の西側諸国は、政治的条件が整っても、CH-7のようなステルスUCAVの輸出は現状では不可能である。中国にとって問題ではないが、CH-7開発にどれだけの期間がかかるのか、ましてや潜在的な顧客の手に渡るまでにはどれだけの期間がかかるのかは、正確にはわからない。一方で、CH-7は、これまで輸出されてきた無人機とはまったく異なる規模の無人機であり、より高度な能力を備えているため、輸出機会が制限される可能性もある。最終的に機密性の高い同機を自国のみで保持することを決定するかもしれまない。あるいは、低性能小型の派生型が輸出用に提供される可能性もある。

CH-7プログラムの現状がどうであれ、中国に他に直接的な競合相手がない多目的無人機を提供できる可能性を秘めており、非常に興味深い。何よりも、この無人機の画像は、ステルス無人機、さらにはあらゆる種類の無人機に関し、中国の急速な開発ペースを示すさらなる証拠となっている。■


China’s Stealth CH-7 Long-Endurance Drone Emerges

The large flying-wing CH-7 drone has gone through several iterations but is reportedly due to complete its development imminently.

Thomas Newdick

Posted on Nov 8, 2024 2:39 PM EST

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https://www.twz.com/air/chinas-stealth-ch-7-long-endurance-drone-emerges


レバノン上空を飛行中とされる謎のドローンの映像からイスラエルの極秘ステルスUAV「RA-01」の憶測を呼んでいるが実態は?(The Aviationalist)

 RA-01

2024年10月28日にレバノン沖で撮影されたとされる謎のドローン(画像クレジット:The Aviationist using screenshots from video posted on X) 





スラエルの極秘ステルスUAV「RA-01」ではないかとされるドローンの映像が公開された。 2024年10月28日、かなり離れた場所からスマートフォンで撮影されたと思われる低解像度動画がX(旧Twitter)に投稿された。 

 このクリップを最初にシェアしたアカウントは、同日レバノンで撮影されたと主張している。 


イスラエルの極秘ステルス機RA-01と主張するドローンのクリップを詳しく見る。

 重要な考察 RA-01の背景 謎のドローンを映した映像とスクリーンショットが投稿されて以来、ソーシャルメディア上で広く拡散し、最近その存在が公表されたイスラエルのRA-01ドローンの目撃の可能性について憶測を呼んでいる。 

 この分析では、動画を詳細に検証し、ドローンの外観が報告されているRA-01の特徴と一致するかどうかを探り、ユニークな視覚的要素を評価し、映像が本物に見えるのか、それともデジタル加工された可能性があるのかを検証する。 

 また、RQ-180含むその他ステルス・ドローンと比較し、デザインの類似性を理解する。 

 映像の長さは約15秒、フレームレートは約60FPSと高い。 

 フレームには、低空で安定した飛行経路を持つ無人航空機が映っている。同機は、RQ-180ステルスUAVを彷彿とさせるデザインで、滑らかで細長い胴体と、まっすぐな後縁を持つ大きなスパンの飛行翼を特徴としている。 

 特に探知を逃れるように設計されたステルス機にしては、異常に低い高度を飛行している。 

 このような低高度は、視認性を高め、地上の観測者が映像を捕捉しやすくする。これは、通常、発見されないように高高度で飛行するステルス無人機にとっては極めて異例である。 

 さらに、ステルスUAVは、イスラエル空軍が長い間、低観測(LO)資産を必要とせず、堂々と活動できる能力を実証してきたレバノン上空の飛行よりも、むしろ敵対空域の奥深くで隠密の長距離任務に適している。 

 白昼の飛行と相まって、このドローンが本当にRA-01なのかどうか、また、その設定の信憑性、あるいは意図的な展示の可能性さえも疑問視されている。 

 機体はRQ-180に似ている。 しかし、輪郭の細部、特に主翼と胴体のテーパーに違いがあり、これは新型機であることを示すか、映像が加工されている場合、視覚的に不正確であることを示す可能性がある。 

 また、このドローンはRQ-180(過去に高高度を飛行しているのが目撃されている)よりもはるかに小さいはずだ。 

 映像がデジタル加工されたものかどうかを判断するのはほとんど不可能だ。 

 照明と影が一様に見えるが、これは自然に再現するのは難しく、特に変化に富んだ日中の飛行では難しい。しかし、そのことと、実際の映像に見られるような大気の状態による微妙な不規則性がないこと以外には、CGIの可能性を示唆するものはほとんどない。 

 さらに、この映像が本当に2024年10月28日に記録されたものなのか、あるいは主張されているようにレバノン沖で記録されたものなのか、未確認のままである。 

 地理的位置や追加の確認がなければ、このシーンの背景は簡単に複製されたり、変更されたりする可能性がある。 

 とはいえ、機体のデザインは既知のステルスUAVに類似しているものの、白昼の低空飛行と、UAVの存在に関する報道が表面化したわずか数日後の出現は、この映像の正当性に疑問を投げかけている。 

 RA-01ドローンの公式確認がないため、憶測が飛び交い、この謎の航空機の役割と起源は秘密のベールに包まれたままだ。

 誰かが、ビデオはオービター5ドローンではないかと示唆したが、オービターUAVファミリーのデザインは異なる。

 結局のところ、RA-01なのか、別の未知のタイプなのか、あるいは低解像度の映像で形が歪んで見える別の何かなのか、判断するのはほぼ不可能だ。

RA-01の背景 RA-01と呼ばれるイスラエルの機密ドローンの存在に関する噂は、先週、国家地理空間情報局(NGA)から米国の機密文書がリークされたのを受けて広まり始めた。 

 現在ソーシャルメディア上で広く共有されている文書では、イスラエル国防軍(IDF)が長距離任務が可能な高度なステルスUAVを運用している可能性があると主張している。

 RA-01が存在するとすれば、偵察と潜在的な戦闘作戦双方のために設計されている可能性が高い。

 RA-01の詳細はまだ掴みどころがなく、公式な情報源からはそのデザインや運用能力についての確認は取れていない。

 観測筋によれば、イスラエルのUAV産業は、レーダーを回避する高度なUAVを開発してきた長い歴史があるため、このようなドローンを製造できる可能性があるという。

  The War Zoneによると、RA-01の名称は、監視と戦闘の両方の役割を持つ多目的プラットフォームである可能性を示唆しており、より伝統的な防衛システムと並んでイスラエルの航空能力を向上させる可能性がある。

 一部の報告によれば、RA-01はネゲブ砂漠にあるイスラエルのラモン空軍基地に収容される可能性があり、衛星画像には、おそらくユニークな航空機の保管と配備に特化した建造物が写っているという。

 リーク文書は、イスラエルのミサイル防衛シナリオと密接な関係があるとされるなど、RA-01の運用可能性を示唆しているが、この無人機に関する具体的な証拠はまだ乏しい。

 イスラエルが高度な抑止力を維持することに重点を置いていることを考えると、RA-01あるいは類似のプラットフォームが、おそらく中東上空の任務で、すでに限定的に運用されている可能性は十分にある。また、この極秘ステルス機が先日のイラン攻撃に参加した可能性もある。 

 同時に、RA-01の存在や能力に関する情報は、意図的な偽情報戦略である可能性も十分にあることを思い起こす価値がある。 

 米国の文書でさえ、不正確な情報や戦略的誇張が含まれているかもしれないと指摘する専門家もいる。 ■


David Cenciotti is a journalist based in Rome, Italy. He is the Founder and Editor of “The Aviationist”, one of the world’s most famous and read military aviation blogs. Since 1996, he has written for major worldwide magazines, including Air Forces Monthly, Combat Aircraft, and many others, covering aviation, defense, war, industry, intelligence, crime and cyberwar. He has reported from the U.S., Europe, Australia and Syria, and flown several combat planes with different air forces. He is a former 2nd Lt. of the Italian Air Force, a private pilot and a graduate in Computer Engineering. He has written five books and contributed to many more ones.


Video of Mysterious Drone Allegedly Flying Over Lebanon Sparks Speculation on Secret Israeli RA-01 Stealth UAV

Published on: October 29, 2024 at 12:44 PM

https://theaviationist.com/2024/10/29/mysterious-drone-video/


2022年10月14日金曜日

ウクライナでドローン対ドローン初の空中戦。第一次大戦同様にこれからの空中戦の進化を示す事例なのだろうか。

 


This Drone-Versus-Drone Kill In Ukraine Could Be An Air Combat First

Via Twitter

 

ドローンが敵ドローンを破壊するウクライナの映像は、空戦史上初の無人装備同士の戦闘の姿を見せている

 

 

年初めのロシアのウクライナ侵攻とそれに続く戦闘は、ある時は未来の戦争のあり方を示唆し、またある時は前時代の戦争を思い起こさせる、驚くべき映像を提供している。最新の映像には、クアッドコプター無人航空機(UAV)2機が戦う、至近距離での「決闘」が映っている。

 

わずか16秒のこの映像は、ソーシャルメディア上で広く公開され、多くのコメントを集めている。映像は、ウクライナ軍のUAV、中国製のDJI Mavicタイプのクアッドコプターが撮影したとされているが、映像から機種の詳細は分からない。ドローン搭載のカメラには、ロシア軍(または親ロシア軍)がコントロールするクアッドコプターらしきものが映っており、ウクライナUAVに接近してから衝突するように動き、その結果、少なくとも1枚の回転翼が失われ、地面に落下したようだ。映像は日付は不明だが、ウクライナ東部ドネツク上空で撮影されたものとされる。

 この事件を「WW1スタイルの決闘」とか、ウクライナ無人機が「ロシアの相手を破壊した」という表現は、少し空想的すぎる。ロシアまたはウクライナのUAVのオペレーターがどの程度相手を倒そうとしていたかは不明だが、映像から見ると、ロシアのドローンがウクライナ機を倒そうとしていたとは考えにくい。しかも、少なくとも親ロシア側では、ドローン同士の空中戦戦術を開発している証拠もある。2機のドローンが単純に衝突し、たとえ至近距離で飛行していたとしても、偶発的な殺害につながる可能性は、特に今回入手した証拠映像に基づくと、やや低いように思われるが、不可能ではない。

 いずれにせよ、空中戦では、敵を破壊するためには、「すべてが重要」だ。ウクライナの無人機オペレーターが意図的であろうとなかろうと、またこの無人機のどちらかが武装していようといまいと、結果は1機の(明らかにロシアの)無人機を破壊したことに変わりはない。

 分かっている範囲で、実戦で空中でドローンが別のドローンに破壊される様子を撮影した映像は過去に例がない。史上初の出来事かもしれない。

 しかし、空対空戦闘が新しい領域に入るのは、時間の問題だった。というのも、今、世界中でドローンに他のドローンを破壊する手段を与えようとする様々な開発が行われており、UAVとミサイルの定義を曖昧にしつつあるケースもある。ウクライナも、「ファウラー」と呼ばれる「迎撃用UAV」が開発されており、ネットを展開したり単純な衝突で敵ドローンを空中で破壊するのが任務だ。

 ウクライナ紛争では、双方が監視と攻撃任務で小型無人機を多用している。多くの場合、これらのUAVに手榴弾や迫撃砲弾を「偽装」して敵軍や車両に投下し、驚くべき精度と壊滅的な結果を達成している。

 あらゆるサイズの無人機が、戦場上空に配備されるようになっただけでなく、戦場外でも悪質な行為を行っている。こうした無人機が使用できる武器の選択肢が増えており、無人機はより危険な敵になった。そのため、低レベルのドローン防衛重点が置かれるようになってきた。

 この形の脅威が進化し続ける中で、小型ドローンに対する最良の防御手段として、小型ドローンにスポットライトがあたるといわれてきた。そして、ウクライナ発の今回の映像は、予測が現実のものとなりつつあるのを示している。■

 

 

This Drone-Versus-Drone Kill In Ukraine Could Be An Air Combat First

 

BYTHOMAS NEWDICK|PUBLISHED OCT 13, 2022 2:15 PM

THE WAR ZONE


2022年7月25日月曜日

ファーンボロ航空ショー:自律運用無人機と有人操縦機の高度チーム運用への期待高まる 

 

2020年12月9日、アリゾナ州ユマ試験場上空で、F-22ラプターやF-35Aライトニングと編隊を組み飛行するXQ-58A無人航空機。今月イギリスで開催のファーンボロー・エアショーとロイヤル・インターナショナル・エアタトゥーでは、自律型無人航空機と有人戦闘機を組ませる計画について防衛産業関係者が活発に意見交換した。 (Air Force)

 

空宇宙業界のリーダーたちは、今月英国で開催の航空ショー2つので、航空防衛の未来は自律型となり、間もなく現実になると繰り返し述べている。

 

 

 フランク・ケンドール米空軍長官は、自律型航空機、つまり人工知能などの技術を利用して任務を管理する無人航空機の利用拡大を最優先事項に据えている。

王立国際航空祭(RIAT)とファーンボロ航空ショーが相次いで開催され、会話やインタビュー、ブリーフィングで自律化の話題が取り上げられ、企業幹部はその実現②向けた方向を示していた。

 自律型航空機とチーム編成機能は、急成長市場であると同時に、最先端技術の研究開発を加速させ、他企業とのパートナーシップを構築する手段であると業界リーダーは見ている。

 ノースロップ・グラマン・エアロノーティクスシステムズの社長トム・ジョーンズTom Jonesは、7月16日RIATでDefense Newsに、「航空業界にとって、今は本当にエキサイティングな時期だ」と述べた。「多くが変化しており、脅威のため従来なかった技術に目を向けるよう迫られています」。

 新技術の典型例として、戦闘任務で戦闘機を補強するために無人航空機を使用することがある。空軍はこれらをCCA(Collaborative Combat Aircraft)と呼び、F-35や現在計画中の極秘の第6世代「次世代航空優勢プラットフォーム」に同行させたいとしている。

 中国との戦争が勃発する可能性を空軍当局が懸念しており、中国の軍事・防空体制は同盟国の航空機に大きな脅威となりうる。ケンドール長官は空軍に、囮や偵察、あるいは敵信号を妨害したり攻撃を行う自律型無人機を戦闘機に追加することを望んでいる。

 ファーンボロとRIATでは、有人・無人チームのコンセプトをどう実現するか、潜在的な落とし穴をどう回避するかなど、詳細な点に話が集中した。

 

磨きをかける各社

 

ファーンボロでの記者会見で、ボーイング・ディフェンス・スペース・セキュリティのファントムワークス副社長兼ゼネラルマネージャー、スティーブ・ノードランドSteve Nordlund,は、有人・無人のチーム化は、1機の有人戦闘機にUAVの「群れ」をつける必要はない、と述べた。

 ボーイングの研究開発組織ファントムワークスは、自律型ドローンの飛行士がプラットフォームから「解き放たれ」、最も必要とされる場所に移動できるのを想定していると述べた。

任務遂行中の戦闘機パイロットが特定の能力を必要とする場合として、敵防空網を遮断する必要に遭遇した場合なら、近くに潜む自律型ドローン1機に呼びかけ、防空網を電子的に妨害したり、無効化させる。ミッションに参加中の別の戦闘機も、助けが必要なときは近くを飛ぶ同じドローンを利用できるという。

 これはケンドール長官説明のコンセプトと異なる。F-35や次世代航空優勢戦闘機は、専用の5機もの無人航空機の編隊のために「芝居をする」ことになるとされる。ノードランドは、「別の場所にいる航空機が必要と刷る場合、無人システムが対応します。そのため、相互運用性と自律性が重要になります。そして、ハンドオフをどう行うかが重要なのです。この手順や実現する技術に当社が取り組んでいます」と語っていた。

 また、必要に応じボーイングは1機の有人機に「つながった」状態で機能する自律型ウイングマンも製造できるとし、同社は両方のオプションを提供できる柔軟対応を考えていると付け加えた。

 ノースロップのジョーンズは、自律型無人機と有人機を組み合わせたシステムを迅速に実用化するためには、空軍と産業界は無人機の任務を単純化すべきで、言い換えれば、走る前に歩かねばならないと警告している。

 「最初から複雑にしすぎるとよくない」とジョーンズは言う。「無人F-35を最初のステップにするのはやめましょう。もしそうすれば......目標まで到達するのに長い時間がかかってしまいます」 。

 ジョーンズは、空軍が戦闘機の自律的なチームメイトに、火力増強用の「ミサイルトラック」を望むのか、戦場を把握するためのレーダーやセンサーの別システムを搭載するのかを見極めるべき、と語った。それぞれ独自の仕事をする機体で構成する無人システム群もあり得る、と言う。

 

 

ロッキード・マーティンのコンセプトビデオのスクリーンショットで、F-35が自律型ドローンのチームと飛行する。同社のスカンク・ワークスは、F-35のような有人戦闘機と、並走する自律型ドローンをチーム化するという空軍のコンセプトについて、二段構えで対応する。 (Lockheed Martin video)

 

中小企業から最大手の請負業者に至るまで、防衛企業はこの分野の勢いに乗りたいと考えている。

 RIATとファーンボロが始まる前、ロッキード・マーチンのスカンク・ワークスは記者会見で、消耗品扱いの無人ウィングマン(早ければ3年以内に実用化可能)と、高度自律型システムを組み合わせて空軍向けに開発していと明らかにしていた。

 

自律機能が表舞台に

 

ファーンボロでは、クレイトス・ディフェンス・アンド・セキュリティ・ソリューションズが、スカイボーグSkyborg人工知能ウィングマン・プログラムの一環として、自律型ドローンXQ-58A Valkyrieのテスト飛行をアピールし、自律技術が主流になる可能性があると述べた。

 クレイトス重役ジェフリー・ヘロJeffrey Herroは、スカイボーグは来年には終了し、実証された機能が新しいシステムに組み込まれるとさえ予想している。

 ヘロは7月18日のDefense Newsとのインタビューで、「スカイボーグプログラムは終わりに近づいている」と語った。「他のプログラムに姿を変えていくだろう」。

 ボーイング・ディフェンス関係者は、MQ-28 ゴーストバットGhost Bat(ATS、Airpower Teaming System)としてオーストラリア空軍が実証した忠実なるウィングマンLoyal Wingmanプなど、確立ずみプラットフォームでの有人-無人チーミング作業に触れた。ボーイングは、海軍向け自律型給油ドローンであるMQ-25スティングレイも製造している。

 ボーイング・ディフェンス・スペース・アンド・セキュリティの最高責任者テッド・コルバートTed Colbertは、同社関係者がRIATで自律無人飛行チーム編成について顧客と話していると述べた。この市場が大きな関心を集めており、今後数年間で重要な市場となると述べた。

 コルバートは、7月17日にロンドンでの記者懇談会で、「当社は、自律性とATSの未来に向け、一生懸命努力しています」と述べた。これらのプログラムで、「従来型の物理的プラットフォームを前進させるだけでなく、接続性、分析、人工知能の観点で優れた技術を統合し、世界各地のミッションのニーズをサポートし、あらゆる教訓を活用できる機会を提供します」と述べた。

 コルバートによると、ボーイングは、無人機チーム編成コンセプトは「ブランドにとらわれない」と考えており、ボーイングだけのプログラムにしないという。

 ボーイングには独自のエンジニアリング、研究開発、自律技術の専門知識があるが、可能な限り他の組織と提携するとコルバートは言う。「技術の世界で勝つには、パートナーシップを組むことです。自社を補完できる仲間を見つけ、組み合わせて前進するのです」。

 

 

ボーイングは2020年5月5日、オーストラリア空軍向けの無人航空機「Airpower Teaming System」初号機をロールアウトした。(Boeing)

 

 

空軍の空中給油機計画で主要企業2社が争う中、自律性もセールスポイントとして浮上している。

 エアバスは7月19日、A330マルチロールタンカー輸送機(空軍のKC-Yブリッジタンカー採用を期待するロッキード・マーチンLMXT空中給油タンカーのベース機)が、自動空中給油ブームの昼間運用で認証を受けたと発表した。またエアバスは、自律給油と編隊飛行へ道を開く技術を生み出すため実証機を打ち上げたと発表した。

これに対し、KC-46Aペガサスタンカーを製造中のボーイング社は、同日のうちにペガサスが飛行テストで自律ブーム空中能力を実施したと声明発表した。空軍はブリッジタンカー構想を見送り、KC-46の追加調達を検討しているが、ロッキードは競争のチャンスを望んでいる。

 また、自律型市場に目を向けているのは航空会社だけではない。自律型システムに組み込む技術を製造する企業も、自社技術をアピールした。

 7月18日、ファーンボロで行われたDefense Newsとのインタビューで、レオナルドDRSを率いるウィリアム・リンWilliam Lynnは、同社の統合センシング機能が自律性の中核だと語った。センサーが、統合された方法で組み合わせられないデータや信号を持ち込めば、無人機は信頼性の高い動作ができなくなると、リンは言う。

 「戦車や陸上車両をすべて自律的に動作させるためには、360度全体を見渡し、統合的に処理する能力が必要となります」とリン。「各陸上車両を自律運用するためには、自分の世界を見て、地形を理解し、友軍と敵軍の位置を把握する能力が必要です。すべてが断片的に入ってくるのでは、戦車を走らせることはできません」。

 レオナルドDRSは、主に米軍を相手にする中堅防衛エレクトロニクス企業で、イタリア防衛企業レオナルドSPAの米国子会社だ。

 また、自律性のコンセプトは進化しており、議論は運用問題へ移行している。戦闘状況下でパイロットが無人ウィングマンをどのように管理するかなどだ。

 英国空軍のF-35パイロットであるジム・ベック准将Air Commodore Jim Beckは、7月19日にファーンボローでのパネルディスカッションで、戦闘中にUAVウィングマンを追加してもパイロットの注意力を奪うことはないだろうと述べている。

 「ドローン・ウィングマンがF-35より自律性が劣っていい理由はありません」とベック准将は述べた。「人間に判断を委ねなくてよいアーキテクチャを設計できます。F-35はすでにその域に達しています」。■

 

Future of autonomous flight comes into focus at Farnborough Airshow

By Stephen Losey

 Jul 23, 02:13 AM