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2018年7月24日火曜日

テンペストをきっかけに動き始めた次世代戦闘機の国際開発


テンペストをめぐり動きが出てきました。やはり次世代機開発は国際共同事業の形になるのでしょうか。では、日本はどういう形で関与できるのでしょうか。あるいは蚊帳の外扱いになるのでしょうか。(これは困りますが)その意味ではF-3開発の基調が国際開発にかじを切っていますので今後は動きやすくなるのでは。


ShowNews

U.S Air Force Reps Meet to Discuss Britain’s Future Fighter With UK 米空軍代表が英国と次世代戦闘機で協議に動く

Jul 18, 2018Lee Hudson | ShowNews

Tempest, Britain’s proposal for the FCAS, the future combat air system.

ンペストと呼ばれる英国の将来型航空戦闘システム(FCAS)の発表を受け米空軍関係者が今週にも英国側と同事業を協議する。
テンペストはフォーンボロ航空ショー初日に発表され、双発の低視認性戦闘機とされる。
空軍次官マシュー・ドノヴァンが報道陣に同盟関係の中で整備する装備では相互運用性が最重要要素だと語っている。
「新技術開発に向かう国の努力を激励したい。だがあくまでも共同作戦対応の装備である必要があると強調したい。その前提で了承すべきだ
ウィル・ローパー空軍次官補(調達、技術、兵站)は報道陣に米国は英国はじめ同盟国と次世代の航空優勢実現に努力すべきと語った。
「どの分野で脅威が顕著になるかで将来は変わってくる。軍事脅威にとどまらず民生技術にも注目している」「今我々が暮らす世界でセンサー技術が普及しているのは民間投資が原動力になっているからであり、その是非を見極める必要がある」
ローパーは英国の迅速戦力整備室を訪問するが同室はペンタゴンにある同名組織の英国版だ。協議では両国でどんな共同作業が可能か検討するという。
「国家防衛戦略の実現は自国単独では不可能だ。同盟国と共同で戦うだけでは不十分であり、同盟国と共同で装備を実現する能力が必要だ」(ローパー)■

2017年11月30日木曜日

B-21開発現況をRCO迅速装備整備室が説明

次期爆撃機の開発が順調に進んでいるようです。RCOが難易度が高い同事業をこなしているのはF-35の苦労を反面教師にしているのでしょうか。であればF-35のJPOよりもRCOの方が経歴に箔がつく? これはわかりませんが、有人操縦が選択式と言うのは無人運用が基本ということでしょう。形状こそB-2そっくりですが(想像図が正しいとは限りません)、おそらく2020年代初頭に姿を現す新型機がどんな形になるのか興味を惹かれますね。

B-21 Raider Headed Toward Critical Design Review, RCO Says

B-21レイダーは設計審査に向かうとRCOが発表

Aerospace Daily & Defense Report

Nov 28, 2017James Drew | Aerospace Daily & Defense Report
空軍の迅速装備整備室 Rapid Capabilities Office (RCO) は2003年4月の設立を経て現在は大幅拡充され、30事業300億ドル相当の装備開発を担当中だ。
  1. 目玉はノースロップ・グラマンB-21レイダー開発で業務のほぼ半分の規模だ。B-21
  2. 核運用可能で有人操縦が選択式のステルス爆撃機開発は2016年2月に始まり、重要な設計審査が来年に控えている。
  3. 11月28日にAssociation of Old Crows 総会でRCO室長ランドール・ウォルデン Randall Waldenは新型爆撃機を予定通りの費用かつ日程遅延を最小限で実現させるのがねらいと述べた。RCOは上層部の方針決定に直接アクセスできる組織のため目標の実現に最適とも述べた。
  4. RCO執行委員会にはペンタゴン調達トップのエレン・ロードEllen Lord や空軍長官ヘザー・ウィルソンHeather Wilson 、空軍参謀総長ディヴィッド・ゴールドフェイン大将 Gen. David Goldfeinも加わる。
  5. 「次世代ステルス爆撃機製造は簡単ではないが、各種指標を見れば事業の順調な推移状況が分かる」とウォルデンは述べた。「設計審査に焦点を合わせており、図面承認を受ければ機体製造に入る」
  6. RCO配属の220名は軍、文官、契約企業の混成で半数がB-21に従事中。上級職はペンタゴンに近いアナコスシア-ボイリング共用基地に本拠を構え、残りの8割はライトパターソンAFB(オハイオ州)に勤務する。オクラホマ州ティンカーAFBにも拠点があるとウォルデンの発表資料でわかった。
  7. B-21チームは基本構造の検討を2016年11月に終え、予備設計審査も今年早々に通過した。要求性能と基本設計は確定した。
  8. ウォルデンは100機生産が目標で就役開始を2020年代中ごろと確認している。
  9. B-21は空軍最大の開発事業で2022会計年度までに135億ドルが必要と空軍予算要求で判る。
  10. 同室の事業は大部分が極秘扱いでB-21も例外ではない。空軍が発表した情報はごくわずかで予算規模と想像図、サプライヤー一覧しかない。
  11. RCOの総事業規模は300億ドルで残る29事業に合計165億ドルを2018年から2022年の間に投入する。
  12. ウォルデンによればRCOはこれ以上の拡大は目指さず、現状のままで十分多忙だという。執行委員会がRCO事業を最終的に決めるが、「すべてを手掛けるつもりはない」と言う。
  13. ウォルデンは「迅速」調達には要求内容の事前決定、受注企業集団の決定、契約交付の一連の工程の短縮化が一番効果があるとする。B-21事業で敗れたボーイングは抗議したが、米会計検査院の最終裁定でボーイング首脳部も法廷闘争は断念した。
  14. ノースロップはレイダーの設計はフロリダ州メルボルンで行っており、機体組立てはカリフォーニア州パームデールになりそうだ。部品部材は全米各地で調達する。同機は空軍グローバル打撃軍団が運用中のボーイングB-1、B-52、ノースロップ・グラマンB-2に加わりその後交替するはずだ。グローバル打撃軍団は175機以上の最終調達を希望している。■

2017年9月4日月曜日

極秘宇宙機X-37B第五回ミッションの打ち上げは今週木曜日



X-37B軌道試験機(OTV)は米空軍の無人再利用可能宇宙機。写真は2014年10月17日にヴァンデンバーグ空軍基地で三回目ミッションを終えて帰還した同機。空軍迅速装備整備室が統括するX-37Bは無人宇宙機でリスク低減策、技術実証、作戦コンセプト開発を進めている。(Photo credit: Boeing)

Air Force’s Mysterious X-37B Space Plane to Launch Next Week

米空軍の謎の宇宙機X-37Bの打ち上げ近づく
POSTED BY: ORIANA PAWLYK SEPTEMBER 1, 2017Defensetech


  1. 米空軍の秘密機体X-37B軌道上試験機が9月7日打ち上げの予定だ。
  2. 今回は初めてイーロン・マスク率いるスペースXのファルコン9ロケットで打ち上げられると空軍が8月31日に発表していた。従来はロッキード・マーティンボーイングの共同事業体ユナイテッドローンチアライアンスがアトラスVロケットで打ち上げてきた。
  3. 第五回目ミッションとなるX-37BOTVは「従来より深い傾斜角軌道に乗せ軌道上飛行性能を拡大する」と空軍は声明で述べていた。
  4. 空軍の迅速装備整備室がX-37Bの実験活動を統括しており、同機の性能と柔軟運用を進めて「宇宙技術実証とともに実験ペイロード搭載機として活用を進める」とある。
  5. X-37Bのペイロードならびに軌道活動の大部分が極秘扱いだが、空軍によると今回のミッションでは「空軍研究本部が製作した高性能構造組み込み式熱拡散装置(ASETS-II)ペイロードを搭載し試験電子装置ならびに振動熱パイプ技術を宇宙空間で長期間使用実験する」という。
  6. 「今回のミッションでは初の実施項目が多く、同機事業で大きな進展となるはず」と空軍迅速装備整備室長ランディ・ウォルデンが述べている。「目指すのはX-37Bをさらに進展させ増える宇宙利用の支援にあてることだ」
  7. 前回の第四回ミッションは2017年5月7日に軌道飛行718日後に完了しており、累積軌道飛行は2,085日になったと空軍は公表している。■