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2024年9月30日月曜日

中国の新型原子力潜水艦が武漢で謎の事故で沈没: 衛星写真に写った奇妙な事件は、中国潜水艦が巻き込まれた大規模な事故だった(The War Zone)―PLAの隠蔽体質は予想どおりだが、軍需産業でなにかおかしなことが発生しているようだ

 The mysterious incident at China’s Wuchang Shipyard in the spring of this year resulted in the sinking of the country’s latest nuclear-powered attack submarine, according to U.S. officials.  

PHOTO © 2024 PLANET LABS INC. ALL RIGHTS RESERVED. REPRINTED BY PERMISSION




TWZが以前報じた、今年春に中国の武昌造船所で発生した不可解な事件は、米国当局によると、同国の最新の原子力攻撃型潜水艦の沈没だった。問題の艦は、当初は通常動力型潜水艦とされていたが、新型の041型周Zhou級SSNの1番艦であった。

 ウォール・ストリート・ジャーナル紙の本日の報道は、匿名アメリカ政府関係者を引き合いに出し、中国当局が事故を隠蔽しようとしていることを描写している。 

 この潜水艦は、海に出る前の最終仕上げ作業中であった。「アメリカ政府関係者は、中国当局が海水や付近の環境について放射線のサンプルを採取した形跡を発見していない」と記事は続く。 

 「潜水艦が沈没して、中国の関係者が死傷した可能性はあるが、アメリカ当局は死傷者が出たかどうかはわからないと言っている」。 

 武漢市郊外の長江沿いにある国営の中国国家造船公司 China State Shipbuilding Corporation (CSSC)の武昌造船所では、すでに何かがおかしいという兆候があった。

 武昌造船所の異常な動きを最初に観測したのは、シンクタンク「新アメリカ安全保障センター(CNAS)」の非常勤上級研究員で、元米海軍潜水艦戦将校のトム・シュガートだった。

  TWZは以前、中国の造船所に突然現れた4隻のクレーン船を示す衛星画像を調査したが、これらは少なくとも6月12日から17日まで設置されていた。 

 5月にバースに入っていた潜水艦は、これらの期間中不在であったが、それが最後に目撃されたのは正確にはいつであったかは不明である。 

 7月の第1週までには、バージはなくなり、武昌の活動は通常に戻ったようだ。 

2024年6月15日に撮影された衛星画像。4隻のクレーン船の群れと、武昌造船所でのその他の異常な活動が写っている。 photos © 2024 planet labs inc. REPRINTED BY PERMISSION 


 米政府関係者は、新型SSN「周」級の1隻が巻き込まれたという事実以外、事故の詳細を明らかにしなかった。 

 同艦のの特徴は、操縦性、効率性、安全性を向上させる設計で、潜水艦の動作範囲の重要な部分にわたって音響シグネチャを低減するのにも役立っている。 

 これらの4つのクレーンを使って、潜水艦は引き揚げられたと言われているが、WSJのレポートによると、「海に出すことができるようになるまで、おそらく何カ月もかかる」だろう-それが可能であるとしても。 

 潜水艦が完全に沈没した場合、内部空間は水で満たされた可能性が高く、すべての電子機器の交換が必要となる。

5月29日、武昌造船所の別の風景。2週間後にクレーン船が現れたのと同じ場所に、潜水艦が係留されている。 PHOTOS © 2024 PLANET LABO INC. 


  PLA海軍が、自分たちの新型第一級原子力攻撃型潜水艦が桟橋側で沈没したという事実を隠そうとするのは、驚くべきことではない。 

 「訓練基準や装備品の品質に関する明白な疑問に加えて、この事件は、長い間腐敗に悩まされてきた中国の防衛産業に対するPLAの説明責任と監督について、より深い疑問を投げかけている。 

 中国の最も重要な造船所の一つ、特に新型潜水艦を建造する造船所で事故が起きたことを米情報筋が確認したことは、確かに重大である。  上記の米国防当局者が言及しているように、中国の海軍造船における安全性と品質管理の慣行には過去にも疑問が投げかけられてきた。  


2022年9月に撮影された衛星画像は、中国武漢郊外の武昌造船所の全景を提供する。 Google Earth 


 このような欠点があるにもかかわらず、あるいは欠点があるからこそ、中国は米国より潜水艦やその他の軍艦を建造する能力が飛躍的に高いことを証明した。 

 しかし、それらの艦船の質の比較については、まだ議論の余地がある。そう考えると、新型SSNの沈没は後退ではあるが、米国の潜水艦建造計画とは対照的に、原子力と通常動力設計を含む同国の潜水艦建造計画のペースを大きく変えるようなものではない。 

 新しいSSNが武昌造船所で建造されるという事実自体が重要だ。 


米海軍による039A型または元級潜水艦のストック写真 

 

 武昌造船所はこれまで、欧米では元級としても知られる039A型シリーズの建造に主に携わってきた。同造船所はまた、さまざまなタイプの水上軍艦を建造し、過去には電磁レイルガンのテストも行うなど、海軍の開発業務をサポートしている。商業船舶も製造しており、原子力潜水艦もそのリストに加わった。 

 中国当局が今年初めの事件で潜水艦に何が起こったのか、詳細を明らかにする可能性は極めて低い。 

 そして、急成長する人民解放軍にはおそらくほとんど影響を与えないとしても、米当局による情報公開は、多様化する中国の潜水艦建造の取り組みにで、興味深い側面を明らかにしている。■


China’s New Nuclear Submarine Sank During Mysterious Incident In Wuhan: Report

A strange incident caught in satellite imagery was indeed a major mishap involving a Chinese submarine, according to a new report.

Thomas Newdick

Posted on Sep 26, 2024 7:01 PM EDT

https://www.twz.com/sea/chinas-new-nuclear-submarine-sank-during-mysterious-incident-in-wuhan-report



2024年8月21日水曜日

改良型フリゲートType 054AG1号艦を進水させ、さらに建造中の中国に要注意。沿岸警備隊向けにも同じ船体を利用。(The War Zone)

 Improved Type 054AG Frigate

黄浦造船所から進水した最初の054AG型。画像は中国のソーシャルメディア Sinodefenceforum 経由。 




新型Type 054Aは、大型化した飛行甲板と格納庫でZ-20ヘリコプターに対応し、新型主砲を搭載


国の中船黄埔文沖船舶Huangpu-Wenchong、滬東中華造船Hudong-Zhonghuaの両社がType 054A の改良型の建造に従事している。この新型フリゲート艦は、非公式には054AG型(PLANの命名法ではGは「改良型」または「アップグレード型」を意味する)と呼ばれている。現在、広州にある黄浦造船所は、8月上旬頃に最初の054AG型を進水させた。 


最近の上空からの画像に写っている長興島のHudong乾ドック。ドックには2隻の054AG型フリゲート、1隻の054A型沿岸警備型、そして076型LHDがある。画像は中国のソーシャルメディアより。 


一方、上海のHudongは、長興島の新しい大型ドライドックで、少なくとも2隻の054AG型の建造を続けている。この施設は、電磁カタパルトを装備した新型076型水陸両用強襲揚陸艦の組立も行っていることで注目されている。同じドライドックでは、2隻のフリゲート艦とLHDと同時に、中国沿岸警備隊向けの054A型1隻も建造されている。


飛行甲板の拡大、新しい主砲 

黄浦で進水した最初の054AG型は、先週ソーシャルメディアに新たな画像で登場した。写真から、先行する054A型と比較して変化した特徴をさらに観察することができる。最も注目すべき点は、飛行甲板の延長と拡張された格納庫スペースである。 この変更は、052D型マルチロール駆逐艦の努力にも似ており、その結果、052DLと呼ばれる新型が誕生した。どちらのケースでも、この変更は新しいZ-20 ASWおよびマルチロール海軍ヘリコプターを収容するものである。S-70由来の中型ヘリコプタZ-20は、PLANに就役する初期段階にある。Z-20はPLAの地上軍、空軍、憲兵隊(PAP)向けにも生産されている。Z-20の海軍バージョンは、Z-20F対潜水艦バージョンとZ-20J海軍ユーティリティヘリコプターである。このタイプは、PLANで使用されているロシアのKa-27/28ヘリコプターに加え、Z-9シリーズの小型実用ヘリコプターとASWヘリコプターを実質的に置き換えることになる。 


Z-20F ASWヘリコプターがホバリングしている。新型ヘリコプターは、より大型の052DL型駆逐艦に似た054AG型再設計の主要な推進力となっている。画像は中国のソーシャルメディアより 


054AG型は、より大きな格納庫に対応するため、上部構造の両側にあるRHIBの格納ベイを、CODAD主推進用のファンネルの隣に移動させた。 2つ目の大きな変更点は、艦首にH/PJ-87 100mm主砲の新型と思われるものを統合したことである。この新しい主砲は、既存の054A型に搭載されていたH/PJ-26 76mm砲に代わるものである。この変更は、旧型PLAN駆逐艦に加え、同じくH/PJ-87の旧型を使用していた最初の2隻の054型フリゲートの構成へのの回帰である。054AG型と054B型の両方で100mm砲が復活したことは、開発者が噂されていた設計上の性能問題を解決したことを示唆しており、現在ではより広範な適応が実施されている。 


054B型フリゲートに搭載された新型100mm主砲。


この砲の使用により、改良型054AG型は先行する054A型フリゲートと一線を画している。


センサーと兵器の適合性を維持する可能性が高い新デザイン 

054AG型は、先行する054A型と同様に、メインマストに382型3Dデュアルバンド航空捜索レーダーまたはその亜種を、艦橋に366型Xバンドレーダーを搭載し続ける。このセットアップは、054B型が艦橋上部のマストに新しいデュアルサイドAESAを主要センサーとして搭載しているのとは対照的である。マスト中腹の水面捜索レーダーは、最新画像ではまだ見当たらない。これは364型Cバンドレーダーか、あるいは新設計のレーダーで、最新の052DL型が搭載しているレーダーに似ているかもしれない。先行する054A型と同様、AG型は345型火器管制レーダーを搭載せず、格納庫の縁と艦橋上部の固定パネルにエミッターを搭載している。  


武装面では、HQ-16 SAMとYu-8 ASWミサイル用の32セルVLSを引き続き採用。また、H/PJ-12 30 mm CIWSを2基装備している。054B型と同様に、新型フリゲートもYJ-83対艦ミサイル用の4連装ボックスランチャーを2基、艦の中腹に搭載する可能性が高い。 

 HudongとHuangpu両社はこれまでに、新設計の054B型フリゲートを1隻ずつ進水させている。最初の2隻を超える船体はまだどちらの造船所にもない。054B型に見られる特徴や改良点の一部を備えた054AG型が大量建造されていることは、新しい設計のフリゲート艦が建造されるまでには、さらに時間が必要であることを示しているのかもしれない。一方、PLAN は、近代的で能力の高い Z-20 を配備できる設計の普及を望んでいるのかもしれない。 


黄浦造船所の最近の画像。左側が新型フリゲート054B型。右は中国沿岸警備隊用の054A型

 

PLANが改良型054AGフリゲート艦を何隻建造するつもりなのかは不明だ。また、これらの艦船がどのレガシー・ユニットを置き換えるのかも現時点では明らかではない。しかし、新型フリゲート艦の現在の建造状況は、PLANの054A型全体の隻数が今後数年間で50隻以上に達することを示唆している。■



China Launches Improved Type 054AG Frigate, More Hulls Coming

New Type 054A variant features larger flight deck and hangar for Z-20 helicopter, and new main gun. Ships under construction at two yards may grow Type 054A-fleet to 50 units or more.

Alex Luck  14 Aug 2024

https://www.navalnews.com/naval-news/2024/08/improved-type-054ag-frigate-launched-more-hulls-building/


2024年6月24日月曜日

中国が「ドローン空母」艦艇を建造中でテストに使用? PLAの「学習」マインドを示すものと注目する アナリスト

中国は新興勢力であり、これまでの実績の延長にとらわれず、自由な発想が可能なのでしょう。空母に関しても超大型空母の概念から離れられない米国と違い、とんでもない装備が出現してもおかしくないわけです。一方で、米国のデッドコピーのような大型空母の建造も進めているのですが、これは色々試すと云う精神のあらわれなのでしょう。とはいえ、こうした観測記事で逆に米国に新しい発想をまきおこそうという意図もあるのかもしれません。Breaking Defense記事からご紹介しましょう。

(Photo by Feng Li/Getty Images)

Chinese president Xi Jinping and a PLA Navy honor guard await the King of Bahrain (Photo by Feng Li/Getty Images)



その通りなら、習近平国家主席と部下は、「柔軟で革新的な真の能力を示している」ことになる。革新が全部成功する保証はないが、挑戦する意欲が重要だ」と中国の防衛専門家ディーン・チェンは語る



国がドローン専用と見られる小型空母を上海江蘇造船所で建造している可能性がある。

 同艦は、ミッチェル航空宇宙研究所の上級研究員で元米海軍情報将校のジョン・マイケル・ダームの分析に基づくNaval News報道で今週明らかになった。双胴船で、どんな種類の空母にも似ていない。ダームは本誌へEメールで、同艦が「完成して運用されるまでは、おそらく真の目的はわからないだろう」と認めている。

 しかし彼はまた、もし同艦がドローン空母であれば、「PLAN『青軍』は、これまで我々が船から発進させてきたヘリコプタードローンの代わりに、固定翼ドローンを海上で発射・回収できるようになる」と述べた。同艦は、「固定翼ドローンの運用試験と評価に貢献するかもしれない。これは、最終的に中国の新型075型ユーシェン級強襲揚陸艦にドローンを搭載するのをサポートするかもしれない」と述べた。

 ダームは、中国では「PLAは "赤 "部隊であり、"敵 "または反対勢力は "青"部隊である」と説明した。つまり、実験やテストに使用されるということだろう。

 外国の軍隊を監視する役割を担う国防情報局からは、本誌記事の発表時点で、コメントは得られなかった。

 中国軍の専門家ディーン・チェンは、本誌の取材に対し、「ドローン空母かどうかはわからない」としながらも、仮にそうだとすれば、「PLAが学習する組織であることを改めて思い知らされる」と述べた。それは、権威主義的なPLAを連想させるものではない。

 「PLAは、PLA戦略支援部隊を創設することを選び、多くの官僚権力を怒らせ、戦わせることになった」と彼は電子メールで語った。

 米国平和研究所の中国上級顧問チェンは、中国の習近平指導部とその部下たちは「柔軟で革新的な能力を発揮している。すべての革新が成功するわけではないが、挑戦する意欲が重要だ」。

 在シンガポールの中国国防面に関する専門家、ジャ・イアン・チョンは、新型艦により中国は「技術だけでなく、ドローンを取り入れた戦術や戦略でも多くの実験を行うことができるかもしれない」と述べた。これはある意味で、空母とそれを取り巻く戦術の開発に取り組んだ2020年代と30年代と並行しているのかもしれない。このようなドローン空母の完全な効果は、まだ発見されていない。

 中国海軍の急速な拡大と近代化という背景でこれらすべてが起こっている。

 このテーマに関する議会調査局の最新報告書は「米軍当局者やその他のオブザーバーは、中国の海軍造船努力のペース、米国の造船産業の能力と比較した中国の造船産業の能力、中国海軍と米海軍の相対的な規模と能力に関する結果としての傾向線について、懸念や警戒を表明している」と、述べている。PLANは、米海軍の292隻に対して370隻以上と、米海軍の規模を大きく上回っている。

 チェンは、PLANがドローンについて、我々と異なる、より革新的な考え方をしている可能性がある、と「憂慮すべき」可能性を指摘した。伝統的に、アメリカはドローンを既存の固定翼機の補完または増強とみなしてきた。■


China's purported 'drone carrier' could be used for testing, shows PLA 'learning' mindset: Analysts - Breaking Defense

By   COLIN CLARK

on May 17, 2024 at 9:39 AM





2024年3月19日火曜日

中国J-35の海軍仕様機の新たな画像が流出。空母整備と並行してPLANが同機を運用するつもりなのか。

 しばらく鳴りを潜めていたJ-35ですが、空母搭載を想定してPLANはゆっくりとテストを進めているようです。F-35との類似性がとかく指摘される同機ですが、双発の機体は海軍運用では好まれるでしょうが、その性能は未知数です。The War Zoneの分析記事を御覧ください。


A prototype J-35 stealth flghter in flightChinese internet via X/Twitter


中国のJ-35海軍ステルス戦闘機の新しい画像


海軍仕様のJ-35が、中国の最初の2隻の航空母艦と3隻目の航空母艦で運用される可能性が示唆される中で画像が公開された


近の画像は、中国の空母ベースの瀋陽J-35ステルス戦闘機の3番目の飛行プロトタイプの可能性のある機体を示している。J-35は最終的に、中国の就役中の空母2隻、001型遼寧と002型山東、そしてまもなく出航する003型福建を含む、カタパルトとアレスターギアを装備した将来の空母から運用される可能性があるとの指摘が高まっていることを受けて、航空機を下側からとらえた新しい画像が公開された。

 画像はもともと、3月初めに中国のマイクロブログサイト「微博(ウェイボー)」に投稿されたもので、その後広く共有されるようになった。正確な撮影日は不明だが、中国軍用航空ブログのHui Tongは、テスト飛行を終えた航空機が遼寧省の瀋陽飛機公司に近づくところを撮影したものだと指摘している。同ブログは、これが3機目のJ-35ではないかと推測しているが、現時点で確認できない。


 画像ではJ-35の底面が見える。これまでの写真から、J-35の表面は全体的に非常に滑らかであることが分かっている。機体後部には、ほぼ標準的な排気ノズルが写っている。J-35のノズルには鋸歯状の花びらがあることが分かっているが、この記事の一番上にある拡大画像では、花びらが滑らかになっているように見える。このジェット機は、ステルス戦闘機で低視認性を必要としない場合に一般的であり、また密集した空域を飛行する際の課題にもなり得るように、腹部にボルトオン・ルネーブルグレンズ(レーダー反射板)を装着しているように見える。このスタイルと配置は、F-22やそれに続くJ-20に見られるものに似ている。J-35の着陸装置は、空母運用のためのツインノーズホイールとF-35Cと同様の一般的なレイアウトを特徴としている。

 陸上型の瀋陽FC-31を海軍仕様にしたもので、J-35の最初の試作機は2021年10月に初飛行した。2機目のJ-35試作機である350003は、その後2022年7月に目撃され、低視認性のグレーの戦術塗装が施されていた。3機目が2023年9月に飛行しているところを撮影されたとの憶測もあったが、当時我々が指摘したように、画像から、その機体海軍仕様のJ-35なのか、それとも陸上ベースのFC-31の亜種なのかを確認するのは困難だった。

 J-35の登場は、長い間、人民解放軍海軍(PLAN)が将来の運用をめざすカタパルト支援離陸・回収(CATOBAR)空母と密接に関連していると考えられていた。

 一時期、中国はJ-15戦闘機を遼寧と山東の両空母で運用することに固執するだろうと広く思われていた。福建のような、より能力の高いCATOBAR空母は、J-35やJ-15のCATOBARバージョン、その他の航空機やドローンを含む航空団を運用する。

しかし、これはもはや事実ではないかもしれない。先月初めに中国から流れた画像では、空母がドック入りしている間に遼寧にJ-35のモックアップが搭載されていた。そして2月後半には、空母がさらなる整備後の試験のために出港する際、J-15のモックアップの隣に同機が写っている、さらなる画像が現れた。

 遼寧と山東からJ-35が定期的に運用される可能性は、多くのオブザーバーには予想外だったかもしれないが、これは理にかなっているように思われると、長年の中国航空宇宙アナリストで本誌寄稿者であるアンドレアス・ルプレヒトは強調している: 「私の意見では、(J-35が遼寧と山東に加わることは)完全に理にかなっている」と強調する。「福建」が準備が整う前に、特に作戦空母として、PLANは甲板上と空中でのJ-35の訓練に多くの時間を費やす必要がある。カタパルトがないために訓練が制限されても、PLANは多くの飛行時間と多くの経験を得ることができる。

 STOBAR空母でJ-35を実際に運用するには、いくつかの欠点があることに留意すべきである。回収はSTOBAR空母でもCATOBAR空母でも同じだが、J-35は遼寧と山東の艦首のスキージャンプ台を利用して発進しなければならない。そのため、将来のCATOBAR空母からの発進する場合と比べて、武器や燃料などの積載量を減らして発艦しなければならない。福建は、従来型の蒸気式カタパルトではなく、先進的な電磁式航空機発射システム(EMALS)タイプのカタパルトを採用している。

 新型カタパルトが中国の就役中の空母にもたらす全体的なメリットは大きい。J-35は、その低視認性とともに、多くの先進的なセンサーや非常に高性能な武器とともに、アクティブ電子スキャン・アレイ(AESA)レーダーを搭載すると想定されている。何よりも、福建の準備が完全に整う前に、機体を海上運用し、大きな教訓が得られるだろう。

 これは興味深いことではあるが、推測の域を出ない。J-35がSTOBAR運用に適さないと判明するかもしれないし、開発スケジュールが福建を待つ方が良いということになるかもしれない。その成り行きを見守る必要がある。■



New Images Of China's J-35 Naval Stealth Fighter, Could Depict Third Example

New Images Of China’s J-35 Naval Stealth Fighter, Could Depict Third Example

The images come amid indications that the navalized fighter could operate aboard China’s first two aircraft carriers, as well as its third.

BYOLIVER PARKEN|PUBLISHED MAR 13, 2024 9:10 PM EDT

AIRNEWS & FEATURESSEA


2022年7月7日木曜日

尖閣諸島周辺での中国、ロシアの気になる動き。外交(だけ)で平和は守れると奇妙な主張をする野党に不利なニュース。参院選挙での与党圧勝を後押しする効果になるか。憲法改正を妨害する野党には消えてもらいたい。

  

ロシア、中国両国の海軍部隊の活動が尖閣諸島周辺に展開した。防衛省

 

 

西太平洋で中国とロシア両国の活動が活発化しており、尖閣諸島付近で中国の作戦がより頻繁になってきたと、日本政府が27日に発表した。

 

岸信夫防衛大臣は、尖閣諸島の現状を変えようとする中国のいかなる試みにも日本は断固として、かつ冷静に対処する、と述べた。

 

中国が釣魚島、台湾が釣魚台と呼ぶ尖閣諸島は、台湾の北東約186キロ、沖縄の西約410キロに位置する無人島群であり、日本が実効支配しているが、中国と台湾双方が領有権を主張している。

 

岸大臣によると、月曜日午前7時44分頃、人民解放軍海軍のフリゲート艦「Jiangwei II」が尖閣諸島の魚釣島南西を通過した。中国艦船が尖閣諸島の接続水域に入ったのは、2016年、2018年、先月とあわせ4回目となった。国際法では、軍艦含むどの国の船舶も、国家の安全を脅かさない限り、沿岸国の領海の航行が認められている。米国も、中国が支配するパラセル諸島を自国艦が通過する際に、同じ権利を主張している。

 

岸大臣は、ロシア海軍のSteregushchiy級コルベット艦一隻も月曜日に魚釣島周辺の接続水域を航行したと付け加えた。

 

松野博一内閣官房長官は、火曜日の記者会見で、ロシア艦は台風8号を避けて同地域にいた可能性があると述べた。長官はまた、中国沿岸警備隊2隻が火曜日未明に尖閣諸島内の領海に接近し、日本漁船に接近したと述べ、日本はこれらの行為について中国へ外交的な抗議を行ったと述べた。

 

記者会見でロシア艦の名前は特定されなかったが、土曜日と火曜日の防衛省統合幕僚監部(JSO)発表では、ロシアのコルベットRFS Gremyashchiy(337)が尖閣諸島付近を航行したとある。

 

土曜日に発表された統合幕僚監部の声明では、ロシア海軍の艦船3隻が金曜日に八重山諸島の与那国島の南方を航行しているのが目撃された。各艦はその後、与那国島と西表島の間を北東に航行したと、同声明にある。JSO公表の写真に見える艦番号から、ロシア艦は駆逐艦RFSマーシャル・シャポシニコフ(543)、コルベット艦RFSグレミャーシチー(337)、補給艦ペチャンガであると確認されている。JSOは、マーシャル・シャポシニコフと グレミャーシチーが、6月15日から日本付近で航行中のロシア水上艦隊7隻の一部と明らかにした。また、海上自衛隊の補給艦「ましゅう」(AOE-425)と、那覇基地の第5航空集団のP-3Cオライオン海上哨戒機が、ロシア艦を監視したと発表された。

 

防衛省は月曜日、PLANフリゲート艦をCNS懐化Huaihua (566) と特定する画像を発表し、護衛艦 JS あぶくま (DE-229) が 監視していたと発表した。

 

JSOは火曜日に、ロシア艦3隻が月曜日に尖閣諸島の久場島と大正島の間の海域を北上して出た後、北東に向かい東シナ海を航行するのを目撃した、と発表した。発表では、「あぶくま」、「ましゅう」、駆逐艦「しらぬい」(DD-120)、第5航空集団のP-3Cオライオンがロシア艦を監視したとある。

 

また、JSOは同日午前4時、宮古島の北東120kmの海域で北西に航行するPLANの東調級情報収集艦(艦番号794)を目視し、その後、宮古海峡を北西に通過して東シナ海に出たと発表した。発表では、「東調794」が6月12日に対馬海峡で目撃されていると指摘し、同艦が日本の本州と九州をほぼ一周したことを示す地図を提供した。同じく発表では、駆逐艦「せとぎり」(DD-156)と掃海艦「くろしま」(MSC-692)、海上自衛隊鹿屋基地所属の第1航空集団P-1海上哨戒機、第5航空集団P-3Cオライオンが同艦を監視していたことが記されている。

 

その他の動きとして、駆逐艦CNS呼和浩特Hohhot(161)、フリゲート艦CNS岳陽Yueyang(575)、補給艦 CNS駱馬湖 Luomahu(907)から成る PLAN 第40中国海軍護衛機動部隊は、火曜日朝に中国国防省のニュースポストによると、広東省の湛江Zhanjiang母港に戻った。洋上展開は172日、約 90,000 海里の航海、と発表にある。PLAN は 2008年以来アデン湾に海賊対策の護衛任務を定期的に派遣している。6 月8日よりの今回の派遣には駆逐艦CNS蘇州Suzhou(132)、フリゲート艦CNS南通Nantong(533)補給艦CNS巣湖Chaohu(890)が含まれる。■

   

Chinese Navy, Air Force Active Near Senkaku Islands, Says Japanese MoD - USNI News

By: Dzirhan Mahadzir

July 5, 2022 2:26 PM

 

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About Dzirhan Mahadzir

Dzirhan Mahadzir is a freelance defense journalist and analyst based in Kuala Lumpur Malaysia. Among the publications he has written for and currently writes for since 1998 includes Defence Review Asia, Jane’s Defence Weekly, Navy International, International Defence Review, Asian Defence Journal, Defence Helicopter, Asian Military Review and the Asia-Pacific Defence Reporter.


2021年5月16日日曜日

(再出)海軍記念日に合わせ、強引に艦艇三隻を同時就役させたPLANだが、スピード建造で品質は大丈夫なのか他人事ながら心配。注目は台湾侵攻を狙う075型LHD。

 China Commissions a Type 055 DDG, a Type 075 LHD and a Type 094 SSBN in a Single Day

左より ジン級SSBN、055型DDG、075型 LHDが 同時にPLAN 艦隊に加わった。


4月23日、人民解放軍海軍(PLAN)で主要艦艇三隻が同時就役という今までにない成果が生まれた。

三隻は055型駆逐艦(NATO名称レンハイ級巡洋艦)、075型LHD(NATO名称ユーシェン級)、094型SSBN(NATO名称ジン級)。

7万トン超が一日に就役したのはPLAN創設72周年記念日に合わせたもの。

就役式典は海南島三亜海軍基地で行われ、習近平主席が参列した。



055型駆逐艦大連 (105)

Type 055 Destroyer Dalian (105)Type 055 Destroyer Dalian (105)


055型駆逐艦は大連(艦番号105)と命名され、同級三号艦で、3月に就役した二号艦につづき今年二隻目となった。

055型駆逐艦は現在建造中の艦艇として世界最大で全長180メートル、満排水量13千トン(米海軍タイコンデロガ級巡洋艦、フライトIIIアーレイ・バーク級駆逐艦はともに9.800トン、英海軍45型駆逐艦は8,500トン)で、PLANの制式名称は「1万トン級駆逐艦」だが、米国防総省は巡洋艦と区分している。

一号艦「南昌」は2017年6月進水し、二号艦は2018年4月にともに上海の江南造船で建造されている。055型ではさらに2018年、2019年とつづけて2隻ずつ、2020年に1隻の建造が始まっており最終的に8隻となる。

南昌は2020年1月に就役した。055型の兵装は以下の通り。

  • 130 mm H/PJ-38主砲一門

  • VLS サイロ112 門

  •  H/PJ-11 CIWS一門、毎分発射速度 10,000 rd/min

  • HQ-10短距離ミサイル発射装置1

  • デコイ発射機

  • 魚雷発射装置

  • VLSサイロは64を艦前方に、48を後方に分けて搭載。型式は052D型と同一で、

  • 同心キャニスター発射装置Concentric Canister Launcher (CCL) となっている。

PLANは初期建造型の055型にHQ-9B対空ミサイルを搭載し200Kmの射程を誇る。

YJ-18A対艦ミサイル、新型中距離対空ミサイル、対地巡航ミサイルをYJ-18系として搭載しているのは052D型と共通している。

また新型対潜ミサイルYu-8Aも搭載しているとの推測がある。


075型 LHD 海南 (31)

Type 075 LHD Hainan (31)


075型ヘリコプター上陸ドック型艦(LHD)は海南(艦番号31)と命名され、同級の一号艦となった。

2019年9月に進水しており、2020年8月から海上公試を開始していた。上海の滬東中華造船で二隻がさらに建造中だ。

中国はLHDを半年ごとに一隻との驚異的なペースで

建造を進めている。


075型開発は2011年に開始された。

ヘリコプター空母で30千トン規模と想定された。

山地が多い台湾東側の地形を念頭にヘリコプター強襲上陸作戦能力の増強を狙っているようだ。

排水量36千トン、ヘリコプター28機搭載、ディーゼル機関で12,000 kW 16PC2-6B、CIWS4基搭載との噂がある。


075型一号艦の建造日数は記録的な短さだが、中国の艦艇建造は今やこれが普通になっており、他国ではまねができない。

LHD発注は全8隻との説があり、さらに大型の076型建造計画の噂もある。


094型SSBN長征18

Type 094 SSBN Long March 18

Type 094 SSBN Long March 18


三番目の艦艇は094型原子力推進弾道ミサイル潜水艦(SSBN)長征18で094型(09-IV型ともいわれる)の6番艦(あるいは7番艦)となった。

艦番号421がついた。

同級の一番艦は2007年就役している。


094型にはJL-2SLBMが12発搭載され、射程距離は

7,400km (4,600 mi)との推定がある。

艦の全長は135メートル。■


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China Commissions a Type 055 DDG, a Type 075 LHD and a Type 094 SSBN in

a Single Day

Xavier Vavasseur  24 Apr 2021