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2025年4月11日金曜日

CMV-22の飛行停止措置は米海軍に"モーニングコール"となった(The War Zone)―C-2グレイハウンド退役が現実となり、オスプレイによるCOD任務がますます重要となっている米海軍の現状をお伝えします

 A senior Navy aviation officer says the three-month-long grounding of virtually all Osprey tiltrotors worldwide following the fatal crash of a U.S. Air Force CV-22B off the coast of Japan in 2023 sent serious ripples through his service.  

USN


海軍はCMV-22Bで洋上の空母への不可欠な支援を提供できると自信を持っているが、稼働率と信頼性を向上させる必要があると認識している

海軍の上級航空士官は、2023年に日本沖で起きた米空軍のCV-22Bの致命的な墜落事故を受けて、世界中の事実上すべてのオスプレイ・ティルトローターが3ヶ月間にわたって飛行禁止措置を受けたことは、海軍の所属部隊に深刻な波紋を投げかけたと言う。 

 海軍のCMV-22Bが休眠状態にあるため、老朽化したC-2グレイハウンド機を急増させて、世界中の米空母に不可欠な兵站支援を提供もののが、最後のC-2が来年に退役するため、CMV-22Bの準備と信頼性がさらに重要となってくる。

 ダグラス・"V8"・ベリッシモ海軍大西洋航空部隊(AIRLANT)少将Rear Adm. Douglas “V8” Verissimoは、本誌も出席した海軍海空宇宙2025展示会のパネルディスカッションで、CMV-22BとC-2について語った。海軍は2021年にオスプレイの初期運用能力を宣言した。米海兵隊と空軍もそれぞれMV-22BとCV-22Bを運用中だ。 現在、海外でオスプレイを運用しているのは自衛隊だけである。


 2023年のCV-22の墜落事故は、「C-2からCMV-22への移行を予期している私たちの多くにとって、間違いなく警鐘を鳴らすものでした」とベリッシモは率直に語った。「C-2の乗組員たちは、由緒ある古い機体とともに立ち上がり、仕事をこなしてくれた。空母への艦載機輸送(COD)を維持する要件が予想外に急増した」。

 COD任務とそれを遂行する機体は、空母とその関連打撃群にロジスティクスと関連支援を提供する。これには、貨物や人員の輸送・回収、医療搬送などの任務が含まれる。CODは、一般的に、空母打撃群の作戦に不可欠な側面であり、インド太平洋地域の広い範囲における重大な危機の際には特に重要である。

 「彼らはE-2飛行隊からC-2飛行隊に復帰し、任務を遂行するためのデット(分遣隊)の人員と能力を確保しました」とベリッシモは付け加えた。

 C-2は、E-2ホークアイ空母艦載早期警戒管制機から派生したものだ。 両機の初期型は1960年代に初めて飛行した。新しく改良されたE-2Dアドバンスド・ホークアイは、空中給油機能を搭載した機体も含め、少なくとも2040年代までは海軍で飛行し続ける予定である。

手前がE-2Cホークアイ、奥がC-2Aグレイハウンド。 米海軍

 「2023年の災難が教えてくれたことに、私はとても自信を持っている。 カール・チェビ中将と我々のチーム全体が、信頼性の観点、安全性の観点からシステムを理解し、乗員を熟練させる包括的な検討を行ってきたことに非常に自信を持っています」と同少将は続けた。

 2023年の墜落事故後の飛行禁止措置は1年以上前に解除されたものの、米軍のオスプレイのオペレーターたちは、事故前の運用テンポに戻すため、非常に慎重かつ計画的なスケジュールに従っている。さまざまな飛行制限は依然として実施されたままだ。勧告多数を含む事故の最終的な包括的レビューが完了するのは、まだ数週間先のことである。    2024年6月時点でアメリカのV-22の飛行が全体的に「通常」のテンポに戻るのは今年の半ばになるだろうと予想されていた。

 「私はこのプラットフォームに自信を持っている。分遣隊の編成にも自信があり、空母の航続距離と必要条件を維持できる」とベリッシモ少将は強調した。「実のところ、CMV-22を回収する能力は、空母に搭載するための多くの側面において、(C-2のような)テールフック機よりも制限が少ない。 だから、そこに良さがある」。

 海軍は長い間、C-2からCMV-22への置き換えをゲームチェンジャーとして宣伝してきた。 オスプレイの垂直離着陸能力は、ターボプロップ並みの速度で巡航しながらも、打撃群のその他艦船にペイロードを直接運搬できること、陸上の滑走路に縛られないことなど、重要な利点をもたらす。C-2の場合、貨物や人員はまず空母に運び、それからヘリコプターで他の艦船に移動しなければならない。

米海軍3等兵曹デレク・ケリー

CMV-22BはC-2とは異なり、飛行中に燃料補給もできる。海軍のオスプレイは、グレイハウンドよりも燃料や貨物を含めた総重量が大きく、機体の下に吊り下げ重くて大きな荷物も運ぶことができるため、空母に着艦ができる。 F-35C統合打撃戦闘機用のF135エンジンの予備を洋上の空母に運ぶ必要があるため、大きな貨物を運ぶ能力はCMV-22Bにとって特に重要である。

 オスプレイ固有の多用途性により、海軍は通信ノードとして機能するなど、他の任務を担う可能性も提起している。

 同時にオスプレイは、2007年に海兵隊が最初の運用能力を宣言して以来、数々の致命的な墜落事故を含む運用実績があり、非常に物議を醸し続けている航空機でもある。その時点で、V-22はすでに非常に問題が多く、長引く開発プロセスで苦労していた。

 オスプレイは昨年12月、空軍のCV-22が墜落し、幸いにも致命的な事故には至らなかったが、その後、すべてのオスプレイが再び地上待機措置となった。海兵隊は現在、最大の規模の同機運用者となっているが、MV-22Bの公式な墜落事故率は、運用している全機種の平均値内に収まっていると一貫して主張している。

海兵隊のMV-22Bオスプレイ群。 USMC

 これを念頭に置きながら、そして彼の自信の表明にもかかわらず、「海軍が3機のCMV-22Bのうち2機を常に飛行甲板上に待機させておくため必要な即応態勢を支えるシステムを......研ぎ澄ます必要がある」とベリッシモ少将は今日述べた。「空母に必要となる搭載品を供給するために何が必要なのか......海軍の焦点を絞って共同プログラムを管理する必要がある」。

 またAIRLANT司令官は発言に先立ち、残存するC-2艦隊が提供中のバックアップ能力について警告を発していた。2023年のCV-22の墜落以来、海軍は一貫して、2026年にグレイハウンドを完全退役させるという現在の計画に固執すると言ってきた。

 その一方で、CMV-22Bが再び長期間の地上待機を余儀なくされることになれば、空母に洋上で物資を供給し続ける任務の空白を埋めるC-2にはもう期待できなくなる。■


CMV-22 Grounding Was “Wakeup Call” For Navy, Stakes Higher With C-2 Gone Next Year

The Navy says it is confident in the CMV-22B to provide critical support to carriers at sea, but that its readiness and reliability need to be improved.

Joseph Trevithick

Published Apr 8, 2025 7:53 PM EDT

https://www.twz.com/air/cmv-22-grounding-was-wakeup-call-for-navy-stakes-higher-with-c-2-gone-next-year


2019年10月13日日曜日

C-2グレイハウンドの退役が迫り、オスプレイに交代するとCOD任務はこうなる

With the Osprey Waiting on Deck, Delivery Service to Carriers is About to Change

オスプレイの艦上運用が近づき、空母への貨物輸送任務が変わる

Farewell to the Grumman C-2 Greyhound, which has been running supplies at sea for more than 50 years.

海上の空母へ物資人員を50年にわたり運んできたグラマンC-2にお別れのとき

MV-22 Osprey
MV-22オスプレイがUSSワスプに接近している。2018年撮影。新型オスプレイが長年稼働してきたグレイハウンドに交代し2021年から空母への補給活動に従事する。 (US Navy / Specialist Daniel Barker)
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OCTOBER 2019
暁の空をノースロップ・グラマンC-2グレイハウンド「ローハイド78」がフロリダ北東沖合100マイル地点の空母USSハリー・S・トルーマンに向かい悪天候の雲を通過している。トルーマンは9ヶ月におよぶ配備の準備中で艦載機でいっぱいだが離着艦はしていない。今日は艦長の交代式典の日だ。ローハイドの搭載貨物は軽微だ。F/A-18のアクセスパネルがかさばるものの一点、乗組員の私物二十点ほど、乗客用座席が28も空席だが、不安を隠しきれない筆者が一席を占める。数分前に別のC-2が式典に参列する幕僚多数を乗せ先に飛んでいる。
C-2はいとこの関係のE-2ホークアイとともに最重量の空母艦載機だが、パイロットは空母艦上での運用に誇りを感じている。高度800フィートで空母艦上を通過し、機体を激しく左バンクし、フラップと降着装置を下ろし、高度と速度を下げる。グレイハウンドがトルーマンのグライドスロープに乗ると機体は甲板の三本のワイヤーを捉え、停止する。即座にパイロットは主翼を畳み、駐機場へタキシーさせる。
機体移動中でもランプは下がり、トルーマン乗組員が集まってくる。貨物は無造作に車輪付き黄色バスケットに放り込まれる。F/A-18用パネルは艦の下方デッキに運ばれた。交代する艦長が最後の訓示を艦内PAでしているがグレイハウンド乗務員はまったく気にする様子が無い。かわりに天候をチェックし、貨物マニフェストを最終確認し、補助発電機を点検し、艦のエアボスの指示を書き留め、飛行甲板要員と打ち合わせている。訓示が終わった。搬送する乗客9名が揃い、機内に乗り込む。一名は腕を骨折し、本土に移送し直ちに治療を受ける。エンジンを始動し第三号カタパルトへタキシーしたと思ったらローハイド78は発艦していた。目的地は海軍航空基地(NAS)ジャクソンヴィルだ。同機が艦上にあったのは40分足らずで、空母補給物資輸送(COD)任務を教科書どおりに実施した。
Persian Gulf C-2A Greyhound
2015年にISIS攻撃ミッションでペルシア湾に展開するトルーマンに着艦しようとするC-2Aグレイハウンド。このあと、バーレーン基地に戻ったはずである。 (US Navy / Specialist 3rd Class Justin R. Pacheco)

空母打撃群は予備部品、補給物資、乗組員がそろい移動準備ができたが、艦には絶えず物資、人員の補充が必要だ。そのための唯一の手段がC-2で貨物10千ポンドあるいは28名を一度に運ぶ。米海軍の空母が出港すればグレイハウンド2機が補給活動を続ける。
C-2は各艦航空団に所属しない点でその他艦載機と別の存在だ。米海軍は飛行隊二個を運用し、VRC-30がNASノースアイランド(サンディエゴ)、VRC-40をNASノーフォーク(ヴァージニア州)があり分遣隊で太平洋、大西洋に展開する空母部隊をカバーする。分遣隊は空母出発時には艦載されているが、航続距離内に陸上目的地が入ると往復飛行を開始する。
空母が航行を続けると50名規模の分遣隊は基地から基地へと移動する。VRC-40では最初の移動先がアゾレス諸島になることが多い。その次にスペインのロタに一週間滞在し、イタリアのシゴネラへ移動し、クレタ島のソウダベイ、そして最後にバーレーンで空母打撃群がペルシア湾で展開する数ヶ月を過ごすことが多い。目標は一日二回の空母補給飛行を実施することだが距離の関係で一回となることンが多く、グレイハウンドの整備上の制約も受ける。VRC-40は今年7月時点で分遣隊2個を運用しており、ひとつはジャクソンヴィルからトルーマンを支援し、もう一隊はバーレーンでエイブラハム・リンカンの支援にあたっていた。アイゼンハワーの派遣に備え三番目の分遣隊の編成準備に入っていた。
陸上にもどれば各分遣隊は独自に機体整備や貨物輸送を計画し、乗務員の滞在を手配する。長年に渡りC-2乗務員は自給自足体制の評価がついている。
とはいえC-2乗組員は陸上で毎晩過ごすことができ、艦乗組員の羨望を集める。日当での宿泊費やりくりや各地のバー飲み歩きといった話題は口にしないよう釘は刺される。「航空団はわれわれが朝10時に起床し、コーヒーを飲んでから仕事に入り、帰還するとビーチで酒を飲んでいると思われているようですが」とVRC-40隊長エリック・ブロムリーが語る。「一時間もしないうちにわれわれがどこかに飛んでいくと不思議がられます。たしかにうまくこなしていますが、外から見るほど楽な仕事ではありません」
CODの第一の仕事は人員輸送だ。赴任や休暇掛けの乗組員や修理専門員、医療要員や交代要員以外に防衛産業の技術要員や視察に訪れる提督幕僚が絶えず艦にやってくる。なんと言っても空母は米国の影響力を広げる一番のツールであり、関係国の要人にも空母の威容を見せつけることが多い。運ぶ貨物は重要かつ時間で制約のあるものだ。HH-60シーホークのローターブレイドや艦内の温水パイプ修理部品や着艦ギアのピストンなど必要な貨物ならC-2が運んでいる。
「3日前ですが本当にゴミ入れを運びましたよ」とブロムリーが言う。その他の乗員から新鮮卵を満載したとか、花、コピー用紙、されは作業用車両1台まで運んだという。
The C-2—unstable in pitch, roll, and yaw—is a handful to fly, much less land aboard an aircraft carrier, yet this crew appears to execute a flawless approach to the <i>Abraham Lincoln</i> in 2018.
C-2はピッチ、ロール、ヨーが不安定で操縦は容易ではない。写真ではエイブラハム・リンカンへ文句のつけようが無い着艦をしているのがわかる。 (US Navy / Seaman Shane Bryan)

グレイハウンドは名前の由来となった競争犬のすっきりした姿とは似ても似つかない。むしろ別の由来のバスに近い。小型ターボプロップ機で垂直安定版4枚が鹿の角のようにつく。
C-2は操縦も難しい。とくに練習過程を終えたばかりの新米パイロットには。直系のE-2ホークアイ同様にピッチ、ヨーが不安定だ。グレイハウンドではロールも不安定となる。「これまで総縦してきたT-6、T-44、T-45と比べてもこんなに操縦が大変で肉体的にストレスを感じさせる機体はありません」とパイロットの一人が述べた。
ヴァージニア南部の上空8千フィートでパイロットのポール・マステラーがコパイロットのストーヴァル・ナイトとC-2の飛行特性を実演してくれた。「プロペラが大きく強力なため、ラダーを相当踏み込まないとブレイドの力に勝てないのです」とマステラーは飛行前に説明してくれた。「この機体に初めて乗るパイロットが混乱するのは左旋回しようとすると右ラダーを相当強く踏んで連携させる必要があるからです」
飛行中に出力を落とすとC-2の機首はすぐ左ドリフトとなり高度が落ちる。出力を上げると機首は右ドリフトを開始する。オートパイロットは高度と進路を維持するだけで、突然機能しなくなることが多いため、パイロットは全行程を手動操縦することになる。
こうした特性は艦載機としては理想的と言えないし、空母の基準から見てC-2は巨大機になる。翼幅81フィートだと着艦時に左右の余裕は10フィートずつしかない。着艦についてブロムリーは「何回やっても変わらないし、楽にもならない。毎回違う状況になる」と言い、「前の体験が役に立たない。毎回集中して自己保存本能をフルに使い、安全かつ予測できる形で着艦するだけです」
マステラーもフェントレス海軍着陸場で最終アプローチを実演してくれた。ノーフォーク配属のパイロットが空母アプローチの訓練用に使う施設だ。スロットル、操縦桿、ラダーをひっきりなしに操作してグレイハウンドをグライドスロープに向かい風で乗せた。着陸信号士官が地上からギリギリのタイミングで合図をしたのはいかにもC-2らしい着陸だ。
航空管制官から機体のトランスポンダーが作動していないと言ってきた。レーダー反射だけ識別できたので一定の地点や高度についたら連絡してほしいとのこと。空母アプローチの模擬を2回するとフラップが作動しなくなり、上がったままになったのでノーフォークでは高速着陸をせざるを得なくなった。
「総合的には非常に信頼性がある機体です」とブロムリーは述べる。「機齢30年ですが以前からの技術をベースにしています。故障はちょくちょくありますが整備員が優秀です。そのためにいるわけで、着実に修理してくれます」
艦上輸送機は当初は戦闘部隊の「余剰機材」を使い、兵装を取り外し座席と貨物スペースを作っていた。最初からCODとなった機材は第二次大戦の終結前にはなかった。当時はTBMアヴェンジャー雷撃爆撃機を6名搭載用に改装していたが、1950年には大型双発のグラマンC-1トレーダーが登場した。同機は当時は新型の艦載対潜哨戒機を改装したものだった。
冷戦初期の戦略思想では弾道ミサイルや空軍の大型爆撃機に注目が集まったが、海軍は空母が戦術核兵器運用で役目を果たせると説得し、超大型空母の建造を認めさせた。問題はC-1の貨物搭載量が過小で核兵器あるいはジェットエンジンの輸送ができないことで、特に当時のジェットエンジンは稼働中に使用不可となることが多かった。1960年に新型早期警戒機E-2開発が始まり、海軍はC-1後継機を同機から作成することとした。E-2の機体を輸送機として再設計させた。この際の改修は本格的でC-2試作機がまず2機製造された。一機はロングアイランドサウンドでのテスト中に墜落したが、残る一機を試用したあと、海軍はグラマンに17機製造を求め、引き渡しは1966年開始となった。
C-2部隊は海軍航空のキャリア上で吹き溜まりになった。海軍では機種転換はめったになく、グレイハウンドは小規模で魅力がなくキャリヤでは先が無い存在だった。しかし1980年代に入ると次第に状況が変わったのはC-2乗員がE-2搭乗員と統合され、キャリアパスがCOD以外にも広がったためだ。しかし一旦できた行き詰まりの印象を変えるのは時間がかかり、現在でも解消していない。
空母は機材に過酷な環境で1980年代に入ると海軍はグレイハウンドの後継機材を模索しはじめた。だが構想から先に進んだものは皆無だった。(737の艦載型提案もあった)結局海軍はC-2A(再調達)として再生産を決定し、今回は39機が生産され、強力なアリソンT56エンジン、エイビオニクス更新、新型補助エンジン、貨物室の強化が実施された。追加生産は1985年から1990年にかけて行われた。
V-22 landing
V-22が性能を発揮するのは垂直着艦時で、C-2では無理な小型艦や揚陸艦への着艦も可能だ。写真は揚陸強襲艦ニューヨークへの着艦。(2015年) (US Navy / Specialist 3rd Class Jonathan B. Trejo)

そのC-2A(R)に休息のときが必要だ。VRC-40で最古参の機体(識別番号1162144)は過酷な空母着艦発艦サイクルを1,000回こなし、飛行時間も11千時間超だがまだ飛行可能だ。機種として退役は2024年予定だが当初の2027年から前倒しになっているのはミッション即応率が予算を投入しても2018年にやっと40%になったにすぎないためもある。現在では問題を抱えた機種は改良するより引退させることが多い。
そこでベルボーイングCMV-22オスプレイに交代する。CMV-22は外観こそ海兵隊と空軍が運用するV-22と酷似するが、内蔵燃料タンク、高周波無線装置、機内案内装備が追加されている。
オスプレイにはグレイハウンドと違う点もある。まず良い面ではCMV-22の航続距離が伸びる。6千ポンドのペイロードで1,150カイリとなるが、C-2は850カイリだ。グレイハウンドはばら積み貨物搭載だが、オスプレイはパレット式となり予め貨物を準備して積み込み時間が短縮できる。垂直離着陸方式のため空母への接近を遥かに低速で可能とし、機体にストレスとなる拘束ワイヤ着艦やカタパルト発艦が不要となる。CMV-22パイロットの第一陣は夜間着艦訓練中で、C-2では困難だった内容だ。
だがオスプレイには欠点もある。まず機内容積が小さく、従来どおりの人数や貨物が運べない。またF-35用エンジンも保護キャニスターのままで対応できない。これはCODのもともとの要求内容だったはずだ。またティルトローターのためエンジンナセルが垂直方向になると飛行甲板が排熱で損傷を受ける。機内は非与圧のため人員を乗せて悪天候では高高度飛行できない。ティルトローターは複雑な構造で整備工数もかかる。CMV-22分遣隊は従来の2機から3機へ、50名体制も88名に増える。
marines in Osprey
V-22にはC-2なみの物理的空間がない。もともとオスプレイは海兵隊員を強襲作戦で運ぶため開発された。(写真は2014年のタイでの演習時のもの)また大容量の貨物運搬も想定していない。CMV-22は新型だが機体が拡大しているわけではない。 (DOD)

CMV-22編成の最初の飛行隊VRM-30は2018年11月にNASノースアイランドで発足ずみだ。パイロットと整備員は海兵隊のV-22訓練飛行隊が有るMCASニューリヴァー(ノースカロライナ)で訓練中で2019年10月末にも新型CMV-22の一号機を受領する。
VRM-30を率いるのはC-2のベテランパイロット兼教官のトレヴァー・ハーマンで新型機が気に入っている。「ホバリングするのは初めてで、全く新しい経験だった」「ナセルの方向転換で速力をあげるんですが、失速すると思いましたが、最初からそういう設定なんですね。実にクールです」
CMV-22初の展開は2021年に予定され、新型機としては異例の早い時期での実用化だが、最初の展開はいつも学びの機会であり、ハーマンも心配していない。「なんでも最初は大変ですが、色々想定を試しながら調整していきます」
グレイハウンドを40年飛ばしてきたジェイムズ・ウォーレスも「すごい機体でヨーロッパ各地の上を飛び、艦にも飛ばし、その他いろいろ試してみました」という。海軍を退役しウォーレスは航空関連企業数社を起業した。「C-2の体験から学んだ再興のことは航法、フライトプランのまとめからであり、税関当局との交渉もあり、すべては海軍の他の部署では体験できないことです」
古い軍事上の言い伝えだが、アマチュアは戦術を勉強し、プロは兵站を学ぶという。グレイハウンドは空母部隊の複雑な補給活動で不可欠な要素として任務を黙々とこなしてきた。C-2はトップガンに登場することはないが、マーヴェリックも同機がなければ航海中に愛機をとばせない。CMV-22がそのままグレイハウンドの後継機になれるかは不明だが、C-2を飛ばしてきた部隊は同機の運用で学べたことを決して忘れないだろう。■
コメント:今回はちょっと長文になってしまいました。空母への人員物資の補給活動は大変そうですね。世界を舞台に展開する米海軍はその必要があるのですが、日本の「空母」第一陣は果たしてここまでのシステムが必要でしょうか。そのうちに必要になりそうですね。

2019年6月17日月曜日

パリ航空ショーにC-2、P-1を展示し技術力を印象付けようとする日本

PARIS: C-2, P-1 underpin big Japanese presence

17 JUNE, 2019
SOURCE: FLIGHTGLOBAL.COM
BY: GREG WALDRON
PARIS

崎重工のC-2戦略輸送機がパリショーにデビューし、P-1哨戒機と地上展示されている。
 2機は外観もミッションも異なるが設計上で共通点が多く、主翼やコックピット窓を共有している。
 2機は日本の力の入れようを象徴しており、防衛装備庁の後藤雅人プロジェクト統括官(航空担当)以下自衛隊からは65名が参加している。

Asset Image
Max Kingsley-Jones / FlightGlobal

 後藤によればエアバス・ディフェンス&スペースのA400Mとほぼ同寸のC-2で大変だったのは高速長距離飛行性能の実現で戦術戦略両面で性能を発揮させることだったという。
 今回がパリ航空ショー初出展だが、ドバイ航空ショーには2017年に、オーストラリアのアヴァロン航空ショーでは今年2月に出展ずみだ。C-2をP-1と並べて展示するのは機体への関心を高めると言うより日本の技術力を誇示し今後の共同開発につなぐためと後藤は述べた。
 またC-2は航空自衛隊でミッションの完全実施が認められ、貨物空中投下から人員輸送まで、空中給油を受け、低空飛行、編隊飛行ができるようになったと後藤は説明。
 現在C-2は8機が日本で供用中でここには試作用2機は含まない。最終的に予算が許せば航空自衛隊は30機を調達するという。
 試作型C-2の一機は信号情報収集(SIGINT)機LRXに改修されている。後藤によればあくまでも実験用だが結果次第で同機のSIGINT型に道が開くという。.
 星海将補によればP-1は海上自衛隊で優れた実績を示しており、航続距離が伸び、センサー性能はロッキード・マーティンP-3を超えているという。現在21機が供用中でこれも予算が許せば最大70機の調達をもくろんでいるという。
 C-2はジェネラル・エレクトリックCF6ターボファンエンジン双発でP-1はIHI製F7エンジン4基を搭載する。
 後藤からは日本がめざす三菱F-2戦闘機の後継機、F-3または未来型戦闘機について言及があった。
 日本は同機の実現に向け最善の選択肢を検討中だと後藤は強調。選択肢は完全国産化、共同開発案、既存機種の改良発展型の3つだという。ただし、日本としては主導権を握っていたいと考えており、事業は「可能な限り早く」開始させたいとする。■

2018年7月1日日曜日

★C-2のELINT改造機体が入間基地に飛来(6月26日)

C-2運用が始まったとたんに電子偵察機型が登場したのはISR機材の整備がそれだけ待ったなしということの裏返しでしょう。本ブログがかねてから主張しているISR機能の重要性がわかりますね。

Footage Of Japan’s New Kawasaki C-2 ELINT Variant Operating From Iruma Air Base Emerges

C-2ELINT改装機が入間基地へ飛来


Jun 27 2018 -


崎C-2電子偵察用改装機材「RC-2」の入間基地での運用をとらえた画像を入手した。



C-2戦術輸送機を原型とした同機では機首、尾翼上部に改装の他機体下部に各種アンテナがみられる。機体番号18-1202の同機が2018年2月から航空自衛隊飛行開発実験団および川崎重工工場がある岐阜基地でタキシーテスト、飛行テストをしている様子が目撃されていた。C-2ELINT機は老朽化してきたYS-11EBと交代する


C-2 ELINT試験機18-1202. フェアリングが追加されていることがわかる。このスクリーンショットでは機体下部の各種アンテナは見えない。 (Modified screenshot from video below).


6月26日、「RC-2]が入間基地に飛来した。同基地にNAMC製YS-11EB電子偵察飛行隊が本拠を置く。


このC-2改装機の実態は不明だ。ELINT/COMINT(電子情報収集・通信情報収集)機材と思われるが遠距離で信号を集めデータを加工し分類し発信地点を把握して情報をその他機材へ提供共有する機能があるはずだ。各国のスパイ機同様だろう。
C-2ELINTに交代するのがNAMC製YS-1EBだ。(Credit: Toshi Aoki – JP Spotters)


注目すべきは入間基地への初の移動がADS-B/Mode-Sトランスポンダーで追尾されたことだ。本誌の友人@CivMilAirが同機の岐阜基地から入間基地への6月26日フライト情報を入手したので次に示す。
The part of track showing the C-2 ELINT on its way to Iruma Air Base. (Credit: @CivMilAir)
Top image: screenshot from @amuro1415 video on Twitter.

トランスポンダーは途中から作動させたのでしょうか。YS-11EBはエンジン、プロペラを大幅改造していますね。

2016年8月24日水曜日

オスプレイのCOD導入を期待する米海軍航空部門---実証運用実験の成果に満足

CODは全く特殊な輸送機で他に潰しが効きませんから、C-2グレイハウンドはオスプレイと交代したらスクラップになるのでしょうか。意外に大きな機体で堂々としていたのですが残念ですね。消火任務に改装されるのかもしれませんね。

 V-22 Experiment On Carrier Shows Increased Flexibility Over C-2 In COD Mission

August 18, 2016 5:34 PM

MV-22B landing on the deck of USS Carl Vinson (CVN-70). Gidget Fuentes Photo Used with Permission
MV-22B landing on the deck of USS Carl Vinson (CVN-70). Gidget Fuentes Photo Used with Permission

  1. 米海軍が目指す次期空母運用輸送機(COD)へのMV-22オスプレイ投入の準備が進んでおり、運用上の柔軟性とともにu運用上で大幅省人化が実現すると海軍航空のトップが期待している。
  2. 海軍航空戦力の指揮官マイク・シューメーカー中将は固定翼機中心の空母航空部隊でV-22の運用実証をおこなったところ非常に良好な結果が得られたと語っている。
  3. 2015年1月に海軍は長年供用してきたC-2グレイハウンドに変わり、オスプレイをCMV-22Bとして海兵隊仕様をもとに採用した。燃料タンクを増設し、長距離通信制能とともに機内乗客むけのPAシステムを搭載する。この決定で一部からオスプレイの貨物搭載量、航続距離や飛行高度で懸念する声が出た他、固定翼機運用に慣れた運用が混乱しないかとの声が出ていた。
  4. シューメーカー中将は戦略国際問題研究所と米海軍協会共催の場でこうした懸念は的外れと断言している。
  5. 運用実験の終わりになり、USSカール・ヴィンソン(CVN-70)の乗員はオスプレイの着艦から貨物運び出しが20分で完了でき、貨物搬入送り出しは30分で済むと体感した。これなら多くの航空機を発艦着艦させる通常の空母運用に自然に受け入れできる。
  6. 貨物取り扱いが迅速なだけにとどまらず、V-22ではC-2と比べて大幅な省人化運用が可能だとシューメーカー中将は述べた。蒸気カタパルトは不要で、「オスプレイ離着艦には6名で十分対応できるのに対し、現行CODでは40名が必要で、運用上は大きな差が生まれる」
  7. さらにオスプレイは夜間着艦が可能だが、C-2は夜間運用はしていない。このためV-22は昼夜関係なく運用でき、しかもカタパルトや拘束ギアは不要だ。
  8. ただしV-22機内はC-2よりやや狭いことはシューメーカー中将も認め、貨物や人員輸送量がやや低くなるが、「オスプレイの機内座席・貨物用スペース変更は迅速に可能で、C-2とは違う」という。
  9. 「長距離性能型としてCMV-22が実現すれば、C-2の航続距離を上回る1,100マイル超の飛行距離が実現するでしょう」
  10. そうなると「貨物や人員輸送力を犠牲にしても、運用に柔軟性がつくオスプレイは望ましい選択」だという。■
Navy's Osprey Will Be Called CMV-22B; Procurement To Begin In FY 2018

Navy's Osprey Will Be Called CMV-22B; Procurement To Begin In FY 2018

In "Aviation"
Megan Eckstein

About Megan Eckstein

Megan Eckstein is a staff writer for USNI News. She previously covered Congress for Defense Daily and the U.S. surface navy and U.S. amphibious operations as an associate editor for Inside the Navy.

2015年10月6日火曜日

★★C-17後の軍用輸送機の展望はこうだ






なるほどC-17がなくなるとA400M以外に選択肢がなくなるわけですね。そうなるとわが方のC-2では開発遅れや機体強度不足による貨物搭載量の低下が恨めしいですね。もしC-2Bとでも言うべき強化改良型が生まれれば、今後30年に渡り生産が続けられるのではないでしょうか。米国としてもC-2の存在に注目しているのでは。

Opinion: After the C-17, A Tier Of Choices

Oct 5, 2015 Richard Aboulafia | Aviation Week & Space Technology

数カ月するとボーイングはC-17輸送機の最終号機を納入する。同機事業で特筆すべきは同機が全く新しい需要を作り出し、戦略輸送機の輸出が実現したことだ。
  1. 英空軍(RAF)がC-17を四機受領したのは2001年だったが、それ以前に米国以外で西側製軍事輸送機を導入した国はあったがショート・ベルファーストが機体サイズの上限だった。例外的にソ連製輸送機を導入したインドやリビアがあったが「友好」価格での調達であり、大型輸送機といえば米空軍あるいはソ連軍だけが運用していた。それ以外の各国はC-130あるいは小型ターボプロップ機を使っていた。
  2. ただしRAFのC-17導入から二年たつとNATO加盟7カ国がエアバスA400Mを立ち上げた。C-17の貨物搭載量に及ばないが、戦略的な飛行距離を実現する。また日本も旧式C-1の後継機種としてずっと大型の川崎重工C-2の導入を決めた。C-2は来年から就役する予定で、日本は44機を調達する。同機はA400Mとほぼ同じサイズで同様に戦略級航続距離を有する。
  3. だが驚くべきことはRAF向けC-17販売に続き、ボーイングが47機を輸出したことだ。その背景には同社がC-17を訴求力のある価格で強力な顧客支援体制とともに提示したことがある。
  4. こうして軍用輸送機の市場が出現したことの意味は大きい。米、ロを除く輸送機市場の総需要はずっと年間10億ドル未満で受注の多くがロッキード・マーティンC-130Jで構成されていた。しかし、今年は60億ドル規模になり、納入機数も5年間確実に増えている。
  5. 2013年9月にボーイングは通算223号のC-17を米空軍向け最終号機として納入し、生産ラインは2015年で閉鎖すると発表している。その時点で22機の生産予定があり、うち13機は買い手がついていなかった。その後、この13機は1機除き購入先を確保した。直近ではカタールが当初の購入規模4機を倍増する発注をパリ航空ショー会場で表明した。
  6. C-17生産ライン閉鎖の決定はつらいものだっただろう。ひとつには市場が急拡大しており、同機でも受注追加が期待されていた。戦略級軍用輸送機の導入予定がある数か国のうち、サウジアラビアは10機ないし15機を買うと見られていた。一時はアルジェリアも同機を真剣に検討しているとの噂さえあった。.
  7. また現行ユーザーにも追加購入の兆候があった。8月にはインド空軍がC-17を3機追加導入すると述べたが、その時点で残った機体は一機だけだった。ただ米空軍や海外運用国の要求により、使用済み機体の再販売は認められない。つまり、ボーイングが仮に生産ラインを半年ほど維持しても数機しか売りさばけなかったのではないか。
  1. だがライン閉鎖を後押しした要因は他にもある。ボーイングはロングビーチ工場を閉鎖することができ、同地の資産価値は相当ある。またC-17最終号機はかつては航空業界の中心だったカリフォーニア州で生産される最後のジェット機にもなる。
  2. もう一つの問題はA400Mだ。エアバスは同機の海外営業に精を出しているが、お膝元の二国ドイツとスペインが運用中の26機を再販売しようとしている。販売価格は相当低くなるはずで、それだけボーイングの立場が困難になる。
  3. そもそもボーイングがライン閉鎖を決めた最大の理由は米国内でこれ以上の受注が望めないためだった。当初は米空軍の追加発注までのつなぎとして海外向けに販売し、C-17Bの提案までしていた。だが米空軍は220機のC-17と51機のエンジン換装C-5M体制を今後25年ないし30年維持するとしている。確かに海外販売は順調だが、ライン維持には規模が足りず、もっても1年ないし3年維持できるかどうかだった。
  4. C-17後の国際軍用輸送機市場は分化するだろう。戦術輸送機の候補としてエアバスC-295、アレニアC-27Jがある。戦域レベルの輸送機にはC-130Jならびにエンブラエルの新型KC-390があり、後者は2018年末に就役する。ただし戦略級輸送機を求める向きにはA400Mしかない。ただし、川崎重工がC-2輸出に踏み切れば話は変わる。
  5. もし戦争あるいは緊急事態が発生すれば、米空軍には戦略輸送能力の拡大が必要になるが、代替機開発の予算も時間的余裕もないので、A400Mを買わざるを得ないというバツの悪い立場に追いやられるかもしれない。■

2014年4月9日水曜日

次期空母輸送機CODの候補それぞれ


Lockheed Pitching Revamped Viking to Fill Carrier Cargo and Tanking Roles

USNI News By: Dave Majumdar
Published: April 8, 2014 5:05 PM
Updated: April 8, 2014 5:10 PMAn artist's concept of Lockheed Martin's C-3 concept to replace the Navy's Carrier Onboard Delivery (COD) aircraft. Lockheed Martin Photo
An artist’s concept of Lockheed Martin’s C-3 concept to replace the Navy’s Carrier Onboard Delivery (COD) aircraft. Lockheed Martin Photo
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ロッキード・マーティンが米海軍の現行空母艦載輸送機 carrier onboard delivery (COD) ノースロップ・グラマンC-2グレイハウンドの後継機選定に参入する。
  1. 同社提案は現在アリゾナ州で保存中の退役S-3ヴァイキング対潜哨戒機を改装改修し、C-3の呼称とするもの。.
  2. 同社からUSNI Newsに対して保存中91機のうち、87機が再使用可能との回答があった。平均で9,000時間の飛行できるという。
  3. ただし、上記数字は主翼の状況から判断したもので実際はこれ以上の飛行が可能な機材もあるという。同機の設計寿命は18,750時間で、COD任務は対潜哨戒飛行より負担が少ない。
  4. S-3改修で同社は機体は完全解体し、胴体部分のみ再利用せず大型の胴体に取り換えCODミッションに対応させる。改修後は22インチ幅が広がり、全長は6フィート、全高は3フィートそれぞれ伸びる。An artist's concept of Lockheed Martin's C-3 concept to replace the Navy's Carrier Onboard Delivery (COD) aircraft loading a F-135 engine. Lockheed Martin Photo
An artist’s concept of Lockheed Martin’s C-3 concept to replace the Navy’s Carrier Onboard Delivery (COD) aircraft loading a F-135 engine. Lockheed Martin Photo

  1. C-3の利点はロッキードF-35のプラット&ホイットニーF135エンジンをそのまま空母へ輸送できることだと同社は説明。
  2. 同時にS-3が実施していた空中給油任務も実施可能で、F/A-18を給油任務から解放できるとも同社は説明。.
  3. C-3の輸送能力は貨物10,000ポンドあるいは28名を搭載し、C-130で実績ある貨物取扱システムを利用できる。
  4. 一方、ノースロップはC-2の改修版をE-2Dの技術を応用して提案中。同機は主翼を再設計し、エンジン換装とコックピットを新型ホークアイから流用し、経済効果を享受できるとしている。
  5. C-2の輸送能力も10,000ポンドあるいは26名であるが、タンカー能力を付与されるかについては言及がない。
  6. ベルーボーイングもMV-22オスプレイのCODミッション転用案を出している。実際に同社はV-22を給油機としてF/A-18で実証済み。
  7. 今年2月にデイビッド・バス中将(海軍航空部隊司令官)Vice Adm. David Buss, commander Naval Air Forces,から一年以内に次期CODの機種選択をするとの方針が発表されている。■