中国の新型次世代ステルス戦闘機2型式のうち、小型の機体が頻繁に飛行しており、そのデザインについて新たな知見が得られてきた
瀋陽飛機有限公司が開発した中国の次世代無尾翼重戦闘機は、初飛行から2回目の飛行まで、数カ月間飛行を中断していたようだがその後飛行が目撃される機会が増えている。中国から届いた新しい画像と映像は、J-XDSやJ-50など、非公式に多くの呼称で呼ばれているジェット機が、最近またテスト飛行し、謎めいたステルス戦闘機をこれまで以上に鮮明に撮影しており、コックピットのキャノピーを初めて示すものと思われる写真も含まれている。
同機のキャノピーの存在は、2024年12月26日に初めて一般公開されて以来、注目を集めてきた。これまでキャノピーがはっきり写った画像はなかった。 機首の幅が広いこと、地上からの視点であること、画質が低いことなどから、これまではキャノピーの一部と思われるものしか写っていなかった。そのため、この重戦闘機サイズの機体に乗員がいたのかどうかが疑問視されていた。
この航空機と、より大型の3発エンジン機である成都飛機公司の機体について、本誌が詳細に分析した結果、この航空機にほぼ間違いなく乗員がいたという結論に達した。
テスト飛行中の機体。 (中国インターネット via X)
ある画像は航空機を横から見たもので、分析に新たな視点を提供している。胴体上部と密接に融合した非常に流線型のバブルキャノピーが描かれている。キャノピーやコックピットは、レーダー反射の主要なホットスポットになりうる。その反射を最小限に抑えることは、低視認性有人航空機の生存性にとって極めて重要である。この場合、今までキャノピーが見えにくかったのと同じ理由で、低い側面から見るのが難しいが、キャノピーの下に配置されたレーダーシステムの視線からキャノピーを遠ざけるのにも役立つ。 これらは地表にある場合もあれば、低空飛行している航空機の場合もある。この戦闘機の使用上限は不明だが、センサーや武器の到達範囲だけでなく、性能を最大限に発揮するためにはかなり高いはずだ。
乗員は1人か2人かは不明。キャノピーはかなり長く見えるので、タンデムクルーレイアウトが可能かもしれない。
(中国インターネット via X)
このサイドビューでも、新型ジェット機のスケールとフォルムが少しよくわかる。菱形の前部胴体には、コックピット付近の高い位置に顕著なチャインラインがある。 機首の下にあるブリスターは、J-20やアメリカのF-35統合打撃戦闘機に見られるような、電気光学照準システムや赤外線捜索・追跡(IRST)システム用の開口部である可能性がある。
(中国インターネット via X)
後方下部からの別のアングルでは、航空機の排気口がより鮮明に見える。予想通り、それらは2次元で、アメリカのF-22ラプターの配置に非常によく似た推力偏向タイプと思われる。このような構成は、低観測性、性能、敏捷性、特に安定性のバランスをとることになるだろう。
(中国インターネット via X)
F-22のF119のアフターバーナー。 (米空軍撮影:ジョナ・ブリス1等空兵)Jonah Bliss 1等空兵
中国は少なくとも2022年から推力偏向エンジンのコンセプトを展示しており、珠海ショー会場にあった1つのサブスケールモデルは最新の画像で見るものと非常によく似ていた。また、ユニークな旋回式翼端制御面も、右側が大きく偏向している。
週を追うごとに、瀋陽製無尾翼ステルス戦闘機の詳細な画像が増えている。このまま飛行が続けば、夏までに同機の観察可能な特徴について、より深い理解が得られそうだ。■
Canopy Seen Clearly On China’s Next Gen Tailless Stealth Fighter For First Time
The smaller of China's two new next generation stealth fighters is now flying often and we are getting new insights into its design.
Published Apr 16, 2025 4:43 PM EDT