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2019年3月1日金曜日

米海軍向けF-35Cが初期作戦能力を獲得


F-35C Achieves Initial Operational Capability

F-35Cが初期作戦能力を獲得


F-35C landing on USS Nimitz (CVN-68) in November 2014 (01)
U.S. Navy photo by Mass Communication Specialist 3rd Class Kelly M. Agee [Public domain], via Wikimedia Commons


Story Number: NNS190228-18Release Date: 2/28/2019 4:05:00 PM
From CNAF Public Affairs
SAN DIEGO (NNS) -- 米海軍航空部隊総監と海兵隊航空部隊副司令は2月28日に合同で共用打撃戦闘機の空母運用化型F-35Cが要求性能を実現し初期作戦能力を獲得したと発表した。
F-35C初の飛行隊、打撃戦闘機隊VFA-147がUSSカール・ヴィンソン(CVN-70)艦上での運用認証を得て飛行運用安全証明が出たことで今回の発表になった。なお同隊は初の海外展開の準備に入った。
IOC宣言のため最初の作戦機材運用飛行隊は艦隊作戦行動の支援に必要なミッション実施体制をチェックされる。今回はブロック3F仕様のF-35Cが10機そろうこと、予備部品が確保され支援機材、工具類、技術資料、訓練課程、自動補給情報システム(ALIS)の完備が求められた。
さらに運用空母にも必要な施設整備が求められ、認証が必要だ。最後に共同事業推進室、業界、海軍航空隊それぞれが必要な手順、工程、方針を完備し運用を維持継続する体制を示す必要がある。
「F-35Cを戦闘投入し勝利を収める準備ができた」と海軍航空部隊総監デウルフ・ミラー中将が宣言した。「空母戦闘群に同機が加わることで統合部隊の戦力が大幅に引き上げられる」
レムーア海軍航空基地が海軍のJSF戦闘機隊の本拠地だ。VFA-125が海軍海兵隊のJSFパイロットを養成する。同機導入にともない基地には新規施設が作られ機体整備、訓練に供され飛行部隊の機材更新に備える。
F-35Cが作戦投入可能となったことで米海軍の空母航空部隊にステルス、高性能エイビオニクス、センサー融合、兵装運用能力が加わり、F-35Cは今までの水準を超えた航空優勢、迎撃、敵防空能力の制圧、近接航空支援能力に加え高性能指揮統制機能も実現する。パイロット、指揮官には類を見ない戦闘状況認識能力と戦力を提供する。
F-35CのIOC獲得は米軍で最後となり、USAFのF-35A、USMCのF-35Bが先行していた。■
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2016年8月4日木曜日

★航空戦闘軍団「F-35AはISIS戦に投入まもなく可能」



米空軍はF-35AのIOC獲得で浮かれていますが、ソフトウェアの整備が追いついておらず機能は制限があるのでは。このまま投入するとしたら中東が一番好適なのでしょうが、中国を睨む太平洋地区では張り子のトラでは。初期段階で発生するトラブルにどう対応するかで今後の運用が決定づけられるはずです。実戦投入の結果に注目です。

Visit WarriorAir Force: F-35 May Soon Attack ISIS

KRIS OSBORN
2:26 AM


F-35はいつISIS攻撃に出撃するのか。前線司令部の要請さえあれば空軍上層部は「いつでも可」だという。
  1. 米空軍のF-35Aが作戦投入可能となった。イラク・シリアでISISを攻撃し、バルト海沿岸国でロシアへの抑止力として、あるいは太平洋で戦力の一部として投入されるのはまもなくと空軍上層部は語っている。
  2. 「空軍は世界規模で兵力運用をしています。中東にF-35の派遣を検討中です。現地司令官が求めてきたら、迅速に応じます」とハーバート・J・『ホーク』カーライル大将(航空戦闘軍団司令官)が報道陣に語った。
  3. ISIS空爆に投入できる。米主導の連合軍はシリア、イラク上空で航空優勢を確立しており、F-35はレーザー誘導方式の対地攻撃兵器運用能力があり、GPS誘導方式の共用直接攻撃弾JDAMも投下できる。精密、レーザー誘導空対地兵器には通常爆弾を精密誘導ミサイルに改装したペイブウェイIIもある。F-35ではこの運用テストも成功裏に終わっている。
  4. カーライル大将はF-35配備には中東、欧州に加え太平洋も可能との見方を紹介し、空軍が呼ぶ「戦域安全保障パッケージ」“Theater Security Packages”の一部になるという。
  5. 「必要が生じれば四隻程度の小規模部隊を迅速にホットスポットへ送ります。戦闘航空部隊も同じ考えです。F-35Aの初出動がTSPで実現する可能性もあります」と航空戦闘軍団報道官のベンジャミン・ニューウェルがScout Warriorに語った。
  6. カーライルはF-22派遣前にF-35が欧州他の戦略拠点に派遣されロシア侵攻を抑止する可能性を指摘。
  7. 「F-22は昨年秋にヨーロッパへ派遣しましたが、強いメッセージになった。F-35派遣で同盟各国へ抑止効果を印象づけられますが挑発になるとは全く思いません」とカーライル大将は述べている。
  8. カーライル大将はF-22は世界最高の空対空戦闘機でF-35は世界最高の空対地攻撃機で広範なミッションをこなせるとカーライル大将は付け加えた。
  9. 「この機体があれば、攻撃、航空制圧、防空、航空優勢確立が可能。脅威内容で使い分けできます」
  10. たとえば、F-35でISISを攻撃するとしたら、高高度から精密誘導爆弾の投下以外に、25mm機関銃他で近接航空支援も実施できる。
  11. 米空軍はF-35機数を増やしつつ戦術・技法・調整(TTPs)を整備したいとする。
  12. 「次の目標は十分な機数を揃え実戦部隊の編成です。平行してTTPsも作り、兵装を試し、一番重要な訓練で空軍隊員に機材を熟達させます」とニューウェルが説明。
  13. 目標は航空団二個を編成し144機を6飛行隊に配備することだ。■


2016年8月2日火曜日

★F-35AのIOC迫る 

IOC Tomorrow? F-35A Kills First Drone: ‘Boola Boola’

By COLIN CLARKon August 01, 2016 at 5:18 PM

F-35 Fires AIM-9X
WASHINGTON:. F-35が真価を発揮し移動目標の捕捉、照準、撃破に7月28日成功した。
「目標を撃墜するまで真の戦闘機ではないといわれるが、今回AIM-9Xを発射してこの関門を通過しました。撃墜に成功して米軍、同盟諸国が導入するF-35の戦闘能力が実証されました」と米空軍テストパイロット、レイヴン・ルクレア少佐の発言が本日午後発出の声明文に出ている。
同声明文では「テストデータおよび観測によりF-35が標的の無人機を搭載センサーで捕捉し、標的の航路情報をミサイルへ送り、パイロットが標的情報をヘルメット搭載ディスプレイ(HMD)で照準外の敵を撃破する能力を実証する形でAIM-9Xを発射し標的無人機を攻撃した」としている。
声明文を発出したJSF推進室は米空軍によるF-35Aの初期作戦能力獲得宣言が早ければ8月2日にも出ると見ている。ただし公式予告は出ていない。■

2016年6月29日水曜日

★★F-35AがF-15E相手のドッグファイトで無敵ぶりを示した?



なるほど、今回はF-15E相手のドッグファイトでF-35に歯が立たなかったということですか。これから性能に磨きをかけていくということなので期待しましょう。


F-15E Strike Eagles unable to shoot down the F-35s in 8 dogfights during simulated deployment


Jun 27 2016 -

「仮想敵F-15E相手に八戦八勝」

米空軍のF-35Aは初期作戦能力の獲得宣言を今年8月から12月に予定し準備中だ。

  1. 実戦想定の配備が実施されており、結果から同機が「整備された防空圏を突破できること、また地上部隊向けの近接航空支援を行い、紛争地帯に配備可能なこと」を実証したという。
  2. ヒル空軍基地(ユタ)のF-35七機がマウンテンホームAFB(アイダホ)に展開し同基地のF-15Eストライクイーグル(第366戦闘機隊)と実戦テストを実施した。
  3. 航空戦闘軍団でF-35作戦性能要求の取りまとめ作業を統括するF-35システムズ統括室のデイヴィッド・チェイス大佐が空軍ウェブサイトに今回二回目となった配備シミュレーション結果を紹介している。
  4. 「マウンテンホームに到着したF-35は搭乗員、保守点検要員他支援部隊とともにミッションをこなした。今回の配備では予定88回の飛行を88回全部実施し、実行率100%を示した。また爆撃任務では16発投下したうち15発が命中という命中率94%を達成した」
  5. 「一連の数字は機体の安定度が高いとともに各部品が良好に作動したことを示している」
  6. 「マウンテンホームでの実績からF-35の性能で総合評価を導くことが可能。第二回評価作業でIOC後の空軍目標が生まれる。各報告データ全部が7月に集まり、総合性能評価に反映される。最終目標は必要な性能を同機に与え、ミッションを成功裏に実施させること。カレンダー通りには進展しない作業だ」
  7. 「本日の各機運用実績からはF-35は非常に高い評価がつき、性能だけでなく他機種への優越性も示した。ヒルではF-15Eとの統合運用が非常にうまくいった。爆弾の投下の正確さもよかった。すべての情報からIOCへの準備態勢の評価ができるだろう」
  8. 今回の配備についてまとめた図が下のように同時に公開されているが興味深い内容だ。
F-35 deployment

  1. 左から四番目の部分が興味を引くだろう。演習でF-15EがF-35に挑んだがF-15は全く歯が立たなかったというのだ。
  2. 図ではF-35がF-15Eに射撃を撃ち返したのかは不明だが、アナリストにはJSFがストライクイーグルに対し8対0の驚くべき撃墜比率を示していると指摘するものもある。
  3. ただし「被害ゼロ」は単にF-35がレッドエアー軍のアグレッサー部隊に撃墜されていないということだけかもしれない。F-15EにAN/APG-82 AESAレーダーとスナイパーATP(高性能目標捕捉ポッド)が搭載されていたとすれば、ストライクイーグル編隊はDCA)防御制空任務)にあたり、IOCに近づいた状態のF-35を「発見」できなかったのかあるいは「交戦」できなかったのかもしれない。これはトラブル続きで予算超過が批判されるF-35にとっては大きな成果だと受け止められるはずだ。
  4. 実はF-35が対戦闘機の空域で被害を受けずに飛行できる性能を示したのは今回が初めてではない。グリーンフラッグ演習15-08ではライトニングIIで一機も撃墜相当が発生していない。この大規模演習はほぼ一年前の出来事だがカリフォーニア州フォートアーウィンの国家演習センターで実施され、F-35はCAS(近接航空支援)の主力機として投入された。
  5. この時にはアナリスト数名からテスト機材二機を参加させたのはPR目的に過ぎないとの見方が出ている。事実各機は実戦想定の航空支援へまだ対応が整っていない状態で投入されていた。
  6. 今年の演習でどんな成果がでるか楽しみだ。■


2015年8月2日日曜日

★米海兵隊F-35Bで初期作戦能力獲得宣言



いろいろ問題がついてまわるF-35ですが、IOC獲得だけは予定の時間をぎりぎりで達成したようです。ただし、IOCでありフル性能が実現するのはまだまだ先のようですし、まだまだ今後が難航しそうな同機のことですからどうなりますやら。岩国に真っ先に配備されるのはいいのですが、また反対運動が出てくるんでしょうか。心配です。

U.S. Marines Declare First F-35B Squadron Operational

Jul 31, 2015 Amy Butler | Aerospace Daily & Defense Report
計画から遅れること5年、予算も数十億ドル超過し、計画中断の試みを断ち切り、F-35B共用打撃戦闘機がついに米海兵隊で供用を開始する。
  1. 7月31日に12カ国のトップを切り海兵隊は短距離陸垂直着陸型のF-35Bの初期作戦能力(IOC)獲得を宣言した。
  2. 第121海兵隊戦闘攻撃飛行隊 (VMFA-121)は駐屯地ユマ(アリゾナ州)がIOCを5日間にわたる作戦即応度観閲(ORI)を7月17日に受けた。
  3. 「VMFA-121にはブロック2B仕様の10機が配備され、運用展開の準備が完了した」と海兵隊司令官ジョセフ・ダンフォード大将が発表した。「近接航空支援、攻撃・防空空中戦闘、迎撃、強襲支援、武装偵察を海兵隊陸上部隊とともに実施することが可能だ」
  4. F-35支持派にとって今回の達成は戦術航空の新時代の幕を開くものとされ、単発ステルス機が今後各国で投入されることを期待するものだ。通常離着陸用のA型が需要が一番高く、1,763機を導入する予定の米空軍も2016年12月にIOCを宣言する予定だ。同盟国ではイタリア、ノルウェー、デンマーク、オランダ、カナダ、トルコ、オーストラリア、イスラエル、日本、韓国が運用する。C型は米海軍専用の機材で発着艦時を考慮して主翼が大型化している。海軍のIOCは2019年2月の予定。
  5. VMFA-121配備の10機が今回のIOCで作戦可能となった。同隊は以前はF-18ホーネットを飛ばしていた。
  6. 今回のIOCはロッキード・マーティンの2BソフトウェアのためIOCも限定つきとなる。AIM-120空対空ミサイル、500ポンドレーザー誘導爆弾、2,000ポンド共用直接攻撃弾の利用が可能となる。ただしソフトウェアの制約で各装備は機内兵装庫からの運用に制限される。今後のソフトウェアの改訂で外部搭載が可能になる。
  7. ただし、海兵隊航空副司令官ジョン・デイヴィス中将は同機はF-18ホーネットやAV-8Bハリヤーより強力だと力説する。今回のソフトウェアは近接航空支援や航空阻止ミッションの「基礎」部分をサポートするほか、防空網の「限定的」制圧に有効だという。
  8. 海兵隊はハリヤーを2026年に退役させ、ホーネットは2030年まで使用すると海兵隊報道官ポール・グリーンバーグ少佐は説明。F-35Bを配備する第二の非応対はVMA-211(ハリヤーを稼働中)で2016年になる。その後VMFA-122(現在ホーネットを配備)が2018年に機種転換する。
  9. 完全作戦能力 (FOC) の獲得は 2017年度第四四半期でその時点で2001年10月にはじまった機体の開発期間も終わりを迎えているはずだ。そして海兵隊に念願の3Fソフトウェアが届き、より多くの兵装の利用が可能となるほか、電子攻撃能力も使えるようになる。
  10. デイヴィス中将によれば最初の飛行隊で懸念しているのはミッション能力の引き上げだという。VMFA-121の各機は当初およそ60%のミッション実施が可能だという。いかにも低い数字のようだが、作戦投入開始時の想定水準はそんな程度だという。というのも各機はロッキード・マーティンのフォートワース工場で比較的初期に完成した機体であるのも理由のひとつだ。差新の生産機の標準に合わせるため各機には改修が多数必要となる。開発と生産を並列して進めたためで、同機に懐疑的な向きは早くからこの欠陥を指摘していた。
  11. デイヴィス中将の考える最終目標は80%のミッション実施率で、開発完了までにこの水準になると見ている。だがこの引き上げを左右するのがスペア部品だ。部品の在庫があるかどうかで機体の保守点検時間や飛行の可否が影響を受ける。
  12. もうひとつ制約になりそうなのが2Bソフトウェア搭載の機体では多機能高性能データリンクMultifunction Advanced Data Link (MADL)が利用できないことだ。MADLは空中、地上でのパイロットの状況把握データを秘匿共有する能力がある。4機編隊で運用するとMADLは2機の間でしか利用できない。対策として海兵隊は2機ずつを旧式のLink 16データリンクで結ぶことにしている。
  13. 問題はLink 16が秘匿性にかけることで、発信すれば敵も探知することが可能でF-35の位置がばれてしまうことだ。MADLは特殊波形と指向性アンテナを使い、ステルス性を損なうことなくデータを伝えるので翼整備された防空空域に突入する同機を助ける。
  14. F-35関係者はソフトウェアパッチで4機編隊でのデータリンクの実効性を引き上げようとテストしてきた。だが現時点で期待されるデータ融合機能は機能しない。それでもIOC宣言をしたのはホーネット、ハリヤー各機をなるべく早く退役させるためだ。
  15. 既存各機にはステルス性がなく、ロッキード・マーティンが称する「センサー融合」つまり統合視覚画像を新型ヘルメットに写すこともできない。
  16. しかしF-35反対派には既存機種メーターの強力なロビーストがあり、F-35の価格が高騰していることを問題視しているが、同機はステルスの代償として武装搭載量、機動性の双方を犠牲にしていると主張。これに対しデイヴィスは新技術のもたらす効果は計り知れないと反論する。
  17. 海兵隊はペンタゴンの歴史上もっとも高価な戦闘機ともっとも高価な回転翼機V-22をともに運用することになる。
  18. F-35Bの最新価格は単価100.5百万ドルで、昨年秋にロッキード・マーティンに交付された契約によるものだ。F-35Cは製造規模が小さいこともあり、111.1百万ドルになっている。ともにフライアウェイ価格で開発費用は反映していない。
  19. 価格と技術課題からF-35は一度ならずとも打ち切りの危機に直面した。その後ペンタゴンが開発体制を再構築し、B型を優先し、技術的に一番困難な同機をまず実現することにした。このため米空軍向け機体の稼動が遅れた。またテスト結果が芳しくなく、当時の国防長官ロバート・ゲイツが2011年にB型を「保護観察対象」にしている。結果が改善し今回のIOCにつながったわけであ。
  20. 昨年のロイヤルインターナショナルエアタトゥー、ファーンボロの両航空ショーにF-35Bは展示sれなかった。F-35Aのエンジン事故で機体全部が飛行停止になったためだ。エンジン火災の原因は第三段ローターにあったが、すでに改良が完成済み機体と新規生産分に施されている。B型は来年のエアタトゥーに出展され、その後ファーンボロでも公開される予定だ。
  21. 海兵隊は420機のF-35を調達する予定で、うち353機がB型で小型強襲艦での運用を想定し、大型空母運用型のC型は67機だ。
  22. VMFA-121は2017年に岩国海兵隊航空基地に移動し、常駐する。■