「レスキュー・フラッグ26」に参加した海上自衛隊のUS-2。(画像提供:米国海兵隊)
「レスキュー・フラッグ26-1」で、日本の大型水陸両用機US-2が米空軍のCV-22Bとチームを組んだ
Japan’s Massive US-2 Amphibian Teams Up With USAF CV-22B During Rescue Flag 26-1
The Aviationist
公開日:2026年9月1日 午後7時31分(中央ヨーロッパ夏時間)
8月26日に実施された「レスキュー・フラッグ26-1」では、米空軍(USAF)、米海兵隊(USMC)、海上自衛隊(JMSDF)、航空自衛隊(JASDF)の部隊が一堂に会し、包括的な負傷者救出シミュレーション演習が行われた
「レスキュー・フラッグ」シリーズ演習において、米空軍(USAF)の CV-22Bオスプレイが、海上自衛隊(JMSDF)の US-2 水陸両用機と初めて共同演習を行った。両機は、米海兵隊(USMC)、航空自衛隊(JASDF)が運用する他の数機と共に、2026年8月26日に岩国海兵隊航空基地で行われたCSAR演習に参加した。
「レスキュー・フラッグ」は日米間の二国間演習で、通常は岩国または沖縄周辺の空域で実施される。名称が示す通り、この演習はCSAR(戦闘捜索救難)に焦点を当て、米海兵隊によれば、参加者は「模擬危機状況下での外洋での救助方法、通信手順、物資配給技術」を練習することができる。
「RF 26-1」に参加したUS-2とCV-22Bはいずれも日本を拠点としており、US-2は岩国にある第31航空群所属の第71航空隊に配属されており、CV-22Bは東京の横田空軍基地に拠点を置く第353特殊作戦航空団傘下の第21特殊作戦飛行隊に配属されている。米空軍(USAF)のCV-22BはすべてAFSOC(空軍特殊作戦司令部)に所属しており、同司令部は特殊作戦、要員救出、機動、その他の任務のために専門的な航空戦力を提供している。
「レスキュー・フラッグ26-1」演習中に、負傷者救助の模擬訓練を行う海上自衛隊のUS-2と米空軍のCV-22B(画像提供:米海兵隊、撮影:デビッド・ゲッツ二等兵)(画像提供:USMC)
DVIDSで公開された画像には、同機が模擬負傷者救助シナリオに参加している様子が映っており、VMGR-152所属の米軍要員が海から「救助」され、救命筏から回収された後、US-2機内で応急処置を受けている。また、この演習では、CV-22Bが航空自衛隊・新田原航空救助団所属のUH-60J(II)と共に、模擬負傷者を吊り上げている様子も写っている。
CV-22B 12-0065――米海兵隊が公開した写真に写っている機体――が、本拠地である日本の横田空軍基地に駐機している様子。(画像提供:桜井凛)(画像提供:桜井凛)
注目すべきは、演習中にMAG-12(海兵隊航空グループ12)の指揮官ウィリアム・B・ミレット3世大佐がUS-2に搭乗したことで、海兵隊航空部隊の上級指揮官が同機の水陸両用救助能力を直接視察する貴重な機会となった。
米空軍(USAF)のCV-22Bが「レスキュー・フラッグ」シリーズに参加したのは今回が初めてだが、これら2種類の航空機が共同運用されたのは今回が初めてではない。両機は同年2月から3月にかけて開催された「コープ・エンジェル」(両国間の二国間CSAR演習)の2023年版にも参加している。
過去の「レスキュー・フラッグ」演習には、HH-60G/W、MC-130J、F-35B、MV-22B、AH-1Z、CH-53E、U-125Aなど、各軍からの他の資産も参加している。
離陸する航空自衛隊のU-125A捜索救難機。機体下部の胴体に目立つフェアリングは、捜索救難任務に関連する追加装備を収容するためのものだ。(画像提供:桜井凛)(画像提供:桜井凛)
日米両軍の水陸両用能力
日本はすでに新明和工業US-2という専用の水陸両用機を運用しており、海上自衛隊には、同国の広大な海上作戦環境に特に適した能力が備わっている。通常の滑走路と外洋の両方から運用可能なこの機体は、主にCSAR(航空救難)任務に投入される一方、輸送機としての副次的な役割も果たす。当初「US-1A改」と指定されたこの機体は、US-1を発展させたものであり、その驚異的な低速時の操縦性――境界層制御システムも一役買っている――により、海上からのCSAR任務を極めて効果的に遂行することができる。
水上機は、活発な戦闘環境でも安全性を提供する。陸上飛行場へ依存しないため、敵の攻撃によって拠点が破壊された場合でもある程度効果的に運用が可能であり、任務計画担当者にさらなる柔軟性をもたらす。実際、米軍も、水陸両用機という形で「滑走路への依存からの解放」や過酷な環境下での作戦をより実現可能にするべく、MAC(MC-130J 水陸両用能力)のような革新的な航空能力を積極的に追求してきた(その開発は予算上の制約により2024年に一時中断されたままだ)。
こうした構想に対する米国の関心は、必然的に海上自衛隊(JMSDF)との緊密な連携へつながった。海上自衛隊は、世界規模で見ても、水陸両用機の運用において最も豊富な経験を持つ組織である。2022年には、AFSOC(空軍特殊作戦コマンド)の副司令官が海上自衛隊のUS-2搭乗員を訪問し、同機が陸上および水上双方から運用できる能力を視察したことが報じられた。同副司令官は、米国が独自の水陸両用オプションを模索する上で、日本のプラットフォームは米国が学ぶべき事例であると述べた。このように、二国間訓練におけるUS-2の度重なる活用は、米国にとって、確立された水陸両用能力と連携しながら、従来の滑走路以外での運用に関する独自の概念を構築する機会を提供している。
現在、米軍に水陸両用機は配備されていないが、太平洋地域における将来の紛争、特に中国人民解放軍(PLA)との紛争においては、開戦初期段階で陸上飛行場が激しい攻撃を受ける可能性があるため、この能力は極めて有用であることが証明されるだろう。中国自身も、US-2と形状が概ね類似した4発の水陸両用機「AG600」の開発を通じて、独自の水陸両用能力の構築を進めており、この地域における大型水陸両用機への関心が高いままであることを浮き彫りにしている。■
著者: 桜井 凛
桜井 凛は軍事航空写真家であり、『The Aviationist』の寄稿者である。第二次世界大戦後の軍事航空全般に関心があるが、特に東アジアの空軍や実験用戦闘機に関心を寄せている。現在は高校生であり、Instagram、X(旧Twitter)、Blueskyで活動中。