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2019年3月6日水曜日

★インドが旧型MiG-21でF-16に対抗させた理由とは

Why Did India Send Old MiG-21s To Take on Pakistan's F-16s?

インドはなぜ旧式MiG-21でパキスタンのF-16に対応させたのか
New Delhi claims they aren't that old after all.実は旧型機ではないとインドは説明
March 5, 2019  Topic: Security  Blog Brand: The Buzz  Tags: Mig-21MilitaryTechnologyWorldF-16


ンド空軍がMiG-21戦闘機をより新しいパキスタンF-16に対応させた決断を正当化している。
2019年2月26日、インド編隊はインド-パキスタンの事実上の国境線を越境し戦闘員訓練キャンプとインドが主張するバラコット付近を爆撃した。
その後数日間にわたり空中戦が続き、2月27日にはパキスタンF-16他の編隊が管理境界線を越えインド軍を攻撃してきたとインドは主張。
インドのMiG-21他戦闘機部隊がパキスタン機を迎撃しF-16の一機を撃墜し、パイロットを死亡させたとインド政府は発表。パキスタン政府によればMiG-21を2機撃墜したが、インドは撃墜は一機と説明した。
パキスタン軍はMiG-21パイロットのアビナンダン・ヴァルタムラン中佐を捕獲し二日間勾留した後でインドへ身柄を引き渡した。
インド空軍のMiG-21は性能改修を受けているものの30年以上供用されている。撃墜されたパキスタンのF-16はブロック52Dといわれ、2005年に米国に発注した機材だった。
「MiG-21を供用中なので投入するのはあたりまえ」とインド空軍司令BS・ダノア元帥が記者質問に答えた。
インドのMiG-21は1990年代に改装を受けた「バイソン」仕様で西側エイビオニクスを搭載しレーダー換装とレーダー警戒受信機を備え近代的兵装の運用を可能としている。「兵装を改善し、空対空ミッションの性能が上がっている」(ダノア元帥)
だが今回インドがMiG-21を投入した理由は同型多数がインド空軍で供用中だからだ。
「MiG-21で2月27日に撃墜された機体はインド8機編隊の一部でスホイSu-30の4機、ミラージュ2000の2機でパキスタン24機との交戦に向かったもので、パキスタンはF-16を8機、ミラージュIII4機、JF-17サンダー4機を送り込んできた」とDavid CenciottiがThe Aviationistで述べる。
インドはロシア製旧型機材の更新に長年取り組んでいる。2018年時点でインド空軍には1960年代製造の旧型MiG-21が244機、若干新しい程度のMiG-27が84機残っていた。
MiG-21は事故率が高く、計874機がインドで供用されたが490機が墜落し、パイロット200名が死亡している。
インド政府は予算180億ドルで新型戦闘機115機を製造し旧型MiGと交代させたいとする。新型機はヨーロッパ製機材のジャグア、ミラージュ2000、ラファール、MiG-29、Su-30、国産テジャスの各型と併用する予定でロッキード・マーティンはインドを「世界最大の各種戦闘機が共存する環境」と呼ぶ。
この115機には改良型F-16(ロッキードが「F-21」と呼ぶ)、ボーイングのF/A-18E/F、ラファール、ユーロファイター・タイフーン、グリペンE、MiG-35、Su-35が候補となる。インド企業がライセンス生産する。
ロシアはインドで供用中のSu-30の改良型を売り込みたく、Su-35の採用を期待している。
インド側の調達手続きが複雑なため空軍は今後長きにわたり新型機と旧型機を同時運用することになりそうだ。
多様な機材の混合部隊が実戦で真価を発揮できないわけではない。旧型MiG-21でも正しく運用すれば威力を発揮する。
新型機や高性能兵装が必ず勝利する保証はない。考慮すべき要因としてパイロット技量、支援機や地上の支援がまずあげられる。
だがなかんんずくRoE交戦規則が重要で、発砲前に視界内で敵の確認が求められれば戦闘機は接近せざるを得ずMiG-21の餌食になることはありうる。■
David Axe serves as Defense Editor of the National Interest. He is the author of the graphic novels   War Fix , War Is Boring  and Machete Squad .

Image: Creative Commons.

2019年3月4日月曜日

インド-パキスタンは平穏化の様子、米政府がF-16投入の事実をパキスタンに確認へ

このまま両国が落ち着けばいいのですが、偶発的な事件はすぐにでも発生しそうです。パキスタンがどんな説明をするか見ものですが、契約を守れない国家は米国から相手にされなくなるでしょうね。

Washington wants to know if Pakistan used U.S.-built jets to down Indian warplane パキスタンが米製機材でインド軍用機を撃墜したか米国が実態調査へ


United States Air Force [Public domain], via Wikimedia Commons

政府はパキスタンが米国製F-16でインド軍用機を撃墜したのかを突き止めるとの意向を3月3日示し、米国との合意事項の違反の有無を確認する。核武装したインド、パキスタン両国は緊張緩和に向かっているようだ
両国は空軍機を作戦投入し、2月27日にはインド側一機がカシミールで撃墜され世界を驚かせ、戦火拡大の恐れが広がった。
パキスタン軍報道官はパキスタンがF-16を投入したとのインド発表を同日中に否定した。
パキスタンは勾留したインドパイロットを3月1日に返還し、「平和のジェスチャ」と大々的に宣伝し、緊張緩和の姿勢を示したが両軍は警戒態勢を解いていない。
管理線(LoC)が事実上の両国国境となっているカシミールではこの24時間は比較的平穏だったがインド治安維持部隊によれば戦闘員対策としての作戦は続いており二名の戦闘員を殺害したという。
在イスラマバードの米大使館からはパキスタンがF-16でインド機を撃墜したとの報告に注目し、米国からの軍事装備品販売合意でパキスタンに機材仕様の条件を定めている内容に違反している可能性を精査するとの発表が3月3日に出た。
「より多くの情報を集めているところで、防衛装備品の誤用についてはすべての状況をチェックする」と米大使館が発表。
パキスタンはF-16をドッグファイトに投入していないとするが、MiG-21を撃墜した機材の種類についての説明はない。同国は中国設計のJF-17を国内生産している。
パキスタンは長く米製軍事装備品を導入しており、とくに米主導の対テロ戦でパキスタンが中核的強力国の扱いを受けた2001年以降はその傾向が強い。
その一環でロッキード・マーティンF-16を数次にわたり購入したが、その後米国との関係が悪化し2016年をもってワシントンからの補助は打ち切られた。
パキスタンを制約する「エンドユーザー合意事項」の内容は正確には不明だ。「米政府は今回の事案の性質を鑑みていかなる論評も確認もしない」と米大使館は述べている。
2月28日にはインド政府が記者団に空対空ミサイルとするものの一部を公開し、発射可能なのはF-16のみとし、全日にパキスタンが同機を投入した証拠だとした。
一方でパキスタン軍広報はインド側標的を「ロックし」パキスタン軍の攻撃能力を誇示したが被害を発生させないよう空き地を攻撃したと報道陣に水曜日発表した。
パキスタン側は同日の作戦はインドが前日に領空侵犯したことへの報復とし、インドはバラコット市街地北部の森林を空爆していた。
インドは戦闘員訓練施設を攻撃したと述べていたがパキスタンはそのような施設そのものが存在しないと否定している。ロイターは現地調査したが現地民も否定していた。
今回の軍事衝突でパキスタン7名、インド4名が死亡したが、3月3日はカシミールは比較的平穏だ。同地方は英国からの1947年独立以降三度にわたり両国間の衝突の原因となってきた。
インドが実効支配する側のカシミールでは部隊が日曜日に戦闘員二名を射殺したが部隊にも一名の犠牲者が発生し、この二週間で25名が死亡している。14.最新の作戦はカシミールでパキスタン領内に本拠地を置く戦闘員集団が自爆攻撃でインド治安部隊40名を殺害した2月14日の事件が契機だった。■
Additional reporting by Abu Arqam Naqash in MUZAFFARABAD; Writing by Krishna N. Das and Drazen Jorgic; Editing by Christopher Cushing and Susan Fenton

2019年3月1日金曜日

☆インドMiG-21がパキスタンF-16撃墜との主張から浮かび上がる興味深い事実

The Indian Air Force Claims A MiG-21 Bison Managed To Shoot Down A Pakistan Air Force F-16D Block 52

インド空軍がパキスタン空軍F-16Dブロック52一機をMiG-21バイソンで撃墜したと主張



インド空軍のMiG-21バイソン (Image credit: IAFIAF発表ではMiG-21パイロットは身柄拘束されているが、被撃墜前にPAFのF-16を撃ち落としたという。

ずおことわりしておく。カシミール上空での事態ではい違う内容の発表がここ数日食出ており、インド・パキスタンの武力衝突で一部は確認が難しく実際に何が起こっているのかわかりにくい。


ひとつだけ両陣営発表から確認できたのはインド空軍IAF所属のMiG-21バイソン一機が撃墜されパイロットがパキスタン軍に身柄を拘束されていることだ。


本日判明した事項をお伝えしたい。


IAF発表によれば2月27日に撃墜されたMiG-21は8機編隊の一部で他にスホイ30(4機)、ミラージュ2000(2機)、MiG-21バイソンがあり、パキスタン空軍PAFの24機編隊(F-16が8機、ミラージュ-3の4機、JF-17サンダー4機含む)に空戦を挑んだものだった。


F-16の型式と存在を証明すべくIAFはインド領内で回収したAIM-120C5AMRAAM空対空ミサイルの残骸を公開した。


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Indian Armed Forces show parts of AIM-120 Advanced Medium Range Air-to-Air Missiles (AMRAAMs) launched from Pakistan Air Force F-16 over Kashmir near the LoC yesterday.
11:19 AM - 28 Feb 2019

最も興味を引くのは撃墜されたMiG-21バイソンが墜落前にPAFのF-16Dを管理境界線上空で撃墜したとのIAF発表だ。


「パキスタン空軍所属のF-16一機をインド空軍のMiG-21バイソンが撃墜した。F-16の破片は境界線沿いにパキスタンが実効支配するジャンムとカシミールに広がった。インド空軍もMiG-21一機を喪失し、パイロットは脱出したもののパラシュートが流されパキスタン軍に身柄を拘束された」とインド空軍は発表した。


「インド空軍第51飛行隊所属のMiG-21がロシア製ヴィンペルR-73近接対空ミサイルで敵機を撃墜した」との報道がある。


F-16が撃墜された証拠は示されていない。

PAFの F-16DがネリスAFBをレッドフラッグ演習 RF 16-4 で離陸している (Image credit: Tomás Del Coro)

確認がとれればだが、MiG-21による撃墜実績の意味は大きい。空戦で新型機(この場合はF-16)が必ずしも勝つ保証はないとの実証が加わることになるからだ。以下を頭に入れておく要素がある。パイロットの技量、他機材の支援(僚機やAEW機材など)、地上レーダー等だ。なかんずく交戦規則RoEが重要で、敵機のポジティブVIDが必要とあれば戦闘機はWVR(視界内)交戦を強いられ、MiG-21が威力を発揮する。このため第5世代戦闘機でも旧型機との交戦を常時訓練している。


今回の事案は確認は取れていないが第3世代機でも第4世代機の撃墜はWVR交戦なら可能だとわかる。


MiG-21バイソンはロシア製機体の性能改修型だ。設計こそ旧式だがレーダー被探知性が低く鋭い旋回性能、加速性能にヘルメット搭載視認装置やR-73空対空ミサイルが加わり改修型MiG-21はあなどれない敵になる。2004年のコープインディア演習で米F-15を相手にインドのMiG-21等が9:1の優れた空戦記録を残した事を忘れてはならない。■