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2025年5月21日水曜日

カタール王室寄贈の 747 をエアフォースワンに改造案を米空軍が策定中(The War Zone)

 


The U.S. Air Force is now actively exploring what it would take to turn an already heavily-modified 747-8i airliner from Qatar into a platform that can meet extremely stringent requirements to serve in the Air Force One role.  

ROBERTO SCHMIDT/AFP via Getty Images

米空軍は、中古 747 を大統領専用機に改造するための要件の策定を進めている

空軍は現在、カタールから受領する大幅に改造された 747-8i 旅客機を非常に厳しい要件を満たすエアフォースワンとしての役割を担える機体に改造するため必要な作業について、積極的に検討を進めている。ドナルド・トランプ政権は、今月初めに、表向きは贈答品として、約 4 億ドルの価値があるこのジェット機の購入について、カタール当局と交渉中であることを確認しました。本誌は、カタールのジェット機を「暫定的な」エアフォースワンに改造することの実行可能性について、特に 2029 年のトランプ大統領の 2 期目の任期満了までに実現可能かどうかについて、深刻な疑問をすでに指摘している。

 5 月 16 日に就任したばかりのトロイ・メインク Troy Meink空軍長官と、米国空軍参謀総長デビッド・オールビン空軍大将は、本日、上院軍事委員会委員から、カタールの 747-8i を大統領専用機エアフォースワンに改造する可能性について質問を受け、回答した。

新しいエアフォースワンとなる可能性のあるカタール王室の747-8i ジェット機。ROBERTO SCHMIDT/AFP via Getty Images

 「ご存じのとおり、大統領の移動に使用されるプラットフォームは、完全に安全で、生存能力があり、そして重要なこととして、核危機を含む最も過酷な状況下でも、指揮統制を中断することなく維持できるものでなければなりません」と、イリノイ州選出の民主党上院議員、タミー・ダックワースは、メインクおよびオールビンに対する質問の冒頭で述べた。「これは、大統領の保護を確保することだけではありません。もちろん、それは非常に重要ですが。これは、大統領の機密通信が傍受されたり、危機的な状況下で大統領が、神に祈るばかりですが、国の軍隊と連絡が取れなくなった場合に、米国の国家安全保障と全米国国民を危険から守る問題なのです。メインク長官、オールビン将軍、外国籍の航空機がエアフォース・ワンの運用セキュリティ基準を満たすために必要なアップグレードは、大規模になるという見解で一致していますか?」

 「国防長官(ピート・ヘグセス)は、空軍に対して、基本的に航空機の改造計画を開始するよう指示しました」と、メインク長官はダックワース議員の質問に対して答えた。「その改造に関しては、あなたが今指摘したすべての問題を検討しなければなりません」。オールビン大将は、メインク長官の立場に同意すると答えました。

 「民間航空機をエアフォースワンに適したものにするには、大幅な改造が必要になる」と、メインク長官はさらなる質問に対して答えた。「先ほど申し上げた通り、国防長官の指示に基づき、我々は準備を整え、現在、その特定の航空機に何が必要かを検討しているところです」。

 ボーイングは、民生用旅客機として製造された2機の747-8iをVC-25Bへ改造するプロセスを進めている。ただし、これらの機体は当初の顧客へ引き渡されておらず、カタールの747-8iほど大規模な改造は行われていない。ボーイングは2022年に747の生産を完全に終了した

 VC-25Bの作業は繰り返し延期されており、これがトランプ大統領が2021年1月に就任して以来、一時的な「エアフォースワン」の概念が浮上した主要な要因の一つとなっています。

 ダックワース議員は、VC-25Bの作業を加速するため「要件が緩和されている」との懸念を表明した。メインク長官は、エアフォースワンの要件に変更があったことは知らないと述べたが、現在の職に就いたのは先週のことだと付け加えた。VC-25Bの要件は、既存のVC-25Aエアフォースワン(747-200型機をベースにした機体)と比べ違いがある。最も注目すべき点は、次期大統領専用機は、少なくとも現時点では、空中給油が不可能である。これは、特に重大な緊急事態が発生した場合に不可欠な機能とされてきた。

現行のVC-25A大統領専用機。Chris Graythen/Getty Images

 「大統領が、エアフォースワンとして使用される航空機の運用安全性を低下させる要件を削減しないよう助言するとのご約束はありますか?」とダックワース議員はメインク長官に尋ねた。

 「私は明確に述べ、必要に応じて国防長官と議論し、大統領まで報告します。もし対応できない脅威があると判断した場合です」とメインク長官は答えた。

 本誌が既に指摘しているように、米国大統領の安全な輸送を可能にし、核攻撃命令を含む継続的な通信を保証する航空機への改造は、極めて複雑なプロセスだ。機体は、核兵器の電磁パルスから地対空ミサイルの攻撃、敵の諜報活動まで、多様な脅威に対して内外から物理的に強化する必要がある。そのため航空機のコア構造に至るまで大幅な改造が必要となる。既存の VC-25A の厳格な予備部品調達管理が示すように、スパイや妨害行為から保護するために、個々の部品を審査する特別なプロセスがある。

2016年にドナルド・トランプ次期大統領に提示された、エアフォース・ワンに搭載されているさまざまな機能を強調した説明スライド。USAF via FOIA

 カタールの 747-8i は、将来の VC-25B の予備部品の供給源として、また空軍も取得予定の 747 ベースの E-4C サバイバル・エアボーン・オペレーション・センター(SAOC)戦略指揮所航空機の予備部品の供給源として使用される可能性もある。

 カタールによるトランプ政権への 747-8i の「贈答」が最終的に実現するかどうかは、さまざまな法的および倫理的な障害や懸念があるため、まだ不明だ。本日、上院軍事委員会での公聴会で、ミシガン州選出の民主党議員エリッサ・スロットキンは、メインク・オールビン両名に、カタールが F-35 ジョイントストライクファイターの購入を要請していることを知っているかどうかを尋ね、見返りの交換の可能性をほのめかした。メインク長官は、この質問に後ほど回答すると記録に残した。

CNN は匿名の情報源を引用して、ドーハ政府が747-8i の贈呈を提案する前に、トランプ政権がカタールに購入を打診していたと報じた。

いずれにせよ、空軍はカタール王室所有のジェット機を新しいエアフォースワンに変えるため具体的に何が必要かを検討している。■


Plans To Modify Qatari 747 Into Air Force One Now Being Drawn Up By USAF

The USAF is moving forward with coming up with requirements for turning the secondhand 747 into an aircraft able to securely carry the president.

Joseph Trevithick

Published May 20, 2025 2:58 PM EDT

https://www.twz.com/air/plans-to-modify-qatari-747-into-air-force-one-now-being-drawn-up-by-usaf


ジョセフ・トレヴィシック

副編集長

ジョセフは2017年初頭からThe War Zoneチームの一員です。以前はWar Is Boringの副編集長を務め、Small Arms ReviewSmall Arms Defense JournalReutersWe Are the MightyTask & Purposeなど他のメディアにも寄稿しています。


2024年10月9日水曜日

カタール向けM23潜水艦 M23 Cシリーズ潜水艦について(Naval News)―特異な形状は運用上の条件から

 

カタール向けM23潜水艦 M23 Cシリーズ潜水艦について(Naval News)


タール首長国連邦海軍向けに建造中の新型潜水艦が姿を現した。潜水艦はイタリア沿岸のラ・スペツィアでテスト中。


ポーランドで開催されたMSPO国際防衛産業展で、カタール向け新型潜水艦の詳細が明らかになった。カタール海軍の潜水艦2隻は、イタリアのベルガモにあるM23 SRLによって建造中で、展示会では、Cシリーズの設計模型が初めて公開された。


M23 Cシリーズ潜水艦は、イタリア海軍特殊部隊がラ・スペツィア港でテストされている。同港は、イタリアの特殊部隊用と輸出用の両方で、ミゼット型潜水艦の建造において長く歴史的な伝統を持っている。


潜水艦は2020年1月、イタリアの主要な国防造船会社フィンカンティエリと契約された。契約では、"最先端の艦艇と潜水艦の供給 "と説明されている。その潜水艦の姿が明らかになりつつある。


潜水艦は、ミラノから東に100km離れたベルガモのチセラーノで建造された。海岸まで250キロ(150マイル)の道路で運ばれる。チセラーノ工場の物理的な狭さと、道路による輸送の必要性から、潜水艦の大きさは限られている。


潜水艦の以前の画像は、潜水艦の能力についていくつかのヒントを与えた。潜水艦は、以前の図には見られなかったスリックな上部構造とスライダーキールを備えている。この上部構造は、有名な海軍建造専門家ジュニオ・サンティによる設計した船の典型である。その違いはあるものの、以前に示されたデザインが、最新モデル、そして水中で私たちが目にしているものと密接に関係していることは明らかだ。


サンティは1970年代に潜水艦の建造を始め、高い品質と革新性で名声を得た。彼は1980年代に空気独立動力(AIP)を開拓し、まったく新しい潜水艦建造技術を開発した。最近では、米海軍特殊部隊のために実験的なドライ・コンバット・サブマーシブル(DCS)を建造した。


潜水艦の全長は23メートル(75フィート)、全幅は5メートル(16フィート)。200メートル(650フィート)まで潜行でき、速度は12ノットに達する。6名の乗組員にさらに6名(通常は特殊部隊のコンバット・スイマー)が同乗できる。乗員は、特殊ハッチから潜水艦の外に出て、隠密作戦を行うことができる。


比較的短いが、より太いビームにより、全体的なサイズは一般的な30メートル(100フィート)潜水艦に匹敵する。サイズ的に比較可能なタイプには、イランのガディール級(実際は北朝鮮のヨノ設計)やイタリア建造のCos.Mo.S MG-110がある。


M23は比較的重武装で、ケーシングの下に2基の魚雷発射管が収納されている。これらには標準的な553mm(21インチ)重量魚雷を搭載できる。この潜水艦はまた、ムレーナ・スマート海雷を搭載し、浮遊弾を発射することもできる。■


First Clear Images of the Italian Submarines being built for Qatar

A new class of submarine, under construction for the Qatari Emiri Navy, has broken the surface. The submarine is under testing in La Spezia on the Italian coast.

H I Sutton  11 Sep 2024


https://www.navalnews.com/naval-news/2024/09/first-clear-images-of-the-italian-submarines-being-built-for-qatar/



2017年6月29日木曜日

カタール断交措置で米軍は本国からミルクを基地に搬入している


ちょっと捕捉しておくとミルクを運ぶ(milk run)というのは楽な任務という慣用表現なのですね。カタールには乳牛もいないのでしょうね。1万人も食欲旺盛な米軍人がいれば空母二隻分ぐらいですか相当な量の食事提供になるのでしょうね。しかし献立の多くでミルクが下材料になっているとは知りませんでした。またそんなに保存がきくミルクがあるとも知りませんでしたので勉強になりました。

US Squadron Makes Milk Run to Al Udeid Amid Qatar Dispute

カタールをめぐる混乱の中、米軍飛行隊がアル・ウデイドにミルクを搬入

Senior Airman Steven Engels, 379th Expeditionary Aircraft Maintenance Squadron crew chief, marshals a C-130 Hercules on the flight line June 28, 2016, at Al Udeid Air Base, Qatar. (U.S. Air Force photo/Senior Airman Janelle Patiño)
第379遠征航空機整備隊のクルーチーフ、スティーブン・エンゲルスがC-130をフライトラインで誘導中。2016年6月28日、カタールのアル・ウデイド航空基地にて。 (U.S. Air Force photo/Senior Airman Janelle Patiño)
 Military.com | 27 Jun 2017 | by Oriana Pawlyk

  1. SOUTHWEST ASIA -- 米空軍にカタールのアル・ウデイド航空基地にミルク運搬を文字通り任務とする部隊がある。カタールはテロ活動支援を理由に地域内で摩擦を生んでいる。
  2. 今月になり中東九カ国がカタールと国交を途絶した。この措置で基地へのミルク供給に問題が生まれた。同基地はおよそ10千名におよぶ米軍隊員が駐留し不朽の決意作戦の実施で重要拠点である。ペンタゴンはイラク-シリア・イスラム国(ISIS)の打倒を目指している。
  3. 第380遠征部隊支援飛行隊は基地の食事提供を担当し、今回の措置に対応しておよそ一か月分の超高温処理ミルクを基地内に運んだ。
  4. UHT(超殺菌)ミルクは開封しなければ数か月保存できる。ミルクは調理の多くで不可欠な存在でカタール駐留米軍の規模を考えると補給路確保が喫緊の課題だった。
  5. 同飛行隊は大この二週間で型コンテナー13個分のミルクを搬入したとキム・ジェニングス中佐(同隊指揮官)がMilitary.comに述べているが、利用した機材の種類は明かしていない。
  6. 380隊は国防兵站局の補給経路を利用して米本国からミルクを輸送でき幸運だった。他の基地で新規に補給体制を確保すると数か月かかるという。
  7. ジェニングス中佐によればアル・ウデイドはミルク以外の食材は要請していないが、カタール国内の食材補給は今回の措置で機能停止していた。■
-- Oriana Pawlyk can be reached at oriana.pawlyk@military.com. Follow her on Twitter at @Oriana0214.