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2024年7月15日月曜日

大統領専用リムジン「ビースト」についてわかったこと―現役車両を人気YouTube番組に登場させたUSSS

 トランプ暗殺未遂事件で急に注目を集めたUSSS(合衆国シークレットサービス)ですが、今回の事件の前に車好きで有名なセレブ、ジェイ・レノが現役のビースト大統領専用車を前にシークレットサービス担当官と同車両について公開できる範囲で特徴を聞くというYouTube番組がり、The War Zoneが紹介していましたのでお伝えします。米国では4ドア大型セダンはもう生産がされておらず、先代のビーストと同じく今回もベースはトラックシャーシとのことです。それにしても事前の承認があったとはいえ、ここまでの開示はOKと判断し(今回も車内の撮影は認めていません)(次期大統領就任までに新型車両に切り替える予定があるのでしょうか)、納税者に伝える米国官庁の姿勢には感銘を受けます。


Jay Leno, at left, talks about the Beast with Protective Armored Specialist Steve Abel, at center, and Assistant Special Agent in Charge Jay Nasworthy, at right. Jay Leno’s Garage/YouTube capture


シークレットサービスが、『トゥナイト・ショー』の元司会者ジェイ・レノに、世界で最も秘密めいた車についての興味深い詳細を語った

誌の常連読者なら、シークレットサービスがアメリカ大統領を乗せる特注リムジン(愛称「ビースト」)に関心があるだろう。元Tonight Showの司会者であり、コメディアンであり、大の車好きであるジェイ・レノは最近、YouTubeのウェブ・シリーズ「Jay Leno's Garage」の最新エピソードで、ビーストの最新型リムジンの興味深い詳細を間近で見せてくれた。

「今日は、14年間続けてきた番組で最も重要で、おそらく最も価値のある車を紹介します」と、レノはビーストとその "ハンドラー"である防護装甲専門家スティーブ・アベルと担当特別捜査官補ジェイ・ナスワーシーを紹介した。アベルとナスワージーは現在、シークレット・サービスの大統領警護課の所属だ。2018年に一般初公開された最新版ビーストは、装甲などの防御対策に加え、広範な通信スイートなどの機能を満載している。

レノと視聴者が内部を見ることを許されなかったビーストの横で、レノとアベル、そしてナスワージーとの間で続いた変換から、私たちが学んだことは以下の通り:

  • ビーストの各ホイールには"ランフラットデバイス"が装備されており、タイヤが破壊されたり、損傷した場合でも走行ができる。

  • ビーストには冗長補助燃料ポンプも装備されており、主燃料供給システムに万が一のことが起こってもエンジンが作動するようになっている

  • 大統領専用リムジンには、暖房、冷房、マッサージ機能を内蔵したシートなどの快適装備もある

  • ジョー・バイデン大統領とファーストレディ、ジル・バイデンの最新型ビーストの車内の様子。ホワイトハウス アダム・シュルツ

  • シークレットサービスが公式にビーストを "パレード・リムジン"と呼んでいるのは、窓(開けることができない)が拡大されたデザインになっており、見物人が中に乗る大統領をはっきり見ることができるからだ。

  • ナスワージーは、ビーストの最新バージョンは先代同様、外観は「キャデラックに似せて作られている」と強調したが、類似点はそこで終わっている。大統領専用リムジンの核となるのは、改造トラックのシャシーだ。

  • ビーストのキャデラック・ブランドとその他の美学をよく見てみよう。ジェイ・レノのガレージ/YouTubeキャプチャ

  • 「GMは......彼らのコンポーネントの多くをそれに入れたので、ダッシュは(数年前の)キャデラック・エスカレードによく似ている"

  • VIP仕様のシボレー・サバーバンなど、市販車のヘッドライトやサイドミラーなどの純正部品を可能な限り使用することで、部品交換のコストを低く抑えている。

  • リムジンのサプライチェーンは、セキュリティー上の理由から現在も非常に厳しく管理されている。

  • 特殊なLEDライトアレイが、夜間にフロントに取り付けられた2つの旗を照らす。

  • 最新のビーストの中にある3つの大統領印は、アメリカ初代大統領のジョージ・ワシントンがヴァージニア州フレデリックスバーグで母親と妹の家の間に植えた13本の木の最後の1本から2004年に伐採された木がはめ込まれている。そのトチノキは13の州を代表するもので、最後に残った1本はジョージア州にちなんで植えられたものである。

  • 大統領専用リムジンで使用される紋章は、以前は一人の女性によって手縫いされていた。6年前に新型ビーストが導入される前にその女性(名前は明かされていない)は亡くなり、現在はオリジナルのデザインをデジタルコピーしチタンにレーザーエッチングされている。

A close-up view of the inside of one of the doors on one of the latest generation of Beasts showing the wood inlaid titanium seal. ANDREW CABALLERO-REYNOLDS/AFP via Getty Images ANDREW CABALLERO-REYNOLDS


  • 新型ビーストを実際に運転したナスワージーは、現行世代は以前のタイプよりも大きく改善されていると語った。「初代のAピラー(フロントガラスを囲む枠)は幅が広すぎて、曲がるときにパトカーを見失うほどだった......フロントガラスの外を見るために前傾姿勢になったり、サイドガラスの外を見るため後傾姿勢になったりすることが多かった」。

  • 一般的に、大統領専用リムジンは保安上理由から過剰に造られており、自重やその他の特注設計の特徴から、運行や維持に悪夢をもたらすことがある。

  • シークレットサービスは大統領就任式の際にビーストの新バージョンを導入しようとするが、すでに述べたように、最新のタイプはドナルド・トランプ前大統領の任期途中の2018年にニューヨークで出現した。

  • ナスワージーは、リムジンの1台1台の賞味期限は「おそらく8年」と語ったが、彼が個々の車両の耐用年数を指しているのか、それとも大統領専用リムジンの新型が登場するまでの期間を指しているのかは不明だ。

  • ビーストは、保安上の予防措置として退役時に物理的に破壊される。これは、VIP輸送に使われる機密性の高い装甲商用車を処分する際の米国政府の一般的な慣例である。

  • シークレットサービスの幅広い車両在庫の中には、メリーランド州の大統領保養地にちなみ「キャンプ・デイビッド」と呼ばれる銀色のリムジンもある。

  • キャンプ・デイヴィッドは通常、"オフレコ"の小旅行など、注目度の低い "郊外 "の移動に使われる。

  • 一般的な慣例として、シークレットサービスはビーストを長時間大統領を乗せて移動させることはない。

  • 「グランド・フォース・ワン」と呼ばれる大型の装甲バスは、長時間の移動に使用できるが、使用頻度が低いため、運転手は特別な訓練を受けたり、再教育を受けたりする必要がある。

シークレットサービスはまた、GM経由で、コンセプトアート、クレイモデル、その他のビーストの開発シーンを示す以下の写真をレノと共有した。

GM via Secret Service via Jay Leno’s Garage/YouTube capture


GM via Secret Service via Jay Leno’s Garage/YouTube capture

GM via Secret Service via Jay Leno’s Garage/YouTube capture


ナスワージー特別捜査官補の言う「ビースト」の寿命が8年であることが、次世代の大統領専用リムジンの開発にかかる一般的な時間に当てはまり、一般的に大統領就任式に配車されるのであれば、今後数年で新型車が登場するかもしれない。■

What We Just Learned About The “Beast” Presidential Limousine From Jay Leno’s Garage

The Secret Service shared some interesting details about one of the world's most secretive cars with the former Tonight Show host.

JOSEPH TREVITHICK

UPDATED ON JUL 9, 2024 10:33 PM EDT



2018年9月30日日曜日

大統領専用車両ビーストの新型がNYに現れた

今回は航空機ではなく自動車の話題です。今までのビーストはフロントウィンドウ周りが不自然で正直好きではなかったのですが今回はより威厳がある形になっているようですね。しかしこれでは東京の街なかでは取り回しが大変そうですね。


Brand New 'Beast' Presidential Limousine Emerges During Trump's Visit To NYC トランプのニューヨーク訪問時に新型「ビースト」大統領専用リムジンが姿を表した

The new Beast has finally arrived and its first mission is to move the President around New York for the U.N. General Assembly.  新型ビーストが大統領の国連総会訪問にあわせ使用された

BY TYLER ROGOWAYSEPTEMBER 23, 2018


YOUTUBE SCREENCAP
型大統領専用リムジン愛称「ビースト」がなかなか現れなかったのは強力な装甲など特殊装備のためだ。POTUS(米大統領)の現行専用車両はオバマの就任式の2009年から供用されている。その後新型車の噂が何度となく出たが、姿を表さなかった。今回ついに新型かつ大型のキャディがウォールストリートヘリポートがあるマンハッタンに初めてその姿を見せた。2018年9月23日日曜日のことだ。
ビーストは大統領移動車列の中心であるが、使用につれ消耗する点でその他車両と変わらない。だが完全に使用を終了する前にVVIP車両として国賓や副大統領用に回されるのが常でその後完全に運行を止める。
AP
バイデン副大統領が「DTS」形式の大統領車両を2013年に使っていた。現在のビーストと比べると古風な趣がある。

新型ビーストは最終テスト段階にあるといわれ、カモフラージュを施した全体像が4月に出ていた。米政府が15.8百万ドルでジェネラル・モーターズと交わした2014年の「次世代パレード用車両第二段階第三段階」契約の成果として初公開されたのだ。
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New model presidential limo noticed awaiting Pres Trump at Wall Street heliport. Photo by @stevebruskCNN
FOXニューズはテスト車両についてGMとシークレットサービスに照会し次の回答を得た。
「当社は業務を完了し車両を顧客に引き渡したところ」とキャディラック社長ジョハン・デニスチェンがFOXニューズに回答。シークレットサービス報道官からは「次世代大統領専用リムジンの製造、配備は予定通り順調に推移しており、製造元による生産、シークレットサービスによる製造後要求の双方が順調だ。一般国民には新型車両を今年晩夏にはお披露目できる」との回答があった。
関係者は目標に向けて尽力したようだ。
大統領用リモはほぼ十年間も変化がないように見えるが、随行車両には大きな変化が見られる。その一つが威容を見せる通信指揮統制トラックで護衛官に必要な命令を下す車両だ。一方で他国の指導者も専用車を更新しており、ウラジミール・プーチンも国産ビーストを手に入れ、これまでの装甲メルセデスの代わりに使っている。習近平も国産の新型専用車を使い始め、先月のアフリカ歴訪で初めて姿を表した。
AP
プーチンの新型専用車

こうした海外の専用車車両の上を行くのがビーストで世界各地の自動車愛好家の関心の的だ。あらゆる乗り物に関心を寄せる金正恩でさえ前回のシンガポール会談ではビーストに並々ならぬ視線を寄せていた。北朝鮮指導者は年代物のメルセデス・プルマン・ガード リモを使っている。
.新型大統領専用リモにはキャデラックのフラッグシップCT6セダンのデザインが使われているが似ているのはそれだけだ。 専用車の詳しい性能は極秘扱いだが一部は判明している。各種重装甲が何層にも渡り施され、直接の爆発を跳ね返し、地雷を踏んでも耐えられ、待ち伏せ攻撃に耐えられる構造のため車高が高い。
高度なまで調整されたサスペンションでこの動く要塞を確実に制御できるのでシークレットサービスの運転手は高度の回避行動も安心して行える。ただし車両と運行要員のミッションはあくまでも脅威を回避したり退避することであり、攻撃をそのまま受けることではない。
火災鎮火装備により最悪の場合でも装甲の繭の中で乗員は安全なままだ。ケブラーで強化したランフラットタイヤのおかげで直撃弾数発を受けてもそのまま走行できる。
ビーストは高度なまで強化され装甲を施されたトラックフレームの上に作られており、乗用車をベースにしていない。また大型走行ギアで大重量に耐える。客室部は外部と遮断され、軍用仕様の環境システムで核・生物・化学(NBC)対策を施す。暗視装置を使った運転が可能で通信装置は大統領移動車列の高度に保全体制の取れた無線ネットワークを利用できる。トランプの血液型と同じ血液バッグを冷蔵しており、緊急時に医療措置車が使えない場合でも対応可能だ。
ビーストの防御対策は極秘だが煙幕を貼る、路面に油を散布する、催涙ガスを発射する、電流を車体ドアハンドルに流すなどの対策があると述べられてきた。同乗するシークレットサービス護衛官が最後の防衛線で小火器を使用する。
大統領車列は道路上で最も危険を受けつつ同時に最も安全な移動手段である。だが新型ビーストはさらに複雑な事態でも大統領の生命を守る可能性を高めている。同時に大統領を守る車両多数が随行していることを忘れてはならない。
REAGAN PRESIDENTIAL LIBRARY
大統領専用リモは年を追うにつれ重装備になっていった。この写真は1984年のレーガン時代のリモだが内装は現在の専用車と大差ない。

移動に際しては細心の注意で準備が進められ、事前の念入りな検討、訓練、情報収集、現地法執行機関との協力、航空機材との調整の他、道路を確保し車列がシームレスに動けるよう統合パッケージの様相を示すことで毎回の移動が成功理に行われる。大統領がいかなる場所に移動する際も全く同じ手順が繰り広げられる。複雑で労力を要する高額なバレーを毎回公演するようなものだが何事もなければその努力が認められることはない。実際に異常事態が発生することは皆無に近く、関係者全員が献身的にそれぞれの力を振り向けるのだ。
では新型ビーストの姿はどう受け止められているのだろうか。コメントをぜひお寄せいただきたい。
UPDATE: 6:45pm PST— 
Another angle from Dan Scavino aboard Marine One.
View image on Twitter
President Trump, as seen from Marine One, arrives in New York City for #UNGA

Contact the author: Tyler@thedrive.com