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2019年10月13日日曜日

フィリピンがUH-1飛行再開に日本が贈った部品を有効利用

Philippine air force reactivates seven old Huey helos thanks to spares from Japan

By: Mike Yeo    1 day ago

 

フィリピン国軍、米軍の隊員が強襲訓練でヘリコプターから展開中。2014年、フィリピン国内フォート・マグサイサイにて。フィリピン空軍はヘリコプター部隊の維持のため日本から寄贈された予備部品を使用している。 (U.S. Army Photo by Spc. Michael G. Herrero/Released)

ィリピンが日本提供の予備部品を利用して米国製ヘリコプター機材の現役復帰をめざす。同国は新規製造ヘリコプターの導入も進める。
フィリピン空軍(PAF)報道官アリスティデス・ガラン少佐はベルUH-1「ヒューイ」7機を飛行可能状態に復帰するに当たり日本政府が今年3月に寄贈した部品を使用すると述べている。
少佐によれば、PAFの第205戦術ヘリコプター飛行隊から査察官が部品保管所に赴き検査したところ、7機分の飛行再開に必要な部品が利用可能と判断したという。
対象はローターブレイド、テイルローターのブレイド、テイルローターの駆動軸で第205戦術ヘリコプター飛行隊に引き渡された。
PAFは1960年代製造の旧式UH-1を大量に保有し、一部は米軍事装備の余剰品として引き渡されていた。ただ機材維持に苦労し、一部はモスボール状態や飛行不能になっていた。
「UH-1の復元と維持が人命救難や災害対応、さらに輸送、情報収集監視偵察といったPAF活動の実施に不可欠」とガラン少佐は説明。
残る寄贈予備部品はPAFのその他UH-1機材の維持に活用し、PAFは稼働率を向上させる。(同少佐)
フィリピンはUH-1を多様な任務に投入しており使い勝手がよい機材ととらえている。また同国内には共産勢力、分離勢力も活動しており対応作戦でも需要がある。
フィリピンはヘリコプター部隊の増強策としてシコースキS-70iブラックホークヘリコプターの16機導入で契約調印しており、機体はボーランドのPZL Mielecが製造する。現地報道ではロシア製Mi-17輸送ヘリコプター16機の購入契約も調印寸前としている。■


コメント: 国有財産の有効活用事例としてもっと認知されてしかるべき内容と思います。陸上自衛隊がていねいに扱ってきた部品をフィリピン国軍がぞんざいに使うことのないよう願うばかりです。寄贈ということは無償譲渡と思いますが、装備品の輸出がちっとも進まない中でこうした協力が将来の販売の素地になればいいですね。

2017年8月11日金曜日

フィリピン向けヘリ部品供与<日本は東南アジア防衛協力関係強化を目指す



Exclusive: Japan seeks Southeast Asia clout with chopper parts for Philippines military - sources

フィリピン軍向けヘリコプター部品提供は東南アジア各国向け安全保障協力の第一歩


TOKYO (Reuters) - 陸上自衛隊がヘリコプター部品多数をフィリピンに譲渡し同国軍ヘリコプター機材の稼働を支援することで中国への対抗を後追ししながら戦略的に重要な南シナ海への影響力を確保するねらいがあることが複数筋から判明した。
  1. 今回のフィリピン向け部品はUH-1多用途ヘリコプター用で陸上自衛隊はH型ヒューイを2012年に用途廃止したが予備部品を保管している。
  2. 軍事外交による中国の南シナ海進出対抗は日本にとって新しい手段で、安倍晋三首相は従来の日本の姿勢をあらため域内でしかるべき役目を追求している。
  3. 東南アジアに対する軍事外交の強化を目指す日本にとり今回のフィリピン協定は第一歩で、各国が求める哨戒機、艦船他防衛装備の提供が続くはずだ。
  4. 「二国間の強固な戦略提携協力関係の象徴」とフィリピン空軍上層部はロイターに語り、日本はおよそ4万点の部品を提供すると述べている。
  5. 供与合意は日本として初の軍事援助となるが、6月に国会で余剰防衛装備の他国向け無償贈与が可能となっていた。
  6. 「予備部品の取り扱いを検討しているが具体的なことは決まっていない」と防衛装備庁関係者は語っている。「安全保障強化につながる防衛装備協力は今後も進めていきたい」
  7. マレイシア、フィリピン、ヴィエトナムの三国がP-3C哨戒機導入で日本と協議をはじめている。川崎重工製P-1の導入で余剰機材になっているためだ。
  8. これに先立ち日本は使用済みビーチクラフトTC-90キングエア3機をフィリピンにリース契約で供与している。
  9. 防衛上のつながりを構築するその他の動きとして南シナ海を航行したヘリコプター空母いずもにASEAN東南アジア連合の軍関係者が四日間体験航海している。
  10. インドネシア、マレイシア、フィリピン、シンガポール、タイランド、ヴィエトナムの軍関係者は日本で行われた災害救助演習を視察している。
  11. 安倍政権は東南アジアを中国の影響から守るには日本の方が米国より有利と認識している。米国では非民主政権下のタイランドやヴィエトナムには完全関与できない制限があるためだ。
  12. また米国内の条件によりフィリピンは中国やロシアに武器供給を頼らざるを得なくなっっているいうのが同国国防相の見解だ。
  13. 中国はすでにフィリピンに対し総額14百万ドル相当の軍事ハードウェアを寄贈しており、そのほかにも5億ドルのソフトローン枠を中国製武器購入用に設定している。■
Reporting by Tim Kelly and Nobuhiro Kubo in TOKYO; Additional reporting by Manuel Mogato in MANILA; Editing by Clarence Fernandez