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2017年8月11日金曜日

トランプ大統領滞在中のゴルフ場上空を飛行したロシアスパイ機に神経を高ぶらせる米国関係者



オープンスカイズはもともとアイゼンハワー政権で提唱されていたものが50年以上かけて成立に至ったもので米ロ、欧州各国が加盟しています。忍耐強く成立にこぎつけましたね。西太平洋では成立の可能性はまずないですね。ロシアに対して米側が神経を高ぶらせているのがよくわかる記事です。このゴルフ場はトランプ大統領が北朝鮮に強硬発言をした場所です。

Russian spy plane flies over Trump's New Jersey golf club, DC area

ロシアのスパイ機がトランプ所有ゴルフ場、首都上空を飛行

Published August 09, 2017
  1. ロシアのスパイ機が8月9日水曜日ワシントンDCおよびニュージャージ州ベドミンスター上空を低空飛行するのが視認された。後者ではトランプ大統領が自身が保有するトランプナショナルゴルフコースで休暇中だった。ただし査察飛行は国際条約で承認されたものと関係者が説明している。
  2. 問題の機はツポレフTu-154Mでゴルフ場上空4,000フィートを飛行し5,000フィートに上昇し、ニューヨーク空域に移動したと国防関係者二名がFox Newsに語っている。
  3. うち一名によればロシア機はゴルフ場周辺に設定した臨時飛行制限(TFR)空域に侵入している。
  4. 同機はオープンスカイズ条約によりTFR通過飛行を許された。同条約は非武装監視機の上空飛行を加盟34カ国領土全域に認めており、ロシアと米国も加入している。
  5. 「ロシア機が上空飛行を許可されていなければしかるべき措置をとっていただろう」と関係者は匿名条件で話してくれた。
  6. オープンスカイズによる査察飛行は2002年の条約発効後に1,200回超を数える。ペンタゴンによれば投入機材は非武装かつ条約で認めるフィルムおよびセンサー類を搭載する。
  7. ペンタゴンによれば各国はフライトプランを事前通告され、自国監視員が同乗し条約に則っているか確認する。フライト終了後に被監視国は撮影画像の写しを得る。
  8. 同機はワシントンDC近郊上空を飛行したが、米議事堂上空は飛んでいない。米議会警護隊は議会上空飛行に午前11時から午後3時の間は注意喚起していた。「今回のフライトは警護隊指令所および連邦政府機関が監視していた」と発表。
  9. 米情報機関、軍の上層部はロシアが新技術で条約趣旨に違反していると懸念を示している。
  10. 軍縮局担当国務次官補をつとめたスティーブ・レイドメイカーは議会公聴会でロシアはオープンスカイズ条約を順守しているが条約で想定外の技術手段も使っていると発言している。
  11. 条約では各加盟国は領土全域での空中監視を認める義務をうたうが、レイドメイカーによればロシアはモスクワ、チェチェン、アブハジア、南オセチアで監視制限を加えており、後者二つはロシアが実効支配するジョージアの分離地方だ。
Fox News' Chad Pergram, Lucas Tomlinson and The Associated Press contributed to this report.

2016年7月29日金曜日

オープンスカイズ査察OC-135機がロシア内で緊急着陸し、嘉手納で修理中


オープン・スカイズ条約には日本も中国も加盟していません。米ロと欧州の間の取り決めですね。KC-135系の機体は使い勝手がいいのかたくさんモデルがありますが、機齢を考えても物理的にいろいろ不具合が発生してくる時期なのでしょうね。


US Monitoring Plane Makes Emergency Landing in Russia

Aaron Mehta, Defense News5:30 p.m. EDT July 28, 2016

Open Skies aircraft(Photo: US Air Force)
WASHINGTON — 米査察機が機体故障で27日にロシアで緊急着陸した
  1. ペンタゴン報道官ミシェル・バルダンザ中佐がDefense Newsに同機はロシア国内ウラン‣ウデ空港を離陸し、国内査察飛行に入ったが飛行中に着陸装置が機内に完全に引き込まれていないと分かったと述べた。
  2. 「乗員は機内のロシア側クルーとともに条約に基づく査察飛行を中止し、行き先をハバロフスクへ変更し、同地でロシア側人員を降機させロシア領空を抜け最も短い空路を飛び在日米軍基地で点検修理を行うことにしました」と中佐は述べ、「ハバロフスクはオープンスカイズ指定空港としてよく利用されており、ロシアが条約で指定していますが、条約での『国外出発地』としては普通使われていません」
  3. 中佐はミッションが途中で中止されたため、フライトで画像は収集できなかったと述べた。同機はハバロフスク(中国国境からおよそ77キロのロシア南東部)から嘉手納空軍基地に移動して点検中で、完了次第ネブラスカのオファット空軍基地に戻る。
  4. 第一報は英国のExpress紙で機体はボーイングOC-135Bと判明した。
  5. 2002年締結のオープン・スカイズ条約により米ロ含む34カ国が非武装の他国偵察機に国内上空を査察飛行させ軍事部隊に関する情報収集を許している。条約は軍縮協定の遵守条項を確認できる情報公開をめざす。
  6. ただし条約で米国内に懸念が今年2月に浮上した。ロシアからオープンスカイズ飛行に投入するツボレフTu-154に新型デジタル電子光学センサーを搭載すると通告してきたためだ。ペンタゴンと議会からそろって新型センサーでロシアに情報面の優位性が生まれると警戒心があらわになった。
  7. 空軍公表資料によればOC-135はKS-87Eフレーミングカメラ一台は垂直方向、二台を斜め配置で低高度撮影用に、KA-91Cパノラマカメラ一台が高度35千フィートから全体撮影用に搭載している。乗員は最大35名。■