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2014年10月9日木曜日

米軍向け次世代ヘリ試作機にベル、シコルスキー/ボーイング二案が選定されました



選定は予想通りというところでしょうか。複合ヘリ、ティルトローターともに今後が期待される技術ですが、陸軍の次期主力ヘリ選定に漏れた方が民生用に活路を見出す、というかつてのボーイング747の事例を思い出していますが、その可能性はどうでしょうかね。ボーイングはベルと仲がいいのかと思っていたら今度はシコルスキーとタッグを組んでいますね。技術の優位性を冷静に判断したのでしょうか。

U.S. Army Selects Bell and Sikorsky/Boeing to Build Prototypes for Next Generation Helicopter Program

By: Dave Majumdar
Published: October 3, 2014 5:27 PM
Updated: October 3, 2014 5:33 PM
SB-1 Defiant. Boeing Photo
SB-1 Defiant. Boeing Photo
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米陸軍はベルヘリコプターおよびシコルスキー/ボーイングチームの二社を共用多用途(JMR)高速ヘリコプター開発業者に選定した。

  1. 各チームは技術実証(TD)機を完成させ2017年にフライトテストを開始する、と陸軍はUSNI News向けに文書で開示した。

  1. 試作機二機種は共用多用途技術実証飛行機体の位置づけで、陸軍が進める次世代垂直輸送機.(FVL)につながり、シコルスキーUH-60ブラックホークおよびボーイングAH-64Eアパッチの後継機種となる。FVLは米海軍のMH-XXにもなり、MH-60シーホークに代わる機体となる。


  1. 陸軍のJMR/FVL事業主査ダン・ベイリー Dan Bailey, the Army’s JMR/FVL program directorは「JMR TDで差知識獲得を最大化し、リスクを減らしてFVL調達に進むのが目的」と語る。「予算環境を考えて基本設計4案をまず2案に絞り込んだ」

Bell-V2280. Bell Image
Bell-V2280. Bell Image

  1. 今回選定に外れたのはカマンエアクラフトAVXエアクラフトだが、陸軍は両社の技術内容にも関心を示している。

  1. シコルスキー・ボーイングチームのSB-1デファイアントDefiant案は、同軸ローター複数と推進用プロペラを組み合わせた複合ヘリだ。原型はシコルスキーの革命的なX2で、200ノットが限度だった従来型ヘリコプターの性能を非対称揚力dissymmetry of lift で実現した。

  1. ベルヘリコプター案はV-280ヴァラーValorで発達型ティルトローター機としてベル・ボーイングV-22オスプレイを原型とする。V-280は小型だが300ノット超と高速かつ操縦性でオスプレイを上回る。

  1. 不採択となったAVX案はデファイアントに似た複合ヘリだった。カマンからの提案は可変ティルトローターでベル案と似通っていた。■


2014年8月13日水曜日

JMR実証にベル、シコルスキー/ボーイング二案が採択



Bell, Sikorsky/Boeing To Build Army JMR Rotorcraft Demonstrators

Aug 12, 2014Amy Butler and Graham Warwick | AWIN First
Boeing/Sikorsky
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ベル・ヘリコプターシコルスキー/ボーイングの二社が米陸軍向け高速飛行回転翼機技術実証機の生産に当たることになった。ニ社の機体は2017年に初飛行する。
  1. ベルは280ノットのV-280ヴァラー Valor ティルトローターを、シコルスキー/ボーイングは230ノットのSB.1ディファイアント Valor 硬式同軸ローター複合ヘリを共用多用途技術実証機(JMR TD)のフェーズ1として217百万ドルで生産する。
  2. JMR TDは米陸軍が構想する次世代垂直中型輸送機 Future Vertical Lift Medium (FVL-M) の原型機となりシコルスキーUH-60ブラックホークを2030年代から更改していく。その後攻撃能力を付与した型がボーイングAH-64アパッチの後継機となる他、海軍用にMH-60も更改する構想だ。
  3. 選にもれたAVXカマンは陸軍から限定的な技術開発契約を認められると見られる。AVXは230ノットの同軸複合機、カマンは可変式ティルトローター機案を提案していた。
  4. FVL-Mの大量受注を期待して業界は陸軍の予算をはるかに上回る投資をしていると業界筋は見ているが、JMRは政府と業界が費用分担をする考えで進めており、AVXとカマンにどれだけの予算が回せるかは不明だ。
  5. ディファイアントとヴァラーの両機は高速ヘリコプター技術を実証し、FVL-Mに道を開くものとなるが、陸軍が最終的にUH-60後継機種として高速ヘリを選択するかは不明だ。
  6. ディファイアントは硬式同軸ローター複数、推進用プロペラ、高性能フライバイワイヤと「実証済みX2技術を使いこれまでの設計上の制約に挑戦する」ものとシコルスキー社長ミック・マウラーは語る。同機にはハネウェルT55ターボシャフト2基が搭載される。
  7. ベルV-280はジェネラル・エレクトリックT67ターボシャフト2基を翼端に搭載し、現行ヘリと比較して航続距離、最高速度それぞれ二倍をめざす。ベルのねらいは機体重量の軽量化とともに機体構造を単純化した「第三世代」ティルトローターの実現だ。ベル陣営にはロッキード・マーティンがミッションシステム構築に、スピリットエアロシステムズが複合材機体構造、GKN V-tailとMoogがフライバイワイヤ飛行制御でそれぞれ参加する。■