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2017年2月26日日曜日

★WC-135はノルウェー、バレンツ海に向け飛行



続報です。バレンツ海というのが気になりますね。ロシア原子力艦艇で事故があったのでしょうか。あるいは単に通過しただけなのか。全く別の地点に向かったのか。かなり大掛かりな話になってきました。

U.S. WC-135 nuclear sniffer airplane has left the UK heading towards Norway and the Barents Sea

Feb 22 2017 -

  1. 先にお伝えしたWC-135コンスタントフェニックスはRAFミルデンホール基地を離陸し、北部ヨーロッパおよびバレンツ海に向かった。興味深いのはRC-135Wスパイ機も同基地から同じ経路に向かったことだ。両機を投入したミッションは何なのか。
  2. WC-135C(機体番号62-3582)は英国ミルデンホール基地に2月17日に移動し「コブラ55」のコールサインで飛行している。コンスタントフェニックスが英国に展開するのはこれが初めてではないが、北欧でヨウ素131の検出量が急増し調査にあたるとの観測がある。
  3. WC-135は核実験探知以外に放射能探知にも投入されており、チェルノブイリや福島の原発事故の例がある。大気中の粒子を集める飛行は事故の数ヶ月後まで及ぶことがある。
  4. 今回のWC-135C配備の理由はまだ不明で、ヨウ素131検出量についても反対の内容の報道もあるが、WC-135はミルデンホールに到着してから本日(2月22日)現地時間11:50初めて離陸し、ノルウェー・バレンツ海にニム向かった。
Nuke sniffer - Constant Phoenix
Airborne from RAF Mildenhall
🇺🇸 US Air Force - WC-135C
Tracking over the North Sea
USAF Rivet Joint
62-4138 PULPY81
USAF Constant Phoenix
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  1. WC-135C(無線コールサイン「フローリ58」)にはKC-135給油機が二機(「クイッド524」「528」)支援につき、長時間ミッションだとわかる。また同じ飛行経路にRC-135Wリヴェットジョイント(「パルピー81」)ともう一機のストラトタンカー(「クイッド513」)も飛び、各機はスコットランド東沿岸上空を飛行している。
  2. これだけの機数を投入するミッションの中身を想像するのは難しい。報道されたようなヨウ素急増現象の調査なのか。ロシアの核活動の情報収集なのか。全く別の調査なのか。なんともいえない。
  3. 各機はスコットランド東のアバディーンに到達すると、トランスポンダーを切り、Flightradar24.comGlobal.adsbexchange.comのようにADS-B、Mode S、MLATで飛行中の機体を追うサイトでは見えなくなる。つまり、各機は作戦活動に入り、所在を知られたくない状態になったことだ。■


2016年5月26日木曜日

★RC-135が日本海上空でKLM,スイス航空機と空中衝突寸前だった(ロシア発表)



この記事は発生日を明示していません。ロシア側発表ということもあり信憑性が欠けると言いつつ、KLM、スイス両社は事実を把握しているはずです。日本海上空で東京発の便ということもあり、発生していたら大変なことになっていたでしょうが、だからといってISR活動をやめるわけにもいきません。今後もリスクは発生するでしょう。今や冷戦は再び始まっているのです。

“U.S. spyplane almost hit two passenger jets over the Sea of Japan” Russia MoD says

May 25 2016



ロシアによればRC-135一機がロシア太平洋沿岸近くを飛行中に民間機二機と空中衝突寸前だったという。
  1. ロシア国防省声明では米スパイ機は日本海の国際空域を飛行中に二機の旅客機と空中衝突を辛うじて回避したとする。
  2. 国家統制のメディア、スプートニクニューズおよびインターファックス通信によれば、国防省報道官イゴール・コナシェンコフ中将は米スパイ機がロシア東部を毎日飛行していると認めたが、「今回は国際航路を通過した米スパイ機は民間旅客機への衝突の危険を冒し、衝突していたら壊滅的な結果になっていただろう」と述べた。
  3. ロシア報道官は米機乗員が「プロらしからぬ行為」だと非難し、米大使館付け武官を呼び説明を求めたという。
  4. ニアミスに遭遇したのはスイス航空KLM航空の機体だった。
  5. 第一回目はRC-135リヴェットジョイントが嘉手納基地を離陸し日本海上空を高度33千フィートで飛行中にトランスポンダーを切り、民間レーダーにほぼ姿を消したまま国際空路を飛行しKLMとスイス航空(東京発チューリッヒ行き)を横切った。
  6. 現地時間午前5時41分、ロシアのウラジオストックのレーダー局が「スイス航空旅客機に直ちに高度を下げ衝突を回避せよ」と指示し、スイス航空機から四発機が向かうのを目視確認したと交信が入ったという。
  7. 二回目のニアミスはボーイング777で東京アムステルダム線の旅客機に進路変更の指示が入ったのは「正体不明の航空機」が同機に向かっているのが探知されたためで、のちに同一のRC-135だと判明した。
  8. ロシア航空管制局はスパイ機を高度36千フィートで探知し引き返すよう指示したが返答はなく、識別信号も発しなかったとインターファックスは伝えている。このためKLM機は1,600フィート高度を下げ「辛うじて衝突を回避した」という。
  9. 米ロ間で偵察機と迎撃機の遭遇は日常だが、ELINT電子情報収集機と民間ジェット機の空中衝突寸前の事態は極めてまれである。
  10. 2014年3月3日にSASのボーイング737が退避行動をとり、ロシアのIl-20クート情報収集機との空中衝突をスウェーデン沖合で未然に防いだ事例がある。
  11. スパイ機がトランスポンダーを切り、ATCと無線交信せずに、パイロットの目視飛行で空中衝突を回避しつつ飛行するのは普通だ。民間航空の妨害を避けるのが普通だが、危険な接近飛行が懸念を呼んでいる。
  12. ペンタゴンはロシア側がRC-135に危険な接近飛行をバルト海で行った「無謀さ」を非難しているが、今回はロシア国防省が「プロらしからぬ行為」を非難しているのは状況に変化がなく、実は第二次冷戦が進行中であることを思い起させてくれるものだ。■


2016年5月2日月曜日

バルト海上空で再びロシア機が米軍機にバレルロールで挑発行為



Russian Su-27 barrel rolls on U.S. spyplane over the Baltic Sea. Once again.

Apr 29 2016 - By David Cenciotti

Image credit: Crown Copyright

  1. 4月29日、ロシアのSu-27フランカー一機が米空軍RC-135の真上で「バレルロール」をした。米軍機はバルト海上空の国際空域で偵察任務に就いていたとCNNが報道している。
  2. ロシア機は米軍情報収集機の横25フィートまで接近した後反転し、RC-135の反対側に抜けた。まるでトップガンのような曲芸は別のSu-27が同じバルト海で4月14日に里ヴェっとジョイント機を相手に行っている。
  3. このような危険行為が米軍スパイ機とロシア戦闘機では世界各地で当たり前になってきた。今年1月25日にはRC-135が黒海上空でロシアSu-27フランカーの迎撃を受け、Su-27が過激な操縦を行ったためRC-135の操縦安定性に影響が出ている。昨年4月7日にはこれもSu-27がRC-135Uからわずか20フィートの地点を飛行する事態がバルト海上空で発生。また昨4月23日には米空軍RC-135Uコンバットセントが通常の偵察飛行をオホーツク海上空で行っていたところロシアSu-27が同機の航路を横切り距離は100フィート未満だった。
  4. ロシアのフランカーがカリニングラードから離陸し「アクロバット操縦」をしかけるのが通例になっており、大人げない危険な行為である。■