ラベル Liberty Lifter の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル Liberty Lifter の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2023年2月3日金曜日

DARPAがめざす巨大貨物飛行艇構想リバティリフターに2チーム案が採択されました。

 

ジェネラル・アトミックス・エアロノーティカル・システムズのリバティリフターコンセプト  DARPA image


DARPAのリバティリフター水上機ウィングイングラウンド効果実大実験機の設計を、ジェネラルアトミックスGeneral AtomicsとマリタイムアプライドフィジクスMaritime Applied Physics Corporationのチーム、オーロラフライトサイエンシズAurora Flight Sciencesとギブス&コックスレコンクラフトGibbs & Cox、ReconCraftの2チームが開発する



DARPAプレスリリースより

リバティリフタープログラムLiberty Lifterは、戦略的および戦術的な海上大型貨物の輸送能力の飛躍的向上をめざし、長距離低コストのX-Planeを設計、製造、浮遊、飛行させ、実証するのが狙い。

 リバティリフター実証機は、C-17グローブマスターIII輸送機と同様のサイズと能力の大型飛行艇となる。目標としては、シーステイト4での離着陸、シーステイト5までの水上での持続的運用、地上効果による水面近くでの長時間飛行、高度海抜1万フィートでの運用能力などがある。


ジェネラルアトミックスチームは、水上での安定性と耐航性を最適化するため、双胴中翼構造を選択した。ターボシャフトエンジン12基で分散推進をめざす。


ネラル・アトミックス・エアロノーティカル・システムズのリバティリフターコンセプト


オーロラ・フライト・サイエンシズの出発点設計は、単一艇体、高翼、ターボプロップ8基を備え、従来型飛行艇に近いものとなっている。


オーロラフライトサイエンシズのリバティリフターコンセプト

コンセプト


フェーズ1では、DARPAは各チームと国防総省と協力し、特に運用ニーズと運用コンセプトを焦点にリバティリフターの設計を改良する。フェーズ1契約は、概念設計作業6ヶ月と設計熟成9ヶ月の、予備設計レビューで最高潮に達する18ヶ月の履行期間。さらに、製造計画と試験・実証計画のレビューに3ヶ月間を費やす。

 予定通りなら、フェーズ1は2024年半ばにフェーズ2に移行し、実物大リバティリフターXプレーンの詳細設計、製造、実証を継続する。DARPAは、これらの活動やリバティリフターコンセプトの運用機体の開発続行で、DOD各軍のうち少なくともひとつや海外パートナーとの提携を期待する。■



DARPA Selects Two Teams for Liberty Lifter X-Plane Program - Naval News


2022年12月1日木曜日

リバティリフター構想:アジア太平洋の距離の暴虐を克服できるか。DARPAが画期的な大型輸送用水上機コンセプトでジェネラルアトミックス案を採択。

 

DARPAの未来型機材「Liberty Lifter」のコンセプトアート。(Image provided by DARPA.)



DARPAがGeneral Atomicsの低空飛行水上機Liberty Lifterのコンセプトを採用


バティリフタープログラムは、よく知られているが使いにくい物理学のトリックで、国防総省が航空輸送と海上輸送に取り組む方法を一変させるのがねらいだ



米国防総省の主要な研究開発機関の1つは、軍の空輸・海上輸送能力変革を目的とする新構想「リバティリフター」プログラムにジェネラル・アトミクスASI社案を採用した。

 国防総省の11月25日付契約発表によると、国防高等研究計画局DARPAからの契約は800万ドル相当。国防総省の声明では、契約に含まれる作業の種類の説明はないが、交付分のうち620万ドルは「2022年度の研究開発費」から得られると述べている。

 Breaking Defenseは、DARPAにコメントを求めている。ジェネラル・アトミクスASI広報はコメントを拒否している。

 今年初めに発表されたリバティリフタープログラムは、「長距離で低コストの、海上での戦略的・戦術的揚力が可能なXプレーン」を目指していると、DARPAはその時点で述べていた。C-17グローブマスターに近い大きさで、重量は50万から60万ポンド、1機あたりのコストはおよそ340百万ドルと想定されている。

 このプログラムを監督するDARPAのアレクサンダー・ウォランは、5月にBreaking Defenseのインタビューで、「ウィング・イン・グラウンド」WIG効果と呼ばれるコンセプトが設計上重要であると語っている。

 「737型機の着陸では接近し、その後、ほとんどホバリングするようになる」。低空で上昇気流が発生している間は、航空機の抵抗が少なくなり、残りの高度を維持しやすくなる。「超長距離飛行の場合、数パーセントの揚力増加と抗力減少が、燃料効率の点で、実際に加算され始めるのです」。

 国防総省の目的に関し、この物理的なトリックで、従来型貨物機よりも効率的に運用可能な航空機や、滑走路ではなく水域に着水できる航空機が生まれるとDARPAは考えている。

 しかし、リバティリフターのコンセプトを実現するためには、課題が残っている。例えば、波が荒いと機体に乱れが生じ、「翼を地面につける」効果で得られる燃費が損なわれる可能性がある。

 WIGコンセプトは以前から知られていたが、その実現は困難であった。ソビエト連邦は、このような機体に何度も挑戦したが、大量生産の実現には至らなかった。

 「ソ連邦は、多くの事例同様に、やってはいけないことを示してくれた」。とウォランはBreaking Defenseに語った。

 ソ連の間違いの1つは、「ウィング・イン・グラウンド」効果だけで飛行する飛行機を設計したことだ。ウォランは、DARPAは同じ過ちを犯さないと述べ、リバティリフターは必要なら従来の高度でも飛行可能な性能を想定していると語った。■

DARPA taps General Atomics for low-flying seaplane Liberty Lifter concept


By   JUSTIN KATZ

on November 30, 2022 at 12:08 PM