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2024年11月10日日曜日

陸自V-22オスプレイが離陸時に一部損傷、負傷者なし、しかし日本はティルトローター運行を停止(Aviationist)―こうした事故があると鬼の首を取ったように騒ぐメディアは中国にとって不都合な同機の全廃を狙っているのでしょうか



V-22 mishap

A video grab of the JGSDF V-22 Osprey tilting to the side during the failed take-off at Yonaguni Garrison in Okinawan on Oct. 27, 2024, during Exercise Keen Sword. (Image credit: Eli Zusman on X)


  • 2024年10月27日、沖縄県与那国駐屯地にて、キーンソード演習中の陸上自衛隊V-22オスプレイが離陸に失敗した

  • V-22はキーンソード演習の一環として、MEDEVAC/CASEVACシナリオに参加していた。 

  • 離陸しようとした際、バランスを崩し左右に振れ、その結果、左エンジンのナセルが地面に激突した。 


V-22オスプレイの製造上の欠陥と品質管理の怠慢が調査によって明らかになった数日後、2024年10月27日の朝、沖縄の与那国駐屯地で、同機を唯一海外で運用している陸上自衛隊のオスプレイが「離陸に失敗した」とされる映像が流れた。 

 問題の V-22はキーンソード演習の一環でMEDEVAC/CASEVACシナリオに参加していた。 

 与那国駐屯地から離陸しようとした際にバランスを崩して左右に振れ、その結果、左エンジンのナセルが地面に激突した。 

オスプレイの事故と飛行再開 この事故は、日本のオスプレイの事故としては初めてで、るキーンソード演習中に起きた。 

 陸上自衛隊は合計17機のオスプレイを運用しており、木更津駐屯地の第1ヘリコプター団は7月12日、最後のティルトローターの引き渡しを発表した。乗員16名(米海兵隊員を含む)にけがはなかったが、日本の報道によると、当局はオスプレイを飛行停止措置にさせたという。 

 しかし、『スターズ・アンド・ストライプス』紙は、在日米軍から受け取った声明を引用し、自国のオスプレイは「任務遂行能力を維持」しており、キーンソードへの参加も継続するとしている。 

 イーライ・ズスマンがXに投稿したこの事故の映像には、境界フェンスの向こうからローターを上に向けたままホバリングしている機体が映っていたが、声明にあるように大きく左に傾いていた。 

 明らかに不安定な状態のため、左エンジンのナセルが「地面に接触」し、緊急着陸を余儀なくされたという。 

 日本の防衛省はV-22の飛行を一時停止し、調査中である。 

 フェンスと滑走路の間に盛り土があるため、機体の最後のタッチダウンは確認できなかったが、それでもビデオには、主翼が左側に激しくロールし、その部分がフェンスの下にほとんど見えなくなり、右ローター付近が、本来のまっすぐな垂直降下ではなく、完全に傾く様子が映っている。

 

陸上自衛隊のオスプレイは、右ローターだけが見えるように傾き、左エンジンのナセルが地面に当たる。 (Image credit: Eli Zusman on X) 


 NHKニュースは、沖縄県与那国町での "離陸失敗 "で機体が "一部損傷 "したと伝えた。「午前11時40分頃、日本最西端の与那国島にあるキャ与那国駐屯地から離陸しようとした際、機体はバランスを崩し、左右に振れた。 同機の左エンジンの空気排出口が地面に接触。 開口部周辺に損傷を与えた」。

オスプレイはMEDEVAC/CASEVACのシナリオをシミュレートするモジュールに参加していた。 実際、報告書は "負傷者を搬送する訓練任務でキャンプから離陸するはずだった"と言及している。 さらに、『Stars and Stripes』誌へのUSFJの声明では、「訓練に重大な影響が出ることは想定していない。米国は同盟国やパートナーと共に現実的な訓練を実施することに引き続きコミットしている」とある。

 日本の統合幕僚監部の報道官は、17機のオスプレイを飛行停止させたと述べた。

 中谷防衛大臣は記者会見で、オスプレイについて「自然災害が発生した場合、オスプレイを使うかどうか判断するが、基本的には飛ばさない」と述べた。 


2020年2月12日、ノースカロライナ州キャンプ・ルジューン海兵隊基地のストーン・ベイで、陸上自衛隊V-22オスプレイからヘリコプター・ロープ・サスペンション・テクニックを披露する遠征作戦訓練群の海兵隊員たち。 (米海兵隊撮影:Ethan Pumphret) 


オスプレイの事故と飛行再開 2023年11月29日、MCAS(海兵隊岩国基地)を離陸した米空軍のCV-22Bオスプレイが日本沖に墜落して以来、航空専門誌はオスプレイの運用を注視してきた。

  この事故で8人の隊員が命を落とした。 このオスプレイ(機体記号ガンダム22)は、横田基地の第353特殊作戦航空団第21特殊作戦飛行隊に所属していた。 

 この事故をきっかけに、米空軍、米海軍、米海兵隊、陸上自衛隊の約400機のオスプレイ・ティルトローターが3カ月間の安全停止に入った。  調査査当局は、この事故の予備調査結果でギアボックスが原因であると指摘し、さらに故障原因を探っている。 

 オスプレイの以前の事故では、「ハードクラッチ」の繰り返しが原因であった。 

 その後、空軍内部のSIB(安全調査委員会)の調査により、故障したギアはユニバーサル・ステンレス製であることが判明。

 さらにハンターブックによる独自調査で、ギアを構成する特殊鋼合金のユニバーサル・ステンレスの欠陥製造工程が判明した。 

 墜落事故後、日米軍当局は3月、「制限」された飛行範囲と新たな整備・操縦手順による「段階的」かつ段階的な飛行再開を発表した。 

 再開は、6月5日に陸上自衛隊のV22オスプレイが木更津に到着したという日本の報道から始まった。 

 その後、オスプレイは演習で頻繁に登場するようになり、米海兵隊のMV-22Bがトルコの水陸両用強襲揚陸艦TCGアナドルに、陸上自衛隊のCV-22が日本のヘリ空母JSいずもに着陸した。 

 これは、航空機が30分という制限を超えて飛行することを許可され、緊急時に戻るのに適した飛行場周辺でのみ飛行していることを示唆している。■


Japanese V-22 Osprey Suffers Partial Damage During Take-Off; No Injuries but Tokyo Grounds Tilt-Rotors

Published on: October 31, 2024 at 8:29 AM

 Parth Satam

https://theaviationist.com/2024/10/31/japanese-v-22-osprey-damaged-during-take-off/


2024年5月18日土曜日

米海兵隊はオスプレイを2060年代まで供用すべく、改修作業を進めていく

 


なるほど、オスプレイにことごとく反対する向きは60年代まで頑張って貰う必要があるということですか。The War Zone記事からのご紹介です。


Marine Corps MV-22B Ospreys assigned to Marine Medium Tiltrotor Squadron 363, 1st Marine Aircraft Wing, arrive at Subic Bay International Airport ahead of Balikatan 22 in the Philippines, March 2022. <em>U.S. Marine Corps photo Chief Warrant Officer 2 Trent Randolph</em>

Marine Corps MV-22B Ospreys assigned to Marine Medium Tiltrotor Squadron 363, 1st Marine Aircraft Wing, arrive at Subic Bay International Airport ahead of Balikatan 22 in the Philippines, March 2022. U.S. Marine Corps photo Chief Warrant Officer 2 Trent Randolph


2060年代までの供用を念頭に、これからソフトウェア、コックピット、メンテナンスの改修が予定されている


海兵隊はMV-22オスプレイの最終発注を終え、2060年代まで、あるいはそれ以降も活ティルトローター輸送機を最大限に活用したいと考えている。V-22統合計画室は、機能強化策の中で、オプションで有人操縦可能にするコンフィギュレーションを含む、急進的な潜在的アイデアを検討している。


V-22統合プログラム・オフィスのプログラム・マネージャーであるブライアン・テイラー海兵隊大佐は、本日TWZが参加しているModern Day Marine展示会で講演し、海兵隊の中型輸送機の基幹であるオスプレイの維持計画を強調した。


A U.S. Marine Corps MV-22B Osprey with Marine Medium Tiltrotor Squadron 265 (Reinforced), 31st Marine Expeditionary Unit, and a Japan Ground Self-Defense Force V-22 Osprey with the 107th Aviation Unit conduct a bilateral formation flight over Mount Fuji, Japan, March 2022. <em>U.S. Marine Corps photo by Lance Cpl. Cesar Ronaldo Alarcon</em>

A U.S. Marine Corps MV-22B Osprey with Marine Medium Tiltrotor Squadron 265 (Reinforced), 31st Marine Expeditionary Unit, and a Japan Ground Self-Defense Force V-22 Osprey with the 107th Aviation Unit conduct a bilateral formation flight over Mount Fuji, Japan, March 2022. U.S. Marine Corps photo by Lance Cpl. Cesar Ronaldo Alarcon


「プログラム・オフィスで行うことは、すべて安全という基盤の上に成り立っています。ですから、安全なプラットフォームを提供することが何よりも先決なのです」とテイラーは、米海兵隊、海軍、空軍、そして日本が運用するオスプレイに影響を与えた最近の飛行禁止措置について言及した。


日本沖で米空軍CV-22が死亡事故を起こし、3ヶ月以上にも及ぶ飛行停止が行われた。同機は先月初め、制限付きながら、ようやく再び飛行が許可された。一方、墜落の原因究明はまだ続いている。


テイラーは、海兵隊のMV-22の最終発注は、2023年度予算分で納入は2026年に予定されており、その後、生産ラインは閉鎖される見込みと述べた。


現在の焦点は、海兵隊のオスプレイを維持することだ。海兵隊、海軍、空軍が標準的な構成にまとまりつつあり、これは非常に大きなことだ」と付け加えた。


統合プログラム室が現在検討している項目のひとつは、ソフトウェアのアップグレードだ。これは、現在オスプレイに搭載されている2種類のミッションコンピュータを廃止し、すべての米軍V-22を同じ標準にするものである。

共通のソフトウェア標準は、コストを削減するだけでなく、"単一のソフトウェアビルドで迅速に能力を提供する能力を提供する"。


これによってV-22は、現在新しいソフトウェアを導入するのに約4年を要するプラットフォームから、18カ月あるいは24カ月の間隔で更新できるプラットフォームへ変貌する。こうすることで、テストや検証に多大な労力を要する複雑なプロセスではなく、定期的なメンテナンス期間中に新機能を機体に組み込むことができるようになる。


計画されているソフトウェアの改良と並んで、オスプレイのコックピットを更新する提案もある。この取り組みはVeCToR(V-22コックピット・テクノロジー・リフレッシュ)として知られている。


テイラーが提示した可能性のある答えのひとつとして、市販のコックピット技術を導入することがあり、ビジネスジェット機や一般航空機に見られる「非常に堅牢なフライトデータ・システム」を例に挙げた。テイラーはjこれを検討していることを確認した。


プログラムオフィスはメンテナンスのプロセスを合理化する方法も検討している。


ベル=ボーイングは、V-22のギアボックスの振動監視システムに取り組んでいる。これは、スプラグクラッチのスリップがエンジンにダメージを与え、飛行の安全性に影響を与えるなど、オスプレイにとって伝統的に問題のある分野だ。


振動監視システムは、「必ずしも航空機の部品をより長く使用できるわけではないが、航空機の部品の全体的な健康状態を把握するのに役立ちます」。


さらに先を見据えて、V-22が消耗曲線から見て2062年まで使用できると予想しているとテイラーは述べた。彼は「百万もの変数がある」ことを認めた。


そう考えると、オスプレイの運用方法をより抜本的に変更する、より大規模な中期アップグレードが計画されていることになる。テイラーは、「すべてがテーブルの上にある」と述べた。「この機体には1トンの寿命が残されており、1トンの任務が残されている。


しかし、テイラーは、他のプラットフォームの開発によって取って代わられる可能性があることを認め、特に高速垂直離着陸(HSVTOL)コンセプトの出現を指摘した。特に空軍は、CV-22ティルトローターをHSVTOLデザインに置き換える選択肢をすでに検討している。


A Bell HSVTOL concept. <em>Bell</em>

A Bell HSVTOL concept. Bell


ある時点で、V-22に関連性を維持するためにさらに投資する価値があるのか、それとも他の場所に投資する方が理にかなっているのか、決断を下さなければならないだろう。その決断は、その時点でのテクノロジーの状況によってなされなければならない。


V-22が今後どのようなアップグレードの道を歩むにせよ、ティルトローターはそのキャリアの中で大きな節目を迎えている。生産終了が見えてきた今、オスプレイは確かに浮き沈みのあった長い最初の就役期間から抜け出そうとしている。海兵隊が水陸両用能力の重要な構成要素として、さらに30年から40年の運用を期待している中で、焦点はV-22を維持することにある。■


How The Marines Plan To Fly The MV-22 Osprey Into The 2060s


Software, cockpit, and maintenance improvements are all on the cards, as is a potential optionally piloted configuration.

BYTHOMAS NEWDICK|PUBLISHED APR 30, 2024 7:27 PM EDT


2023年7月28日金曜日

オスプレイ事故の原因としてギアボックスを指摘した米海兵隊調査報告を受け、米三軍で対応が始まっています

 


海兵隊員5名の死亡につながった2022年6月のMV-22オスプレイの墜落事故は「予防不可能」で、原因は同機のギアボックスであったことが、海兵隊調査で判明した。



「調査から、パイロットと搭乗員にミスはなく、整備ミスもなかったとが確認された」。V-22統合計画室の声明によると、「パイロットと乗員は、適用される規則に従い通常の飛行を行なっていたところ、壊滅的な、予防不可能な、予期せぬ機械的故障が発生した」という。


カリフォルニア州グラミスで2022年6月に起きた墜落事故で死亡した海兵隊員5名は、ニコラス・ロサピオ少佐、ジョン・サックス少佐、ネイサン・カールソン少佐、セス・ラスムソン少佐、エヴァン・ストリックランド伍長だった。海兵隊声明によると、同隊幹部は調査結果を遺族に説明したという。


この致命的な事件は、空軍、海軍、海兵隊がオスプレイのギアボックスの問題を発見した昨年夏、各軍全体にわたる他の事件と相まって、一連の飛行停止やその他の評価を引き起こした。昨年夏の問題以来、各軍はオスプレイ飛行を再開している。


海兵隊報道官によれば、「ハード・クラッチ・エンゲージ・イベント」とは、エンジンが駆動するクラッチがローター・システムから外れて突然再係合することで、ドライブトレインに衝撃を与え、損傷を引き起こす可能性があることだという。


本日の声明によれば、「二重の[ハードクラッチ締結]事象とそれに続く単一のエンジン/[インターコネクトドライブシステム]の故障によって引き起こされたドライブトレインの劣化は、制御された飛行から回復不可能な逸脱を引き起こし、2022年6月8日に発生した悲劇的な墜落をもたらした」。


ヘリコプターメーカーのベルと航空宇宙大手のボーイングのチームがV-22オスプレイを製造している。ベル広報担当は報道に対しコメントを拒否し、国防総省に質問を先送りした。オスプレイは米軍で使用されているほか、日本でも使用されている。


PMA-275プログラム・マネージャーであるブライアン・テイラー大佐は、「我々の最新の研究と緩和努力は、(ハード・クラッチ・エンゲージ)現象への我々の理解を著しく深める新しい発見数点をもたらした。「すべてのHCE事象の決定的な根本原因は未特定だが、我々はこの新しい情報を使い、HCE事象の可能性を減らし、搭乗員の安全性を高める解決策を実施している」。


同軍は、2022年6月の大惨事以来、産業界と協力し、新しい「意図しないクラッチ切断とハードクラッチ締結事象を緩和するプロモーターギアボックス入力クイルアセンブリ」を設計し、実戦配備し、MV-22のドライブトレインと飛行制御システムソフトウェアを改善し、すべてのMV-22B機に、衝突に耐えうる、高温耐火飛行データ記録装置を統合したと述べた。


「米海兵隊MV-22B運用各部隊はハードクラッチ締結の危険性と単一エンジン/インターコネクトドライブシステム故障の複合緊急事態を引き起こす可能性についても議論するため、パイロットと搭乗員にこの調査結果を提示する」と声明は付け加えている。


また、3軍はすべて、未公表の「所定の飛行時間のしきい値」の後にインプットクイルアセンブリinput quill assembliesの交換を指示している。■



‘Unpreventable’: Deadly 2022 Osprey caused by malfunction, not crew

By   JUSTIN KATZ

on July 21, 2023 at 2:44 PM


2016年12月14日水曜日

速報 海兵隊MV-22が海上墜落したインシデント


こんなニュースが深夜に飛び込んできました。これでまた感情的なオスプレイ反対勢力が騒ぐでしょうね。事故調査で同機運航が安全になることを祈るばかりです。

Marine Osprey Crashes Off Coast of Japan

Pentagon investigating cause

BY: Morgan Chalfant

December 13, 2016 5:31 pm
米海兵隊所属MV-22オスプレイが日本で火曜日に海上墜落し、事故原因の本格調査が始まっている。
墜落地点は沖縄沖合6マイルで乗員5名のうち2名が負傷した。
米空軍第33救難飛行隊からHH-60Gペイブホーク救難ヘリコプターが海兵隊員を救難し、キャンプフォスター海軍病院へ収容した。
今回の海兵隊員は第36海兵航空群第一海兵航空隊の所属。
海兵隊機材のインシデントは一週間で二回目となった。これに先立ってF/A-18が岩国基地からおよそ120マイルの太平洋で墜落し、ジェイク・フレデリック大尉が死亡した。同機墜落の原因は現時点で不明。
今回の墜落で海兵隊機材のインシデントは今年8例目となった。2014年の3件、2015年の6件と回数が増えている。
今年1月にはオアフ島沖合でCH-53Eスーパースタリオン同士の空中衝突で12名が死亡している。原因はパイロットエラーと訓練不足と指摘された。■


2015年5月19日火曜日

★5月17日 MV-22>ハードランディングで一名死亡の第一報



鬼の首を取ったようにそれ見たことかとオスプレイの危険性を主張する向きがありますが、(沖縄県知事はオスプレイ飛行停止まで要求しそうな勢い)以下の記事のように今回の出来事は事故ではなくインシデントだというのが海兵隊の区分です。と言っても理性を失っている向きには意味が無いのかもしれません。まずは調査結果を冷静に待ちましょう。なお、オスプレイの運用が遅れれば喜ぶのはどの国かはいわなくてもわかりますね。

Marine Dies Following ‘Hard Landing’ of Osprey in Hawaii Training Exercise

By: Sam LaGrone
May 18, 2015 10:42 AM

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ハワイでMV-22オスプレイがハードランディングし、海兵隊員一名が死亡。海兵隊が5月17日に発表。

  1. 機内の海兵隊員21名も病院へ搬送され、診断を受ける。インシデントはベロウズ海兵隊演習地での訓練中に現地時間午前11時40分に発生した。
  2. 海兵隊は声明文で「通常の訓練を実施中だった」としている。
  3. 死亡した海兵隊員は第15海兵遠征部隊 (MEU)(カリフォーニア州キャンプ・ペンドルトン)所属でサンディエゴから強襲揚陸艦エセックスを中心とした揚陸即応部隊(ARG/MEU)に加わり、中東・西太平洋での7ヶ月間配備に先立ち訓練していた。
  4. エセックスARGは大型揚陸艦USSエセックス(LHD-2)、ドック型輸送艦 USSラッシュモア(LSD-47)、、ドック型揚陸艦USSアンカレッジ(LPD-23)で構成。
  5. 同部隊はクレブラコア Culebra Koa 2015揚陸演習に今週参加する予定だった。同演習は海軍と海兵隊合同による大型運用演習。
  6. インシデントの原因は調査中。
  7. なお、ペンドルトン所属海兵隊員6名が先週死亡している。ネパールでの災害救助作戦中にUH-1Yヒューイが遭難したため。■





2014年12月13日土曜日

オスプレイを攻撃任務に想定する米海兵隊の動き


なるほど海兵隊はオスプレイのミッション拡大を狙っており、F-35Bの岩国配備ともリンクした計画を有していることがよくわかります。攻撃、輸送、給油、さらに通信中継と多様な期待があるのですね。

Osprey Fires Guided Rockets And Missiles In New Trials

Dec 8, 2014Tony Osborne | Aviation Week & Space Technology


ロッキード・マーティンKC-130ハーキュリーズを武装偵察機材に変えた米海兵隊はV-22オスプレイでも同じことをしようとしている。.
  1. 全ての機材にセンサーや武装を施すというのが海兵隊の持論であり、V-22メーカーのベル・ボーイングは自社予算でオスプレイに前方発射兵器を搭載し実証した。
  2. 実証はユマ試射場(アリゾナ州)で、戦闘機への空中給油能力、電子戦機材、通信中継機材の機能実証後に行った。
  3. もともとCH-46シーナイト輸送ヘリの代替機として高速兵員輸送任務お想定していたオスプレイが大きく異なる想定になってきた。
  4. 今回海兵隊が試用した前方発射兵器能力は攻撃が主眼で、地上部隊の支援や戦闘機の一部任務を肩代わりすればAV-8ハリアーやF-35を別任務に振り向けることができる。
ベルとボーイングはテスト機材を使ってオスプレイで前方発射兵器の運用を実証する Credit: Bell Helicopter
  1. ベルはテスト機を投入し、海軍航空システムズ本部の承認を必要とせずに改修を迅速に行った。
  2. 実証テストでは2.75インチ非誘導ロケット弾26発を5回のフライトで発射し、誘導ロケット弾2発はBAEシステムズの高性能精密攻撃兵器システムとして発射している。後者はすでに海兵隊が採用済みだ。さらにレイセオンのグリフィンB軽量精密誘導ミサイル二発も発射した。オスプレイはホバリングモード、速度110ノットでエンジンナセルを60度にした状態の双方で発射している。
  3. 「非誘導型ロケット弾の発射で機体にかかる荷重のチェックができました」とベルヘリコプターは語る。「非誘導型ロケット弾を発射すれば悪いやつらは頭を下げる。オスプレイには誘導型兵器も搭載できます」
  4. 機体前部に小型パイロンアームが機長コックピット下にとりつけられあ。機体構造が7発のロケットポッドもしくは同様の重量の兵装の装着に耐えられることが分かった。機首下に標準装備のレイセオン製AN/AAQ-27A電子光学式(EO)カメラの代わりに、L-3ウェスカム製MX-15センサーにレーザー照準器を搭載し、コックピットから作動切替し、乗員が任意に目標を捕捉できるようになった。
ベル・ボーイングはテスト機左側にパイロンを追加装着したほか、新型センサータレットを機首下に付け加えた。Credit: Bell Helicopter
  1. ロケット弾発射時の熱と破片から降着装置を収納したスポンソンを保護するため、技術陣は表面に保護塗膜を施した。
  2. 攻撃能力の付与の検討は2月に開始され、空軍特殊作戦司令部が特に関心を示していた。ベルは今秋の実証に間に合う形で仕様固めをした。テスト機はそれに先立ちニューメキシコで高温高回転エンジンテストに入っていた。
  3. オスプレイに武装を与える構想は前からあり、もともと防御用に側面ドアに機関銃を装着していたが、BAEシステムズは 7.62-mm ガトリング銃を貨物スペースに搭載する装備を開発していた。ただし、この装備は重量が大きく、アフガニスタンでは使用されることは少なかった。
  4. 強化パイロンの追加で大重量兵装の装着が可能となり、ガンポッドもつけられるが、反動発生のため機体との一体化は複雑になるという。理想だけでいえば、海兵隊・空軍ともに機首に武装をつけ、ヘルメットの視野と直結して、着陸地点で急に表れる敵を排除したいのだ。
実証では高性能戦術ティルトローター機が非誘導型、BAEシステムズの誘導型ロケット弾を発射したほか、レイセオンの精密誘導ミサイルも発射した。Credit: Bell Helicopter

  1. 海兵隊の2015年度航空運用計画ではオスプレイの威力増大では武装の追加に加え新型目標捕捉ポッド、ビデオデータリンク、ソフトウェア変更可能な無線装置、飛行中の通信ゲイトウェイ機能も想定し、オスプレイを空中通信中継基地とすることを想定する。
  2. またオスプレイはKC-10エクステンダーからの空中給油が許可され、長距離の展開が可能となった。今後はKC-46や民間空中給油企業Omega Aerial Refueling のボーイング707の利用に拡大する。海兵隊はMV-22による空中給油能力の実証テストを2013年秋に実施しており、予定されるF-35Bの日本配備2017年夏までに対応可能にしようとしている。■


2014年4月9日水曜日

次期空母輸送機CODの候補それぞれ


Lockheed Pitching Revamped Viking to Fill Carrier Cargo and Tanking Roles

USNI News By: Dave Majumdar
Published: April 8, 2014 5:05 PM
Updated: April 8, 2014 5:10 PMAn artist's concept of Lockheed Martin's C-3 concept to replace the Navy's Carrier Onboard Delivery (COD) aircraft. Lockheed Martin Photo
An artist’s concept of Lockheed Martin’s C-3 concept to replace the Navy’s Carrier Onboard Delivery (COD) aircraft. Lockheed Martin Photo
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ロッキード・マーティンが米海軍の現行空母艦載輸送機 carrier onboard delivery (COD) ノースロップ・グラマンC-2グレイハウンドの後継機選定に参入する。
  1. 同社提案は現在アリゾナ州で保存中の退役S-3ヴァイキング対潜哨戒機を改装改修し、C-3の呼称とするもの。.
  2. 同社からUSNI Newsに対して保存中91機のうち、87機が再使用可能との回答があった。平均で9,000時間の飛行できるという。
  3. ただし、上記数字は主翼の状況から判断したもので実際はこれ以上の飛行が可能な機材もあるという。同機の設計寿命は18,750時間で、COD任務は対潜哨戒飛行より負担が少ない。
  4. S-3改修で同社は機体は完全解体し、胴体部分のみ再利用せず大型の胴体に取り換えCODミッションに対応させる。改修後は22インチ幅が広がり、全長は6フィート、全高は3フィートそれぞれ伸びる。An artist's concept of Lockheed Martin's C-3 concept to replace the Navy's Carrier Onboard Delivery (COD) aircraft loading a F-135 engine. Lockheed Martin Photo
An artist’s concept of Lockheed Martin’s C-3 concept to replace the Navy’s Carrier Onboard Delivery (COD) aircraft loading a F-135 engine. Lockheed Martin Photo

  1. C-3の利点はロッキードF-35のプラット&ホイットニーF135エンジンをそのまま空母へ輸送できることだと同社は説明。
  2. 同時にS-3が実施していた空中給油任務も実施可能で、F/A-18を給油任務から解放できるとも同社は説明。.
  3. C-3の輸送能力は貨物10,000ポンドあるいは28名を搭載し、C-130で実績ある貨物取扱システムを利用できる。
  4. 一方、ノースロップはC-2の改修版をE-2Dの技術を応用して提案中。同機は主翼を再設計し、エンジン換装とコックピットを新型ホークアイから流用し、経済効果を享受できるとしている。
  5. C-2の輸送能力も10,000ポンドあるいは26名であるが、タンカー能力を付与されるかについては言及がない。
  6. ベルーボーイングもMV-22オスプレイのCODミッション転用案を出している。実際に同社はV-22を給油機としてF/A-18で実証済み。
  7. 今年2月にデイビッド・バス中将(海軍航空部隊司令官)Vice Adm. David Buss, commander Naval Air Forces,から一年以内に次期CODの機種選択をするとの方針が発表されている。■