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2018年1月14日日曜日

極秘衛星ズーマ打ち上げは本当に失敗したのか

Aviation Week & Space Technology

Analysts Disagree About Classified Sat Zuma’s Fate

極秘衛星ズーマの打ち上げ結果で見解が食い違っている


Jan 11, 2018Irene Klotz | Aviation Week & Space Technology

1月7日午後8時にスペースXのファルコン9がケイプカナベラルAFSから打ち上げられ極秘の米政府ペイロード(コードネーム、ズーマ)を打ち上げた。その後から話が見えなくなった。
東アフリカ上空を飛行中のパイロットがロケットの上段が減圧され推進剤を放出する様子を撮影していた。打ち上げ後およそ2時間15分後のことだ。オランダの科学者にして衛星ウォッチャーのマルコ・ランブロークMarco Langbroek,が衛星観察者メイリングリストSeeSat-Lに寄稿したところによればズーマの軌道は高度900から1,000キロので赤道から50度南北に傾いているという。
しかしメディア報道では匿名の情報機関関係者や業界筋を引用して宇宙機は二段目から分離に失敗し大気圏再突入しインド洋南方に墜落したと伝え始めた。
スペースXは本件に関し情報を遮断しており、1月9日に以下短い声明文を発表しただけである。「事実を明確にするため、これまでのデータを整理するとファルコン9はすべて正常に作動していた」と同社社長グウィン・ショットウェルGwynne Shotwellが発表。
「当社あるいは外部で詳しく検討した場合は直ちにご報告する。この声明内容に反する情報が発表されているが全くの誤りと断言しておく。ペイロードが極秘のため、これ以上言及できない」と述べた。
これまで解析したデータでは設計、運用等で変更の必要は認められないとし、今後の打ち上げに影響を与える要因はみあたらないという。
米空軍とノースロップ・グラマンは非公開の政府機関向けに同衛星を製造したがコメントを拒否している。国家偵察局もズーマは同局ミッションと無関係という。
ズーマは北米防空司令部が登録するだけの長期間にわたり宇宙空間に残った。つまり地球周回軌道飛行を最低一回は行っているとハーヴァード大の宇宙物理学者ジョナサン・マクダウェルJonathan McDowellは解説し、「仮説ですがズーマは二段目から切り離しされないままで軌道に残ったため登録番号を振られたのですが、その後軌道を外れたのだと思います。ただし非常にわかりにくい状況」と述べている。
産業界の専門家筋はズーマのペイロードアダプターが作動しなかったと見ている。これもノースロップ・グラマン製だ。だがす全員がその通りには考えていない。「衛星が地球に落下すれば壮大な見ものとなりますがズーマはまだ作動中でしかも正常に作動しているのでは」とSeeSat-Lの管理人で本人も長期にわたる衛星ハンターのテッド・モルカザンTed Molczanは語る。
モルカザンは仲間とまだ行方を追っている。「二週間すれば北半球で飛行経路がはっきりするでしょう」とランブロークも述べている。■

2018年1月5日金曜日

極秘衛星ズーマの打ち上げは1月5日(米東部標準時)

SpaceX Launching Top-Secret Zuma Satellite for US Government This Week

スペースXが米政府トップシークレット衛星ズーマを今週打ち上げ

スペースXのファルコン9ロケットにズーマペイロードが乗り、ケネディ宇宙センターの打ち上げ台39Aで待機している。打ち上げは1月5日予定。 November 2017. Credit: SpaceX


By Mike Wall, Space.com Senior Writer | January 2, 2018 03:40pm ET
謎につつまれたズーマ宇宙機の打ち上げが迫っている。

スペースXのファルコン9ロケットがズーマ衛星を打ち上げる。同衛星はトップシークレットの米政府衛星で打ち上げは1月5日金曜日午後8時から10時(東部標準時)にNASAケネディ宇宙センター(KSC)で実施すると米空軍が発表。


打ち上げは当初11月に予定されていたが、スペースXにより延期されていた。ペイロード・フェアリングテストの結果を待つためとされた。(先端部のフェアリングは宇宙機を打ち上げ時に保護するのが役目だ)


ズーマの役割は不明で、謎に包まれている。ただ低地球軌道に乗せられられることだけが分かっている。


金曜日にはファルコン一段目の地上回収もあり、同社のKSCに隣接するケープカナベラル空軍基地内の同社施設に着地する。


これまでファルコン9ブースターは20回着地しており、第一段目は5回の再利用が可能。スペースXはロケットや宇宙機の再利用を進めており、同社創設者でCEOのイーロン・マスクは宇宙飛行費用を大幅削減すると発言している。


ズーマの打ち上げ台は39A発射台でスペースシャトルやアポロ月探査船を打ち上げた場所だ。2014年にスペースXは打ち上げ施設の20年間リース契約を結んでいる。siaku

Follow Mike Wall on Twitter @michaeldwall and Google+. Follow us @Spacedotcom, Facebook or Google+. Originally published on Space.com.

2017年11月19日日曜日

スペースXが打ち上げる「ズーマ」衛星の正体は?



SpaceX is about to launch 'Zuma,' a top-secret satellite that's shrouded in mystery スペースXがトップシークレット「ズーマ」衛星の打ち上げ準備中

zuma mission top secret payload spacecraft satellite falcon 9 rocket spacex twitter米政府発注の謎に包まれたズーマペイロードがスペースXのファルコン9ロケットに乗せられている。 Nov. 15, 2017.SpaceX/Twitter
  • Nov. 17, 2017, 9:32 AM
スペースXが米政府向け第三回目打ち上げの準備に入った。積み荷はトップシークレット宇宙機で同社は「ズーマ」と呼ぶが詳細は不明だ。
打ち上げはフロリダのケネディ宇宙センターから17日東部標準時午後8時に予定され、午後10時に変更の可能性もある。スペースXはYouTubeで打ち上げを実況中継する。
スペースXは極秘衛星打ち上げを水曜日に予定していたが延期していた。理由は天候ではないようだ。同社はフェアリング(ロケット先端部)の点検を「別の顧客」が行ったため待機状態になったと説明している。金曜日の打ち上げもキャンセルの可能性がある。
再利用可能ファルコン9のブースター(全長123フィート)はズーマを地上数十マイル上空に送ってからケープカナベラル空軍基地に帰還する。ブースター切り離し後は小型第二段ロケットを点火し極秘ペイロードを軌道に乗せる。
衛星を所有者が米軍なのか民間企業かも不明だ。スパイ衛星は国家偵察局(NRO)が打ち上げるのが普通だが、同局はズーマと関係ないとAviation Weekに述べている。
スペースXもズーマミッションの内容について回答を拒む中で、ノースロップ・グラマンが関与を認めている。同社広報担当役員ロン・レインズがBusienss Insiderに以下伝えてきた。
「ノースロップ・グラマンはズーマ打ち上げに関与できることを光栄に感じております。この政府ミッション打ち上げはコスト効果の高い宇宙アクセス実施方法となります。米政府はノースロップ・グラマンにミッションの打ち上げ部分を委託し、当社はスペースXからファルコン9打ち上げ業務を調達しました」
「当社は今回の事業は記念碑的な意義があり細心の注意を払いズーマ打ち上げを最低限のリスクと費用対効果の高い形で実施します」「ズーマのペイロードは機密性の高く低地球軌道に投入されます」
低地球軌道(LEO)は地表上空1,000マイル以下を指す。レインズはミッション内容の詳細を話さず、同社は「これ以上は何も話せずいかなる質問にも答えられない」と述べた。
機密扱いのズーマだがその目的で観測が多数出ている。
衛星追跡マニアは意味不明のFCC連邦通信委員会による申請を10月に発見し、NASAの宇宙飛行フォーラムのスレッドに公開している。その後の情報が途絶えたことで観測が広がり、打ち上げの意図が問われた。同上NASA宇宙飛行フォーラムのズーマ関連スレッドが11月15日にSpaceflight Nowによる推理を掲載した。
  • 国家偵察局がズーマと無関係ならペイロードは中央情報局、国家安全保障局あるいは他の米政府省庁のものかもしれない
  • ズーマの予想地球周回軌道は中国、北朝鮮の監視に最適であるが、軌道確定は打ち上げた後であることが通常。
  • 予想軌道だとNROのUSA-276(NROL-76)衛星と酷似する。ズーマ打ち上げが東部標準時午後8時ごろならUSA-276から10分未満遅れて軌道に乗ることになり、宇宙空間では異例の接近になる。
  • この事からズーマはUSA-276の燃料再補給ミッションに投入される、あるいは同衛星と密接に関連するスパイ衛星なのか。
11月17日にスペースXはズーマ打ち上げをフェアリングデータ解析の結果で延期と発表しています。