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2017年9月9日土曜日

★★朝鮮戦争2.0になればこうなる 元米軍関係者の見立て



9月は緊張が高まる月になりそうです。そこで自然災害が多発しているのも気になりますし、民間航空機の死亡事故が過去平均を今のところ大幅に下回っているのも気になります。9月は変動の月になりそうです。韓国は大変なことになります。自分が許可しなければ開戦はあり得ないと言っている大統領が韓国にいるそうですが、事態はもっと先にいきなり進展しそうですね。日本には戦後初めて攻撃を受けるリスクが現実のものなっているのは読者の皆さんも感じているでしょう。

North Korea missile test

What War With North Korea Would Look Like: 20K NK Dead A Day

北朝鮮との戦闘はこうなる:北朝鮮は毎日2万名が戦死する
By ROB GIVENSon September 06, 2017 at 4:01 AM


北朝鮮と米国・韓国及び国連軍が開戦となった場合どうなるのか詳細が分かる米国人はごく少ない。その一人がロブ・ギヴンスRob Givensで在韓米軍で参謀長次長、統合参謀本部議長の補佐官も務めた。そこで本人の考える開戦時の状況説明に目を通してもらいたい。両陣営で毎日数万名が死亡負傷する惨憺たる構図になり、核兵器投入の可能性さえある。以下はジム・マティス国防長官やレックス・ティラーソン国務長官に議会にて話してもらいたい内容そのものだ。編集部
  1. よく北朝鮮との戦争は「想像できない」と言う人がいるが、北朝鮮が核兵器・ミサイルのテストを急いでいる中で想定外の事態が発生する可能性が増えている。統合参謀本部議長ジョー・ダンフォード大将は開戦の可能性について「恐ろしい」とまで言っている。もはや想定内に入った戦争はどんな様相になるのか。
  2. 武力衝突の兆候は十分予測できる。
  3. 数千機もの航空機が朝鮮半島全土で飛び回るだろう。米空軍の戦闘航空団二個に100機を超える戦闘機が韓国に常駐しており、ここに韓国軍が加わり開戦数分間で北朝鮮の数だけは豊富だが旧式な航空戦力を圧倒し、同時にミサイル陣地、砲兵陣地を粉砕するはずだ。
  4. 北朝鮮が主導権を握ればこちら側が航空優勢を確保する前に高いリスクが生まれる。つまり相当の損害を覚悟しなければならない。短期的には在韓米空軍に米海軍、海兵隊、沖縄の空軍部隊、さらに日本からの増派部隊が加わる。米爆撃機が各地から召集されるだろう。北朝鮮全土が攻撃範囲に入る。
  5. 北朝鮮の死傷者は驚くほどの規模になる。試算では一日20千名にのぼる。.
  6. 連合国側の海軍戦力は70隻以上ある北朝鮮潜水艦を狩り防御する困難な任務に直面するはずだ。各艦は小型だが威力は対艦ミサイル同様にあなどれない。戦力では優勢だが連合軍にも喪失艦が発生し、残念だが乗組員も死亡する。北朝鮮は機雷、魚雷、対艦ミサイルで民間商船も狙い韓国から海路で脱出する外国人にはリスクとなる。
  7. 非武装地帯に沿って配置された地上部隊では肉弾戦となるだろう。地形が険しく、狭いため動き回る余地がない。イラクで1991年、2003年に見たような機動戦は水田や山地の多い朝鮮では不可能だ。圧倒的な火力で両陣営に多数の死者が出るだろう。地形の成約とともに北朝鮮が前線を突破して侵入するはずで両軍がつかみ合う戦闘も発生しそうだ。地上戦が北に進展すれば兵員数がもっと必要だ。北朝鮮住民からすればこちら側は占領軍の立場になり、解放者とは見られないはずだ。そのため投入兵員数を増やす必要が生まれる。
  8. 「恐怖」は数千名単位が死傷して現実となる。開戦の場合、北朝鮮は初めの数日で毎日20千名をソウルで失うとの試算がある。付随被害を抑える努力が中東の各戦闘で見られるが、ここでは不可能だ。軍事作戦の陰で一般市民多数の犠牲も回避できなくなる。これは北朝鮮がどこに軍備を配置するあるいは隠すかによって変わってくる。
  9. わが方はクラスター兵器で小型爆発弾を散布するだろう。敵の発砲があれば反撃する。軍事条件がそろえば都市部の標的を攻撃するので民間人の犠牲は避けられない。ミサイルは移動車台ごと破壊する。たとえ微妙な場所に停車していても躊躇しない。地上部隊は敵撃破のため全力を投入し、損害にかまっている暇はない。いかなる近年の事例より大規模な範囲で目標を爆撃する。
  10. 第二次大戦の無差別都市破壊の再来にはならないが、北朝鮮軍の集結移動地点の攻撃に全力を投入する。北朝鮮軍が移動、発砲あるいはこちらに被害を与えれば、こちらは相手を全滅させるだけだ。北がどんな戦い方をするかは想定ずみだ。
  11. ソウルは人口10百万人が暮らすが、北朝鮮砲兵隊の火砲ロケット砲11千門の射程内に入っている。北の潜水艦は黄海、日本海に潜むだろう。すきあれば連合軍艦船を沈めようとするはずだ。また特殊部隊を南に侵入させるだろう。その場合、米軍にも被害が生まれるはずだ。弾道ミサイルを無差別に発射すれば米軍基地も標的になり、各国大使館も被害を免れない。生物化学兵器投入に踏み切れば軍部隊に大きな損害にならなくても民間人に大損害が発生する。
  12. 自暴自棄になれば核兵器を韓国のみならず日本にも投入する可能性もある。その場合のこちら側の反撃を想像してもらいたい。
  13. 戦場経験を積んだつもりだが、筆者にいわせれば戦争とはすべて「恐ろしい」ものであるとはいえ、次に朝鮮戦争が発生すれば全く新しい水準の破壊絵図となるだけでなく過去16年におよぶ中東で今も続く先頭など比較にならなくなるだろう。■
Rob Givens is a national security expert at Defense Priorities, a Washington think tank. A former Air Force brigadier general, he served as special assistant to the Chairman of the Joint Chiefs of Staff, as well as the deputy assistant chief of staff for operations of U.S. Forces Korea.


2016年8月1日月曜日

もし戦わば① 駆逐艦ズムワルト 対 巡洋戦艦キーロフ

キーロフ級は排水量24千トン、ズムワルトは15千トンです。


Navy Zumwalt Destroyer vs Russian Battleship - Could the US Navy and Russian Wind Up in Combat on the High Seas?

KYLE MIZOKAMI
3:49 AM

  1. ズムワルト級新型駆逐艦とロシアの巡洋戦艦が戦闘したらどちらが勝つか。両艦が公海上で対決する仮定で、それぞれの対艦ミサイルのうち最大射程の300マイルの距離があるとしよう。キーロフ搭載グラニットミサイルの有効射程だ。両艦とも相手の位置は把握していない想定で、その後突き止めるとする。キーロフにはレジェンダ・レーダー衛星システムがあり、ズムワルトはステルスでレーダー上ではちっぽけな漁船のように映る。
  2. まず両艦とも必死に相手を探るだろう。ヘリコプターで水平線の先を探索させる。この状況ではステルスのズムワルトに圧倒的な優位性があり、ズムワルトのヘリコプターがキーロフをまず発見すし、位置データを母艦に送る。キーロフも米ヘリコプターを探知するがズムワルトの位置はつかめない。
  3. ズムワルトがステルス性を保てれば、理論上は主砲射程まで接近できるはずだ。一方、ロシア巡洋戦艦は接近せず長距離からズムワルトを攻撃したがるはずだ。ロシアには不幸ながらキーロフの搭載するシステムは全てレーダー誘導方式である。キーロフはミサイルをズムワルトの推定位置に発射する。グラニットミサイルのホーミングレーダーはズムワルトの僅かなレーダー反射を捉えルノに苦労するだろう。
  4. グラニットがズムワルトを補足しても、ズムワルトの防空装備が相手となる。SM-2中距離対空ミサイルが少なくとも18発あり、さらに改良型シースパロウ短距離防空ミサイルがある。ズムワルトはグラニットの殆どを撃墜する。
  5. ズムワルトが主砲を使う可能性はあるだろうか。状況次第だ。最大射程の83マイル(134キロ)で高性能主砲システム(AGS)が長距離陸上攻撃弾を発射すると161.89秒で標的に到達する。もしズムワルトがキーロフの正確な位置を把握できれば、砲弾の飛翔速度を落とし巡洋戦艦に命中させるだろう。GPS誘導方式によりキーロフの速度と方向が一定でないと修正が加えられない。そこでキーロフはジグザグ航行を開始し、方位を把握されないようにする。

  1. 結局、この対戦は引き分けになる。どちも正確な相手の位置を把握できない。将来に新型の長距離対艦ミサイルが導入されればズムワルトが優位になる。あるいは155ミリ砲の砲弾が無人機から最終誘導を受ければ大きな効果を上げる。
  2. ズムワルトは主砲の標的を合わせるだけの接近できず、キーロフもレーダー誘導兵装を活用できず、両艦は次回対決に決着を預けるだろう。■

Kyle Mizokami is a defense and national security writer based in San Francisco who has appeared in the Diplomat, Foreign Policy, War is Boringand the Daily Beast. In 2009 he cofounded the defense and security blog Japan Security Watch. You can follow him on Twitter: @KyleMizokami.