ラベル ROKAF の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル ROKAF の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2024年11月21日木曜日

米国が韓国空軍のF-15K59機アップグレード事業を62億ドルで承認(Aviation Week)

 

F-15K

Credit: Operation 2022 / Alamy Stock Photo



国務省は、韓国空軍(ROKAF)のボーイングF-15Kスラムイーグル計59機のアップグレードにゴーサインを出した。

 総額62億ドルのパッケージには、アドバンスト・ディスプレイ・コア・プロセッサII(ADCP II)ミッション・システム・コンピュータ96台、AN/APG-82(v)1 AESAレーダー70台の、70台のAN/ALQ-250イーグル受動的能動的警報生存システム(EPAWSS)電子戦(EW)スイート、AN/AAR-57共通ミサイル警報システム(CMWS)が含まれる。 

 また、機体周囲にミサイル警戒システムのフェアリングが追加される。

 さらに統合任務計画システム(JMPS)、コンピューター・プログラム識別番号(CPINs)、統合ヘルメット搭載キューイング・システムも含まれる。

 「この売却案は、地域の侵略を抑止し、米軍との相互運用性を確保するための重要な防空能力を高めることで、現在および将来の脅威に対応する韓国の能力を向上させる」と、国務省は国防安全保障協力庁の文書で述べている。

 本誌の軍用機データでは、韓国空軍はジェネラル・エレクトリック製F110-129エンジンを搭載したF-15K38機と、プラット・アンド・ホイットニー製F100-229エンジンを搭載したF-15K21機を運用している。

 大韓航空航空宇宙部は韓国空軍のF-15にデポレベルの整備を提供しているが、改造がどこで行われるかはまだ不明だ。

 F-15Kは、潜在的な北朝鮮の侵略に報復するための「キルチェーン」の重要な構成要素のひとつだ。 

 韓国空軍のスラム・イーグルの主な能力は、ボーイングAGM-84H/K SLAM対地ミサイルとタウルスKEPD 350スタンドオフ・ミサイルである。■


U.S. Approves $6.2B Upgrade Of 59 South Korean F-15Ks

Chen Chuanren November 20, 2024


Chen Chuanren is the Southeast Asia and China Editor for the Aviation Week Network’s (AWN) Air Transport World (ATW) and the Asia-Pacific Defense Correspondent for AWN, joining the team in 2017.


https://aviationweek.com/defense/aircraft-propulsion/us-approves-62b-upgrade-59-south-korean-f-15ks


2024年11月20日水曜日

韓国軍F-15K59機のアップグレード事業を62億ドルで米国が承認(Aviation Week)

 

F-15K

Credit: Operation 2022 / Alamy Stock Photo




国務省は、韓国空軍(ROKAF)のボーイングF-15Kスラムイーグル計59機のアップグレードにゴーサインを出した。

 総額62億ドルのパッケージには、アドバンスト・ディスプレイ・コア・プロセッサII(ADCP II)ミッション・システム・コンピュータ96台、AN/APG-82(v)1 AESAレーダー70台の、70台のAN/ALQ-250イーグル受動的能動的警報生存システム(EPAWSS)電子戦(EW)スイート、AN/AAR-57共通ミサイル警報システム(CMWS)が含まれる。 

 また、機体周囲にミサイル警戒システムのフェアリングが追加される。

 さらに統合任務計画システム(JMPS)、コンピューター・プログラム識別番号(CPINs)、統合ヘルメット搭載キューイング・システムも含まれる。

 「この売却案は、地域の侵略を抑止し、米軍との相互運用性を確保するための重要な防空能力を高めることで、現在および将来の脅威に対応する韓国の能力を向上させる」と、国務省は国防安全保障協力庁の文書で述べている。

 本誌の軍用機データでは、韓国空軍はジェネラル・エレクトリック製F110-129エンジンを搭載したF-15K38機と、プラット・アンド・ホイットニー製F100-229エンジンを搭載したF-15K21機を運用している。

 大韓航空航空宇宙部は韓国空軍のF-15にデポレベルの整備を提供しているが、改造がどこで行われるかはまだ不明だ。

 F-15Kは、潜在的な北朝鮮の侵略に報復するための「キルチェーン」の重要な構成要素のひとつだ。 

 韓国空軍のスラム・イーグルの主な能力は、ボーイングAGM-84H/K SLAM対地ミサイルとタウルスKEPD 350スタンドオフ・ミサイルである。


U.S. Approves $6.2B Upgrade Of 59 South Korean F-15Ks

Chen Chuanren November 20, 2024


Chen Chuanren is the Southeast Asia and China Editor for the Aviation Week Network’s (AWN) Air Transport World (ATW) and the Asia-Pacific Defense Correspondent for AWN, joining the team in 2017.


https://aviationweek.com/defense/aircraft-propulsion/us-approves-62b-upgrade-59-south-korean-f-15ks


2022年7月12日火曜日

F-35A追加発注で微妙となってきた韓国軽空母CVX構想。尹大統領の優先順位が表面に出るのか

 




Republic of Korea Navy CVX carrier concept. RoK Navy Image

 

国は、空軍(RoKAF)用に20機のF-35Aブロック4ライトニングIIステルス戦闘機を新規購入する見込みであり、これが韓国の空母計画の将来について疑問を投げかけている。

 


地元メディア報道によれば、決定は今月末に発表の見込みで、航空機は2020年代半ばよりも早く導入される予定だ。計画は、韓国の防衛態勢がより広く変化しているのを示し、ソウルから見た脅威の優先順位の変化を告げている。

 

F-35Aプロジェクトの推進で、海軍(RoKN)が計画している3万トンの軽空母(CVX)とそれに付随する約20機のF-35B短距離離陸垂直着陸機の調達が犠牲になるという憶測が流れている。

 

空軍のF-35Aは、北朝鮮の軍事施設や核兵器発射施設、貯蔵施設を標的とした先制攻撃および反撃のための機体として設計されている。これにより、朝鮮半島と韓国の不安定な隣国に直接存在する潜在的な脅威に焦点が当てられる。RoKAFはすでに40機のF-35Aブロック3を就役させている。

 

一方、軽空母は、韓国の遠征作戦を支援するため、遠方の脅威に対する作戦用に想定される。今回のF-35A購入決定は、CVXの調達の遅れを意味すると思われる。

 

優先順位の変更は、政権交代の結果だ。3月の選挙後、民主党の文在寅前大統領に代わって、人民の力党の尹淑烈(ユン・スギョン)大統領が就任した。

 

成均館大学校グローバル戦略研究所(SIGS)のキム・ジェヨプ研究員はUSNIニュースに対し、CVXは文大統領の「画期的なプロジェクト」であり、「韓国の防衛近代化の焦点で平壌の脅威以外に拡大しようと積極的に取り組んだ」と述べた。

 

キム研究員は、この拡張の原動力の1つは、2019年の貿易紛争と東海での海上衝突を受け、RoKNが日本に立ち向かえるようにするためだと説明した。文大統領は、日本が2隻のいずも級ヘリ空母を軽空母に改装することを決めた後、海軍が独自の空母を持ち、日本の海軍力に対抗することを望んでいた。

 

その結果、韓国は過去20年間にイージス艦搭載の駆逐艦、新しいクラスの潜水艦、上陸用プラットフォーム・ヘリコプター(LPH)水陸両用攻撃艦のペアに投資してきた。

 

尹大統領の国防近代化では優先順位が異なるようだ。

 

「核兵器や弾道ミサイルなど、大量破壊兵器を保有し続ける平壌への抑止力を強化することが、より重要かつ緊急の課題だと考えている」と金氏は言う。

 

つまり、F-35Aの決定が良い選択であることを意味する、とキム研究員は言った。RoKAFは旧型航空機に制限されている。

 

空軍は400機以上の航空機を保有しているが、1970年代と1980年代のF-4ファントムやF-5戦闘機も100機以上含まれる。

 

「旧型戦闘機は、多くの飛行事故で空軍のパイロットを失った原因となっている」(キム研究員)。

 

旧型戦闘機は、2026年以降KF-21、FA-50軽戦闘機、そしてF-35の国産機導入で置き換えられる。

 

CVX建造の決定は、2020年発表の中期防衛計画(MTDP)2021-2025以来、論議を呼んでいる。RoKNが掲げるブルーウォーター・ネイビーへの野望の中心的存在だ。2021年10月に韓国航空宇宙産業と現代重工業の間でCVXの設計・開発に関する覚書が締結されたが、資金確保に失敗した。

 

キム研究員は、CVXが北朝鮮の沿岸や独島(またはリアンクール岩礁)のような係争中の島の近くなど、朝鮮半島周辺で作戦を行う前提だったため、代替手段があるのに高価な資産を最適に使うことができなかったと考えているという。

 

RoKNは、より多くの支持を得るたに、軽空母の優位性を強調する必要がありそうだ、とキム研究員は言う。

 

「これには、米海軍はじめとする同盟国やパートナーとの多国間任務への CVXの貢献も含まれます」「この場合、CVXは日本よりもむしろ中国からの海洋の脅威に対処するために、より大きな役割を遂行することが期待されます」。

 

F-35A Purchase Raises Questions Over South Korean Aircraft Carrier Program - USNI News

By: Tim Fish

July 11, 2022


2021年5月9日日曜日

韓国軍が北朝鮮と同じソ連製An-2複葉機を運用する理由-----

 An-2 HL-1088 Cheongju

HYWEL EVANS

 

ここがポイント: 開戦直後に北朝鮮はローテク機材のAn-2で特殊部隊を南朝鮮に送り込むはずだ。でも南朝鮮も同型機を運用しており、同じ戦術を展開する可能性がある。

 

鮮半島で戦闘状態が再発すれば、北朝鮮が旧式An-2コルト複葉機がどう活用されるかこれまで推論されてきた。金正恩が率いる同国空軍でAn-2がよく取り上げられるのは、同機へ期待される役割を裏付けている。だが、休戦ラインの反対側にはさらに極秘の大韓民国空軍(ROKAF)が運用するAn-2部隊がある。

 

An-2は頑丈な多用途機で初めて姿を現した1947年当時でさえ、尾部には一部布地を使う複葉機は時代錯誤の印象を与えた。この構造を選択したオレグ・アントノフ設計局は軽量低速性能に最適な組み合わせとし、事実、同機マニュアルには失速速度に関する言及がない。

 

JERRY GUNNER/WIKIMEDIA COMMONS

ROKAF所属An-2は以前は暗緑色塗装だった。2005年撮影

 

 

同機はソ連の広大な農地への化学薬品散布に完璧な機体となり、同時に休戦ラインを低速低高度で突破するのにも最適となった。朝鮮半島で戦闘が再開すれば、北朝鮮がAn-2多数を南朝鮮領空に侵入させ、特殊部隊を重要施設攻撃に展開する予測がある。強襲作戦以外にもAn-2で爆弾・ロケット弾を投下したり、夜間に奇襲攻撃をかけた事例が朝鮮戦争中に見られた。

 

NORTH KOREA STATE MEDIA

低空飛行中のAn-2複葉機から降下する北朝鮮特殊部隊

 

 

こうした脅威から南朝鮮もAn-2部隊を編成し、アグレッサー部隊として防衛体制の訓練に投入している。ROKAF戦闘機で地上を這うように低速飛行するAn-2の撃破は簡単ではなく、通常から射撃訓練を行うことに意味がある。同様に地上防空部隊や海軍対空砲にも訓練が必要だ。そこで、An-2はROKAFの戦闘機戦術開発の中心地清州Cheongjuからほど近い星武Seongmuに配備されている。

 

現実感を出すためROKAFはAn-2に「レッド部隊」隊員を乗せ、草地や高速道路へ着陸させるほか、パラシュート降下も行う。コルトは落下傘降下に最適で、一部NATO加盟国の空軍も降下訓練に使っている。米空軍も第6特殊作戦飛行隊で敵陣営機材の一部として稼働させており、海外諸国の空軍部隊への指導も行う。米陸軍もAn-2をホワイトサンズミサイル演習場で運用しており、海兵隊も機材を借り戦術訓練に使う。

 

「レッド空軍」の役目をさらに現実に近づけようとROKAFではAn-2を北朝鮮機材の塗装にし、緑褐色のカモフラージュを上部に薄青色を下部に施している。これは北朝鮮機体の塗装パターンの変更に呼応したものだ。

 

他方でROKAFもAn-2を敵と同様に運用する訓練をしているかもしれない。南朝鮮の特殊部隊を展開する同じ戦術のため北領空に侵入する。こうした戦術は第二次大戦を想起させるものがあるが、実際に次回も実行されるシナリオがある。

 

HYWEL EVANS

ROKAFのAn-2

 

 

なかでも最悪のシナリオは南北それぞれの同型機が相手側に同時に侵入し、それぞれ特殊部隊員を展開することだ。

 

ROKAFにAn-2が何機あるかは把握しにくい。軍装備品一覧には同機は記されていない。民間機登録の形で表に出ないようにしており、HL-1082からHL-1091の番号があるので、少なくとも9機があったらしい。うち2機がエンジン故障の原因で2009年5月、2015年6月に喪失している。そのほか2016年2月に河川に不時着した機体もある。

 

2019年4月の衛星画像では星武航空基地の格納庫外に駐機中のAn-2の7機が写っていた。

 

GOOGLE EARTH

衛星写真で星武航空基地にAn-2が7機視認された

 

ROKAFのAn-2はロシアからの入手ではないが、南朝鮮軍にソ連、ロシアの制式装備品がよくみられることに注目すべきだ。

 

ロシアは南朝鮮に巨額の負債を抱え、カモフKa-32ヘリックスヘリコプター、イリューシンIl-103初等練習機を2000年代初頭にROKAFへ委譲した。Ka-32は同軸ローター方式で7機あり、制式名HH-32Aで救難捜索用に夜間飛行装備を付け、二次的に消火任務もこなす。Il-103の23機はT-103として空軍士官学校に配備され、An-2と同じく星武基地にあったが、その後国産KT-100に交代した。ともに北朝鮮が運用していない機材だ。

 

HYWEL EVANS

ROKAFが運用するロシア製HH-32A捜索救難ヘリコプター

 

抜群の耐久性と信頼性を誇る古兵An-2がROKAF運用を終了する気配がない。北朝鮮が同型機を運用している以上、南の空軍も追随すると見てよいだろう。■

 


この記事は以下を再構成し人力翻訳でお送りしています。市況価格より2-3割安い翻訳をご入用の方はaviationbusiness2021@gmailまでご連絡ください。

 

 

Soviet-Designed An-2 Biplanes Are South Korea's Secretive Aggressors

The An-2 may be low tech, but North Korea would send waves of them filled with commandos into South Korea during the opening stages of a war.

BY THOMAS NEWDICK MAY 6, 2021