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2017年11月8日水曜日

2021年に戦闘機搭載レーザー兵器が登場する


レーザー兵器の記事も随分と具体的になってきました。それだけ急ピッチで開発が進んでいるのでしょう。民生部門ではファイバーレーザーはすでに製品化されていますが、軍用は出力がけた違いに大きく、さらに照準の相手が高速飛翔中の対空ミサイルなので制御体系もまったくちがうのでしょう。自機防御が狙いですが、早晩敵機攻撃さらにミサイル撃破にむかうのではないでしょうか。技術的に後れを取った中露が「平和勢力」をけしかけてレーザー兵器の廃止を運動にしてくるかもしれません。その前に機密情報のセキュリティを厳重にしないといけませんね。


Coming in 2021: A laser weapon for fighter jets

戦闘機搭載レーザーが2021年に実現する

Lockheed Martin is helping the U.S. Air Force Research Laboratory develop and mature high-energy laser weapon systems, including the high-energy laser pictured in this rendering. (Courtesy of the Air Force Research Laboratory and Lockheed Martin)

By: Valerie Insinna    3 hours ago
WASHINGTON — ロッキード・マーティンは高出力レーザーを米空軍戦闘機に搭載した実証実験を2021年に行う。
  1. 同社は26.3百万ドル契約を交付され空軍研究本部の自機防御高エネルギーレーザー実証別名SHiELD(Self-protect High Energy Laser Demonstrator)でファイバーレーザーの設計製造を行う。レーザーはサブシステム二つで構成し電力供給と冷却用ポッドとビーム制御装置にわかれる。
  2. 成功すれば画期的だ。空軍は既存手段より安価に地対空、空対空ミサイルの脅威を除去する方法を求めてきた。
  3. 産業界は車両や機内搭載をめざしレーザーの小型化に十年近くてこずってきた。ロッキードのレーザー兵器システム主任研究員ロブ・アフザルRob Afzalが解説している。ただし、ファイバーレーザー技術の改良で小型化しつつ高出力の実現が見えてきた。
  4. 「小型化しつつ高効率で電力を高出力レーザービームに変換できかつビーム性能を高くなりました」(アフザル)「高効率のため電力消費を最小限にし、排熱も同様です」
  5. ではロッキードのレーザーはどのくらいの出力なのか。アフザルは口を閉ざすが、「数万ワット」とだけ教えてくれた。また搭載する戦闘機の種類についても、SHiELDのテスト方法についても明かさず、空軍に聞いてほしいとだけ述べている。
  6. ロッキードはレーザーの地上テストを終了してから空軍実験部門に装置を渡し、その他SHiELDサブシステムと一体化して機種不明の機体でテストするのだという。
  7. ノースロップ・グラマンがビーム制御装置を製造中で略称はSTRAFE(SHiELD Turret Research in Aero Effects)でボーイングがSHiELDシステムを統合しポッドに入れる。
  8. アフザルはロッキードからのレーザー装置引き渡し時期や初期設計審査の終了予定も明かしていない。
  9. ロッキードは高出力戦術レーザー開発で知見を有している。今年初めに同社は60キロワットレーザーを米陸軍に納入し、大型高機動戦術トラックに搭載された。また30キロワットレーザーは実戦で四年間使用中だとアフザルが紹介している。■

2017年9月26日火曜日

ロッキードの最新レーザー兵器アテナに注目


ロッキードは神話がお好きなようですね、イージスの次はアテナですか(英語発音ではシーになるのですかねそれは良いとしてレーザー兵器の開発が加速化してきたようです。特にドローン対策としてまず実用化されそうですね。

Lockheed’s ATHENA Laser Brings Down Drones

ロッキードのアテナレーザーが無人機連続撃墜に成功


(An Outlaw drone falls out of the sky after ATHENA's laser blast. Photo courtesy of Lockheed Martin).
POSTED BY: ORIANA PAWLYK SEPTEMBER 21, 2017

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  1. 米軍がレーザー兵器開発に動いている。ロッキード・マーティンの最新の装備である高性能テスト高密度エネルギー装備Advanced Test High Energy Asset、略称アテナATHENAはまもなく実用化となるはずだ。
  2. 世界最大の防衛企業である同社は試作型のテストをし、アウトロー無人機(全長10.8フィート)5機を米陸軍のホワイトサンズミサイル試射場(ニューメキシコ)で撃墜した。同社が発表した。
  3. 公表されたビデオ画像ではアウトロー無人機が一機また一機と墜落する様子がわかる。発射したのはファイバーレーザーで高性能ビーム制御技術を使っている。
  4. 「ホワイトサンズでのテストで当社の装備の威力を実証できました。静止目標で示した威力を再度発揮しました」とキィオーキ・ジャクソン(同社の最高技術責任者)が述べている。「技術を成熟化させつつあり、システム全体の効率を高めるのが目標でレーザー兵器として完成に近づいていますが効果的な防御策として長距離で高性能脅威に対応できるようになります」と同社広報資料で述べている。
  5. 同社は米陸軍の宇宙ミサイル防衛軍団と共同でアテナ(ギリシア神話で戦争の女神でもある)の開発を進めている。
  6. 同兵器はロッキードが全額自社費用で開発しており、同社の30キロワット高性能レーザー実証事業 (ALADIN)を利用して、「効率と威力が向上し、これまでより高い出力レベルが実現します」と同社は述べている。装備には小型ターボ発電機(ロールズロイス製)も使っている。
  7. 軍はミッション事後評価を行うと追加している。収集データを使い「さらにシステムを向上させ、モデル予測精度を引き上げ、将来のレーザーシステム開発に役立てる」と同社発表資料にある。■

ビデオは次のリンクからどうぞ

2015年10月20日火曜日

ロッキードが地上レーザー装置を公開、米陸軍向け生産始まる


ここまで公表してきたということは秘密裏にもっと先をゆく技術開発が進んでいるということかもしれません。技術優位を重視する第三の相殺戦略の要にもなり戦闘機への搭載が実現すれば革命的な戦闘の変化を生むかもしれません。今後も注目すべきトピックだと思います。

Lockheed Shows Off Ground-Based Laser System

by BRENDAN MCGARRY on OCTOBER 15, 2015

Lockheed Martin's Athena laser weapon system defeats a truck target by disabling the engine, demonstrating its military effectiveness against enemy ground vehicles. (Photo courtesy Lockheed Martin)
ロッキード・マーティンのアセナAthena レーザー兵器システムが小型トラックを照射しエンジンを作動不能にしたことで、敵の陸上車両に対する軍事的活用の可能性を実証した。 (Photo courtesy Lockheed Martin)

ロッキード・マーティンは新型地上配備レーザー兵器をワシントンDCで公開した。
  1. 同社が米陸軍協会の年次総会で展示したのは30キロワット級高性能試験用高エネルギーアセット Advanced Test High Energy Asset。
  2. 光ファイバーレーザーは総会中多くの関心を惹きつけた。通称アセナとの同システムは陸軍用に最近生産が開始されており、来年にも戦闘地帯に導入される。
  3. 同兵器は小型ロケット弾、砲弾、迫撃砲弾、小型無人機、、小型襲撃艇にも対応可能だと同社は説明。スペクトラムビーム合成と呼ぶ技術により複数のレーザーモジュールが一本の強力な光線を形成するという。
  4. ロッキードは今年早々にもこの技術で走行中のトラックエンジンを照射し焼き付かせることに成功していた。一マイル以上離れた地点から数秒照射したという。(写真参照)
  5. 「光ファイバーレーザーは指向性エネルギー兵器で革命を起こします」とロッキード・マーティンの科学主任ケオキ・ジャクソンはプレス向け発表で述べている。「今回のテストにより次の段階は軽量かつ堅牢なレーザー兵器体系として軍用機、ヘリコプター、艦船、トラックへの搭載を進めます」
  6. この技術は地域防衛弾薬対抗 Area Defense Anti-Munitions (ADAM) のレーザー兵器として小型の空中並びに海上標的を対象にし、加速レーザー実証事業 Accelerated Laser Demonstration Initiative (Aladin) の光ファイバーレーザーを利用していると同社は発表。
  7. 地上利用に加え、空軍及び海軍が機材にレーザー兵器を搭載する可能性に注目している。
  8. 今夏には空軍とペンタゴン研究部門Darpaが共同で150キロワット級電気レーザー(ジェネラルアトミックス製)の地上テストを開始した。これはロケット弾、迫撃砲弾、車両、地対空ミサイルを標的にホワイトサンズミサイル試射場(ニューメキシコ)で行っている。同プロジェクトは実証レーザー兵器システム(DLWS)と呼ばれ、Darpaの高エネルギー液体レーザー地域防衛システム(Hellads)を元にしている。.
  9. 9月にはブラドレー・ヘイソルド中将(空軍特殊作戦軍団司令官)が120キロワット級レーザー兵器を次世代AC-130Jゴーストライダー・ガンシップに2020年までに搭載したいと発言していた。一方、海軍は20キロワット級レーザーを揚陸輸送艦USSボンセに搭載し運用テストを昨年から実施中だ。■


2015年10月6日火曜日

★ロッキード>ファイバーレーザー生産ライン稼働へ レーザー兵器で大きな進展



最近レーザー関連の話題が多いのですが、やはり大きな進展があったのですね。技術優位性をてこに国防力の維持を図る第三相殺戦略でもレーザー兵器は大きな意味を持ってきます。当然神経をいらだたせるのは数で勝負の中国ですから技術習得に必死になっているでしょう。あるいはレーザー兵器そのものを利用不可能にする国際的運動を起こしかねませんね。戦争法案などと大衆を惑わす言葉のテクニックもありますので気を許すことはできません。

Lockheed Launches Laser Production Line; Bets On Fiber Tech

By SYDNEY J. FREEDBERG JR.on October 05, 2015 at 5:11 PM

A target truck disabled by Lockheed's ATHENA laserロッキードのATHENAレーザー実験の標的にされたピックアップトラック
CRYSTAL CITY: 世界最大の防衛企業が実戦用レーザー兵器の実用化に向けて大きく前進する。ロッキード・マーティンは光ファイバーモジュールの生産を数週間で開始する。モジュールの組み合わせで各種兵器が完成する。生産は米陸軍向け60キロワット級ロケット弾迎撃用システム試作品から始まる。だが規模・出力の拡大は容易で同社は将来は沿岸戦闘艦、AC-130ガンシップ、F-15さらにF-35への搭載を想定している。
  1. 「生産施設をテストし、拡張に備えます」とロッキードで業務開発にあたるレイン・マキニーは記者に語っている。「これはテスト生産施設で、最適化の試験設備で、効率化の追求であり、迅速な対応を試す場所です。もし、緊急需要が生まれた場合を想定してですね」「投資規模は申し上げられませんが、社内でも非常に大きな存在であることは確かですね」
  2. 狙いは生産量よりも出力増だ。ファイバーレーザーとは小型モジュール多数を使い低出力レーザー多数を生み出す技術だ。レーザーを光ファイバーケーブルを通過させ「スペクトラム光線集合」ユニットに導き数十数百の低出力レザー光線を一本の強力なレーザーに集約する。出力を上げるにはモジュール数を増やせば良い。ただし電源と冷却を考慮する必要はあるが、一個一個のモジュールは小型で冷却は単一で大きなレーザー発生装置より簡単に行える。これまでのレーザーでは過熱現象が問題であった。過熱によりレーザー光線が歪むためだ。
  3. 「当社の60kW仕様は簡単に100 kW以上に拡大できる設計です。単にファイバーの数を増やせば良いのですが、今のところ発注元は60しか注文していませんので」とロッキード上席研究員ロブ・アフザルは述べる。「設計上は有利です。レーザー本数を10、20、50、100と自由に変更できますから」
  4. モジュール多数によるレーザー光線は、単一集中発生器に比べてレーザーの質でも安定するとマキニーは強調する。仮にモジュール数個が作動しなくても出力低下は数%にとどまるが、集中装置だと兵器としては作動不能となる。
  5. ファイバーレーザーは製造が従来型より容易だ。古典的なレーザーには「クリーンルームとPhD科学者が寄り添い作動テストすること」が必要だったとアフザルは言う。「各ユニットは単独設計で単品生産してシステムに組んでいました」
  6. 「これに対してファイバーの生産は電子産業の現場に近い。生産現場も密閉されていません。技術者がシステムを組みますが、博士号は要りません。生産量も増減が自由です」
  7. 名前の由来になっているファイバーだが民生用光ファイバーと同じ種類である。つまりロッキードは民間技術の成果と効率性を利用できる。中核部品は民生仕様をそのまま使える。
  8. ただし民生用ファイバーレーザーでいいというわけではないとアフザルは念を押した。米海軍の試験レーザー装置がペルシア湾に配備されているが、装置は既存部品を使い30キロワットを実現した。中身は商用ファイバーレーザー6本でそれぞれ同じ標的を照射するが、6本は一本に集約されないので効果が限定的だ。有効射程を伸ばし出力を上げるにはレーザー集約が不可欠だが、そのためには商用レーザーの仕様では不十分だとアフザルは述べた。.
  9. まず商用レーザーでは軍用のような重量軽減・出力増の想定がない。このためロッキードはモジュールそのものを社内開発せざるを得なかった。その鍵は効率だ。効率を高くするためには入力を減らし、冷却も簡単にする必要がある。システムも小さくなる。
  10. これまでのレーザーの効率は10パーセント程度だった。つまり100キロワットなら光線は10 kWで残りの90 kWは排熱になる。最新技術ではこれを35パーセントに引き上げることで 35 kW相当の光線を得る。だがロッキードは40パーセントにできるという。たかが40パーセントというかも知れないが皆さんの乗る自動車でも15から30パーセントしか利用していない。
  11. 「この技術には興奮を呼ぶものがあります」とアフザルは同社のファイバー・レーザーを語る。レーザー兵器を実用化する長年の夢が実現しようとしているのだ。このため同社は生産施設への投資を進めていると言う。現時点の目標は「単に科学技術の成果としてではなく、当社が生産し、納入し、実現できる能力を有することを示したい」のだという。■