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2025年3月31日月曜日

イタリアが日本からP-1海上哨戒機の導入を検討中(Defense News) ― 欧州のアメリカ離れもありますが、P-1が正当な評価を受けたのであれば商談は成立する可能性があるでしょう。ともかく日本には実績が必要です。

 

2015年、相模湾での観艦式で、海上自衛隊のP-1がフレアを発射した。 (Toru Yamanaka/AFP via Getty Images)

タリアは、地中海での敵対的な潜水艦に対処するため、川崎重工業の海上哨戒機P-1の購入を検討している。これは、米国機材を購入してきたイタリアの伝統を破り、日本との関係を強化する動きである。

イタリア空軍のルカ・ゴレッティ(Luca Goretti)司令官は金曜日、海上哨戒能力の不足をどのように補うつもりなのか記者団に尋ねられ、「P-1は、利用可能な選択肢の1つ」と述べた。「日本と素晴らしい関係を築いています」と彼は付け加えた。

P-1は、海上哨戒機としてゼロから設計された4発のエンジンを搭載したプラットフォームで、2013年から海上自衛隊が33機運用されている。ただし、これまで輸出には成功していない。

イタリアは2017年に長年使用してきた海上哨戒機アトランティークの最後の機体を退役させ、後継機として、エアバスレオナルドが共同開発したATR 72を導入した。同機は空軍と海軍が共同運用している。

しかし、この機体には対戦能力が欠如しており、あくまでつなぎ機材と見なされていた。

そのギャップを埋める新たな購入は、友好国および敵対国による地中海での新たな海軍活動と時期を同じくすることになる。

米国製P-8航空機ではなくP-1を導入することは、イタリアが米国からB767空中給油機、C-130、ガルフストリーム偵察機、F-35、リーパー無人機などを調達しようと長年模索してきたと対照をなすことになる。

イタリアは最近、GCAP第6世代戦闘機プログラムで英国と協力し、日本とも関係を強化している。

2023年には、レオナルド社は、日本のパイロットがイタリアでM-346の訓練を受けるようになったことを受け、川崎T-4ジェット練習機に代わる機体としてM-346ジェット練習機を日本に売り込んだ。

3月13日、イタリア議会でGCAPプログラムについて演説したゴレッティ空軍参謀長は、日本と第6世代ジェット機で協力していることが、他分野での協力の可能性についての議論を促していると述べた。

「現在、日本にイタリア代表団が滞在しています。日本とのさらなる成長の可能性があるからです。その中には、日本向け訓練機の開発や、共同パトロール機の開発も含まれています」と彼は述べた。「我々の協力関係は、つい最近まで考えられなかった新たな可能性を切り開いています」。

ゴレッティ参謀長が示唆した、日本とのイタリア製ジェット練習機取引と、イタリアとの日本製哨戒機取引は、トレードオフの可能性を示唆したもので、2012年にイタリアがイスラエルにM-346を売却し、その見返りとしてイスラエル製センサーを搭載したガルフストリームとイスラエルの偵察衛星を購入したことを想起させる。■

Italy looks to fighter friend Japan for a new maritime-patrol plane

By Tom Kington

 Mar 29, 2025, 01:48 AM

https://www.defensenews.com/global/europe/2025/03/28/italy-looks-to-fighter-friend-japan-for-a-new-maritime-patrol-plane/

トム・キングストンはDefense Newsのイタリア特派員である。


2021年5月8日土曜日

P-1は中国への抑止力である。機体にはさらに派生型が生まれる余地があり、今後の日本の安全保障に重要な装備となる。輸出は期待できないが....

 

 

 

 

ここがポイント: 日本は2014年に軍事ハードウェア輸出条件を緩和し、P-1の海外売込み活動を開始した。だが、ポセイドンの牙城は崩せず、ニュージーランド、英国で売り込みに失敗した。川崎重工製同機の単価は140-160百万ドル程度だがポセイドンのフライアウェイ価格は125-150百万ドルになっている。

 

水艦作戦で経済が苦境に陥った国は日本が唯一だ。大西洋ではドイツUボートが両大戦で英国の補給線を狙ったが、Uボートは連合軍の対潜作戦で除去された。これに対し、連合軍は日本の商船隊の55パーセントを第二次大戦中に沈め、日本帝国の細い補給線を遮断した。

 

これが海上自衛隊の記憶に残り、中国PLA海軍潜水艦部隊の急速な整備であらためて自覚されている。PLAN潜水艦部隊は間もなく世界最大規模になる。大部分はディーゼルやAIP推進方式の短距離対応艦といっても日本にとって慰めにならない。なんといっても日本経済は海上交通路の確保が生命線だ。

 

対潜戦(ASW)のカギを握るのは大型対潜哨戒機で、過去半世紀にわたり日本は米国設計のP-3Cオライオンを運用してきた。同ターボプロップ機は長時間哨戒し、艦船を追尾し、潜水艦探知もしてきた。だがオライオンも供用機間の終わりに近づき、日米で別々の後継機種開発が進んだ。

 

米国のP-8ポセイドンは双発のボーイング737-800旅客機を原型に、高高度哨戒飛行に特化した機体だ。これに対し、川崎重工のP-1は2007年初飛行の完全新型機でエンジン4発で、低高度高高度双方の作戦に対応する。P-1はC-2と同時開発され、重量で25パーセントの部品を供用している。

 

P-1の頑丈な主翼で失速速度が低くなり、低空飛行性能はP-8を上回る。全長38メートル、最大離陸重量88トンの同機は2018年ベルリン航空ショーで展示された。

 

エンジンはF7-10ターボファン四基で長時間哨戒飛行で冗長性を確保しており、P-3より10デシベル低い騒音レベルで音響ステルス性能を実現した。P-1は5千マイルの最大飛行距離を有し、時速518マイルで巡航しP-3より30パーセント早く対象海域へ到達できる。(最大速度は621マイル)到着後はエンジン二発で低速飛行し燃料を節約する。

 

パイロット2名、ミッション担当9名が運用する。光ファイバーによるフライバイワイヤ方式を世界初めて搭載した機体となり、信頼性が増し機内センサー装備は電磁干渉を受けない。

 

P-1の各種センサーでは、まず強力なHPS-106アクティブ電子スキャンアレイレーダー4基があり、機体全周を監視する。水上走査で艦船を探知し、潜水艦のシュノーケルやセンサーマストも探知可能だ。同時に航空監視も可能で臨時のAWACS機にもなる。電磁センサーアンテナがコックピット上部にあり、敵のセンサーや通信活動を探知し、HAQ-2赤外線電子光学センサーのタレットが機首下にあり、水上艦船を監視する。さらにHQA-7音響処理ユニットが潜水艦のディーゼル騒音を聞き取り、カナダ製ASQ-508(V)磁力異常探知装置(MAD)が機体後部につき、潜水艦艦体が生じる磁力特性を低空飛行で探知する。

 

ただし、ソナーブイの投下が潜水艦探知手段の中心で、P-1は37基を搭載する。キャビンも使えば70基を追加搭載する。センサー情報各種をHYQ-3戦闘指揮システムで統合し、人工知能を活用し探知した潜水艦の今後の移動を予測する。HYQ-3は海上自衛隊のSH-60Kヘリコプターなどその他対潜装備と情報交換し、海軍装備データベース、衛星偵察データベースとリンクアップし、潜水艦の正体を突き止める。P-1にはLink-16データリンクも搭載し、F-15Jや767AWACSやイージス搭載駆逐艦ともセンサー情報を共有する。

 

敵のミサイル攻撃を受けると、HLQ-9ミサイル警告装置が作動し、電子妨害とともにチャフ・フレアを放出し攻撃をかわす。

 

P-1は20千ポンドの兵装をハードポイント16か所に搭載しており、お返しに機雷、マーク46あるいは日本製軽量対潜魚雷、ハープーンあるいはASM-1C亜音速対艦巡航ミサイル、AGM-65マーヴェリック精密誘導ミサイルをお見舞いするだろう。

 

2018年央時点でP-1は18機が海上自衛隊第三航空隊(厚木基地)とVX-51試験隊に配備されていた。さらに20機が発注済みだった。運用面の詳細情報は少ないが、関係者はP-1が「P-3時代より遠距離地点で潜水艦を中低高度で探知するのが普通になっている」とAviation Weekに述べている。

 

最終的にP-1は60機ないし70機が導入され、P-3Cと交代する。またP-1搭載センサーの性能向上は10年ごとに実施する。自衛隊ではEP-3C通信情報収集機(5機)、OP-3C光学偵察機(4機)、UP-3C・UP-3D試験訓練機(4機)の代替用として改修したP-1の調達にも向かいそうだ。

 

2014年に日本は軍事ハードウェア輸出ルールを改正し、P-1の対外営業活動を開始した。だがポセイドンの牙城は崩せず、ニュージーランド、英国での商談は成約に至らなかった。P-1機体単価は140-160百万ドルだがポセイドンはフライアウェイ価格で125-150百万ドルといわれる。それでもタイ、ヴィエトナム両国が関心を示しており、フランス、ドイツへは老朽機材アトランティーク2哨戒機の後継機種として売り込みを図った。ただし、米国の軍事装備品調達ネットワークの強さ、737部品の入手が容易なことでP-1には不利だ。

 

それでもP-1にはP-8より優位な点が見られる。低空飛行性能、最高速度、ハードポイントの多さ(P-1が16、P-8は11)、四発エンジンによる柔軟運用、MADセンサーの搭載(P-8はインド向けP-8I除きこれを搭載していない)といった点だ。両機のセンサー機能の比較は実務上の知見がないと困難だ。ただしその貴重な機会が2018年6月にあらわれ、マラバール対潜戦演習で日本のP-1が米印両国のP-8と並んで参加した。

 

ここまで高性能な対潜哨戒機が海外販路を開けるかは別として、日本はP-1やそうりゅう級大気非依存型潜水艦に中国の潜水艦部隊整備からの防衛効果を期待している。■

 

 


この記事は以下を再構成し人力翻訳でお送りしています。市況価格より2-3割安い翻訳をご入用の方はaviationbusiness2021@gmailまでご連絡ください。

 

 

Without Firing a Shot, This Japanese Plane May ‘Sink' China’s Submarines

May 7, 2021  Topic: Submarines  Region: Asia  Blog Brand: The Reboot  Tags: SubmarinesAnti-Submarine Warfare JapanMilitaryChinaNavy

by Sebastien Roblin

 

Sébastien Roblin holds a master’s degree in conflict resolution from Georgetown University and served as a university instructor for the Peace Corps in China. He has also worked in education, editing and refugee resettlement in France and the United States. He currently writes on security and military history for War Is Boring .

This article first appeared in July 2018.

Image: Wikimedia Commons


2015年7月21日火曜日

☆★★川崎P-1の国際デビューと現地での反応をご紹介しましょう

ジブチでの運用をチェックするために派遣したP-1編隊はその前に米国経由で英国入りし、その後でジブチへ移動し、地球を一周して日本へ帰ってくることになりました。航空ショーでは知名度が低いこともあり、余計に関心を高めたようですが、航空ファン、業界人が多い原記事の読者には日本製の機体としてとくにエンジンに不安を覚える向きが多いようで今回わざと読者の投稿もご紹介することにしました。彼の地のファンの視点がわかりますね。

「aviation week」の画像検索結果

Kawasaki P-1 Flies At Air Tattoo

Jul 15, 2015 by Tony Osborne in Ares



RAFフェアフォード基地で日本から飛来した川崎重工業P-1を集まった航空ファンが見ている。


海上自衛隊(JMSDF)がロイヤル・インターナショナル・エアタトゥーへ派遣したもので、開催に先駆け展示飛行のリハーサルを行った。
All photos: Tony Osborne/Aviation Week


7月14日に飛来した二機は.厚木基地を7月10日に出発し、米国経由で、オセアナ海軍航空基地(ヴァージニア州)から大西洋をノンストップで横断し英国に到着した。
川崎重工による展示は簡素ながら十分に効果のあるもので、ローパスを数回したが、一回は兵倉庫扉を開放していた。機体はダグラスDC-8に似ており同機をすっきりさせたようで、魅力的な性能で滑走路長4-5,000フィートで離陸急上昇していた。飛行機動性が十分にあることが伺われた。
.
川崎P-1は同航空ショー15年の歴史上で一番興味をそそられる機体になった。世界が相互に依存度を高めている現代とはいえ、同機の開発状況はほとんど報道されておらずボーイングのP-8ポセイドンやBAeニムロッドとは対照的だ。ショーではP-1はP-8の横に駐機し、来場者が自由に両機を比較できる。

日本はP-1の輸出へ期待しており、英国では今年後半に海上パトロール機の要求性能が英戦略国防安全保障検討の一部として示される。今後、同機のもっと多くを紹介できるだろう。Aviation Week の記事を待たれたい。エアタトゥーは7月17日から19日に開催される。

この記事への読者の反応(ハンドルネーム等は削除しています)

  • P-1とP-8 の燃料満載での飛行時間比較を知りたい。4発機なのか。防御システムはどうなっているのか。同じミッションで飛行時間がどれだけ違うのかが関心。厚木基地には1973年勤務していた。

  • .P-1自体が商品競争力がないとしても武器輸出の経験を積むのは日本のためになる。

  • 興味深い機体だ。自分なら IHI P7-10エンジンをPW1215Gに換装し、MRJ70/90と共通化するところだ。設計が新しく、同じ機体サイズで燃料消費率が優れていれば飛行距離が伸びるが、各機の歴史を見ると機体重量は供用開始後に増える傾向がある。エンジンが「ユニーク」でなくなればもっと販売の可能性が出てくるだろう。また商用エンジンの基盤も利用可能となる。ハードポイントを使い、自衛手段を講じるべきだろう。そのため第一、第四エンジンの外側にも装着場所を追加したらよい。(編集者:その可能性はないようだ)

  • なぜ四発なのか

  • 冗長性をもたせているからでは。エンジン一基を失ってもミッションは継続できるだろうが、P-8では直ちに基地に戻る必要があるね。

  • 単に日本製エンジンが非力なためではないか

  • 日本ではまだ強力なエンジンは作れない。エンジンが二基増える利点は逆に燃料消費の増加で打ち消される。西側の新鋭ターボファンエンジンでは故障発生は驚くほど低くなっている。

  • 双発機には単発でも離陸できるよう出力には十分な余裕があるが、四発機だと一基作動しなくても3発で離陸できるようになっている。

  • 軍用仕様では年間利用が500時間未満ということもあり燃料消費率の重要性は低い。小型機で大口径のターボファンを主翼下に装着するとファンの直径の大きさが制約される。

  • 日本はロールスロイス、GEやPW製エンジン技術より30年遅れているので、日本製エンジン二発では十分な推力が確保できないのだ。

  • 日本の航空宇宙産業政策の上ではP-1は日本製エンジンを採用し、国内エンジンの開発促進が求められたので、三菱が4発を提供したのだ。

  • そうだろうか。C-2と主翼やシステムを共有しており、C-2ではGEエンジン双発になっているぞ。

  • P-1は川崎が同時に開発する二機種のうちエンジン性能については要求水準がひくいので、非力かつ未実証の日本製エンジン搭載となり、C-2には安全かつ実証済みGEエンジンを搭載したのだ。

  • このこともあり、P-1の運航費用はP-8より相当高くなっており、燃料消費率が高いこととパーツ類の単価が生産量の少ないことが理由だ。P-8はエンジン含む多くの部品を737から流用しているが、P-1はカスタムマシーンだといえる。

  • それは正しいのだが、本当の理由はTRDI/IHIが相当の年数と予算を投入してP7-10 エンジンを開発したことにある。P-1は純国産機との触れ込みで国産エンジンを採用した。ミッション実施には四発が必要なのだ。

  • 海上自衛隊がP-3と同様に外側エンジン二基を停止し、燃料消費を節約するミッションプロファイルを持っているのか。P-3でこの策を実施していたものだ。

  • それだと停止した二基のエンジンが抗力となる

  • RAFのニムロッドはこれを実施していた。また航続距離が伸びるし、いざというときは加速性能を確保できる。

  • 主翼下に大口径ターボファンを装着し、双発にするのは滑走路を削る効果に終わる。

  • そうだろうか。ボーイングやエアバスの設計を見てほしい。現在の主役は双発機で、かつ各機の主翼は低い配置になっているが、ターボファンエンジンが主翼下についているぞ。

  • 海上哨戒機が高度3万フィートを巡航することはない。はるか下を飛行し、エンジン出力を失えばただちに緊急事態になる。ミッションの実施上4発あるほうがすぐれている。それだけシステムが複雑化するだろうが、P-1は最初から哨戒機として作られているのだ。

  • P-8なら単発で十分飛行できる。

  • 哨戒機はずっと前からあるが、専用機はあっただろうか。ニムロッドはちがう。オライオンもちがう。両機とも旅客機が原型だ。P-8も同様である。

  • P-8Aはこれまでの海上哨戒機より高い高度で運用する想定で、目標を探知し、武器を発射できる。

  • そもそもエンジン出力は上昇性能の要求から決まるものだ。767やA300 で単発で離陸するのを見たことがあるぞ。

  • 上の書き込みは事実と反対だ。双発機で高度2万フィート未満はエンジン一基でも最高性能が引き出せる。高度が低いほど性能は高い。燃料消費の問題ではない。

  • なかなかきれいな機体だ。ほしくなる。

  • 2013年5月13日のP-1第5号機のテストフライトでIHI F7-1- 10エンジン4基がすべて停止している。ソフトウェアに欠陥があった。乗員は再始動に成功し、無事着陸させている。

  • 海上自衛隊はニムロッドやP-8Aの採用は見送ったが、両機とも短距離陸性能がないためと説明していた。

  • いいや、P-1開発開始はP-8を米国が開始する以前のことで、海自はP-7採用を認めなかったのだ。P-3のアップグレード版だったためで、自前の機体を求めたのだ。

  • 日本はP-1で楽しい時間をすごしているようだが、ボーイングP-8ポセイドンの採用を真剣に考えるべきときがきた。

  • ポセイドンは非常に高価な期待だ。日本は国産ASW技術が豊富にあり、機体アレイレーダーまで国産化している。

  • いい機体だ。西側競合メーカーをくぎ付けにするはずだ。

  • P-8との比較で興味深い機体だ。二機が並んで展示されるのは偶然ではない。英国がニムロッド後継機種を求める中でP-8とP-1が最右翼候補だからだ。

  • RAFがP-8を真剣に希望しているのは相互作戦運用が理由だ。英政府がP-1を採用するとしたら国内雇用が理由だろう。英国の国防装備調達ではおなじみの理由だ。

  • 英国防省の希望はP-8で、変更になったとの兆候はない。ボーイングの成約は確実だ。

  • 川崎と自衛隊はP-1のエンジンをもっと新型に換装しないと輸出できないのではないか。

  • 各自愛国心からの技術的な議論はやめよう。「アメリカ製はいつも優秀」というが、航空機大好きな人なら見栄えのいい機体だと認めるはずで、DC-8をすっきりさせた、というのはうまい表現だと思う。

  • 海上哨戒機が救難捜索機にも転用される事実をだれも指摘していない。高度3万フィートから船舶を探し出したり、救難ボードを投下することはできない。まして夜間や悪天候ならなおさらだ。両機とも潜望鏡を探知する能力があると見ている。船員の救助は低い高度で低速で行うべきで、失速速度と主翼荷重が大きな要素となる。北大西洋の荒天で高度300フィートで任務を両機がこなせるのだろうか。

  • そうだね。ターボプロップが低高度やロイタリングに向いている。C-130だと大きすぎる。P-1,P-3,P-8の各機はちょうどいい大きさだ。双発ターボプロップが理想的なのは海上長距離飛行での信頼性が理由だ。できれば三発ターボプロップがよい。中央線上に配置したエンジンは一定の高度に達すればフェザリングさせればよい。

  • P-1がフライバイライト技術を導入した初の量産機なのだろうか。

2015年7月8日水曜日

★国産哨戒機P-1が英国で国際デビューへ



US-2の輸出話がなかなか見えてこない中で、P-1が英国に飛び、次期哨戒機として売込みを図ることになった、という報道です。これでC-2が軌道に乗っていれば、三羽烏となるところなのですが。P-1は今後が期待できそうです。

Kawasaki P-1 To Make International Debut In U.K.

Jul 7, 2015Tony Osborne | Aerospace Daily & Defense Report

Kawasaki Heavy Industries

日本は新型対潜哨戒機川崎P-1を2機英国に送り、英国に売込みを図る
  1. 海上自衛隊所属の2機がロイヤル・インターナショナル・エアタトゥーに7月17日から19日まで出展され待望の国際デビューをする。地上展示のほか、飛行展示をRAFフェアフォード基地(グロスタシャー州)で行う。
  2. 日本は四発の同機を海外に売りこむ一環として英国の新型海洋哨戒機仕様に十分答えられると示したいところだ。英国は今年末に発表予定の国防戦略計画で新型哨戒機の必要をうたうと見られる。
  3. 日本の国産軍用機が海外のエアショーに展示されるのは1997年以来はじめてのことで大きな意義がある。また、海外売込みを目指して海外での展示イベントに機体を持ち込むのは今回が初めてだ。
  4. 日本は軍用装備輸出規制を2014年に緩和している。.
  5. 1月の報道で日本は昨年のファーンボロ航空ショーでP-1の出展を検討していたと判明している。日英両国は防衛協力を模索する中で日本の新型シーカーヘッド技術を英国のMBDAメテオ空対空ミサイルへ応用することなどで協議が続いている。
  6. 川崎P-1はロッキード・マーティンP-3オライオンにかわる機体だ。2013年から運用が始まっている。2021年にかけ20機が納入される。
  7. もうひとつ日本が輸出を狙うのが新明和US-2水陸両用長距離パトロール機だ。
  8. 航空自衛隊が過去のエアタトゥーに出展しており、ボーイングKC-767空中給油機が2012年、2014年と続けて飛来している。
  9. ただし英国関係者の注目を集めるのはP-1だけではない。ボーイングは英海軍向けP-8ポセイドン哨戒機およびチャレンジャー(ビジネスジェットを原型にした海洋監視専用機の試作型を出展する。■