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2021年11月3日水曜日

ノースロップグラマンCMに写る興味深い新型機など。YouTubeと連携してますので本編もご覧ください。

 

Northrop Grumman Aircraft Stealth

YOUTUBE SCREENCAP

 

高機密度の詳細は見せず、ノースロップグラマンCMに同社がめざす次世代制空戦術戦闘機等の姿が垣間見える。

手な広告となると、ノースロップグラマンの思わせぶりな宣伝の右に出る企業はない。情報関連の装備品を陰影に隠しつつ、興味をかきたてるのがその手法だ。同社恒例のスーパーボウルCMでその後B-21となった長距離打撃爆撃機(LRS-B)が先に登場していたのが忘れがたい。今回の新しいCMで各種機材が登場している。当然ながら機密度が最高レベルの機材は出していない。それでも今回片鱗を見せた装備についてあれこれ想像してみるのは楽しい体験だ。

今回はハンガー内の設定でエレベーターのドアが開くと中にノースロップグラマン機材がそろい、現有のものから近未来に登場する機体が見える。まるでマイケル・ベイ監督作品のようだ。次のリンクでこのCMを見てもらいたい。

Welcome to Northrop Grumman | Defining Possible in Aerospace

ここから何を読み取るべきか。ハンガーは現在と未来に区別されているようだ。右は海軍、左は空軍用の機材だが、すべてその通りでもない。では左から右に詳しく見てみよう。

  • まず前方に次世代制空機(NGAD)の有人型が見える。空軍海軍は次世代機開発を並行して進めており、各種システムのファミリー構成となり、無人型、長距離有人型も含む。大型、ステルス機で無尾翼型となる。大きな背骨ラインから機体全体を覆う形状だ。空気取り入れ口もステルスを意識している。見えないが反対側にも空気取り入れ口があるのだろう。極秘のうちにテスト中のモデル401「Son of ARES」実証機(ノースロップグラマン子会社スケイルドコンポジッツが製造)に通じる形状が見られる。NGAD実証機は飛行開始しており、ノースロップ・グラマン製の可能性もあるが、NGADをめぐる商機は今後拡大する。他社も当然ながら事業に参画したいはずだ。

  • 次にとがった白い機首が見え、ノースロップ・グラマンが目指す新型低価格の忠実なるウィングマン無人戦闘航空体(UCAV)コンセプトのようだ。原型が先に出たモデル401で、実際にモデル401を転用した機体もある。ノースロップグラマンはペンタゴンとあわせおそらく同盟国向けにこの系列の機体を作ろうとしている。

  • 左の一番奥に全翼機形状の無人戦闘航空体が見え、同社のX-47B実証機と酷似している。同機は海軍の空中給油・偵察機選定に漏れ、ボーイング案が採用されMQ-25スティングレイになった。ノースロップグラマンは二機残るX-47Bに新機能を盛り込むとしている。同機に好機が再び訪れることを祈りたい。ハイエンドステルスUCAVとなればよい。さらにMQ-9リーパー後継機として謎を呼ぶ空軍向け次期MQ機のノースロップグラマン構想図はX-47Bそっくりだ。とはいえ今回の映像にある機体は空母運用想定だと機首についたベアローンチバーでわかる。

  • 中央奥にB-2スピリットが見える。現在と今後をつなぐ存在としてなのだろう。遠景にB-21レイダーあるいはRQ-180が離陸しているのが見える。両機は外形が似ている。RQ-180は超極秘機なのでB-21の可能性が大だ。遠景では両機は違いがわからない。

  • 右後方にはEA-18Gグラウラーが見える。ノースロップグラマンは電子戦装備で大手企業だ。

  • 次にE-2Dホークアイの姿が見える。長年海軍で供用中の空中早期警戒統制機の最新型で米海軍向けに同社が製造している。. 

  • 最後にMQ-4Cトライトンがある。海洋監視用にグローバルホークを改装したものだ。

これで全部だ。ノースロップグラマンは進行中の機材も一部紹介してくれた。中には構想段階のものもあるが、余裕をもって示した。

ここには出ていない事業も多数あるとはいえ、ノースロップグラマンがめざす高性能機材の広告は目の保養になる。いつも同社機材は見れば見るほど欲しくなる。

追記

HD版のCMは下をクリック。航空機以外にサイバー、宇宙、水中部門の製品コンセプトが見られます。

Welcome to Northrop Grumman

Glitzy Northrop Grumman Ad Teases Totally Notional New Long-Range Stealth Fighter (Updated)

While it doesn't give away sensitive details, the ad points to Northrop Grumman's ambition to build the next-generation air dominance tactical jet.

BY TYLER ROGOWAY NOVEMBER 1, 2021


2017年11月19日日曜日

スペースXが打ち上げる「ズーマ」衛星の正体は?



SpaceX is about to launch 'Zuma,' a top-secret satellite that's shrouded in mystery スペースXがトップシークレット「ズーマ」衛星の打ち上げ準備中

zuma mission top secret payload spacecraft satellite falcon 9 rocket spacex twitter米政府発注の謎に包まれたズーマペイロードがスペースXのファルコン9ロケットに乗せられている。 Nov. 15, 2017.SpaceX/Twitter
  • Nov. 17, 2017, 9:32 AM
スペースXが米政府向け第三回目打ち上げの準備に入った。積み荷はトップシークレット宇宙機で同社は「ズーマ」と呼ぶが詳細は不明だ。
打ち上げはフロリダのケネディ宇宙センターから17日東部標準時午後8時に予定され、午後10時に変更の可能性もある。スペースXはYouTubeで打ち上げを実況中継する。
スペースXは極秘衛星打ち上げを水曜日に予定していたが延期していた。理由は天候ではないようだ。同社はフェアリング(ロケット先端部)の点検を「別の顧客」が行ったため待機状態になったと説明している。金曜日の打ち上げもキャンセルの可能性がある。
再利用可能ファルコン9のブースター(全長123フィート)はズーマを地上数十マイル上空に送ってからケープカナベラル空軍基地に帰還する。ブースター切り離し後は小型第二段ロケットを点火し極秘ペイロードを軌道に乗せる。
衛星を所有者が米軍なのか民間企業かも不明だ。スパイ衛星は国家偵察局(NRO)が打ち上げるのが普通だが、同局はズーマと関係ないとAviation Weekに述べている。
スペースXもズーマミッションの内容について回答を拒む中で、ノースロップ・グラマンが関与を認めている。同社広報担当役員ロン・レインズがBusienss Insiderに以下伝えてきた。
「ノースロップ・グラマンはズーマ打ち上げに関与できることを光栄に感じております。この政府ミッション打ち上げはコスト効果の高い宇宙アクセス実施方法となります。米政府はノースロップ・グラマンにミッションの打ち上げ部分を委託し、当社はスペースXからファルコン9打ち上げ業務を調達しました」
「当社は今回の事業は記念碑的な意義があり細心の注意を払いズーマ打ち上げを最低限のリスクと費用対効果の高い形で実施します」「ズーマのペイロードは機密性の高く低地球軌道に投入されます」
低地球軌道(LEO)は地表上空1,000マイル以下を指す。レインズはミッション内容の詳細を話さず、同社は「これ以上は何も話せずいかなる質問にも答えられない」と述べた。
機密扱いのズーマだがその目的で観測が多数出ている。
衛星追跡マニアは意味不明のFCC連邦通信委員会による申請を10月に発見し、NASAの宇宙飛行フォーラムのスレッドに公開している。その後の情報が途絶えたことで観測が広がり、打ち上げの意図が問われた。同上NASA宇宙飛行フォーラムのズーマ関連スレッドが11月15日にSpaceflight Nowによる推理を掲載した。
  • 国家偵察局がズーマと無関係ならペイロードは中央情報局、国家安全保障局あるいは他の米政府省庁のものかもしれない
  • ズーマの予想地球周回軌道は中国、北朝鮮の監視に最適であるが、軌道確定は打ち上げた後であることが通常。
  • 予想軌道だとNROのUSA-276(NROL-76)衛星と酷似する。ズーマ打ち上げが東部標準時午後8時ごろならUSA-276から10分未満遅れて軌道に乗ることになり、宇宙空間では異例の接近になる。
  • この事からズーマはUSA-276の燃料再補給ミッションに投入される、あるいは同衛星と密接に関連するスパイ衛星なのか。
11月17日にスペースXはズーマ打ち上げをフェアリングデータ解析の結果で延期と発表しています。

2017年8月13日日曜日

X-47Bをテスト機材としてMQ-25A受注を狙うノースロップ・グラマン



写真はかなり解像度が低いのですがあきらかにX-47Bですね。熱のゆがみではなくデジタルズームのためでしょう。かなり遠距離で視認していますね。

Modified X-47B Breaks Cover As Testbed For MQ-25 Bid

X-47BがMQ-25開発用のテスト機に使われ久しぶりに姿を現す
Aug 12, 2017Guy Norris | Aerospace Daily & Defense Report

Anonymous
LOS ANGELES—ノースロップ・グラマンが米海軍が求めるMQ-25Aスティングレイ無人給油機にむけた空中給油システムのテストでX-47B無人機(UAV)をテスト機につかっている。
  1. ノースロップ・グラマンのMQ-25Aにむけた準備の様子がこのたびAviation Weekが入手した写真で判明した。改修ずみX-47Bが米空軍の第42工場(カリフォーニア州パームデール)で撮影され主翼装備空中給油ポッド(WARP)を左主翼下に、落下式燃料タンクを右主翼下につけている。
  2. また写真では給油用プローブが右主翼についており、機体はAV-2/502、つまりX-47B二号機のようだ。X-47Bは海軍の求める空母運用無人機実証事業(UCAS-D) で製作され、同事業は2015年に終了している。
  3. 写真では高温のゆらぎのため詳細が見にくいが、WARPはCobham34に酷似しており200から325ノット速度域での使用する。同システムは毎分400米ガロンを移送する動力にラムエアタービンを使うが写真上でWARPの先端にこれがはっきり見える。
  4. 右主翼下のポッドはF/A-18ホーネット、F/A-18E/Fスーパーホーネットの標準補助燃料タンクに似ており、FPU-8(330ガロン)またはFPU-11(480ガロン)落下タンクのようだ。
  5. 米海軍が「ソルティドッグ」と呼称したX-47Bが海軍航空システムズ本部のパタクセントリヴァー基地(メリーランド)から今年1月パームデールに移動したがその後同機の動静は聞かれなかった。
  6. 改修したX-47Bの登場は海軍から正式なMQ-25A提案要求(RFP)が今年後半に予想される中でのことで、MQ-25Aは海軍初の空母搭載無人実用機となり早ければ2019年から2020年に登場する。RFP初版は6月に出ており、技術製造開発(EMD)契約を2018年に交付するとしている。要求内容はボーイングジェネラルアトミックスロッキード・マーティン、ノースロップ・グラマンの各社に送付されている。
  7. ノースロップ・グラマンに照会したが回答を差し控えるとのことだった。■