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2018年12月27日木曜日

第六世代機は空軍調達予算を食いつぶす存在になるとのCBO分析が出ました



Stealth Swap: The Air Force Could Replace the F-22 with...the F-35 ステルス機の今後、F-22後継機がF-35って
And the reason is simple: money. その理由は簡単明瞭、予算


by David Axe Follow @daxe on TwitterL
December 18, 2018  Topic: Security Blog Brand: The Buzz  Tags: F-22F-35MilitaryTechnologyWorld

議会予算局(CBO)はF-22ラプターの後継機は2030年代の米空軍予算を食いつぶすと分析。
1980年から2018年まで空軍は現在のドル価値で新型機導入に平均120億ドルを使ってきた。だが約180機あるF-22を2030年代に全機新型機に切り替え、F-35の新規調達を続けながら、輸送機、給油機も導入すれば年間230億ドルが必要となるとCBOが2018年12月発表の報告書でまとめた。
飛行隊数を現行の312個から386個体制に拡充する空軍の案を実行すれば新型機への年間支出はさらに増える。「この国が必要とする規模に対し現在の空軍規模は小さすぎる」とヘザー・ウィルソン長官が今年9月に述べていた。
拡大構想では戦闘機部隊を7個追加し62飛行隊体制とするとある。

CBO報告書から重要な点が見える。F-22後継機を模索するよりF-35の追加調達をしたほうが新型機開発より予算を節約できるとしている。
空軍の予算問題は今日にはじまったものではない。新型機調達予算のピークは1986年の290億ドルで当時は依然としてヨーロッパで対ソ連戦を想定していた。
1991年にソ連崩壊で冷戦が終結。米国防予算は急減少し、1995年には機材調達予算が年間50億ドルまで減った。その後予算は堅実ながら増加した。2010年から2017年の平均では年間90億ドルを機体調達に使っているとCBOは分析。

空軍機材5.500機中の約1,500機が機齢26から35年に達しており、F-15やF-16の大部分がここに入る。

80年代の機材が更改の必要がある。だがF-35は単価が1億ドル程度で、年間60機の調達が精一杯だ。このためF-35合計1,800機の調達は2040年までゆっくり実施する。

F-22後継機を2030年代に導入すると空軍はステルス機二形式の同時調達になり予想費用は年間140億ドルに達する。同時に輸送機、給油機、爆撃機も必要なので総額は230億ドルに達するとCBOは警鐘を鳴らす。
そのためF-22後継機に...F-35が浮上する。空軍がまとめた「航空優勢2030構想」では「侵攻制空任務」の能力を強調している。言い換えれば高度の生存性を備えた空対空戦闘機のことだ。

「PCAの性能開発では航続距離、ペイロード、生存性、威力、価格、支援体制のいずれをどこまで犠牲にするかが重要課題となる」と空軍構想は指摘する。だが新型機開発が必須と記していない。CBOはF-22老朽化対策にはF-35の継続調達で対応可能としている。
「高コストと不確実性のためPCA構想を見直せば空軍予算動向のCBO予想にも影響が出る。たとえばPCAの想定性能が予算上実現不可能と判断してもF-35Aの追加調達で対応することも可能なはずだ。
「F-35の推定平均調達価格は94百万ドルで、PCAが300百万ドルの予想で機体調達ピークの2033年にPCAを選択しなければ260億ドルのかわりに200億ドルですむ」

空軍が事業費を落とすため調達機数を減らせば総機数は現行の5,500機から減る。ただ空軍企画には飛行隊を増やすとあるので機体数は減らず、増やすことになる。■

David Axe edits  War Is Boring. He is the author of the new graphic novels MACHETE SQUAD and THE STAN.

うーん、これはどうなんでしょう。数字だけの世界ではそうなるのですが、PCAで想定する性能がF-35で可能とは思えないのですが。今後の世界にむしろ「戦闘機」が必要なのでしょうか。ステルスは切り込み隊やセンサー中継機の役割で依然必要としても強力な攻撃力をもたせた機体はもはや高Gが不要となり、むしろ攻撃力や機内発電容量を考えると相当大きな機材になるのでは。Battle Planeの考え方ですね。それにしてもF-35にこれから自由世界が数十年振り回される可能性ってどうしたもんでしょうか。

2016年7月23日土曜日

2030年時点の世界五大空軍国はどこか


上位5位に英国が入るのはF-35を予定通り導入する前提の話ですね。今のところ英国防整備は既定方針通りすすめるようですが、経済情勢により今後どうなるかわかりません。一方、日本の状況に近いのはイスラエルですが、新型機材が登場するまで苦しい運用になりそうですね。F-3でもイスラエルと共同開発になれば面白い展開になりそうですね。

The National Interest


The 5 Most Powerful Air Forces in 2030


July 21, 2016

2030年の世界で最強の空軍部隊はどこか。今と大きくかわらない。リストでは現在も上位の米国、ロシア、英国が見える。この三国は紛争シナリオに沿って準備を怠りなく、非国家勢力への対応から全面戦争まで想定している。三国は迅速に展開可能な大規模かつ近代的航空兵力の維持が安全保障上不可欠との認識を持っている。

中華人民共和国が新たにリストに入ってくる。中国が世界第二位の経済規模に似合った空軍力を整備中であるのは納得できる。だがそうだとしても同国は数々の不合理な態度を南シナ海問題などで示しており、中国の戦力整備の今後を予言しているようだ。

米空軍、海軍、海兵隊 

米国の固定翼機運用部隊は三軍体制で、米空軍、海軍、海兵隊があり、2030年でも世界最大の「空軍力」を維持しているだろう。

2030年時点で米空軍はF-22ラプター187機を運用しているはずだ。また「ゴールデンイーグル」F-15Cも178機ありレーダーと赤外線センサー能力を大幅向上している。その時点でF-35Aが1,763機と大量導入されており、F-16CとA-10に置き換わっている。給油機部隊も100機のKC-46ペガサス導入で若返っているはずだ。第二世代ステルス爆撃機のB-21の生産も始まっており、発注は100機ほどになっているだろう。

米海軍は機材をF-35CとF/A-18E/Fスーパーホーネットに統一しているだろう。MQ-25スティングレイ給油機兼ISR無人機も運用し有人戦闘機の飛行距離を伸ばしているはずだ。V-22オスプレイが陸上基地から補給品や郵便物を空母へ運んでいるだろう。海兵隊はF-35へ機種統一し、垂直離陸式のB型と空母運用のC型になっているはずだ。

中国
人民解放軍空軍(PLAAF)と人民解放軍海軍(PLAN)のそれぞれの航空部隊は一大戦力になっているはずだ。保有機数は減るが機体性能は上がる。戦闘機で中心のSu-30、J-11、J-15、J-10は「第四世代プラス」機材だ。米国等に対抗するため中国が開発中の第五世代機J-10やJ-31はなんとしても実用化しておく必要がある。

戦闘機だけでない。PLAAFは国産長距離輸送機Y-20を運行し、2030年までに世界各地へ飛べるようになる。中国は支援機の拡充をめざし、早期警戒機や空中給油機の整備を重視している。東シナ海、南シナ海で緊張が高まる中、中国はは情報収集関し偵察(ISR)機材も重点整備しており、「神雕Divine Eagle」双胴無人機もある。

ロシア
2030年のロシア空軍の姿は大幅にばらつく可能性がある。最良の場合は経済不況から脱し、原油価格等が上昇し、西側制裁が解除された場合、ロシア空軍は世界第二位の規模になっているはずだ。

ロシア空軍で最重要事業は2つありPAK-FA戦闘機とPAK-DA戦略爆撃機だ。このうちPAK-FAはT-50の呼称でも知られ、F-22ラプターに対抗する意味で必要だ。従来型機体のMiG-29やSu-27/30/34にいつまでも依存することはできない。PAK-DA戦略爆撃機はステルス、亜音速、核搭載爆撃機でTu-160ブラックジャック、Tu-22Mバックファイヤーの旧式化に伴い必要とされる。

これは全てロシア経済が回復する前提だ。だが国防予算がさらに15年間にわたり大きな増額がないままだと、制裁効果、官僚主義、汚職で2030年のロシア空軍はトップ10に残れたら幸運となってしまう。

イスラエル
現在のイスラエル空軍の主力は制空戦闘機F-15AおよびCが58機、F-15I戦闘攻撃機25機、F-16多用途戦闘機312機だ。2030年でも中東最強の空軍部隊のままだろう。

2030年までに制空任務用のF-15は機齢40年と後継機探しが深刻になっているはずだが、残念ながらF-15Cの直系の後継機はF-22ラプターの生産が2011年に終了しており見つからない。そうなるとイスラエルはF-15Cの耐用年数を延長するか、一部任務をF-35に任せる選択に迫られるだろう。これは米国で第六世代機が誕生するまでの措置だ。

イスラエルはF-35飛行隊を2021年までに二個編成する予定で、第三飛行隊は2020年代に生まれる。高性能機体といえど、機数はF-16の四分の一しかない。F-16も200機程度を稼働させているだろう。これを補完する意味で高性能無人機部隊が各種支援任務としてISRや防空、空中給油に投入されているはずだ。

英国
2030年代までに英空軍はかつてない規模の戦力になっているはずだ。ただし高性能ユーロファイター・タイフーンは160機を切る規模だ。当初は制空戦闘機の構想だったRAF向けタイフーンは今ではペイブウェイ系統のレーザー誘導爆弾投下任務を行っており、ブリムストーンミサイル運用の改装も進行中だ。タラニスUAVを原型とした戦闘無人機は2030年頃に飛行している予定で有人機とペア運用されているだろう。

旧式化したパナヴィア・トーネードGR4攻撃ジェット機は退役しており、代わりにF-35Bが138機導入されている。F-35Bは英空軍と英海軍が運用し、新型空母HMSクイーン・エリザベスとHMSプリンス・オブ・ウェールズにも配備される。

2030年には英空軍と英海軍航空隊が運用する戦闘機は300機近くと西欧で最大最強の空軍部隊となっているだろう。■

Kyle Mizokami is a defense and national security writer based in San Francisco who has appeared in the Diplomat, Foreign Policy, War is Boringand the Daily Beast. In 2009 he cofounded the defense and security blogJapan Security Watch. You can follow him on Twitter: @KyleMizokami.