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2024年12月22日日曜日

ウクライナのM1エイブラムス戦車長が同戦車の弱点と戦闘での利点を語る(The War Zone)

 The commander of a Ukrainian Abrams tank talked about surviving Russian FPV drone strikes.  

Via X




車長は、ドローンが飛び交う戦場でM1の脆弱性を強調しながら、その回復力を称賛した


週、ロシアのFPV(一人称視点)ドローン数機がクルスク地方で米国製M1A1エイブラムス戦車を攻撃したが、乗員は無事だった。 同戦車の指揮官は、彼らの命を救ったアメリカの装甲を称賛したが、ドローンが跋扈する今日の戦場における大きな脆弱性も強調している。ウクライナが生き残るためにM1をどのように適応させているかについて重要な洞察を示した。

 ドローン攻撃は、「故障したエイブラムスが複数の被弾を受けながら乗員が生き延びた初めてのケース」だったと、第47機械化旅団に所属する車長はフォーリン・ポリシー・リサーチ・インスティチュートの主任研究員ロブ・リーとカーネギー財団の主任研究員マイケル・コフマンに語った。 

 「直撃弾は4~6発だった。だが乗組員は生き残り、しかも無傷だった。 アメリカに神のご加護を」。

 光ケーブルを使ったFPVドローンによる攻撃のビデオが、ロシアの電報チャンネルに投稿された。エイブラムスが雪道をゴロゴロと走る様子が映され、その後FPVドローンによって攻撃され、戦車が走行不能になる様子がカットされている。 その後、FPVドローンが砲塔のすぐ下の左側面を攻撃している。

 乗員たちは、エイブラムスの設計と、戦場での苦労を学んだウクライナ軍が行った改造おかげで生き延びた、と同車長は説明した。

 エイブラムスは砲塔上部にいわゆるブローアウトパネルを備えている。このパネルは砲塔後部の弾薬庫の上に取り付けられており、戦車が砲弾を爆発させるような衝撃を受けた場合、爆発力を上方に逃がし、乗員から遠ざける設計になっている。

 「弾薬が乗員から完全分離されているおかげで、乗員は(Tシリーズ戦車とは違って)生き残るチャンスがある」と車長は絶賛した。「エイブラムスは素晴らしい戦車だ」。

 ロシア製戦車は、攻撃を受けると砲塔が宙に舞う「砲塔トス」と呼ばれる現象に遭遇している。

 車長のエイブラムズはまた、「独特の "コープケージ"(実際には "コープネット")を持ち、通常のエイブラムスより多くのERAを持っていた」と同車長は説明した。「ドローンの少なくとも1つがネットに引っかかった。 あと2機は どうやらエンジンに当たったようだ。私たちが車内にいる間は、砲塔も船体も貫通できなかった。砲塔の上に追加されたERAと"対処ネット"がななかったら、私たちは今頃、何のチャンスもなく粉砕され、確実に死んでいただろう」と車長は絶賛した。

 世界中の軍隊が装甲に『コープ・ケージ』等の対ドローン用スクリーンを統合し始めたが、アメリカはまだ追随していない。


The commander of a Ukrainian Abrams tank talked about surviving Russian FPV drone strikes.

ウクライナの第47機械化旅団に所属する同戦車は、砲塔に追加されたネットのおかげで、FPVドローンの攻撃を生き延びた。 (ツイッターのスクリーンショット)ツイッターのスクリーンショット


 車長はエイブラムスについて、さらにいくつかのポイントを提示した。「エイブラムスの最も価値ある利点は、多くの追加装甲と徹底的なアプローチを持つ場合、悲惨な状況でも人命を救うことができることだ」と彼は指摘した。

 「米国が戦車にオリジナルの装甲と完全な[M-19エイブラムス・リアクティブ・アーマータイル(ARAT)]キットのままで提供すれば、(上部は依然として無防備のままであり、Kontakt-1などが必要になるだろうが)われわれはより保護されることになる」と仮定し、国防総省への助言を付け加えた。

 「アメリカは速やかに行動すべきだ。現在の戦場の脅威を考えると、彼らの戦車はあまりに薄く、脆弱だ。近い将来の潜在的な紛争での損失を避けるために、我々の経験を考慮して、戦車を緊急に保護することだ」。

 同車長はまた、エイブラムスが重すぎるという懸念は退け、ERAタイルを追加したことで2~3トンの重量増があればなおさらだとしている。 さらに、ウクライナは最新型のエイブラムスを受け取っておらず、劣化ウラン装甲のない輸出型が送られてきたことも確認した。

 戦車を受け取る前、第47部隊はドイツで戦車の使い方の訓練に時間を費やした。同車長によれば、多くの弾丸を撃ち込むことはできたが、その訓練を行っていた米軍は、ウクライナがロシアと戦う際に直面する課題を十分に理解していなかったという。

 「まあ、ぜいたくな射撃訓練(砲手1人あたり約100発の射撃)と戦車に関する全体知識は得られた」と彼は説明した。「しかし、アメリカの教官や軍隊は、現代の戦場の脅威をまったく知らなかった。私は何人かのアメリカ人戦車兵と連絡を取り合い、情報を共有しようとしている」。

 例えば、同車長は彼の訓練生が「ロシア郡が夜間に熱視力偵察ドローンで我々を見ることができることにショックを受けている(我々は夜間に目が見えないロシア人を悩ませると教えられていた)、彼らはFPVがもたらす脅威を全く理解していない」、など と述べた。

 アメリカはウクライナに31両のエイブラムスを寄贈し、2023年9月に初めて到着した。エイブラムスが初めて戦闘に投入されたのは2月のことで、その3日後には破壊されたエイブラムスの最初の画像がネット上に公開された。  8月、オーストラリアはウクライナに49両のエイブラムス戦車を送ることを約束した。

 オープンソースの追跡グループ「オリックス」によると、ウクライナは少なくとも17両のエイブラムスを喪失している。うち少なくとも8両が破壊され、1両が損傷、7両が損傷して放棄され、1両が鹵獲された。  オリックスは目視で確認できた損失のみを集計しているため、実際の数字はもっと高い可能性が高い。


アヴディフカ近郊で攻撃されたとされるウクライナのエイブラムス戦車を、ドローン用のハンドヘルドコントローラーを通して上から見下ろしたところ。 (ツイッター経由)


 乗組員がエイブラムスを放棄した後、「ロシアはさらに数機のFPVで戦車を攻撃してきた...しかし、戦車は破壊されず、まだ救出可能かもしれない」と同車長は述べた。指揮官と乗員は徒歩で味方陣地まで戻った。

 「ロシア軍の陣地に近かった。FPVが次から次へとやってくるので、避難することができなかった。ついに音が聞こえなくなって、戦車から飛び降りて樹海まで走った。彼らは私たちを追跡して何機かのドローンを使って作業を始めたが、私たちは樹海を這って逃げた。最終的には、まだFPVの管理下にある場所で、中隊長が駆けつけ我々を連行した」。

 ただし、エイブラムス戦車は、欠点や不完全な訓練、想像もしなかった状況下での戦闘にもかかわらず、乗員には好評だ。

 「我々はこの戦車に惚れ込んでおり、米国に絶大な感謝を抱いている」と同車長は語った。■


Ukrainian M1 Abrams Commander Talks Tank’s Major Vulnerabilities, Advantages In Combat

The M1 commander highlighted glaring issues with the M1 that make it vulnerable on a drone drenched battlefield and praised its resilience.

Howard Altman

https://www.twz.com/news-features/ukrainian-m1-abrams-commander-talks-tanks-major-vulnerabilities-advantages-in-combat



2024年4月28日日曜日

ウクライナ戦の最新状況(現地時間4月26日現在) エイブラムズ戦車を最前線から撤収させた措置の意味、米国最新支援策の細目など

 ウクライナ情勢報告: M1エイブラムス戦車、戦闘から撤退と当局発表


久しぶりのウクライナ戦の最新状況です。The War Zone記事から編集しました。先が見えない戦争ですが、報道する側も忍耐強く事実を伝えていってほしいものです。



報道によると、ウクライナのエイブラムス戦車は、31両のうち少なくとも5両を失い、一時的に運用から離脱した。


国が供給したM1エイブラムス戦車をウクライナが前線から撤退させたとの報道がある。ドローン攻撃に対する脆弱性がの理由と言われているが、その理由ではやや曖昧だ。おそらく、戦車は特に貴重な資産と見なされているため、引き抜かれたのだろう。ロシアによって多数が破壊され、最悪の場合、捕獲されると、キーウにとって重大なプロパガンダと物資の損失となる。


米軍関係者がAP通信の取材に応じ、ロシアの無人機作戦により、エイブラムスが発見されたり攻撃を受けたりすることなく効果的に運用できないことを意味すると述べた。


戦場におけるドローンの普及は、「発見されることを恐れず横切ることができる開けた場所はどこにもない」ことを意味する、と国防高官は昨日記者団に語った。


「戦闘の進化を考えると、無人航空機システムがいたるところにある環境では、装甲車両が危険にさらされる可能性が高い」と、統合参謀本部副議長のクリストファー・グレイディ提督はAP通信に語った。


もちろん、この議論は最前線で活動する戦車や装甲車すべてに当てはまるものであり、エイブラムスが特に脆弱だと考えられているわけではない(ほぼ間違いなく、その逆である)。


しかし、ウクライナに供与された31両のエイブラムスのうち5両がすでにロシアの攻撃で喪失された現状では、例えば突破作戦時など、最も必要とされるときのために、あるいはM1がより多く入手できるようになるまで、戦力を温存しておくことは理にかなっている。


同時に、M1A1エイブラムスの改良型M1150アサルト・ブリーチャー・ビークル(ABV)がロシアに鹵獲された証拠もあり、エイブラムスがロシアの手に渡るリスクが明らかになった。


最新情報


ウクライナ向け支援の内訳

米国は本日、ウクライナに対する新たな安全保障支援パッケージを発表した。このパッケージは、「ウクライナの継続的な戦場でのニーズに対応し、ウクライナに対する米国の揺るぎない支援を示す」ために特別に調整されたものである。最大60億ドルというこの種のパッケージとしてはこれまでで最大規模で、防空装備の大幅な追加も含まれている。


今回の支援は、ウクライナ安全保障支援イニシアティブ(USAI)を通じて行われ、ジョー・バイデン大統領が昨日署名した国家安全保障補正予算が充てられる。


その内容は以下の通り:


  • ペイトリオット防空システム用追加弾薬

  • 国家最新鋭地対空ミサイルシステム(NASAMS)用の追加弾薬

  • 西側の防空ランチャー、ミサイル、レーダーをウクライナの防空システムと統合するための装置(いわゆるFrankenSAM)

  • 対UAS機器およびシステム

  • レーザー誘導ロケットシステム用弾薬

  • マルチミッションレーダー

  • 対砲兵レーダー

  • 高機動砲兵ロケットシステム(HIMARS)用追加弾薬;

  • 155mm および 152mm 砲弾

  • 精密空中弾薬

  • スイッチブレードおよびプーマ無人航空機システム(UAS)

  • 武器や装備を牽引する戦術車両

  • 解体用弾薬

  • ウクライナのUAS生産およびその他の能力を支援するための部品

  • 小火器および追加小火器弾薬

  • 訓練、整備、維持活動のための補助的な品目と支援。


ドネツク州でロシア軍が有利に展開中


戦場では、ロシア軍は2月中旬にモスクワの手に落ちた東部ドネツク地方の都市アヴディフカの西側の地域で、数ヶ月にわたる戦闘の後、より急速な戦果を上げている。


「ドネツク州アヴディフカの西でロシア軍の進撃がこの1週間で加速している」と英国国防省は最近の情報更新で述べている。


モスクワ近郊の飛行場をウクライナが攻撃


ウクライナ国防省の情報総局(GUR)は、モスクワ近郊の飛行場でロシアのKa-32ヘリコプターが炎上している様子を撮影した映像を公表した。Ka-32はロシア軍は運用していないが、ロシア非常事態省など国家機関が使用している。


GURによると、Ka-32は昨夜オスタフィエボの飛行場に駐機していたところを狙われた。この飛行場はロシア国防省とガスプロム社の航空会社ガスプロマビアが共同で運営していると同筋は主張している。


ロシア各地の飛行場や整備施設で、ロシア軍機に対する放火を含む破壊工作が行われているが、首都の中心部にこれほど近い場所で航空機が狙われたのは初めてのようだ。


ロシアはイランとの協力を拡大


セルゲイ・ショイグ・ロシア国防相は、ロシアはイランとの軍事・技術協力を拡大する用意があると述べたと、ロイター通信がロシア国営RIA通信を引用して報じた。ショイグ国防相は、本日イランのガライ・アシュティアニ国防相と会談した後にこのように述べ、両国の軍隊間の接触が最近著しく増加していることも確認した。


中国のロシア支援拡大を米国がけん制


中国もロシアがウクライナへの本格的な侵攻を開始して以来、ロシアの主要な支援国となっている。現在、中国の習近平国家主席との会談後、アントニー・ブリンケン米国務長官は、北京がロシアを支援し続けるなら、行動を起こすと脅した。


ノルウェーのウクライナ支援


ウクライナ国防省は本日、ノルウェーの最近の援助に感謝した。

 ノルウェー国防省によると、ここ数ヶ月で約10億ノルウェークローネ(9070万ドル)相当の寄付が行われた。

 援助には、砲弾、対戦車兵器、掃海艇、戦車の整備支援などが含まれる。寄贈品の中には、5000発のM72対戦車ミサイルと、以前ノルウェーから寄贈されたM109自走榴弾砲で使用する砲弾も含まれている。

 ノルウェーのビョルン・アリルド・グラム国防相は、「ウクライナでの戦争は激しさを増して続いている。「ノルウェーはウクライナのロシアとの戦いを支援するため、重要な物資を提供してきた。我々と同盟国は、ウクライナを長期的に支援することを明確にしている。ウクライナはノルウェーの揺るぎない支援を頼りにすることができる」。


チェルノブイリ原発付近の危険を無視したロシア軍


『キエフ・ポスト』紙の報道によれば、本格的な侵攻が始まった当初、ロシア軍は旧チョルノブイリ原子力発電所付近で戦闘を行い、多大な危険を冒したという。

 目撃者や原子力科学者の証言によれば、2022年2月当時、ロシア軍兵士は、原発近くの放射能汚染された地形を避けるよう、原発作業員の警告を無視したという。

 記事によれば、300人から600人のロシア兵が、致死量の可能性がある同位元素で飽和した地面に掘られた塹壕の中で1カ月以上生活していたという。これらの兵士はキャンプをし、焚き火をしていたと伝えられている。

 さらに、ロシア軍機は長年の飛行禁止規則を無視し、原発上空を約100フィートの低空で飛行し、ロシアの機甲部隊は有刺鉄線フェンスや放射能警告標識を無視し立ち入り禁止区域を横断する道路を使用した。

 ロシア兵が1986年の原発事故後に放棄された家や事務所を略奪し、"家具や椅子、カーペットまで奪った "という証言もある。


ウクライナ軍精鋭部隊がここまでひどい状況になっている


スペインの『EL PAÍS』紙は、ウクライナ軍の精鋭部隊とされる第47旅団の状況について、暗い絵を描いている。記事によれば、旅団は武器の不足に阻まれており、指導者も戦場で重要なミスを犯し、旅団はわずか1年で4人の指揮官を経験した。

 ある兵士が同紙に語ったところによると、彼女の中隊では、2023年に米国から供与された11台のM2ブラッドレー歩兵戦闘車のうち、残っているのは3台だけで1台は修理中だ。

 「それらは使い古されて到着した古い車両で、ここでは数カ月しかもたない」と将校は語った。ウクライナ軍が1台の装甲歩兵車両を保有しているのに対し、敵は10台保有しており、アヴディフカ戦線を守るウクライナ兵1人に対し、30人のロシア兵が攻撃を仕掛けてきている」と付け加えた。


ロシア「亀戦車」は戦場に出現し続けている


「亀戦車」が損傷して放棄された動画が流出した。この特別に保護された車両のために開発された戦術は、標準的な戦車の隊列を先導し、電子戦装置を含む追加の対ドローン保護で突破口を開くことを意図しているようだ。隊列の先鋒で狙われる可能性が高いが、ノックアウトされる前にウクライナの砲火をより多く浴びることができるため、後続の装甲にとっては貴重な防御手段となっている。


別のロシアの「亀戦車」では、小屋のような構造と、前部と後部の開口部から小型無人機が飛ばないようにするための鎖が装備されている。これらの怪物が最初に登場したとき、吊り鎖は高度な操縦が可能なFPVドローンから開口部を保護するために使用するのではないかと推測した。


ロシアに新型S-500防空ミサイルが導入される


S-300とS-400の後継として計画されているのはS-500防空システムで、年内にロシア軍に納入される予定だ。この新システムは、長距離対空システムとミサイル防衛という2つの任務のために配備されると、ロシアのショイグ国防相は確認した。


FPVドローンとは


次に、ウクライナ側がFPV(一人称視点)ドローンをどのように運用しているのかについて、ロシア側の視点から興味深い指摘がある。


「戦場の分析によれば、敵はFPVの使用においてロシア軍より何倍も優れている。同時に、ウクライナ軍はヘキサコプター(「ババ・ヤーガ」)や固定翼UAVにリピータを搭載しているため、FPVの射程距離が30kmまで伸びている。


同記事では、ロシアの電子戦システムは常に必要な周波数を妨害できるわけではないと指摘している。さらに、ウクライナ側は連日500機から700機のFPVドローンを使用しており、"一度に複数のドローンを使用することが可能で、異なる周波数で制御されていることを示している "と指摘している。この後者の点は、ロシアが同じ技術を習得できていないことを示唆している。「異なる制御チャンネルでドローンを大量に使用することは、ロシアの電子戦システムを無力化する」。


ウクライナのFPVドローンの映像は数多く出回っているが、ロシア軍の同等のドローンは、特に至近距離ではあまり見かけない。


この証言によると、捕獲されたロシアのFPVドローンは「ブーメラン」と呼ばれ、量産中だという。同ドローンは熱画像カメラを搭載しているが、製造品質が劣り、ペイロード用の単4電池を電源とするなどの初歩的な機能のため、ウクライナ側は総合的に劣っていると判断している。ドローンの価格は1,000~1,400ドルと推定されている。


ロシアの無人地上車両を捕獲


ウクライナ東部で戦闘に使用されたロシアのクーリエ無人地上走行車(UGV)の鹵獲映像が公開された。以前にも、バフムート近郊で、AGS-17グレネード・ランチャーを装備した同型の追跡型車両が活動していたことが確認されている。他にも機関銃や地雷など、さまざまな武器が搭載可能だ。


ドローン対策で地上車両も変化


ドローン戦の影響は、車両防護の面にも出ている。例えば、ロシアのBMPT装甲戦闘車に対ドローン用の「コープケージ」が装着された。保護範囲が短くなり、ケージの効率は低下するが、主砲の射弧が妨げられないようにすることもできる。


月10万発のウクライナ向け弾薬提供が可能となる


ディフェンス・ワンの報道によれば、ウクライナに月10万発の砲弾を届けるという目標が、再び見えてきたと米陸軍は言う。


水曜日に発表されたウクライナへの10億ドルの武器パッケージのおかげで、米陸軍は155ミリ砲弾の月産量を3倍にできる。


「昨夜、ありがたいことに可決された追加予算で、来年の夏までには10万発になるだろう」とジェームス・ミンガス大将は語った。今月は米陸軍工廠で約3万発の砲弾が生産されるとミンガスは言う。


月産10万発という目標は、ロシアがウクライナへの全面侵攻を開始して以来、6倍に増加したことになる。


しかし、ウクライナは、米国とヨーロッパでの生産を必要なレベルまで引き上げるのに時間がかかるため、この増産があっても、今年いっぱいはロシアに遅れをとると予想される。


さらに、ロシアはウクライナ戦争に必要な以上の武器や弾薬を製造し続けている。ドイツのピストリウス国防相がドイツのテレビ局とのインタビューで「生産の大部分、あるいは一部は、前線に送られず、倉庫行きになっている」と語った。


ウクライナ戦はAIのテストの場になっている


ウクライナ戦争で画像処理に人工知能(AI)をアメリカがテストしている。


プロジェクト・メイブンの下で、アメリカ、イギリス、ウクライナ各国の将校と軍事請負業者が、"ロシアの脆弱性を見つけて突く"ためにAIを使う実験を行っていると報じられている。


国防総省が主導するプロジェクト・メイブンは、ドローンの映像に写っている人物や物体をAIが識別する。『ニューヨーク・タイムズ』の報道によれば、これまでのところ、成果はまちまちだという。


在ウクライナ米大使館に軍事顧問を追加派遣


国防総省は最近、ウクライナの首都にあるアメリカ大使館に軍事顧問を追加派遣する可能性があると発表した。この動きは、ロシアがウクライナ東部で再び大規模な攻撃を開始する懸念に対応するものらしい。国防総省のパット・ライダー報道官によれば、軍事顧問は戦闘には投入されないが、ウクライナ軍を後方支援し、米国が供給した軍事装備の使用状況を監督するという。


ウクライナがクリミアでロシア防空体制を妨害している理由


ロシアからの未確認情報によると、ウクライナは最近、占領地クリミアのロシア防空を刺激するため、ADM-160小型空中発射デコイ(MALD)を大量に使用したとされている。


このような作戦は通常、敵対的なエミッターのの位置を特定するため実施される。ウクライナは陸軍戦術ミサイルシステム(ATACMS)の利用が可能になり、この文脈でのMALDの使用は、米国が供給した弾道ミサイルを使用した敵防空ミサイル破壊(DEAD)作戦の前兆となる可能性もある。


ATACMSをウクライナへ送付した秘密作戦


短距離弾道ミサイルATACMSをウクライナの手に渡すアメリカの努力の詳細が明らかになった。


『ニューヨーク・タイムズ』紙によれば、先週、ATACMSの100発以上が密かにウクライナに送られたという。一部は即座に配備され、クリミア占領下にあるロシアのヂャンコイ飛行場の攻撃に使用された。■



Ukraine Situation Report: M1 Abrams Tanks Withdrawn From The Fight, Officials Say


After at least five losses from a fleet of 31, Ukrainian Abrams tanks have been temporarily withdrawn from operations, according to reports.

BYTHOMAS NEWDICK|PUBLISHED APR 26, 2024 7:37 PM EDT


2023年1月26日木曜日

M1戦車をウクライナに簡単に送付できない事情が米陸軍にある

 

US Army / Staff Sgt. Warren W. Wright Jr. / 21st TSC Public Affairs


M1戦車をウクライナに送るとしても、米国内の在庫から引き抜くわけにはいかない事情がある



国政府は現在、ウクライナ軍にM1エイブラムス戦車数十台のを送る準備を進めており、その複雑な電子部品や特にガスタービン推進システムが、操作やメンテナンス困難にするという懸念に注目が集まっている。ウクライナ軍が受け取るエイブラムスの具体的な車種は明らかになっていないが、輸出仕様とする必要がある。米軍仕様車両には劣化ウラン含む極秘の装甲パッケージがあり、主要同盟国にも容易に輸出できないためだ。つまり、米国はウクライナにM1をそのまま送るわけにはいかないのだ。

 ジョー・バイデン大統領は本日、ウクライナ軍にM1戦車31両を送る計画を正式発表した。米国政府は、ウクライナ安全保障支援構想(USAI)を通じエイブラムスを入手する。USAIは、ウクライナ軍の長期ニーズを支援するため、武器システムやその他の装備の購入、訓練やその他支援サービスの資金を提供するもの。正確な納入スケジュールはまだ不明だが、アメリカ政府関係者はプロセスが数カ月かかると明言している。最初の戦車が到着するのは今年末か来年初めになるかもしれない。

 さらに、ウクライナ向けのM1が完全に新規生産された戦車なのか、それとも別の供給元から調達するのかは、すぐには明らかにならない。米陸軍には数千台の旧式エイブラムスが保管されており、請負業者に依頼して新品同様の状態に改修してもらう、あるいは新品と再生部品を混合した戦車の製造に利用することができる。


カリフォルニア州シエラ陸軍基地のM1エイブラムス戦車などの装甲車の列を示す衛星画像。 Google Earth



いずれにせよ、ウクライナに向かう前に輸出可能な構成にする必要がある。作業の大部分は装甲パッケージの取り扱いが中心となるだろう。

 1980年代後半からの米軍向けM1A1の新造車両には、高密度金属として知られる劣化ウラン(DU)など含む複合装甲パッケージが採用されている。その後のA2系でもDUを組み込んだ装甲パッケージが採用された。アメリカの旧式M1A1の多くは、後で新型装甲などに改良され、最終的に数百両がA2規格に引き上げられた。


M1A1エイブラムス戦車。USMC



DU複合装甲パッケージは高度なまで機密化されているといっても過言でない。同装甲のオリジナル版の開発は、単に「重装甲」または「特殊装甲」と呼ばれることが多く、グリーングレープと呼ばれる最高機密の特別アクセスプログラム(SAP)で実施された。

 1988年にSAPの機密レベルは単純に極秘に格下げされた。当時でも、エイブラムス用「特殊装甲」に関する現在では機密解除されている作戦保安ガイドには、次のような一節があった。

「スカートとガンシールドを含む特殊装甲が破損して内部が露出した場合、適切な許可を受けた(シークレット)責任者は直ちに露出部分を視界から隠し、溶接によって破損部分を修理する行動を開始するか、修理可能な整備施設に該当車両を退避させるものとする」。


現在は機密解除されている、1988年のM1ブラムスの「特殊装甲」パッケージのセキュリティ分類ガイドの一部。グリーングレープ・スペシャル・アクセス・プログラム(SAP)についての記述が見られる。US Army


 35年が経ち、エイブラムスには高性能セラミックスも取り入れた新しい装甲パッケージが多く、その防護機能を取り巻く運用上のセキュリティ対策は、今でも非常に厳しい。現在、オーストラリア、エジプト、イラク、クウェート、モロッコ、サウジアラビアでM1型が使用されていますが、いずれも劣化ウラン弾を使用した装甲は確認されていない。

 代わりに、DUを含まない輸出可能な装甲パッケージがM1シリーズ用に開発された。また、イラク軍が運用するM1A1Mのように、米国で運用されている最新型よりも性能を劣化させた派生型が、輸出専用に開発された。

 戦車の調達先がどこであれ、米国政府がウクライナにエイブラムスを迅速に供給する上で装甲の問題が制約となる。ウクライナ向けのM1が倉庫から引き出され、再建されても、装甲パッケージの変更が必要になる可能性がはるかに高い。これが複雑なプロセスであることは、ポーランドへのエイブラムス戦車売却に関する最近公開された契約文書が証明している。

 ポーランドが将来保有するM1A2 SEPv3エイブラムス戦車には、M1A1砲塔の改修が含まれる。売却の一部として、米陸軍は外国間軍事売却に承認された装甲パッケージを砲塔に取り付ける。


メンテナンス中のM1エイブラムス戦車から砲塔を操作する作業員。 US Army

米国陸軍


 米陸軍は現在、この作業をジェネラル・ダイナミクス・ランド・システムズ(GDLS)に単独委託することを検討中だ。その一環で、陸軍は別の三社による入札を拒否した理由を公表し、センシティブな部分を強調している。

 そのうちSafariland LLCは「車両装甲の経験は鋼鉄と軽量複合装甲に限られ、劣化ウラン装甲は扱っていない」と2022年9月15日付のJ&A文書で説明されています。「同社は、重戦闘車、すなわちM1A1戦車の生産またはメンテナンスに関する経験も、エイブラムス砲塔装甲の取り外しと取り付けに関する経験もない」。

 別の会社、MCM Learning, Inc.は、軍によると、「製造または装甲取り付け能力の特定の先行事例を提示できなかったが、..同社はM1A1 FSR [Field Service Representative] とプログラム管理の経験、M1A1装甲の取り外しと取り付け、および認定された劣化ウランを含む素材を有していると述べている」。しかし「MCMは、劣化ウラン装甲の作業を行うための適切な安全施設へのアクセスを有していない」とも指摘している。

 3番目のオファーは、PLUS Opsのもので「PLUS Opsは、米国とポーランドの防衛努力を支援するプロジェクト管理サービスを提供するポーランド企業で、昨年のJ&Aに従い、市場調査や製造または装甲取り付け能力の証拠を提供しなかった」。

 陸軍は、こうした他の請負業者に事業を任せると、64ヶ月、つまり5年強かかると見積もっているという。時間の大半は、作業上の安全で認定された施設の設立に費やされるだろう。安全保障の問題だけでなく、劣化ウランの取り扱いに伴う健康や安全に関する要件もある。

 陸軍が砲塔装甲を交換するためにどれくらいの期間を見込んでいるかは不明である。しかし、陸軍はJ&Aで、GLDSを採用する必要性の一つとして、砲塔28基の初回バッチの作業を「2023年1月までに開始し、2023年12月に完了させる必要がある 」と述べている。

 こうしたことを考えると、ウクライナにエイブラムス戦車を譲渡する際に、アメリカ側がこうした問題をどう軽減するのかが気になる。また、装甲などをすでにダウングレードした輸出型を他国から調達することが可能だろうか。昨年、ウクライナ向けに第三国から購入したソ連設計のT-72B戦車の改修費用にUSAI資金を充てた米国政府の実績がヒントとなる。

 エイブラムスの二大外国オペレーターは、エジプトとサウジアラビアだ。エジプト軍は書類上では約1360両のM1A1を保有している。国際戦略研究所(IISS)の『The Military Balance』2016年版によると、サウジアラビア軍は約370台を保有しており、そのうち170台は保管中とされる。

 エジプトとサウジアラビアは、ともに米国の主要パートナー国である。しかし同時に、両国はロシアと複雑な関係にある。そのため、モスクワとの関係をひっくり返すという非常に現実的なリスクのため、取り組みに協力するよう両国を説得するのは非常に難しいかもしれない。

 ある種の秘密譲渡は可能かもしれないが、ウクライナに実際にエイブラムス戦車を届けるのは複雑な作業になる。米国政府が小規模事業者にアプローチすることも考えられるが、同様に外交面でハードルにぶつかる可能性がある。

 エイブラムス戦車の納入時期がいつになろうとも、訓練や物流の問題が、ウクライナ軍が戦場にどれだけ早く持ち込めるか、効果的に活用できるかに影響を与える。つまり、米国からウクライナへのM1輸送がもたらす最大の影響は、間接的なものである可能性がある。

 ドイツ当局は本日、ウクライナ軍にレオパルド2戦車を供与し、他国にも同様の供与を認めることを確認した。ドイツ当局者はこれまで、アメリカの担当者がエイブラムスの派遣に同意するまでは、このようなことは行わないとしていた。レオパルト2は欧州の数カ国で使用されているため、米国戦車より早く譲渡される可能性があり、結局はゼロから作るか、深く製造しなければならないかもしれない。いずれにせよ、ドイツがレオパルド2を寄贈するならエイブラムスを寄贈するという条件は満たされるはずだが、M1の納入は何年も先かもしれない。

 ウクライナへの新たな大規模支援が、公約から戦場への登場までどれほどのスピードで行われるのか、当然ながら注目が集まっている。ロシア軍はこの春、1つまたは複数の大規模な攻撃を計画しているという見方が強まっている。また、動員される兵力の質が低くても、大量の新兵がウクライナの防衛力を圧倒する可能性も懸念される。

 つまり、米国政府によるM1エイブラムス戦車のウクライナ供与は間近に迫っているように見えるが、実際にいつ到着するかは未知数なのだ。米国製在庫を回すなら、装甲の機密性のため、非常に長い時間がかかる可能性がある。■



M1 Abrams Tanks In U.S. Inventory Have Armor Too Secret To Send To Ukraine

BYJOSEPH TREVITHICK|PUBLISHED JAN 25, 2023 1:10 PM

THE WAR ZONE


2023年1月25日水曜日

いよいよM1エイブラムズのウクライナ供与か。米政府を巡る動きが急展開してきた。

戦車供与の話題はここに来て急展開しており、いよいよエイブラムズ戦車もウクライナヘ向かうことになりそうです。ロジスティクスなどの問題はありますが、大きな政治的な意味があるのでしょう。

Up To 50 M1 Abrams Tanks Could Be Headed To Ukraine: Reports (Updated)

US Army

米エイブラムス戦車がウクライナへ向かうとドイツなどのレオパード2も含む、大きな取引の一部となる

国政府がM1エイブラムス戦車数十台をウクライナ軍に送付する案が実現に近づいているとの報告が増えてきた。ポーランド当局がレオパルド2戦車をウクライナに再輸出する承認をドイツに正式要請したことを受けたものだ。ドイツの政府関係者は、アメリカがエイブラムスの譲渡を許可した場合のみ、このような取引にサインすると述べたという。

Politico記事によると、バイデン政権は、M1戦車30〜50両を含むウクライナへの新しい軍事支援パッケージを検討している。これは、ウォール・ストリート・ジャーナルなどが本日報じた、アメリカ政府関係者がM1エイブラムス譲渡の決定に向けて動き出しており、正式な発表が今週にも行われるかもしれない、という報道に続くものだ。

ウクライナ向けに検討中のM1エイブラムスの型式不明である。これまでの米国のウクライナ向け軍事援助からすると、旧型のM1A1またはM1A2の可能性が高い。いずれも120mm主砲を搭載しているが、装甲、センサー、通信システムなどの具体的な構成が異なる。米陸軍は旧世代のM1戦車数千台を保管している。米海兵隊は再編の一環で、エイブラムス戦車をすべて売却している。オーストラリア、エジプト、イラク、クウェート、モロッコ、サウジアラビアもM1型戦車を運用している。

アメリカ政府関係者は一貫して、エイブラムスは他の西側近代戦車と比べて複雑で燃料消費が激しく、ウクライナ軍に有用な能力を短期間で提供できないと懸念を表明してきた。後者は、M1のガスタービン推進システムを指している。また、エイブラムスには非常にデリケートな側面があり、同盟国協力国向けの輸出仕様には、省かれている機能がある。

ウォールストリート・ジャーナル記事によると、「(エイブラムスの)発表は、ベルリンが自国のレオパルド2戦車を少数送ることに同意し、ポーランドなどによるドイツ製戦車の納入を多く承認するというドイツとのより広い外交の一部となるであろう」という。

正確な状況はまだ不明だ。The War Zoneは、国防総省と国家安全保障会議の双方に問い合わせた。

しかし、ドイツのデア・シュピーゲル誌は、ベルリン当局がウクライナ軍にレオパード2戦車部隊を送ることを決定したと別途報じている。記事によると、これには少なくとも一個中隊分のレオパルド2A6型を含む可能性があるという。欧米の戦車部隊は中隊規模では戦車14両前後が一般的だ。

これが事実なら、これまでのドイツ政策が大きく覆されることになる。オラフ・ショルツ首相をはじめとするドイツ政府高官は、自国の戦車を譲渡すればモスクワとの緊張を高め、ウクライナ以外での報復を誘発するとの懸念から、数カ月にわたり要請に抵抗してきた。

米国、英国、フランス、ポーランドは、ドイツ政府に立場を変えるよう求めている。英政府はすでに今月初め、ウクライナにチャレンジャー2戦車など装甲車14台を納入する意向を表明した。フランス当局も、ルクレール戦車の一部を送る可能性があるという。

ドイツのボリス・ピストリウス国防相は、先週ドイツのラムシュタイン空軍基地で開かれた米国主導のウクライナ防衛コンタクトグループの最新会合で、自国内のレオパルド2の公式目録を作成するよう指示したと述べたと伝えられている。特にドイツの防衛関連企業ラインメタルは、ウクライナ軍に引き渡せる戦車を何台保有しているか公言し続けていることを考えると、この情報がまだないのは不思議である。

シュピーゲル誌などによると、ドイツは現在、レオパルド2戦車の第三者譲渡に署名する予定だとも伝えられている。ポーランドは本日、そのような承認を正式要請したと発表した。ポーランドを含む少なくとも12カ国は、ドイツが許可すれば、レオパルド2合計約100両をウクライナ軍に送る用意があり、その意思もあると報じられている。

120mm砲搭載のレオパルド2に関しては、ウクライナに譲渡可能なプールはA4型と派生型が中心だ。

レオパルド2A4は、旧式の装甲パッケージが特徴だ。ドイツがウクライナ譲渡を検討中とされるA6は、A4と比較して砲塔と車体の装甲が追加されている。また、主砲の長砲身化、サスペンションやドライブトレインもアップグレードされている。

ウクライナ軍がエイブラムスやレオパルド2を受領するのはいつになるのか、疑問は残る。保管中の戦車は、移送前にある程度の改修が必要になる可能性が高い。

ラインメタルは以前、レオパルド2を在庫からウクライナに届けるには少なくとも6週間かかると述べていた。最近のスペインメディア報道では、ウクライナは1カ月以内にレオパルド2を入手できるとしている。昨年、マドリード政府は、派遣可能なレオパルド2が「全く嘆かわしい状態」だと公式発表していたのだが。

また、ウクライナ軍に戦車の操作と整備をさせる問題もある。ウクライナの国防大臣オレクシー・レズニコフは先週、正式合意がないにもかかわらず、ウクライナ軍はポーランドでレオパード2の訓練を開始する予定だと述べていた。

数週間とは言わないまでも、数カ月以内にロシアの大規模な攻勢に直面する恐れが高まっていることを考えると、ウクライナ軍にとって非常に重要な進展である。懸念を受けて、ウクライナの国際的パートナーから、ここ数週間、新たに発表されたウクライナ援助が急増している。最新の支援には、米国からウクライナに送られる予定のブラッドレーやストライカーなど、大型装甲車両も含まれる。

ウクライナ軍が新鋭戦車や西側設計の重装甲車両を長期的にわたり維持できるかという懸念も残る。

国防総省の最高報道官パトリック・ライダー米空軍准将は、今日の記者会見で「M1は複雑な兵器システムで、これまで話してきたように、維持が難しい」と述べた。「昨日もそうだった。今日もそうだし、将来もそうだろう」。

また、今後の戦闘でロシアがこれらの車両を破壊したり、拿捕する問題もある。特に鹵獲の可能性は、ウクライナが受け取る車両の仕様によっては、安全保障上の懸念を生じさせる可能性がある。

ライダー国防総省報道官は本日の記者会見で、The War Zoneのハワード・アルトマン記者の質問に答える形で、「我々がウクライナに提供した能力、そして将来的に提供する能力は、光学に関するものではない」と述べた。「戦闘能力に関するもので、戦場で成功するための最良の機会を与えるものだ」と述べた。

このように、ウクライナ軍が様々な理由でその能力をフルに発揮できないとしても、より近代的な西側戦車は、ソ連時代の設計や現在使用中の派生型に比べ、全面的に大きく改善されていると言える。自動的にゲームが変わるわけではないが、エイブラムス、レオパルド2、チャレンジャーなどを少数でも保有すれば、今後の攻防戦でウクライナ軍に恩恵が生まれる可能性がある。

各戦車を装備するウクライナ軍部隊と、戦車と行動を共にする部隊には、より高度な複合武器と機動戦の訓練が不可欠となるる。西側戦車は複雑な戦術によって戦場で生き残る可能性とウクライナ軍が戦車を最大限に活用する可能性を高めるだろう。

米国やドイツなどが西側戦車の派遣を全面的に認めることは、ロシア軍との戦いにおいてウクライナ軍を支援し続けるという、新しく、非常に強い意思表示のあらわれであると言える。

Updated 4:20 P.M. EST:

Politicoは記事を更新し、米国政府はウクライナに約30台のM1エイブラムス戦車を送ることを検討していると情報源からの追加情報に基づき伝えている。■


Up To 50 M1 Abrams Tanks Could Be Headed To Ukraine: Reports (Updated)

BYJOSEPH TREVITHICK|PUBLISHED JAN 24, 2023 3:57 PM

THE WAR ZONE

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