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2025年4月13日日曜日

空母USSジョージ・ワシントンが6年間近く活動停止となっている理由 (19fortyfive)

 USS George Washington Aircraft Carrier

USSジョージ・ワシントン。クリエイティブ・コモンズ


USSジョージ・ワシントンのオーバーホール(RCOH)が2,100日以上とニミッツ級空母での典型的な4年スケジュールをはるかに超えた。

  • 遅れは、タービン発電機の予想外の大きな損傷、予算の制約、労働力不足、COVID-19の混乱が原因

  • 推進力と発電に不可欠なタービンは予定外の大規模な追加作業となった

  • 戦闘システム、航空支援システム、電気システム、推進システムなど、ほぼすべての搭載システムがアップグレードされた

  • オーバーホールは成功裏に完了し、艦の耐用年数は少なくとも2048年まで延長された

  • 今回のオーバーホールの延長は、将来の空母部隊が直面する重メンテナンスでの課題と、作戦即応性への影響を浮き彫りにした


USSジョージ・ワシントン、およそ2100日ダウン

ニミッツ級空母の6番艦USSジョージ・ワシントン(CVN 73)の大規模なオーバーホールと原子炉燃料補給プロセス(RCOH)について多くの疑問が投げかけられている。

 工程は2017年から2023年まで続いたが、精査されたのは、完了した手順が必要だったかどうかよりも、長引いた手順が空母部隊の将来に何をもたらすかということだった。

 重要な点は、なぜオーバーホールに2100日以上もかかったのかということだ 簡単に言えば、予算、労働力、COVID-19関連の問題によって標準的な整備・修理スケジュールが悪化したため、通常よりもはるかに長い時間を要したということだ。

 昨年7月、USNIニュースは、終わりの見えない遅延が、原子力ニミッツ級空母の1隻だけでなく2隻の中間燃料再装填と複雑なオーバーホール手順に影響を与えたと報じた。

 USNIによると、この特別なオーバーホールに2,000日以上の修理作業が必要となった理由のひとつは、艦の動力源である蒸気タービンの損傷だった。


USSジョージ・ワシントンの異常な損傷

空母と原子力発電関係の修理とメンテナンスの大部分を担当する海軍海上システム司令部(NAVSEA)によると、USSジョージ・ワシントン(CVN 73)とUSSジョン・C・ステニス(CVN 74)の発電機に大きな損傷が見つかった。

 NAVSEAによると、主要コンポーネントの損傷に対処するために、「両空母がメンテナンスのためにHIIのニューポートニューズ造船に到着した後に発見された予定外の作業が追加された」。

 しかし、ジョージ・ワシントンとジョン・C・ステニスの両艦の検査で、各艦の発電機1基が重大な損傷を受けていることが判明し、その結果、予定外の増設作業が発生し、両艦のスケジュール延長につながった。

 通常、ニミッツ級空母の中寿命時点でのオーバーホールは4年を要するが、昨年の報告によれば、ワシントンはほぼ6年、ステニスは5年半を要した。報道機関が入手した米海軍の2025会計年度予算文書によると、2024年、海軍はステニスのオーバーホールを完了させるため、さらに14カ月を要すると見積もっていた。すべて、タービン修理が複雑になったためである。

 これらの空母に搭載されたタービンに対処するのは簡単なことではなく、オーバーホール・ヤードはこの問題への準備が十分でないことが判明した。


船舶システムの心臓部

タービンは船の推進装置の心臓部で、動力システムの中心となる艦内コンポーネントである。タービンは原子炉から発生する蒸気を利用し、それを機械的動力に変換し空母のプロペラを動かす役割を担っている。タービンはまた、空母の船内システムに電力を供給する。問題のタービンは、30年以上前に空母に搭載されたもので、空母の耐用年数に合わせて設計されている。そのため、タービン交換はオーバーホールのプログラムに含まれておらず、非常に複雑な作業となった。

 この予期せぬ作業に加え、オーバーホール・クルーは、主要な機械システム以外でも作業が必要だと発見した。

 メンテナンス体制に関する報告書によると、「このプロセスでは、艦のほぼすべてのスペースとシステムのアップグレードが行われた」という。「タンク、船体、シャフト、プロペラ、舵、配管、換気、電気、戦闘、航空支援システムが修理され、アップグレードされ、近代化された。また、推進プラントの修理、メンテナンス、アップグレードだけでなく、艦の原子炉2基の核燃料除去と燃料補給も含まれた。

 作業は困難を極めた。ジョージ・ワシントンの69ヶ月に及ぶRCOHプロセスで後期を監督したのは、空母プログラムのエグゼクティブ・オフィサーであるジェームズ・P・ダウニー少将で、オーバーホールが最終的に完了した時点で次の声明を発表した:「USSジョージ・ワシントンが2048年あるいはそれ以降に耐用年数を終える最終配備に従事する兵員の多くはまだ生まれていないでしょう。 しかし、私たちは彼らが誰になるのかも知っています:今日の乗員が背負っているのと同じ遺産の中で育まれ、同じように国を愛し、艦を愛し、任務を遂行する原動力となるのです」。■


Navy Aircraft Carrier USS George Washington Out of Action Almost 6 Years

By

Reuben Johnson

https://www.19fortyfive.com/2025/03/navy-aircraft-carrier-uss-george-washington-out-action-almost-6-years/?_gl=1*ei55r0*_ga*MjA1NzgzMjgwOC4xNzQzMjkzNTM5*_up*MQ.

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著者について ルーベン・F・ジョンソンは、2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻の生存者であり、現在はFundacja im.の対外軍事問題専門家である。 現在はワルシャワのFundacja im. Kazimierza Pułaskiegoの対外軍事問題専門家。 国防技術や兵器システム設計の分野で、国防総省、複数のNATO政府、オーストラリア政府のコンサルタントを務める。 過去30年にわたり、ロシア、ウクライナ、ポーランド、ブラジル、中華人民共和国、オーストラリアに滞在し、そこで取材を行ってきた。






2018年5月11日金曜日

USSジョージ・ワシントンが横須賀に戻ってくる

あれあれ、いつの間にMQ-25はボーイング案が採択されたのでしょうか。これは記事のフライングですね。ボーイング案が最有力なのでしょうか。とまれ、日本にもなじみの深いGWがまた横須賀に(まだ先ですが)戻ってくるわけですか。中国をにらんで艦載機の運用能力を引き上げるスティングレイをまっさきに同艦に導入すれば相当の力の入れ方ですね。


USS George Washington may return to Japan with ability to host first carrier-based combat drones 

USSジョージ・ワシントンが初の空母運用無人機運用能力を付与され日本へ復帰する



USSジョージ・ワシントン乗員が飛行甲板に整列しヴァージニア州ノーフォークの新母港に到着した。 Dec. 17, 2016.
BRYAN MAI/U.S. NAVY


By CAITLIN DOORNBOS | STARS AND STRIPESPublished: May 9, 2018

YOKOSUKA NAVAL BASE, Japan — USSジョージ・ワシントンが新型無人機運用改修を受けたのち唯一の前方配備空母に復帰する可能性が2019会計年度国家防衛予算認可法案に盛り込まれている。

同艦は7年にわたり横須賀を母港としたが2015年にUSSロナルド・レーガンと交代し現在はヴァージニア州で工期4か年の大修理を昨年から工事中だ。

下院軍事員会委員長による同法案の要約では海軍にMQ-25Aスティングレイ戦闘無人機をジョージ・ワシントンで運用可能とするよう求め、「唯一の前方配備空母に初の空母配備無人戦闘航空機の搭載を確実にする」ことを述べている。同法案では同時に「海軍には(USSジョージ・ワシントンの)核燃料交換・大修理で今後導入されるMQ-25無人機の空母運用を可能とするべく予算を確保すること」を求めている。

議員筋もジョージ・ワシントンが「(核燃料交換・大修理後)日本へ復帰し、現在の前方配備艦USSロナルド・レーガンが米本土へ回航される」ことを認めていると米海軍協会が先週報じていた。

海軍報道官はStars and Stripes に対してこのような案はまだ正式決定ではないと述べている。「米海軍の長期計画部門では常時幹線、機材、装備の有効活用状況を把握している」とメアリケイト・ウォルシュ大尉(国防総省海軍情報室)が述べている。「海軍は即応体制の状況を見ながら最強の戦力の実現を目指している。各空母の母港割り当ては適当な時期に発表します」

ボーイング設計案のMQ-25は空中給油能力を提供しF/A-18スーパーホーネット、EA-18Gグラウラー、F-35Cの各機の飛行距離を延ばすのがねらいだ。

米海軍の2019年度予算要求ではMQ-25スティングレイの開発に719百万ドルを求めており、2023年にまず4機調達し、2026年の初期作戦能力実現を目指す。

現時点でロナルド・レーガンは横須賀を母港としており、2018年は予定通り日本から運航される。■

Flickr - Official U.S. Navy Imagery - USS George Washington is underway in the U.S. 7th Fleet area of responsibility.

By Official Navy Page from United States of America MCSN Declan Barnes/U.S. Navy [Public domain], via Wikimedia Commons