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2016年7月24日日曜日

★★★海自イージス駆逐艦こんごう級、あたご級にSM-2搭載へ

これも目立たないニュースですが中身は重要です。例によって自衛隊の呼称護衛艦は駆逐艦としています。

Japan Secures SM-2 Missiles for Destroyers

     Kongo and Atago Destroyers To Be Outfitted



Wendell Minnick, Defense News8:12 a.m. EDT July 21, 2016


636046852971898780-SM-2-2.jpg(Photo: Raytheon)


TAIPEI, Taiwan —スタンダードミサイル-2(SM-2を日本のこんごう級およびあたご級駆逐艦6隻に246発821百万ドルで売却する案件を米国務省が承認した

  1. 海外向け軍事装備販売を取り仕切る国防安全保障協力庁(DSCA)が7月19日に公表した。主契約企業はレイセオンBAE
  2. 対象はレイセオンのRIM-66M-09 SM-2ブロックIIIBで、MK13MOD O 垂直発射装備のカニスターも含む。
  3. 「イージス戦闘システムと組み合わせるとSM-2ブロックIIIBはこれまでより高性能の面での防衛能力を実現し、東アジアと西太平洋の防空、海上交通路防衛を担う」とDSCAは声明を発表。「日本には中間レベル整備施設が二箇所あり、SM-2ブロックIIIBの保守管理を行う能力があることで新装備の導入は円滑に進むだろう」
  4. 日本はあたご級を改良したイージス駆逐艦二隻を建造中で、ブロックIIIBが最初から搭載され、別に日本製ミサイルも採用する。
  5. 日本が防空体制の強化に努めているのは北朝鮮のミサイル、核開発が続いているからで、中国も東シナ海で日本が実効支配する尖閣諸島で不穏な動きを示している。
  6. 弾道ミサイル対応では日本はSM-3ブロック1Aを導入済みで、宇宙空間でのミサイル迎撃に対応している。レイセオンによれば日本はSM-3の試射に三回連続して米海軍のミサイル試射水域(ハワイ沖)で成功している。2007年、2009年、2010年にそれぞれ海上自衛隊駆逐艦から発射され太平洋上60から100マイル地点で中距離弾道ミサイルを迎撃している。
  7. 「日本は東アジアで主要な政治力、経済力を有する国であり、西太平洋でも同様に米国の主要な民主同盟国であり域内の平和と安定を守っており、域内で緊急事態が発生すれば重要な役割を果たす同盟国であり、国際協力上も密接な関係を果たす合意形成ができている国だ」と7月19日付DSCA報道発表は述べている。「今回の売却は米外交政策や国家安全保障の目的と合致しており、1960年の相互防衛援助協定に準拠している」■

2014年11月4日火曜日

韓国がBAEへF-16改修契約破棄を脅かす---韓国とのビジネスは欧州企業には無理なのか



S. Korea Threatens To Turn to Lockheed for KF-16 Upgrades

Nov. 1, 2014 - 04:11PM   |  
By JUNG SUNG-KI and AARON MEHTA   |   Comments

New Deal? South Korean officials said unexpected price hikes to upgrade KF-16 fighters have raised the possibility of switching from BAE and seeking a new contract with Lockheed Martin to do the work.
韓国政府関係者は予想外の価格上乗せでKF-16戦闘機改修はBAE都の契約を破棄し、ロッキード・マーティンに鞍替えする可能性が高まってきたという。(South Korean Defense Ministry/ / AFP)

SEOUL AND WASHINGTON — 韓国のKF-16改修でBAEとの契約が暗礁に乗り上げている。韓国は同社に当初水準まで価格を引き下げろと主張している。
  1. 値下げに応じなければ2012年入札で敗れたロッキード・マーティンと契約すると国防調達計画庁 Defense Acquisition Program Administration (DAPA) の上層部は述べる。BAEのアメリカ事業部との契約は17億ドルで妥結していた。
  2. 合衆国の対外有償軍事援助制度によりBAEは計134機のKF-16戦闘機のソフトウェア、ハードウェアを改修する。契約は二段階構成で最初の部分は実行中だ。
  3. DAPAは10月になり契約第二段階に追加費用が加算されていると公表し、合衆国政府470百万ドル、BAE280百万ドルの上乗せをがあると主張。
  4. DAPA航空機調達局長ペク・ヨンヒュン Baek Yoon-hyung准将は10月20日Defense NewsにBAEから追加分を95百万ドルだけ下げるとの連絡が入ったと明らかにしたが、これでは十分ではなく、米空軍はなおも追加分の値下げに応じようとしないと語った。現契約にない金額を請求するのなら別の業者を探す、と准将は語る。
  5. そこでロッキード・マーティンが登場する。業界筋によれば同社はすでにDAPAと商談をはじめており、国産KF-Xの技術支援も含めた契約案を提示しているという。
  6. 契約破棄となるとBAEには風評被害以外に悪材料となるが、DAPA長官 リーヨンジョーLee Yong-geo lは法律措置をほのめかし、国会で10月27日に「契約破棄の場合の法律対応を検討中」と発言している。
  7. DAPA筋はBAEの追加費用請求を契約違反と判断すれば、同社の保証金を差し押さえるという。BAEは「不適企業」とされ、今後の防衛入札で参加は難しくなる。
  8. ロッキード・マーティン広報は「噂や仮説には対応しない」としつつ「当社製品F-16の使用国との関係を大切にし、今後のニーズに応えていく」と発表。
  9. 他方BAEは同社による解決策が韓国には最適かつ最も柔軟で費用効果が優れていると弁護にまわっている。
  10. さらに「当社は一貫して米韓両政府が昨年合意した内容による固定価格制で実施に努めてきた。当社は両国政府の協議結果を待ち、第二段階実施に移る」と発表。
  11. ペンタゴン報道官は論評を避けている。
  12. BAEが契約を獲得した際は大成果と見られた。F-16はロッキード・マーティン製品で、世界各地ロッキードがで改修点検を一手に引き受けていた。
  13. これでロッキードが今後のF-16関連契約でも敗退する予測が流れた中で、リチャード・アボウラフィア(Tealグループのアナリスト)は元々の契約企業が外部企業に敗れるのは「部分的健忘症」とする見解を出した。
  14. 「他社の機体の改修事業を請け負うのは名案に聞こえるが、通常はうまくいかない。原メーカーに圧倒的に有利で機体構造の知識がはるかに豊かだ」(アボウラフィア)
  15. 他の要素もある。業界筋はロッキードと韓国産業界の強いつながりを指摘し、韓国航空宇宙工業とはT-50練習機の実績があり、F-35も採択された。
  16. 「ヨーロッパ各社に忠告したいがヘリコプターや水上艦艇を除き韓国案件でロッキードに勝てる可能性はない。お金の無駄です」と業界筋が述べている。■