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2023年12月31日日曜日

紅海上空で米海軍スーパーホーネットが実機を撃墜し、同型機によるキルの二例目となった

 

紅海の緊張はどこまであがるのでしょうか。海運ルートとして紅海の運行に支障が出れば、日本経済にも大きな痛手となるのですが、やはり日本の関心事に入ってきていませんね。2024年は国民の意識が拡大し、世界情勢にもっと敏感になり、翻って日本の安全保障を考える動きが強まるとよいですね。


Super Hornet Red Sea

U.S. Air Force photo by Staff Sgt. Michael Battles



F/A-18E/Fで2回目の撃墜記録となり、空母航空団での制空戦闘機としての役割を強調した


エメンのフーシ派は12月26日、紅海南端付近で対艦・対地攻撃兵器の新たな猛攻を開始した。米中央軍によれば、アーレイ・バーク級駆逐艦USSラブーン(DDG-58)とアイゼンハワー空母打撃群のF/A-18スーパーホーネットが、使い捨て攻撃ドローン12機の、対艦弾道ミサイル3発の、陸上攻撃巡航ミサイル2発を撃墜したという。一連の交戦は、現地時間の午前6時半から10時間にわたって行われた。フーシの兵器はいずれも命中しなかった。



スーパーホーネットがキルを記録したことが、新たな展開である。F/A-18E/Fによる空中殺傷は、2017年のシリア上空でのSu-22以来、2度目(おそらくそれ以上)となる。イスラエル空軍は10月7日以来、フーシ派の無人機を撃墜しており、イエメン発の無人機を空対空で撃墜した長い歴史を持つサウジアラビアも撃墜した可能性があるが、米軍戦闘機は撃墜していない。とはいえ、スーパーホーネットの防空任務への起用はそれほど驚くべきことではない。現在、USSドワイト・D・アイゼンハワー(アイク)がアデン湾で待機しているからだ。この海域は、狭くて物騒なバブ・エル・マデブ海峡によって紅海と隔てられている。


スーパーホーネットは、無人機や巡航ミサイルに対抗できる能力を持っている。搭載するAN/APG-79は、間違いなく地球上で最も成熟したアクティブ電子スキャンアレイ(AESA)レーダーだ。AESAは、ドローンや巡航ミサイルのような低空飛行で小型の標的を発見、追跡し、交戦を支援する能力を十二分に備えている。また、ATFLIRターゲティングポッドは、敵味方識別(IFF)目的に有用な遠距離からのターゲットの視覚情報を提供することができる。このような状況では、フーシ勢力が発射している無人機や巡航ミサイルの種類や標的を正確に把握するための情報収集の目的でも、非常に貴重なものとなる可能性がある。


米海軍のスーパーホーネットは、先進的な赤外線捜索・追跡(IRST)システムも搭載する。このシステムは、この種の標的を発見する上で非常に貴重なものだが、アイクのスーパーホーネットが今回利用したかは不明だ。


スーパーホーネットのAIM-9XサイドワインダーとAIM-120 AMRAAMは、ドローンと巡航ミサイルの両方に対応している。しかし、サウジアラビアが証明しているように、AIM-120は非常に小さなシグネチャーを持つ無人機との交戦において、信頼できることが証明されている。F/A-18E/Fも20ミリ砲を搭載しているが、ドローンのような小さな目標に命中させるのは問題がありそうだし、その弾がどこに落下するかという懸念も確かにある。


スーパーホーネットの最も強力な特徴は、おそらくネットワーク機能だろう。下方のイージス艦や、上方のすべてを見通すE-2Dホークアイから高品質の照準情報を受信し、共有できる。広大なエリアを監視できる驚異的な「見下ろし型」レーダー能力と、打撃群を「結びつける」ネットワーク能力、そしてそれを可能にする高度に訓練された乗組員を備えたホークアイによりアイクはこのミッションにもたらす最も重要な資産となりうる。

ラブーンのようなアーレイ・バーク級駆逐艦は、その対空ミサイルの武器庫によって、フーシの脅威から自分たちや他の艦船を守る能力が非常に高いことは証明ずみだ。しかし、スーパーホーネットは艦艇より前方を飛行し、潜在的な脅威を探査しながら艦艇や重要地域を守ることができる。地対空ミサイル・システムにはできないことだ。この柔軟性は、混雑した紅海で現在直面しているような複雑な状況では、非常に貴重なものとなるだろう。


今回の事件で陸上攻撃型巡航ミサイルについて言及があったことも興味深い。イスラエルから遠く離れた陸地の標的を威嚇していたのだろうか?IAFが今日、紅海北部の上空でドローンを撃墜したことを考えれば、これは理にかなったことかもしれない。より近い陸地の標的がミサイルの目的地であったとすれば、それは大きな、厄介な展開となる。ジブチにあるアメリカの巨大施設は、イエメンの海岸からわずか100マイルしか離れていないため、大きな懸念があることは以前にも述べた。その重要な基地の安定は、複雑な地政学的要因に基づいており、もし同基地が標的になれば混乱する可能性がある。フーシ派がこれまで何度も発射してきた対艦巡航ミサイルだったのかもしれない。


また、声明で注目すべきは、同盟国の軍艦による他の参加について言及されていないことだ。アメリカが「プロスペリティ・ガーディアン」作戦を開始したことを考えると、これらのミサイルや無人機の撃墜に他の艦船が関与していないか、あるいは関与していたとしてもその情報が省略されていることは興味深い。


フーシ派がこれほど短期間でこれほど大量の兵器を発射し続けている事実は、各国のプレゼンスによる抑止力にいかに欠けているかを示している。■


Super Hornets Score Aerial Kills Over Red Sea | The Drive

BYTYLER ROGOWAY|PUBLISHED DEC 26, 2023 6:06 PM EST

THE WAR ZONE



2020年5月12日火曜日

ドイツ空軍がスーパーホーネットとタイフーンの同時採択に走った背景



愕の決定が欧州、米国双方の防衛産業に大きな影響を生む。ドイツがボーイングF/A-18Fスーパーホーネットとユーロファイター・タイフーン改良型を同時採用しパナヴィア・トーネード90機の後継機にする決定を下した。ドイツはユーロファイター90機、スーパーホーネット45機を調達する。

ドイツ国防相アネグレット・クランプ-カレンバウアーは2019年9月にトーネード後継機は「可及的且つ速やかに」必要で調達を急ぐと述べていたが、今回の決定が迅速に下ったことには驚かされる。ドイツには雇用喪失を恐れ、スーパーホーネット採用を阻止する労組の動きもあった

両型式の採用は妥協の産物だろう。ドイツはトーネードで任務としていたB61核爆弾運用をスーパーホーネットで早期に目指すはずで、(NATO共同運用だが)ドイツによる核兵器抑止力の維持のため後継機選定は待ったなしだった。スーパーホーネットには電子戦専用のEA-18グラウラーがあり、今回の契約では15機がこの型式となる。グラウラーはトーネードECR電子戦仕様機と交代する。

今回の受注は完全勝利とは言えないもののボーイングには朗報だ。同社は737 MAXの飛行停止とコロナウィルス後の受注減で苦境にある。またF/A-18E/FはフィンランドのHX選定でも有利になりそうだ。フィンランドの要求内容に将来も生産ラインが閉鎖されないことがあるためだ。米海軍向けの同機生産はF-35Cや艦載ステルス制空戦闘機への移行で減る予想だが、ドイツでの受注でF/A-18E/F生産ラインは維持できる。

両機種同時採択の決定から見えるのはユーロファイターの商品力の低さで、原因はちぐはぐな開発と資金投入が低調なことだろう。電子戦用仕様のユーロファイターは構想だけで実機生産とテストは未実施のままのため、グラウラーに対抗できなかった。ユーロファイターで装備統合の動きも鈍いことでも悪評があり、各国とも別個対応を迫られている

ただし、ユーロファイターを余分に発注したドイツは同機を捨てることができないのだろう。トーネード90機はユーロファイター(攻撃任務)とスーパーホーネット(攻撃、核攻撃、電子戦)各45機で十分で、今回発注のユーロファイターのうち45機は初期調達機材の更新用だ。ドイツのユーロファイターは旧型機を廃止しても30%増となる。合計135機の一括発注はドイツ空軍の戦力を大きく拡充することになる。■

この記事は以下を再構成したものです。



May 8, 2020  Topic: Security  Region: Europe  Blog Brand: The Buzz  Tags: GermanyGerman Air ForceF/A-18 Super HornetMilitaryNATO




2018年8月18日土曜日

ブルーエンジェルズが(やっと)機種更新へ スーパーホーネット登場

さすがというか海軍協会はさらっと書いていますが、ここまでブルーエンジェルズの機種更新が遅れた背景にドロドロの事情があったようです。それはともあれ機体がスーパーホーネットになるのはいいのですが、意外に改修期間が長いですね。


After Years of Waiting, Blue Angels Set for ‘Super’ Upgrade 長年待たされたブルーエンジェルズに「スーパー」機種更新の機会がやってきた

August 14, 2018 6:22 PM • Updated: August 14, 2018 10:37 PM

The US Navy flight demonstration squadron, the Blue Angels, perform during the Vectren Dayton Air Show in Dayton, Ohio on June 23, 2018. US Navy Photo

界にその名をとどろかせる米海軍の飛行実演飛行隊ブルーエンジェルズが契約交付で大きな変化を受ける。


改装作業では作戦機材をブルーエンジェルズ専用の機材に改装する。通常の作戦機材とのちがいとして機首機関砲を除去しかわりに煙幕油ポッドをつける。塗装を一新し独特の青と金で再塗装する。民生用仕様の降着装置に取り替え、コックピット操縦桿にバネをつけ前方方向7ポンド圧を常時維持できるようにし編隊飛行や反転飛行の精度を上げる。

「それ以外は艦隊で供用中の機体と同一」とブルーエンジェルス広報資料にある。「ブルーエンジェルス各機は必要に応じいつでも72時間以内に実戦機材に復帰可能」とある。

ただし第一線機材をエリート飛行チーム用機材に転換するのは単純なプラグ差し込み作業と異なるとUSNI Newsは理解している。

F/A-18 E/F仕様には余分なスペースはなく、発煙装置を収める場所を確保するのは大変な仕事だ。長年使われている発煙装置はそのままスーパーホーネット機首に入らない。2016年には12百万ドルの契約で海軍はボーイング技術陣とこの問題の解決方法を模索した。

ブルーエンジェルス仕様のスーパーホーネット各機はボーイングのセントルイス工場で改装を受け作業の完成は2021年12月予定と国防総省の契約内容の公示にある。

完成すれば同チームの機材は1946年の創設以来11代目となる。ブルーエンジェルスは1986年の40周年にF/A-18A/B にそれまでのダグラスA-4Fスカイホークから機種転換していた。■

2018年3月27日火曜日

★★F/A-18ブロックIII新規生産とブロックIIからの改修でスーパーホーネットは2040年代まで活躍する。さらに「ステルス」性能も実現する見込み

とかくトランプ大統領の破天荒な発言が専門家から笑いを買っていますが、今回ばかりは正しかったという事例です。スーパーホーネットがステルス性能を一部にせよ手に入れると米海軍の航空戦力は大きく変貌しますね。また一時はいつ閉鎖になってもおかしくない状況だったF/A-18生産ラインがここにきて活況差を取り戻しそうです。あれだけ予算不足で何もできなかった米海軍が新規発注をし、一部外国発注もあるからでしょう。こうしてみると大統領の交代の影響は大きいですねおなじみAviation Weekの記事です。


Aviation Week & Space Technology

Boeing’s Next-Gen Super Hornet Will Be (Sort Of) Stealthy ボーイングの次世代スーパーホーネットは(ある程度まで)ステルスになる

米海軍はブロックIII仕様スーパーホーネットの調達を2019年度開始し24機を購入する。Credit: Boeing


Mar 22, 2018Lara Seligman | Aviation Week & Space Technology


ナルド・トランプ大統領がツイッターでボーイングのセントルイス工場視察に触れ新型F/A-18スーパーホーネットに「最新かつ最強のステルス性能が付き、その他誰も知らない装備を搭載する」と書き冷笑を買った。
だがトランプは実は正しかった。ボーイングは「ブロックIII」仕様スーパーホーネットへの移行をいよいよはじめる。次世代版F/A-18はコンピュータ処理能力を増強し、飛行距離を伸ばし、そう、ステルスを強化する。
こうした変更でスーパーホーネットはロッキード・マーティンF-35C空母運用型と肩を並べて飛ぶことになり、空母航空戦力の中心として2040年代以降まで飛ぶことになるとダン・ジリアン(ボーイングでF/A-18とEA-18を統括)は述べる。
トランプは3月14日にセントルイス工場を視察し新型改修型戦闘機を目にした。セントルイスはF/A-18の生産を1978年から続けている。
ジリアンは改良型低視認性(LO)塗装がブロックIII仕様スーパーホーネットの五大特徴の一つと説明。「ステルス機」というものの、詳細は語らない。ただし機体の場所により異なる塗料を施し機体の残存性を高めるという。
F/A-18はもともとステルス設計でなくロッキード・マーティンのF-35やF-22に見られる基本設計の特徴を欠く。だがステルス性を実現する方法はほかにもある。たとえばLO塗装やレーダー波吸収材を機体の特定場所に施すことだ。簡単な改修で「大きな成果が低コストで手に入る」とジリアンは説明。
米海軍が導入する性能強化型はボーイングの当初提案「高性能スーパーホーネット」(2013年)と異なる。ボーイングはステルスを前面に立てていた。ボーイング技術陣は同機のレーダー断面積を大幅に減らせば性能上で妥協を迫られることを突き止めた。例えばペイロードの削減だ。これをジリアンが2017年にAviation Weekに語っていた。
このためボーイングは2013年提案の一部内容を断念した。ウェポンポッドへの兵装搭載とか機内赤外線捜索追尾(IRST)センサーでこれらは最新版には見られない。
米海軍は2019年度からブロックIIIスーパーホーネット調達を開始し24機を購入する。初号機が生産ラインを離れるのは2020年の予定だ。海軍には今後5年間で110機の追加調達案があり、昨年の予算要求内容から大きな増加となる。一方で海軍は旧型ホーネットの退役を加速化するとし、最後の旧型機飛行隊はスーパーホーネットへの機種転換を2018年に完了する。F/A-18A-D型の最後の機体は2030年度までに飛行機の墓場に移動する。
ボーイングはブロックIII飛行隊を空母飛行隊ごとにひとつずつ納入していく態勢でこれを2024年に完了し、2027年には各空母でブロックIII飛行隊が二個になるとジリアンは説明。
このためボーイングは新型スーパーホーネットの生産の傍ら旧型ブロックII機材をブロックIII仕様に改修していく。ボーイングはブロックII機材の耐用年数延長改修(SLM)を4月からセントルイスで開始する。
SLMはまず飛行時間を現行の6千から9千にひきあげる。その後は機内配線をまとめたり、腐食部分を手直ししたり、ダクトを交換する。またボーイングは海軍とスーパーホーネットの環境システムを「リセット」する。これは低酸素症に似た現象が急増したことを受けてのこと。
SLMでブロックIIからブロックIIIへの完全移行は2020年代初頭に完了するとジリアンは説明。つまりLO改良、高性能コックピットシステム導入で大型画面でユーザーインターフェイスを引き上げ、コンピューターは処理能力を拡張する分散標的プロセッサーネットワーク、戦術標的ネットワーク技術に対応するデータパイプの大型化とコンフォーマル燃料タンク(CFT)がある。
このうちCFTで航続距離は100-120カイリ伸び、現在のスーパーホーネットが主翼下に吊り下げる燃料タンクは廃止する。これで重量‣抗力が減りペイロードが増える。
ボーイングは2月に219.6百万ドルでCFTの設計・開発・テスト・統合契約を受注している。その結果は新造機以外にブロックIIからブロックIIIへ改修される機体にも応用されるとジリアンは説明。
ブロックIII改修でついにIRSTセンサーが搭載されればスーパーホーネットは遠距離から敵脅威の探知追尾能力を手に入れることになる。

ジリアンはSLMの所要工期を一機あたり当初18か月と見ているが、ゆくゆく12か月に短縮したいとする。■

2017年10月20日金曜日

★スーパーホーネット大改修の内容がわかった ボーイングはこの通り契約を獲得できるのか



Aerospace Daily & Defense Report

Stealthy Super Hornet In Cards As Boeing Plans Major Overhaul

ボーイングが大幅改修するスーパーホーネットはステルス性能を付加

F/A-18: Boeing

Oct 18, 2017Lara Seligman | Aerospace Daily & Defense Report



  1. 米海軍のスーパーホーネットの耐用年数限界に近づく中、ボーイングは大幅改修案を検討中で機体構造アップグレードとともにステルス塗装処理を施せばF/A-18E/Fは今後も稼働可能になるという。
  2. ボーイングはスーパーホーネットの耐用年数改修 service life modification (SLM)の開始を2018年4月と見ているとSLM事業を率いるマイク・シアーズMark SearsがAviation Weekに10月17日述べている。契約が成立すれば同社はスーパーホーネットの飛行時間を現行の6千時間にさらに3千時間追加する作業を開始する体制にあるという。
  3. 改修は構造強化と一部サブシステムが中心だが、同時に各機を最新ブロックIII仕様にするとシアーズは述べている。低視認性(LO)表面塗装とレーダー波吸収剤(RAM)の改良策も選択肢のひとつだという。
  4. 最新ブロックIII仕様のスーパーホーネットがどこまでステルス性能を有するのか不明だ。ブロックIIIは2020年にロールオフする。米海軍は「高度非探知性向上策」を2018年予算要求に盛り込んでいるがボーイングによればブロックIIIはLOを中心に置いていない。
  5. 「ステルス性についてはある水準で線を引き、バランスの取れた残存性を確保できると判断しており、それが現状の水準です」とF/A-18とEA-18事業を担当するダン・ジリアン Dan Gillianが述べている。「F-35は確かにステルス性能が優れていますが当社はバランスを重視し残存性と電子戦装備と自機防御能力を進めました」
  6. スーパーホーネット改修は米軍にいかにも時期の悪いタイミングとなる。海軍戦闘機の即応耐性の低さが続いていることが知られており、任意の日で海軍F/A-18で飛行可能なのは52%にすぎず、旧型ホーネットでは44%で、やや高性能のスーパーホーネットでは54%だ。この数字はここ15年に渡り海軍が機材運用に苦労している状況を物語るものと海軍作戦次長のビル・モラン大将Adm. Bill Moranは見ている。
  7. 短期的にはスーパーホーネットをSLMに送れば、作戦運用機材が減る。だがSLMしなければ各機はすぐにでも使用不能となる。
  8. 機体がSLMに入っている時間を利用して海軍はブロックIII用の新型高性能コンピューターを搭載できるとシアーズは述べる。新型空母の高性能センサー性能を配慮して操縦席廻りでは表示装置の大型化や分散型標的処理ネットワークDistributed Targeting Processor Network (DTPN)と呼ぶ高性能コンピューターやデータ転送量を拡大した戦術標的ねとワーク技術Tactical Targeting Network Technology (TTNT)の搭載も視野に入っている。
  9. 中でも重要なのはこのアーキテクチャーでスーパーホーネット、EA-18Gグラウラー電子戦機、E-2Dホークアイが相互交信で敵情報データを共有できる戦闘環境が生まれることだ。
  10. ボーイングが想定するスーパーホーネットブロックIII改修では他に長距離赤外線センサーもあり、高性能敵機を遠距離で探知追跡できること、機体一体型燃料タンク(CFT)で飛行距離を100ないし120カイリ伸ばすことがある。このうちCFTは現行の追加燃料タンクのかわりとなり、重量軽減と抗力発生を減らせるのでペイロード増加につながる。
  11. SLMは2028会計年度まで続く見込みでボーイングは海軍とスーパーホーネット400機の改修を予定する。実施は同社のセントルイスおよびサンアントニオ両工場で行う。
  12. シアーズは初号機の改修完了には18ヶ月を見込むが、12ヶ月に短縮化する可能性に言及している。
  13. ボーイングはセントルイスで「学習用」機材2機を準備して可能な限りの準備体制を整えており、予測と実機状況のかい離を減らそうとしている。■

2017年9月10日日曜日

MQ-25無人空中給油機に期待する米海軍航空部隊


すったもんだのあげく「給油機」で落ち着いた同機の構想ですが、果たして完全新型機なのか、それとも...というのは供用開始を最短で2019年と設定しているからですが、それにしてもMQという名称で給油機とするのにも違和感がありますね。ふつうはKでしょう。ここにはUCLASS事業以来米海軍が構想してペンタゴンとやりあった作戦構想でのごたごたがあるのでしょうか。また空母での無人機運用もX-47で実証したきりですからこれから運用体制(遠隔操縦パイロットの引き抜き、艦内の運用施設構築)さらに空中給油実施テストも行う必要があります。そうなると相当の加速度で事業を進めることになりますね。ま、それはともかくスーパーホーネット多数を空中給油用に酷使する現状が改善されるのはよいことではないでしょうか。

Boeing image of the company’s MQ-25A Stingray bid. USNI News Photo

MQ-25 Stingray Unmanned Aerial Tanker Could Almost Double Strike Range of U.S. Carrier Air Wing

MQ-25スティングレイ無人空中給油機により米空母航空隊の作戦半径はほぼ倍増する

 By: Sam LaGrone

August 31, 2017 7:09 PM • Updated: September 1, 2017 6:55 AM




  1. MQ-25スティングレイ無人空中給油機が空母航空隊に加われば打撃戦闘機部隊の有効打撃半径が最大で400カイリ増える効果が見込まれると海軍航空部隊トップが米海軍協会機関誌Proceedingsで以下述べている。
  2. 航空部隊を率いるエアボスのマイク・シューメイカー中将Vice Admiral Mike Shoemakerは初の無人艦載給油機は空母から500マイル地点で15千ポンドの燃料を打撃戦闘機部隊に補給し、各機の運用半径をほぼ倍増できる。
  3. 「MQ-25により航空隊は400マイル以上も先に展開可能となり、必要な機数を展開できるはず」とシューメイカー中将はProceedings9月号の独占インタビューで語っている。
  4. 空母航空隊の現状の作戦半径は450カイリ程度で、ボーイングF7A-18E/Fスーパーホーネットは空中給油なしでこの距離で運用可能だ。ここに300ないし400マイル上乗せすれば戦闘機部隊は700カイリ程度まで進出可能となる。
  5. これが実現すれば海軍航空隊として最大の行動半径が手に入る。退役済みのグラマンF-14Dトムキャットの650カイリがこれまで最長だった。
太平洋艦隊航空部長時代のマイク・シューメイカー中将。厚木基地にて。on March 23, 2016. US Navy Photo

  1. 行動半径が伸びる以外にシューメイカー中将はスティングレイの投入で現在空中給油任務にあたるスーパーホーネットの負担が減る効果が大きいと述べる。現在、スーパーホーネットの23割が僚機への給油にあたっている。「MQ-25はライノ(スーパーホーネット)より効率よく給油でき、相当先の地点で4機から6機に給油可能です」
  2. 「またサイクル運用時にはリカバリー給油機の機能も期待できる。少なくともサイクル三回分の実施が可能だろう。一機発進させ、上空を飛び攻撃後、リカバリー地点に戻り、ふたたび高高度で待機し次のリカバリーを待つ。スーパーホーネットを給油任務につけて機体の消耗を防げるのはいいことだ。飛行距離を延長しつつ給油任務機材の消耗をふせぐことをめざしている。今はライノしか給油機がないからね」
  3. これに加えて精密着艦モードを可能とするマジックカーペットの導入が期待される。予備給油機の必要が減る効果があるからだ。「スーパーホーネットとグラウラーに精密着艦モードが使えるようになると着艦操作が大幅に簡略化できます。飛行に使える燃料が増えて精密着艦が可能となると給油機数も減らせる」
  4. シューメイカー中将はさらにスティングレイの運用方針に触れ、海軍のヘリコプター部門がMQ-8B/CファイヤースカウトUAVと並行運用すると述べている。「MQ-25スティングレイも同様の形で運用し、小規模分遣隊で運用するでしょう」「パイロットはホーネット、E-2、グラウラー、F-35部隊から集めます」
  5. シューメイカー中将の発言はこれまでのところ最も詳細にMQ-25Aを使う空中給油内容に触れたものである。海軍航空システムズ本部NAVAIRはあいまいな発言しかしていない。
  6. USNI Newsとの7月のインタビューでマーク・ダラー少将Rear Adm. Mark Darrah(無人航空機攻撃兵器体系開発主幹)ならびにボー・デュアルテ大佐Capt. Beau Duarte(MQ-25A事業主任)は飛行距離など詳細のかわりに代表的性能指標二つを発表すると述べていた。
  7. 「空母運用への適合性があります。空母から運用し空母搭載のあらゆるサブシステムと統合します。カタパルトや回収装置などですね」(デュアルテ大佐)「次がミッション用給油能力です。洋上で十分な給油を提供する必要があります」
  8. ダラー少将はNAVAIRは価格面を公表しないと述べた。「数値目標を出すとその数字に近づくのは本当に不思議な現象ですが、開発がどんどん遅らせてその数字にしていくのです。今回は今までとは違く方法を取ります」
  9. 「今の段階では価格を決めませんが、各社にはインプット数字の提示を求め、適正かつ正確に事業が進められるかを判断させてもらいます」
  10. NAVAIRはMQ-25Aの機体関連部分の提案要求原案をく評しており、今年秋と見られる完成版RFPをノースロップ・グラマン、ジェネラルアトミックス、ボーイング、ロッキード・マ―ティンの各社に提示する。海軍はデータリンクおよび地上制御装備を開発する。
  11. USNI Newsは海軍作戦部長ジョン・リチャードソン大将が求めるスティングレイの空母運用開始は最短で2019年と理解している。■

2017年4月12日水曜日

★★★F/A-18E/FブロックIIIは何が「スーパー」なのか




Boeing Wants to Build a ‘Super’ F/A-18E/F Super Hornet

ボーイングがめざすF/A-18E/Fスーパーホーネット改良型は航続距離とセンサー能力が向上する

New hardware boosts range and sensors


Boeing Wants to Build a ‘Super’ F/A-18E/F Super Hornet
WIB AIR April 6, 2017 Dave Majumdar


  1. ボーイングが開発中のブロックIII型のF/A-18E/Fスーパーホーネットはロッキード・マーティンF-35共用打撃戦闘機を補完する存在となる。
  2. 高性能版スーパーホーネット構想ではステルスF-35並の性能がある機体としていたが、今回の改良版はそこまでの高望みはせずJSFと共同運用し、NIFC-CA海軍統合火器管制防空ネットワークと親和性が高い機体とする。
  3. 「海軍と協力し、空母航空隊のニーズを総合的にとらえ、F-35、EA-18Gグラウラー、E-2DとブロックIII機材がその答えだと考えています」とダン・ジリアン(ボーイング、F/A-18E/F 事業責任者)がNational Interestに語っている。「ブロックIIIは補完機材になります」
  4. ボーイングは前回2013年提案で取り上げたステルスを重視していないが、低視認性機能など前回の提言内容も残っている。「ステルスも結構ですがすべての場面で必要とは限りません」
An F/A-18E Super Hornet. U.S. Navy photo
  1. 新型版の大きな特徴として2013年版から変わらない内容に一体化型燃料タンクがある。3,500ポンドの燃料搭載で航続距離が伸びる。
  2. ブロックIIIではコンピュータも更新し、コックピット内ディスプレイも大画面化し、広帯域戦術標的ネットワーク技術(TTNT)データリンク、新型長波赤外線捜索追尾システム(IRST)および新型統合防御電子対抗措置のブロックIV装備を導入する。さらにブロックIIIでは機体寿命を9,000時間に延長する。
  3. このうち重要度が高いのは長距離IRST装備で、ステルス対抗センサーを組み込むとジリアンは述べる。海軍は新型ステルス機中国のJ-20やロシアPAK-FAへの対抗策として必要な装備ととらえている。ジリアンからはボーイングと海軍は赤外線センサーで従来からあった問題を解決したと述べているが詳細に触れていない。同社関係者は新型IRSTは距離データを正確に入手でき、武器使用には十分だという。
  4. ジリアンによればブロックIII機材には高性能装備がつくが、旧型機にも稼働期間延長の作業中に後付で装着可能だという。ブロックIIIの生産開始は2020年代になり、稼働中機材への後付け装備はその後になるだろう。「既存機もブロックIIIなみの性能に迅速に引き上げます」とジリアンは述べた。
  5. 海軍はブロックIIIの調達規模を決めていないが、同社は比較的迅速に増産できるという。「2020年代中頃には各空母に一個飛行隊分の新型機材を展開できるでしょう」(ジリアン)

2017年2月7日火曜日

★★★米海軍でF-14(の機能)が改めて必要とされる理由



そもそも一機種ですべてをこなすことに無理があるのであってこれまで機種の絞込をしてきた米海軍ですが今後再び高性能の専用機材複数を揃える方向にむかわないともかぎりません。21世紀の米軍部隊は海外基地も縮小するので空母打撃群に期待するところがふえるはずです。ソ連の米空母攻撃構想と中国のA2ADは違う気がするのですがどうでしょう。

The National Interest


Forget the F-35: Why America's Military Misses the F-14 Tomcat

February 6, 2017


空母搭載機に長距離攻撃能力が必要だとワシントンでよく議論に上るが、制空能力の向上が米海軍に必要なことは軽視されがちだ。
  1. 米海軍はグラマンF-14トムキャットが2006年に全機退役後に空対空専用機材は保有しない状態が続いている。だがトムキャットでさえ最後の数年間は地上攻撃任務に転用されていた。ソ連の脅威が消えたためだった。だが今や空母に新しい脅威が現れており、敵側も新型戦闘機を配備してきたことでボーイングF/A-18E/Fスーパーホーネットおよびロッキード・マーティンF-35C共用打撃戦闘機も安閑としていられなくなっており、軽視されてきた海軍の防空任務が特に西太平洋で再び注目を集めつつある。
  2. 「航空優勢確保用の戦闘機の新型が必要だ」とハドソン研究所は「槍先を鋭くする:空母、統合部隊、ハイエンド紛争」との表題の報告書を刊行した。著者はセス・クロプシー、ブライアン・マグラス、ティモシー・A・ワトソンといったNational Interestにおなじみの研究員だ。「統合運用部隊には空母搭載戦闘機の支援が必要であることを鑑みれば、この機能の有無は死活的だ」
  3. 報告書ではスーパーホーネット、F-35Cともに敵の新型第五世代機からの挑戦に対抗できないとし、ロシアのスホイT-50 PAK-FA、成都J-20を例示している。現行のSu-30SM、Su-35Sや中国のJ-11DやJ-15でもスーパーホーネットには相当の脅威となるのは米海軍、米空軍、米海兵隊の航空関係者が共有する認識だ。「F/A-18E/FおよびF-35Cではスーパークルーズで長距離高高度飛行可能な敵の大量のミサイル運用能力があるT-50やJ-20さらにその後継機に立ち向かうのに難がある」と報告書は指摘。「これら機材は米空母運用機材に対して有利に対抗でき、当方の貴重なAEW機、ASW機、給油機を狙い撃ちできる。F/A-18E/Fではすでに中国J-11に対する速度不足が明白でJ-11が発射するミサイルは米AIM-120ミサイルより射程が長く、運動性でも優勢だ」
  4. F-35Cでは加速性能が大変劣ることに加えJSF他機種よりステルス性も劣るため解決にならない。「F-35Cは攻撃機として最適化されており、中高度の飛行性能を重視しつつ、現状ではAIM-120ミサイル二発を機内に搭載するだけの制限を(ブロック3登場まで)受けたまま電子戦環境でも成約がある」とし、「中継ぎとして海軍と空軍はF-35Cのブロック5実用化を急ぎ、AIM-120ミサイル6発の機内搭載を実現すべきだ」
  5. F-35Cはもともと航空優勢確保用の設計ではない。1990年代中頃の海軍はJSFを攻撃特化の機体として6.5G負荷に耐えるるが空対空性能は限定付きとなるのは甘受したと退役海軍関係者が認めている。当時の海軍ではF-14を早期退役させてグラマンA-6イントルーダーを残す案を検討していた。空対空戦は過去の遺物と考えるのが冷戦後の常識といわれていた。当時は将来の戦争はソ連崩壊を受けて空対地が主になると見ていた。このため予算不足も相まって海軍は海軍用高性能戦術戦闘機(NATF)ならびにその後継A/F-X構想を進めなかったのだろう。
  6. 海軍の進めるF/A-XXが登場すれば航空優勢確保のギャップを埋められるかもしれない。同構想はF-14の退役後、NATFおよびA/F-X構想が死んでからそのままになっている。問題は海軍がF/A-XXを多用途のスーパーホーネットの後継機ととらえているものの、航空優勢確保は重視していないことだ。「このまま開発をすすめると戦闘機・攻撃機の兼用で戦闘機の機能が低くなる危険がある」と報告書は指摘。「そうなると統合部隊に空母運用型の第六世代航空優勢戦闘機の支援が得られなくなる」
  7. 現在海軍航空部門を率いるマイク・マナジール少将はかつてこう述べていた。「長距離パッシブ、アクティブセンサーアレイを搭載し、高巡航速度を維持し(加速は別)、機内に大型兵装庫を有し、各種ミサイルを発射しつつ、将来の技術開発の成果を取り入れる余裕を残し、HPM(高出力マイクロウェーブ)やレーザーの運用を想定する。こんな航空優勢確保用の機材なら外縁部航空戦に投入して敵の防空体制を打破しつつ遠距離で敵目標を補足できるはずだ」
  8. 外縁部航空戦とは海軍が1980年代から使っている概念でソ連のツボレフTu-22Mバックファイヤー爆撃機、オスカー級原子力誘導ミサイル潜水艦、キーロフ級原子力巡洋戦艦が率いる水上艦部隊の一斉攻撃に対抗する構想だ。国防副長官ボブ・ワークが記者に内容を2013年に説明してくれた。ソ連は対艦巡航ミサイルを多数の地点から発射する想定だった。
  9. ワーク副長官が述べたように米海軍はミサイル発射前にオスカー級潜水艦や水上艦の撃沈に自信があった。だが発射地点に達する前にTu-22Mを迎撃できるか自信がなかった。外縁部航空戦でのトムキャットは「射手を殺す」ことで、つまりバックファイヤーをミサイル発射前に処分することで脅威を除去するはずだった。だがワークが指摘したように実戦に想定通りとなる保証はなかったし、試すことは今後もないだろう。だがこの脅威が中国の接近阻止領域拒否となって復活してきた。
  10. F/A-XX及び空軍のF-Xははじまったばかりだが、両機種は技術を共有しながら異なる形状になりそうだ。海軍はF-14を思わせる防御重視の思想なのに対し空軍は攻撃力を重視した航空優勢戦闘機としてロッキード・マーティンF-22ラプターの後継機を狙う。「今後わかると思うが、主任務の違いおよび想定する脅威内容の違いからF/A-XXとF-Xの間に相違点が生まれ、現行のF-22やF-35とも違う形に進化するだろう」と国防関係の高官が記者に語ってくれた。
Dave Majumdar is the defense editor for The National Interest. You can follow him on Twitter: @davemajumdar.
This first appeared in October 2015 and is being reposted due to reader interest.



2016年7月28日木曜日

★ブルーエンジェルスが機材をスーパーホーネットへ更改



歴代の機材を見るとF11とA-4の長期使用も目立ちますね。いずれも小ぶりの機体で操縦性が高かったのでしょうね。F11はF-104のかわりに日本も導入していたかもしれない機体ですが。

Blue Angels trade-in old jets for Super Hornets

July 26, 2016
Editor

PATUXENT RIVER NAS, Md., 26 July 2016.---米海軍の飛行展示チーム、ブルーエンジェルスが機材を旧型F/A-18からF/A-18E/Fスーパーホーネットへ更新する。
  1. 海軍航空システムズ本部が12.1百万ドル総額の契約をボーイングの防衛宇宙安全保障部門に交付し、機体をブルーエンジェルス仕様に改修する。
  2. ブルーエンジェルスは年間全米34箇所で70回以上の航空展示を行う。チームは超音速ジェット戦闘機を6機で構成し、4機と2機に分け、ダイヤモンド形の編隊飛行を4機で2機は観衆を喜ばせる特別飛行を行う。
  3. ブルーエンジェルスはF/A-18各型を30年間稼働させており、1946年のチーム誕生以来ここまで長期間使用した機種は他にない。
  4. ただしF/A-18のA、C、B、D各型の生産は終わっており、老朽化が進んでいる。機体から部品等の落下が展示飛行中に発生しているという。
  5. スーパーホーネットは旧型より機体が25パーセント大型化し、飛行距離は40パーセント増えている。単座型がF/A-18E、複座型がF/A-18Fだ。
  6. ブルーエンジェルスが使用してきた機材はグラマンF6F-5ヘルキャット(1946年6月-8月)、グラマンF8F-1ベアキャット(1946年-1949年)、グラマンF9F-2パンサー(1949-1951年)、F9F-5パンサー(1951-1955年)、グラマンF9F-8クーガー(1955-1957年)、グラマンF11タイガー(1957-1969年)、マクダネル・ダグラスF-4JファントムII(1969-1974年)、ダグラスA-4Fスカイホーク(1974-1986年)、そしてマクダネル・ダグラス(現ボーイング)F/A-18A/B/C/D(1986年-)である。
  7. 今回の契約でボーイングがF/A-18E/Fをブルーエンジェルスの展示飛行用に改装する作業では、機関銃、ミサイル発射装備を撤去し、燃料ポンプを追加して反転飛行を持続できるようにし、オイルポンプを尾部に追加しスモークを出せるようにし、操縦桿にバネを追加して編隊飛行、反転飛行の機体反応を引き上げる。
  8. 作業はエル・セグンド(カリフォーニア)とセントルイスで行い、2017年9月に完了する。詳細な情報はボーイング・ディフェンス、スペース&セキュリティwww.boeing.com/defense および海軍航空システムズ本部http://www.navair.navy.mil、ブルーエンジェルスwww.blueangels.navy.mil で得られる。■