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2025年4月16日水曜日

Mk41VLSを搭載した「もがみ」級FFMの1号艦が姿を現した(Naval News)

 



First Mogami-class FFM fitted with Mk 41 VLS

「によど」(FFM-7)で初めて搭載された16セルMk 41 VLSのクローズアップ写真。 写真提供:たもたん/Twitterユーザー @tamotaro


本は、海上自衛隊(JMSDF)が計画する「もがみ」級マルチロール・フリゲート(FFM)12隻でMk 41垂直発射システム(VLS)の搭載を開始した。

 地元の写真家でシップスポッターのたもたん(@Tamotaro)がNaval Newsに提供した新しい画像によると、三菱重工業(MHI)は、長崎造船所で、「もがみ」クラスの7番艦であるJSによど(FFM-7)に最初の16セルMk 41 VLSを搭載した。当初の予定通り艦橋前板に設置された。

 防衛省は2021年度補正予算で、「もがみ」級の8番艦であるJSによろどとJSゆうべつに搭載するVLS2基の取得に84億円を計上した。

 海上自衛隊の広報担当者が本誌に確認したところによると、7番艦と8番艦以降のFFMはすべてVLSが搭載されて就役することになる。

 これら2つのVLSセットは、2025年3月31日に終了した昨年2024年度中に防衛省に引き渡された。


First Mogami-class FFM fitted with Mk 41 VLS

長崎造船所(長崎県)での「によど」フィッティングアウト。写真提供:たもたん/Twitterユーザー @tamotaro


 「によど」は2023年9月進水し、2024年度に就役する予定だったが、スケジュールは延期され、現在は2025年度の前半に試運転が行われる予定だ。 試運転の遅れで、「によど」がVLSを試運転時に装備できるようになったのか、それともVLSを装備する必要があるために試運転が遅れているのかは定かではない。

 海上自衛隊呉地方総監部は3月7日、Mk41VLSを含む「によど」の各種機能を検証する試験を実施する民間企業を公募した。

 海上自衛隊の「もがみ」級の説明資料によると、三菱重工は当初、「もがみ」級の9番艦「JSなとり」以降のすべてのフリゲート艦に、VLSを後から搭載するのではなく、すでに搭載した状態で就役させる計画だった。しかし今回、7番艦「によど」の就役に合わせてVLS搭載を開始した。

 「なとり」は2024年6月に進水しており、2025年度中の就役を予定している。

 合計12隻の「もがみ」型FFMが建造される。また、防衛省は2023年度予算で、「もがみ」級残り10隻のMk41 VLSなどの取得に787億円を確保している。これら10基のVLSのうち、3基が2025年度、4基が2027年度、3基が2028年度に防衛省に引き渡される予定であることが、本誌が入手した防衛省文書で明らかになっている。

 三菱重工は、ロッキード・マーチンと直接商業販売契約を結び、米国政府の承認の下、Mk 41 VLSのライセンス生産と試験を行っている唯一の日本企業である。

 もがみ級フリゲート艦は、東シナ海を含む日本列島周辺海域での偵察任務を目的とした、海上自衛隊のステルス・マルチ・ミッション・フリゲートである。 海上自衛隊によると、このフリゲート艦は、これまで海上自衛隊の外洋掃海艇が行ってきた対機雷戦活動を行う能力を含む、強化されたマルチロール能力を備えている。 標準排水量3,900トン、満載排水量約5,500トン。

 もがみ級は、ヘリコプター1機と無人潜水艇(UUV)を搭載できるほか、VLSと無人水上バイク(USV)を装備する。

 海上自衛隊は当初、海軍力強化の取り組みを強化する中、合計22隻の「もがみ」型フリゲート艦を建造する計画だった。しかし、2023年度までは合計12隻にとどめ、2024年度以降に12隻の新型フリゲート艦を建造する。新型フリゲート艦は基本的に、三菱重工が提案した設計で建造される「もがみ」級の改良型となる。

新型FFM計画

New FFM

新型FFM(上)と就役中のもがみ級(下)。三菱重工のビデオからのスクリーンショット。


 国防省は2024年度から2028年度にかけて、12隻の新型FFMを取得する予算配分を開始した。新型FFMの1番艦は2028年度に就役する予定で、建造が順調に進めば5年後の2032年度に12隻が就役する。

 新型フリゲート艦は基本的に、三菱重工が提案した設計で建造される「もがみ」級の改良型となる。

 画期的な動きとして、オーストラリア政府は、オーストラリア海軍(RAN)のSEA 3000要件の一環としての将来の汎用フリゲート艦の建造について、スペインや韓国の候補者を抑え、日本の三菱重工とドイツのティッセンクルップ・マリン・システムズ(TKMS)を最終候補に挙げた。三菱重工は「新型FFM」、すなわち「もがみ」級フリゲートの改良型をオーストラリア政府に売り込んでおり、一方TKMSは「MEKO A-200」設計を提案している。

 日本には、コンパクトでスピードがあり、マルチ・ミッションをこなすステルス・フリゲートがこれまで以上に必要となっている。中国が海軍の規模と能力を拡大する中、日本は日本沿岸海域での監視任務を増やすことで、鹿児島から沖縄まで約1,200kmに及び、台湾に向かい南西に伸びる南西諸島を防衛する必要がある。また日本が支配しているが中国と台湾も領有権を主張している尖閣諸島と釣魚島が含まれている。さらにロシアは、中国が日本海やその他の場所で行う演習に海軍や空軍を派遣することが増えている。■


First Mogami-class FFM fitted with Mk 41 VLS emerges in Japan

  • Published on 11/04/2025

  • By Kosuke Takahashi


https://www.navalnews.com/naval-news/2025/04/first-mogami-class-ffm-fitted-with-mk-41-vls-emerges-in-japan/


高橋 幸助

日本在住の防衛ライター。 Janes Defence Weekly、Jane's Navy International、Monch Publishingなどで執筆。 ハフポスト日本版の元編集長で、朝日新聞とブルームバーグの元スタッフライター。1993年慶應義塾大学経済学部卒業。 朝日新聞社、ダウ・ジョーンズを経て、コロンビア大学ジャーナリズム・スクールおよび国際公共問題大学院(SIPA)に留学し、2004年にジャーナリズム修士号および国際問題修士号を取得。 1993年に朝日新聞に記者として入社する以前は、ボルチモア経済開発公社で川崎市の姉妹都市プログラムへの交換研修生として勤務し、日米間の貿易問題を調査した。1988年にはその功績によりボルチモア名誉市民権を授与された。



2024年11月23日土曜日

豪州の次期フリゲート艦建造を独・日企業案に絞り込み(Breaking Defense)―官主導の日本の売り込み活動が成約にむすびつくだろうか

 HMAS Parramatta dock entry

HMASパラマタは、アンザック中期能力向上プログラム(AMCAP)のアップグレードを開始するため、西オーストラリア州のヘンダーソン造船所に到着した。(RAN)


「国防省は、2024年2月に政府が指示した通り、海軍の水上戦闘艦隊の規模と戦闘能力の強化を継続し、模範的なプラットフォーム国家および入札者と協力しながら、オーストラリアの汎用フリゲート艦の取得を進めている」と、オーストラリア国防省報道官は本誌に語った


ーストラリアの労働党政権は、水上艦隊の規模を倍増させるため、フリゲート艦11隻建造をめぐる100億豪ドル(66億米ドル)規模の競争において、最初の主要な決定を下したと報じられている。

 日本の三菱重工業(MHI)とドイツのティッセンクルップ・マリン・システムズ(TKMS)が最初の関門を突破し、韓国のハンファ・オーシャンと現代重工業(HHI)、スペインのナバンティアは脱落したと、現地のニュース報道は伝えている。

 オーストラリア国防省の報道官は、報道された選定候補の絞り込みについてコメントを避けたが、本誌に対し、「2024年2月に政府が指示したとおり、海軍の水上戦闘艦隊の規模と攻撃力を引き続き強化しており、模範的なプラットフォーム国家や入札者と協力しながら、オーストラリアの汎用フリゲート艦の取得を進めている」と語った。

 この競争の絞り込みは、先週のオーストラリアン・ファイナンシャル・レビュー紙が最初に報道した。政府は各社に対し、報道機関にこのプログラムについて話さないよう指示している。

 汎用フリゲート艦プログラム(Sea3000)は、国防戦略見直しの提言を受けて策定された。

 オーストラリアの一部の専門家は、ドイツ提案が最も好ましいと評価している。なぜなら、オーストラリア海軍(RAN)はドイツの造船会社に精通しており、MEKO A-200はモジュール設計であるため、ANZAC級やキャンベラ級など、多くのオーストラリア海軍艦艇で使用されているCEAレーダーやSAABの9LV戦闘管理システムを統合できるからだ。 既存のANZAC級艦隊9隻は、旧型のMEKO設計で構成されている。

 一方、三菱の「もがみ30FFM」は各方面で高い評価を得ているが、これほど複雑な主要戦闘システムの輸出は日本にとって初めてのケースとなる。

 Sea3000に関する珍しい情報開示として、オーストラリア海軍のマーク・ハモンド中将は8月、「90~100人の基本乗組員」が将来の艦船に配属される予定であると述べた。ヘリコプターが配備される場合は120人となる。

 フリゲート艦は、老朽化したアンザック級艦艇の代替の一部として建造される。最初の3隻は、入札を獲得した外国造船所で建造され、残りの艦は西オーストラリア州パース北部のヘンダーソン造船所で建造される。4隻目は、ヘンダーソンの準備状況によっては、外国の造船所で建造される可能性もある。最初の1隻は2029年に引き渡される予定である。

 しかし、垂直発射システム(VLS)の数が限られていることから、少なくとも1人の防衛アナリストは、この新型フリゲート艦の導入計画がオーストラリアにとって最善の選択であるかどうかについて懐疑的な見方を示している。

「私の意見では、費用対効果を最大限に高める必要があります。そのため、最大限の火力と先進的なセンサーおよび戦闘システムを組み合わせることが非常に重要です」と、オーストラリアの独立系シンクタンクであるオーストラリア戦略政策研究所のマルコム・デイビスは述べた。「ハンター級フリゲート艦(現在では巡洋艦よりも排水量が大きい)とGPフリゲート艦候補の両方とも、垂直発射システム(VLS)セルの数が限られており、これらの艦船には16セルしかない。■


Australia narrows $10B AUD frigate competition to German, Japanese firms: Reports

"Defence continues to enhance the size and lethality of Navy’s surface combatant fleet, as directed by Government in February 2024, and is progressing the acquisition of Australia’s general purpose frigate by engaging with exemplar platform nations and tenderers," an Australian DoD spokesman told Breaking Defense.

By   Colin Clark

on November 13, 2024 at 10:04 AM



https://breakingdefense.com/2024/11/australia-narrows-10b-aud-frigate-competition-to-german-japanese-firms-reports/